横浜映画サークル

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メンバーが選ぶ2016年前半に観た映画で良かった、又は印象的な作品(その1/2)

2016-07-11 20:46:02 | メンバーが選ぶ良かった、又は印象的な映画

メンバーからメールで頂いた2016年前半に観た映画で良かった、又は印象的な作品は次の通りです。作品西暦は日本公開年度です。メンバーが2016年前半に観たもので公開年度や劇場で観たかに拘っていません。TVやレンタルDVDなどを含めて選んでいます。一部これから観たい映画を含みます。

  A さん

オデッセイ』(2016米国、原題:The martian)

  今年前半、印象的な映画は少なかったがその中ではこのオデッセイ』だ。原作・原題は「The martian」というから火星の人。なぜ邦題を「オデッセイ」にしたのかわからないが、英和辞典によれば波乱に富んだ長期の放浪冒険旅行のことを言うらしい。もともとは古代ギリシャのホメロス作と言われる長編叙事詩のこと。

  さて、あらすじ。有人火星探査ミッションを命じられた6人のクルーが、猛烈な砂嵐に遭い、死んだと思われるマーク(マット・デイモン)を残し撤収を余儀なくされる。ところがマークは生きていた。ここからマークは植物学者の知恵を駆使して水と食料を自分で作り、あの手この手で地球への生還を試みる。次のNASA有人機が来る予定は4年後。果たしてマークの運命はいかに、というところ。

  監督はリドリー・スコット。初期には「エイリアン」「ブレード・ランナー」「ブラック・レイン」「テルマ&ルイーズ」など私の大好きな作品が並ぶ。が、今回はそれらのスタイリッシュな作風とは味わいが違う。原作の荒唐無稽さもさることながら、火星に一人残されたというのにさほどパニックにもならず、淡々と作業をこなして地球生還をめざすマークの存在感がとにかく面白い。マット・デイモン超はまり役。悲惨な状況なのになぜか笑えてしまうのだ。女性指揮官が唯一残した70年代ディスコミュージックにマークが頭を抱えるシーンなどもあり、ゴールデングローブ賞のミュージカル・コメディ部門で作品賞と主演男優賞を受賞したというのもうなずける。火星にあんな物凄い砂嵐が起こるのかとか突っ込みどころもある(実際には火星の大気は非常に低いためあれほどのダメージにはならないらしい)が、リアルさも適度に散りばめてあり、画期的なラストまで一気に突き進むエンターテインメント性の強い作品。重厚な正統派ゼロ・グラビティとは一味違うが、変化形のこんな超ポジティブ宇宙サバイバル映画に酔いしれるのも良い。

 (下の画像左は火星に一人だけの主人公マーク。画像右は植物学の知識を駆使して植物栽培を試みる場面)

 

 画像出典左:【映画】『オデッセイ』火星でひとりぼっちhttp://dddccdddcc.com/2016/02/11/post-112/ (2016/7/9閲覧)画像出典右:TimeWrap映画『オデッセイ』マット・デイモン インタビュー映像が公開!http://timewarp.jp/movie/2016/01/26/77844/(2016/7/9閲覧)

 

 N さん

殿、利息でござる!』(2016日本)

 良かった映画は『殿、利息でござる!』です。実話をもとにした「無私の日本人(磯田道史著)」の中の一編「穀田屋十三郎」を映画化した作品です。自分の欲を捨て自分たちが暮らす破産寸前の宿場町を救った人々の話です。

 冒頭の内容は、十三郎は住む宿場町をなんとかしたいと思い、お調子者で自称知恵者の篤平治に酒場で相談を持ちかけます。すると篤平治は「お上(仙台伊達藩)はお金が入り用の様子だから1,000両をお上に貸し付け、その利息を宿場町の為に頂いたらいい」と提案します。その案を十三郎が実現しようと本気で動き出してしまい、焦った篤平治も私財を全て手放し、藩に1,000両を貸し付ける為に奔走していきます。中盤は登場人物達の胸の内が吐露されたり・・・色々有ります。コメディーなのかと思っていたら違い、ユーモアと感動がある人情ドラマでした。登場人物の一人一人のキャラクターがしっかり描かれてとても魅力的です。俳優さん達の素晴らしい演技とテンポ良いストーリーで、良かったです。金メダリストの羽生結弦さんの登場も効果的でした。

 (下の画像左は夜逃げが出るほど困窮した宿場を救う相談の場面。右の篤平治(瑛太)が当面の金に困っている藩に金を貸す案を出し、中央の十三郎(阿部サダヲ)がその案に乗る。左は酒場の女将(竹内結子)。宿場困窮の原因は藩直轄領でないため「伝馬役」(宿場間の物流の役務)の助成金が出ず、宿場住人の自腹で行っていたため。下の画像右は宿場がある伊達藩藩主伊達重村(羽生結弦))          

 

画像出典左:シネマトゥデイ殿、利息でござる!http://www.cinematoday.jp/movie/T0020303/photo/003(2016/7/9閲覧)画像出典右:羽生結弦のチョンマゲ演技姿も!阿部サダヲ主演「殿、利息でござる!」本予告映像が解禁でござるhttp://mag.japaaan.com/archives/36808 (2016/7/9閲覧)

 

 F.I. さん

トトザヒーロー』(1991ベルギー仏独合作、原題:TOTO LE HEROS)

老境に差し掛かった主人公の回想形式で絶妙なタッチで描いた。トマ老人の最愛の父と、姉が死んだのは隣の息子アルフレットのせいという被害妄想で、トマ老人が自分の半生を思い返しながら復讐を決意。ピストルを持ってアルフレットの家へいく。まず、効果音が素晴らしく、全体的にノスタルジックな雰囲気とポップな映像美に溢れていて、少年から青年になり、思春期を迎えるその感情描写が素晴らしい。1991年カンヌ映画祭でカメラドールを受賞し、センセーショナルなデビューを飾ったジャコ・ヴァン・ドルマル(ベルギー出身)初監督作品。

(下の画像はトマ老人の回想場面、大好きだった姉がトランペット、父がピアノを弾き楽しく歌っている。この歌がとてもポップ。題名のトトは、真実を見つけ出そうとする探偵でトマ老人の心の中にいる。)

 

 画像出典:http://www.bing.com/images/searchhttp://www.quefaire.be/toto-le-heros-de-jaco-van-633061.shtml(2016/7/7閲覧)

トントン(冬冬)の夏休み』(1990台湾、原題:冬冬的假期)

 監督ホウシャオシエン。小学校を卒業した冬冬は母が病気で入院したため、妹と共に夏休みを田舎の祖父の家で過ごすことに。祖父は厳格だったが、冬冬は田舎の子供たちと仲良くなって遊ぶ。一方妹はなかなか仲間にいれてもらえず、兄たちにイタズラしたりの日々。やがて、台北から父が迎えに来て・・・。

 第7回ナント三大陸映画祭グランプリ受賞作品。この映画の見所は田舎にいた精神病の女性と冬冬の出会いであろう。子供から見た大人の世界の複雑さ、残酷さ等、低予算で作られたにもかかわらず上手く描かれている。冬冬にとって、大人は未知の世界の生物であり、大人顔負けの真実を突きつける冬冬は誰しも忘れがちな子供時代の歯がゆさを思い起こしてくれるであろう。

 (下の画像左は母の病気を見舞う冬冬(トントン)と妹の婷婷(ティンティン)。画像右は母が病気のため田舎へ行くことになった二人。田舎へ行く途中などで二人にいろいろなことが起こる。)

画像出典左右共:「となりのトトロ」の元ネタ?80年代大ヒット台湾映画『冬冬の夏休み』に注目http://timewarp.jp/movie/2016/05/17/81482/(2016/7/11閲覧)

 

 F.M. さん

よかった映画①『振り子』(2015 日本)

鉄拳のパラパラ漫画から、こんな映画が・・と、新しい試みとして、単純に面白かったです。(下の画像左は幸せな時の二人(中村獅童と小西真奈美が演じる)。画像中央はパラパラ漫画の妻が老いて死んでいくので時間(振り子)を止めようとする夫の場面。この後に涙を誘う場面になる。次のURLから原作パラパラ漫画を見れます。https://www.youtube.com/watch?v=EB19So6SNe0 【公式】鉄拳『振り子』パラパラ漫画 / furiko。画像右は原作者鉄拳。シャイなところがあり、素顔は日本人離れしたハンサムです。)

画像出典左:MARBLE【泣ける!】映画「振り子」に感動して号泣する人多数!【鉄拳】 http://topicks.jp/60395(2016/7/11閲覧)画像出典中央:鉄拳の感動パラパラ漫画~『振り子』最高傑作!http://iinegoods.com/2012/12/post-224.html (2016/7/11閲覧)画像出典右:不明

②『17歳の肖像』(2010英)

60年代のイギリスの様子や、主人公がパリに憧れる気持ちとか・・。ラストが、なかなか逞(たくま)しくてよかったです。(下の画像左は右端に主人公のジェニー・メラー(キャリー・マリガンが演じた)がいる。画像右は恋に落ちた主人公左と年上の相手右。主人公は大人っぽく見せている)

 

画像出典左:僕の映画日記「17歳の肖像」http://blogs.yahoo.co.jp/mentatsurou2/60030352.html(2016/7/11閲覧)画像出典右:シネマトゥデイ17歳の肖像http://www.cinematoday.jp/movie/gallery/T0008380 (2016/7/11閲覧)

見たい映画ルーム』(2016カナダ、アイルランド、原題:Room)映画紹介を見て、これは見ておきたい映画だと。(下の画像は宣伝パンフ。扉のない「部屋ルーム」から外に出たことがない親子は、子供が5歳になり、ついに出る。いったいなにが起きているのか?)

画像出典:TUTAYA映画「ルーム」http://tsutaya.tsite.jp/feature/movie/campaign/room/index(2016/7/11閲覧)

 

 U さん

1)『ブリッジオブスパイ』(2016米国、原題:Bridge of Spies)

題名の『ブリッジオブスパイ』は、米国とロシアのスパイ交換が行われた東独のグリーニッケ橋を指すとのことですが、弁護士ジェームズ・ドノバン(トム・ハンクス)が果たした、橋渡しの役割でもあります。冷戦時の1950年代に諜報活動をしていて、FBIに逮捕されたソ連のスパイであるルドルフ・アベルの米国での裁判の公平性を演出するために、老弁護士ドノバン(トム・ハンクス)が形式だけの弁護人として選ばれます。ドノバンは形だけの弁護ではなく人道的な面から弁護を行い、死刑判決の回避を勝ち取りますが、彼はそれを報道したマスコミや世間からパッシングを受けることになります。

一方、1960年にソ連の上空を偵察飛行していたU-2偵察機がミサイルで撃ち落とされ、脱出したアメリカ軍人パワーズはソ連内で禁固刑となり拘束されます。さらには、ベルリンの壁建設時に東ベルリンの恋人を西ベルリンへ逃げようとしたアメリカ人留学生プライヤーが東ベルリンで逮捕されてしまいます。

CIAダレス長官から、アメリカ軍人パワーズとソ連スパイアベル交換交渉依頼を秘密裏に受けた弁護士ドノバンは、民間人は見捨てろというCIAの指示に反対して留学生プライヤーも含めた2対1の捕虜交換をソ連および東独に同時提案して、みごと2人を交換し解放することに成功するのです。

 この映画は派手なアクションや戦争場面はないものの、各国情報機関との駆け引き、マスコミや世間の偏見への葛藤、家族との絆、敵国スパイにも注ぐ正義感など、リアルで緊張感ある場面が映画全体から伝わってきました。見ているとどんどん映画の中に引き込まれ満足感の残るラストでした。最近のアメリカ映画では少なくなりましたが、しっかりとしたストーリーを持つ映画です。また、困難な状況の中でも信念を失わずに職務を全うすることがどれほど貴重でかつ難しいかを教えてくれる映画です。

(下の画像左の左がソ連スパイアベル(マーク・ライランス)右が老弁護士ドノバン(トム・ハンクス)。下の画像右は実際の弁護士ドノバン(左)とアベル(右))

画像出典左右共:Connect The Movie. http://aesuck.blog86.fc2.com/blog-entry-410.html (2016/7/7閲覧)

2)『クリードチャンプを継ぐ男』(2015米国、原題:Creed)

 シルベスタースタローンのロッキーシリーズは過去6作あります。1作目「ロッキー」が1976年ですから、誕生からもう40年もたったのですね。シリーズではこの1作目がダントツでしたね。当時、いろいろなチャンプ映画がありましたが、アメリカンドリームを絵に書いたようなストーリーと今でも元気を鼓舞されるあの音楽には、圧倒されました。それから30年後の2006年に制作された6作目「ロッキー・ザ・ファイナル」は、老いたシルベスタースタローンのボクシングシーン、この姿には、かつての感動を感じることはできず残念でした。

今回の映画はさらに10年もたって制作されたものなので、最初はあまり期待していませんでした。リングに立つのは、今度はスタローン自身ではなく、かつてのライバルであったアポロ・クリードの息子アドニス・ジョンソンです。アドニスのトレーナーを引き受けたスタローンが、彼を自身の後継者に育てていくというものです。

最初は何度もトレーナーを断っていたのですが、ロッキーはアドニスにかつての自分を重ね合わせて、最後にはトレーナーをひきうけることになります。残りの人生を若者の成長のために費やしていくのは、結果としてロッキー自身の成長にもなったわけです。第2の人生を脇役として生きていくこの姿は、シニアライフをしている私のこれからにも参考になるものでした。

最後にロッキーが、かつて何度もトレーニングのために駆け上がった階段を息を切らせながらやっと登っていくシーンは、やはり老いのさみしさを感じさせられました。でも、アドニアがロッキーを気遣いながらも、尊敬しているところが、世代を超えて(ボクシング)技術を共有しているもの同士のつながりを考えさせられました。自分の一番大切なものを引き継ぐことの満足感は他の多くの技術にも共通なのでしょう。

(下の画像は、ロッキーが何回も何回も駆け上がった階段の上から二人がフィラデルフィアの街を眺めている場面。右の帽子をかぶっているのがロッキー(シルベスター・スタローン)左がアドニス・ジョンソン(マイケル・B・ジョーダン)。なお、この作品は本ブログの『メンバーが選ぶ2015年後半に観た映画で良かった、又は印象的な作品(その2)』でAさんが「今回観た中で断トツの一本」として取り上げていました。)

画像出典:これは必見! ロッキーが永遠のライバル・アポロの息子のトレーナーをつとめタイトル戦に挑む感動作『クリード チャンプを継ぐ男』予告編http://officiallist.videotopics.yahoo.co.jp/video/moviecollection/38509/(2016/7/7閲覧)

Uさんの3番目の作品は文字数制限で次の(その2/2)へ続く。

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