横浜映画サークル

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『万引き家族』についての10の設問

2018-08-31 16:41:19 | メンバーの投稿

多くのことを考えさせられる映画ですので以下10の設問を考えてみました。

設問内容でストーリが分かりまが、この映画はストーリが分かっていても十分耐えられる作品と思います。特に警察に逮捕後に急展開をするのでストーリを追いきれないくらいです。急なため重要な場面を見落としてしまうかもしれませんので事前に理解している方が深い味わいがあるかもしれません。「刑事コロンボ」で初めに犯人が分かっていても面白いような感じです。

ストーリが分かるとつまらないと思う方は、映画を見た後にこの設問を考えていただければと思います。

いい映画はじっくり考えると思わぬ発見が出てくることがありますので、この設問をそのようにご利用いただければと思います。セリフが正確でないかもしれませんがご了承ください。

設問1:初枝(樹木希林)はなぜ治(リリーフランキー)を一緒に住まわせたのか。年金目当てと分かったうえで受け入れたのはどう考えますか

設問2:治は信代(安藤サクラ)のパートナー殺害の前科がある。信代は「やらなかったら殺されていた」という。警察に捕まるときに信代は治に「あんたは前科があるから重くなる。あたしが全部やったことにするから」と年金目当てに遺体遺棄を一人でやったと警察に話して治は罪に問われない。信代の治に対する思いはどのようなものだったと思いますか?また「(遺棄した初枝を)捨ててない、拾ったんです。捨てた人は、ほかにいるんじゃないんですか?」と答えたが、一体何を言っているのか分からず見過ごすところです。全体を観てから振り返るとこの言葉で信代と初枝の関係が分かるような気がします。信代は虐待されていた少女ユリを拾ったように助けたが、捨てられた老婆初枝を信代は「拾った」のではないか。信代の初枝に対する思いはどのようなものだったと思いますか

設問3:翔太は赤ん坊のころに、パチンコ屋の駐車場で車の中に放置されている状態のところを治と信代が取ってきて自分の子供にした。虐待を受けていた少女ユリを助けるように自分の子供にするのと似ている。治と信代が自分たちの子供とするのをどう思いますか

設問4:治は翔太に「万引きは持ち主がいないからいいんだ」「学校は家で教える人がいない人が行くところ。翔太は行かなくていい」と話し自分の本名榎勝太の勝太の文字を変えるだけで翔太と名付けた。治はなぜ自分の本名を子供の名前にしたと思いますか?刑事に問われているがちゃんと答えていない。特別な意味はないのか?

設問5:治は刑事に「なぜ子供に万引きを教えたのか」と聞かれて「ほかに教えることがないから」と答えた。治はこれまでに学校に行ったことがないと思われるが、治の少年時代や人生はどんなものだったと思ますか

設問6:信代は警察で尋問を受けている時、静かにじわじわと涙が出てきて止まらなくなる(安藤サクラの歴史的名演技と言える場面)。この涙は何を意味すると思いますか

設問7:翔太が児童施設に引き取られた後、拘置所の信代の面接に治と翔太が行き、信代は翔太にパチンコ屋の駐車場で車の中から取ったことと、その車の車種を話し、本当の両親はきっと見つかると話す。治と翔太はその日は久しぶりに一晩一緒に過ごした。次の日、翔太が乗るバスを治が懸命に追いかけて行ったのはなぜと思いますか?バスの翔太は振り返らずに治を切り捨てたように見える。翔太は治のどのような面を切り捨てたと思いますか?いつか翔太が治を理解する日が来ると思うか?一人きりになった治はどうなるだろうか?

設問8:最後の場面で少女ユリが両親の元に戻り、再び虐待が始まっている。ユリの治と信代の、たとえ万引きをさせたとしても少なくても肉体的な虐待はなく、貧しい中の愛情がある環境での思い出は、ユリのこれからの人生にどのように影響すると思いますか?信代のような人になるか?

設問9:初枝は捨てられるように離婚した過去がある、その夫は別の人と結婚し既に亡くなっているがその子供のところへ、仏壇へのお参りと称して時々訪問してお金をもらっていた、そのお金は初枝の「家族」のために使われた。初枝の「家族」全員は初枝を含め捨てられた人たち、その人たちが支え合って生活しているように見える。初枝の「家族」(万引き家族)を結び付けていたものはお金以外に何があったと思いますか?お金だけだった?

設問10:全体まとめて、この作品が表現しようとしているものは何だと思いますか

以上です。

追記:設問2に関して。映画をよく見ていれば気がつくことですが、治と信代の関係を理解するのにとても重要なポイントですので念のために記しておきます。治と信代は夫婦と称しているが、肉体関係はなかった。映画の中番で信代が求める場面での治の態度からもその時が初めてと思われることが分かる。信代が以前のパートナーの暴力のトラウマから解放された瞬間ともとれる。リリー・フランキーは「ほとんど性経験のない人」と設定と是枝監督に話され(プログラムより)、その通りに治を演じている。治という人物を、また治と信代の関係を理解するためのとても重要な要素になると思います(2018/9/2記)。以上

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