はじめての方ははじめにを読んでね
フラメンコ生活3日目の24日は満腹フラメンコだった。
この日は妹の勤める老人ホームのクリスマス会へでかけた。
とてもアットホームな施設でおじーちゃんおばーちゃんも10人程しかいない。
家族プラス数人の従業員でやっている小さな施設。
なのでクリスマス会とは言ってもあまりお金もかけられなくて
従業員さんの娘や孫がピアノひいたり歌ったりしようとなったらしい。
そんで妹は姪にあたるクララと、その友達ハイジちゃんを呼んだのだ。
「テキトーに2~3曲踊ってよ」とか言われたんだけど。
このふたり。まだ1曲すらまともに踊れませんが?
で。ない知恵をふり絞り
じーちゃんばーちゃんと一緒に踊っちゃおー計画を立てた。
ジジババのために2番だけを繰り返し踊ってあげてるんですよー
2番しか踊れないわけじゃないんですよー
・・・とレパートリーの乏しさを誤魔化しながら恩着せがましさを強調できるという
なんとも一石二鳥な発想で同じフリを4回繰り返すことにしたのだ。
セビジャーナスの1~4番をかけながら
1番はクララ&ハイジが踊る。その間にジジババが2人出てきてスタンバイ。
2番でクララ&じーちゃん、ハイジ&ばーちゃんなどのペアで踊る。
3番でまたクララ&ハイジが踊ってる間にジジババは次の人と交代。
4番でクララ&ばーちゃん、ハイジ&じーちゃんなどで踊る。
これを2回繰り返して6~8人くらいの老人が踊ってくれたらいいなと考えた。
それを思いついてから、先生に「3人で踊ってきていいですかー?」
とお許しもらいながらフリの相談をしに行った。
ワタシはセビの2-2の
手をグルグル回すところで
老人の手をとってこんな風にまわしたいんだけどどうかなー?て聞いたら
そんなことしたら手がもげちゃうわよーー!
と驚かれて、アタシの方はそんなアドバイスに驚いた。
そっか。老人にはこれだけでもハードなのかぁー。びっくりだ。
そのへん全然わかんないから相談してよかったよ
で、考え直してジジババにはただ手を出して立っててもらって
二人が「タッチ」「タッチ」しながら手をまわす(すっごい優しくね)・・・に変更し
2-3でクルクルまわるところではジジババのまわりを一人でまわる。
元気で立ってる人だったら手をつないで一緒にまわる・・・にした。
ただ、妹は老人達のことを「手のかかる赤ちゃんと同じ」と言っていた。
もしかしたら誰も踊りたくないって言うかもしれないし
立ったとしても途中で嫌になって席に戻るかもしれない。
無気力の人も多いし立ち上がりもしないかもと言われてた。
そんなボケちゃったじーちゃん達を8歳の少女がリードする
大丈夫だろうか。
アタシはいつになく心配になった。
二人は硬直して立ち尽くしたりしないだろうか
もちろんフォローはするけどどこまでできるかかなり不安だった。
「もしばーちゃんが手を出してくれなかったら一人で踊ってればいいからね」
「もしばーちゃんが肘をとってもまわってくれなかったら一人でまわってね」
「もしばーちゃんが途中で席に帰っちゃっても母が相手するから立ち止まらないでね」
そんな風に何度もアドバイスしながら練習をした。
いろんなボケを想像して協力的で一緒にまわってくれる老人から
途中で座り込んだりふてくされたりする老人までのいろんな役ををやりながら
「ほらほら、こんなの気にしないで踊る!」とおシリをたたく。
そして迎えた本番。
まず妹を見本に立たせてクララを踊らせた。
「こんな感じで立ってるだけだから大丈夫ですよ~一緒に踊りませんか~?
一緒に踊って下さる方には頭に素敵なお花をつけてあげちゃいますよ~」
最初はモジモジして誰も手なんて挙げてくれなかったが
一人一人指名したら3人くらいは喜んで参加してくれることに。
あとは従業員さんなどが無理矢理押し付けてくれる感じで6人が決まった。
で、音楽スタート
クララ&ハイジが踊り始める。
ジジババの家族の人たちから「かわいーー」と拍手がわく。
その間にワタシがヨボヨボのじーさんの腰に手を添えて二人の横に立たせる。
うーん、立つのも危うい感じだけど大丈夫かな?
1番が終わった。
向かい合ってたクララとハイジは反対を向いてそれぞれジジババと向かい合った。
覚悟はしていたが、おばーちゃん達は手を出して立ってるだけ・・・すらできない。
な~んか歩き回っちゃうし、クルクルまわす子供の手を掴もうとするし
そのうちノリノリになって「それ阿波踊りですけどーーー?」て格好で手を回し始めた。
もうご家族も従業員も指差して大爆笑
途中で席に戻るどころじゃねーじゃん。
「もう次の人と交代ですよー」て言ってんのにシカトかよっ!
クララ&ハイジパレハに割って入ってるし
3人で回っちゃってるし
阿波踊りにもなってないようなおかしなダンスになってるー!
これは想定外だった。こんな練習はしてなかった
でもいいっ!
なんでもよしっ!
ウケてるしっ!
どこまでも行ってしまえ!
寝たきりであまり表情のないおじいちゃんも笑ってくれた。
老人達の見たことないフィーバーぶりに従業員が驚いていた。
ご家族がお腹抱えて笑ってくれた。
まさしく
踊れない人もセビジャーナス!だった。
老いも若きもセビジャーナス!
ボケてたってセビジャーナス!
オムツしながらセビジャーナス!
クララ&ハイジはとても立派だった。
親バカと言われようがなんだろうが。
ホントにすごかった。すばらしかった!
手をとられても間に割って入られても足を止めなかった。
自由にならない手のままでステップをちゃんと踏んでいた。
車椅子のおばーちゃんのまわりを笑顔でクルクルまわっていた。
アタシはもうホッとしたのと感激したのでボロボロ泣きたい気分だったのだけど
2曲目の2番までが終わったところで、残りの3・4番を大人セビ披露。
いくら盛り上がってるとはいえ「阿波踊り系フォークダンス」だけお見せして終わるのはね・・・。
ほんのちょっとだけでもちゃんと「フラメンコ」を見せたかったので
3番の足打ちと4番の回転でフラメンコアピールもして終了した。
そして大拍手いただけて
ものすごい満足感
ハイジママにも「大成功じゃん!」と言ってもらえたし
もう死んでもいー
帰りはふたりにアイスゴチ。
「今日は本当に偉かったぞー!かあちゃん感動したから!
ダブルでもトリプルでもいいぞ。トッピングもいっぱいかけていいぞ~!」
「わー!めずらしい!いつもはケチなのに~!」
↑やはりいい子だと思ったのは錯覚らしい
もう23・24て踊るんだぞー!ばっかアタマにあって
この日がクリスマスイブだっていう感覚が全くなく
二日続けて踊ったクララはぐったりで夕飯もそこそこに寝た。
サンタさんにみかんをお供えしてトラップしかけるって言ってたのに
スコーンと忘れて夢の世界へ旅立ってしまった。
次の日クララは「エサと罠忘れたーーー!」て大騒ぎだったけど
どうせサンタさんは罠なんかにかからないと思うんですがね。
それに頑張ったからすげーの届いたじゃん!
アタシはクララ&ハイジの雄姿を見れたし
ジジババのなんとも言えない笑顔をたくさん頂けて
ここ数年で一番楽しいイブを過ごせたと思う。
幸せでお腹いっぱいでサンタさんに感謝したいと思った。
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フラメンコ生活3日目の24日は満腹フラメンコだった。
この日は妹の勤める老人ホームのクリスマス会へでかけた。
とてもアットホームな施設でおじーちゃんおばーちゃんも10人程しかいない。
家族プラス数人の従業員でやっている小さな施設。
なのでクリスマス会とは言ってもあまりお金もかけられなくて
従業員さんの娘や孫がピアノひいたり歌ったりしようとなったらしい。
そんで妹は姪にあたるクララと、その友達ハイジちゃんを呼んだのだ。
「テキトーに2~3曲踊ってよ」とか言われたんだけど。
このふたり。まだ1曲すらまともに踊れませんが?
で。ない知恵をふり絞り
じーちゃんばーちゃんと一緒に踊っちゃおー計画を立てた。
ジジババのために2番だけを繰り返し踊ってあげてるんですよー
2番しか踊れないわけじゃないんですよー
・・・とレパートリーの乏しさを誤魔化しながら恩着せがましさを強調できるという
なんとも一石二鳥な発想で同じフリを4回繰り返すことにしたのだ。
セビジャーナスの1~4番をかけながら
1番はクララ&ハイジが踊る。その間にジジババが2人出てきてスタンバイ。
2番でクララ&じーちゃん、ハイジ&ばーちゃんなどのペアで踊る。
3番でまたクララ&ハイジが踊ってる間にジジババは次の人と交代。
4番でクララ&ばーちゃん、ハイジ&じーちゃんなどで踊る。
これを2回繰り返して6~8人くらいの老人が踊ってくれたらいいなと考えた。
それを思いついてから、先生に「3人で踊ってきていいですかー?」
とお許しもらいながらフリの相談をしに行った。
ワタシはセビの2-2の
手をグルグル回すところで
老人の手をとってこんな風にまわしたいんだけどどうかなー?て聞いたら
そんなことしたら手がもげちゃうわよーー!
と驚かれて、アタシの方はそんなアドバイスに驚いた。
そっか。老人にはこれだけでもハードなのかぁー。びっくりだ。
そのへん全然わかんないから相談してよかったよ
で、考え直してジジババにはただ手を出して立っててもらって
二人が「タッチ」「タッチ」しながら手をまわす(すっごい優しくね)・・・に変更し
2-3でクルクルまわるところではジジババのまわりを一人でまわる。
元気で立ってる人だったら手をつないで一緒にまわる・・・にした。
ただ、妹は老人達のことを「手のかかる赤ちゃんと同じ」と言っていた。
もしかしたら誰も踊りたくないって言うかもしれないし
立ったとしても途中で嫌になって席に戻るかもしれない。
無気力の人も多いし立ち上がりもしないかもと言われてた。
そんなボケちゃったじーちゃん達を8歳の少女がリードする
大丈夫だろうか。
アタシはいつになく心配になった。
二人は硬直して立ち尽くしたりしないだろうか
もちろんフォローはするけどどこまでできるかかなり不安だった。
「もしばーちゃんが手を出してくれなかったら一人で踊ってればいいからね」
「もしばーちゃんが肘をとってもまわってくれなかったら一人でまわってね」
「もしばーちゃんが途中で席に帰っちゃっても母が相手するから立ち止まらないでね」
そんな風に何度もアドバイスしながら練習をした。
いろんなボケを想像して協力的で一緒にまわってくれる老人から
途中で座り込んだりふてくされたりする老人までのいろんな役ををやりながら
「ほらほら、こんなの気にしないで踊る!」とおシリをたたく。
そして迎えた本番。
まず妹を見本に立たせてクララを踊らせた。
「こんな感じで立ってるだけだから大丈夫ですよ~一緒に踊りませんか~?
一緒に踊って下さる方には頭に素敵なお花をつけてあげちゃいますよ~」
最初はモジモジして誰も手なんて挙げてくれなかったが
一人一人指名したら3人くらいは喜んで参加してくれることに。
あとは従業員さんなどが無理矢理押し付けてくれる感じで6人が決まった。
で、音楽スタート
クララ&ハイジが踊り始める。
ジジババの家族の人たちから「かわいーー」と拍手がわく。
その間にワタシがヨボヨボのじーさんの腰に手を添えて二人の横に立たせる。
うーん、立つのも危うい感じだけど大丈夫かな?
1番が終わった。
向かい合ってたクララとハイジは反対を向いてそれぞれジジババと向かい合った。
覚悟はしていたが、おばーちゃん達は手を出して立ってるだけ・・・すらできない。
な~んか歩き回っちゃうし、クルクルまわす子供の手を掴もうとするし
そのうちノリノリになって「それ阿波踊りですけどーーー?」て格好で手を回し始めた。
もうご家族も従業員も指差して大爆笑
途中で席に戻るどころじゃねーじゃん。
「もう次の人と交代ですよー」て言ってんのにシカトかよっ!
クララ&ハイジパレハに割って入ってるし
3人で回っちゃってるし
阿波踊りにもなってないようなおかしなダンスになってるー!
これは想定外だった。こんな練習はしてなかった
でもいいっ!
なんでもよしっ!
ウケてるしっ!
どこまでも行ってしまえ!
寝たきりであまり表情のないおじいちゃんも笑ってくれた。
老人達の見たことないフィーバーぶりに従業員が驚いていた。
ご家族がお腹抱えて笑ってくれた。
まさしく
踊れない人もセビジャーナス!だった。
老いも若きもセビジャーナス!
ボケてたってセビジャーナス!
オムツしながらセビジャーナス!
クララ&ハイジはとても立派だった。
親バカと言われようがなんだろうが。
ホントにすごかった。すばらしかった!
手をとられても間に割って入られても足を止めなかった。
自由にならない手のままでステップをちゃんと踏んでいた。
車椅子のおばーちゃんのまわりを笑顔でクルクルまわっていた。
アタシはもうホッとしたのと感激したのでボロボロ泣きたい気分だったのだけど
2曲目の2番までが終わったところで、残りの3・4番を大人セビ披露。
いくら盛り上がってるとはいえ「阿波踊り系フォークダンス」だけお見せして終わるのはね・・・。
ほんのちょっとだけでもちゃんと「フラメンコ」を見せたかったので
3番の足打ちと4番の回転でフラメンコアピールもして終了した。
そして大拍手いただけて
ものすごい満足感
ハイジママにも「大成功じゃん!」と言ってもらえたし
もう死んでもいー
帰りはふたりにアイスゴチ。
「今日は本当に偉かったぞー!かあちゃん感動したから!
ダブルでもトリプルでもいいぞ。トッピングもいっぱいかけていいぞ~!」
「わー!めずらしい!いつもはケチなのに~!」
↑やはりいい子だと思ったのは錯覚らしい
もう23・24て踊るんだぞー!ばっかアタマにあって
この日がクリスマスイブだっていう感覚が全くなく
二日続けて踊ったクララはぐったりで夕飯もそこそこに寝た。
サンタさんにみかんをお供えしてトラップしかけるって言ってたのに
スコーンと忘れて夢の世界へ旅立ってしまった。
次の日クララは「エサと罠忘れたーーー!」て大騒ぎだったけど
どうせサンタさんは罠なんかにかからないと思うんですがね。
それに頑張ったからすげーの届いたじゃん!
アタシはクララ&ハイジの雄姿を見れたし
ジジババのなんとも言えない笑顔をたくさん頂けて
ここ数年で一番楽しいイブを過ごせたと思う。
幸せでお腹いっぱいでサンタさんに感謝したいと思った。
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