キキ便り

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リストラから教えられる人生 その13

2010-08-14 13:32:08 | リストラから教えられる人生
昨日は、学科長に時間をとってもらい、今後のことを話し合った。

この秋学期には2科目教える予定になっているので、特にそのうち1科目のオンキャンパスのクラスをもし引越しする場合どう継続するかということを話しあうことが目的だった。

私の友人、Counseling and Psychologyの修士号を持つ人、を私のティーチングアシスタントとして雇ってもらい、もし引越しが決まったらその人にインストラクターとして私に代わって授業を教えてもらうという提案を出してみた。

学科長は大賛成をしてくれ、「そういう提案を持ってきてくれてほっとしたよ。どうしようかって本当は困っていたんだ」とほっとした様子で答えてくださった。

友人も、ティーチングアシスタントだけでも本当に夢のようなのに、しかもインストラクターとして推薦してくれるなんて胸がいっぱい、と心から感謝してくれた。

彼女は3人の子持ちのアフリカ系アメリカ人で、ハスバンドは博士課程在中。ずっと仕事を探していたことを聞いていたので、こういうかたちで彼女に仕事をオファーすることができて、私も嬉しい。

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私の授業の後継者の目処がたったのは嬉しいが、肝心の夫の就職の方はなかなか進展がみられず、候補に挙がっていた2つの大学ももしかしてだめなのではという雲行き。

家の方も、町自体の景気が悪いためか、ここ1ヶ月のうち家を見に来てくれたクライエントの数は1件と極端に少ない。

夫はここ1週間でかなり落ちこんでしまった。職場に何度か顔を出したが、とてもいたたまれない気分になったらしい。また新学期がもうすぐ始まるので、子どもたちも先行きの見えない人生に不安をとても感じているのを痛感する。時折、ストレスで家中に倦怠感が漂い、いつも早起きの夫や息子もずいぶん朝遅くまで寝るようになった。夜中に何度も私たちのベットにくるのも、不眠、ストレスのせいなのかもしれない。

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信仰によって全てうまくいき、幸せな人生を歩めるのではないと考える。私たちが試練の中で何を学び、それによってどう自分が変わっていくのかに焦点をあてると、苦しみも無駄に終わることはない。

今回の出来事で気づいたのは、日本でもアメリカでも本当に多くの人が私たちのために祈り、慰めや励ましの言葉を送ってくれた。「できることがあったら何でも言ってね」と支えてくれる。こういう人的財産は、何ものにもかえがたい。

孤独であったら耐えられそうもない試練でも、多くの人たちの支えでどうにか水面すれすれ溺れずに毎日過ごしていけるんだと感謝している。
コメント (4)
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