初出演。(ワンシーンのみの登場)
相手役は「森の石松」に扮した平岡正明さん。
私の役は、石松がいまわのきわに見る「幻の女」。
ピンクのかつらをかぶり、娼婦のシャンソンを歌いながら
客席から登場。平岡さんとワルツを踊った。

作家が集まって、路上で「自著の投げ売り」という暴挙もやった。
向かって左から、伊達政保さん、梁石日さん、荻野アンナさん、
平岡正明さん、私、「萬里」の福田豊さん(大道芝居プロデューサー)。

「野毛版 振袖風共火事場取組」
当時の市長だった高秀秀信さんが鬼平。私は「おまさ」。
(大道芝居の特徴は、いろんな物語がごたまぜで入ってること)
横にいるのはシャンソン歌手、永登元次郎さん、背後で刀を
構えているのは平岡正明さん。
高秀さん、元次郎さん、平岡さんともに故人となってしまった。

「野毛の闇市 シネマ・パラパラ・パラダイス」
役は闇市をうろつくパンパン。

「野毛版 文七元結 野毛の花見」
役は貧乏長屋のおかみ。横にいるのは大家さん役の高秀さん。
この頃は横浜のこともろくに知らなかったので、市長と一緒にいても
話すことがない。高秀さんが近づいてくると、すっと逃げたりしていた。
いまならいっぱい話したいことがあるのに……。

「野毛版 二十四の瞳」
なんと主役の大石先生に大抜擢された!
二十歳(!)の初々しい登場シーン。

足を怪我して松葉杖で戻ってきた先生を、子供達が迎える。

感動のラストシーン。四十歳になった先生と、大人になった子供達。
(亡くなった子供達は額に△布をつけ、幽霊で登場)

「野毛版 白雪姫と七人の侍」
意地悪な継母役。

「高秀秀信追善興行 銭形平次捕物帳 海鳴り太鼓の音がする」
役は、お茶をひいて○十年のシーラカンス花魁。

「元次郎追善興行 野毛版 一気に忠臣蔵」
役は大石内蔵助の妻「りく」。なぜか洋装。

「赤城連幕切股旅烏」
大道芝居最終回。役は、なんだかわからないけどチマチョゴリ。
向かって右は朴慶南さん。彼女のチマチョゴリを貸してもらった。

長らくお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
投げ銭を持って観劇に来て下さった皆様に、心から感謝しております。