横浜映画サークル

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『プーと大人になった僕』人の温かい心を呼び覚ましてくれる

2018-10-29 19:59:21 | メンバーの投稿

プーと大人になった僕』(2018米国 原題:Christopher Robin:ディズニー作品はテーマが分かりやすく残虐場面や根っからの極悪人が出てこないので安心して観ることができる。この映画もそういう作品。

以下の感想はストーリの相当部分に入り込んでいますので、ストーリが分かるとつまらないと思う人は映画を観てから読むようにしてください。

最初の場面でテーマが明確に出る:主人公ロビンはロンドンの旅行カバン製造会社の中間管理職で、戦争が近づき旅行どころではなくなってきたため旅行カバンが売れなくなり、上司から20%の従業員削減リストラ計画を立てるよう指示される。従業員たちは察して気が気でない。現在の日本でもこのような立場に立たされる中間管理職はたくさんいる。主人公ロビンは冷酷に従業員削減首切り計画を立て始めるところで、庭にクマのぬいぐるみのプーが現れる。プーは森の仲間たちがみんないなくなってしまったので探して、昔ロビン少年がいた木の根の隠れ家に入ったら、ここの木の根元のドアに来てしまったと言う。この場面でプーの出現が失った人間性を取り戻せと出現したことが分かる。冷酷な管理職ではダメだぞと現れた。

庭の木の根元のドアは消えてしまいプーは戻れない。ロビンはやむなくプーを戻そうと列車で少年時代に過ごした森へ行くことになる。ロンドンの駅でプーが風船売りの赤い風船が欲しいと言い、ロビンは買ってあげる。ロビンが「なんで赤い風船が欲しいのか」と聞くと「幸せを感じるから」と答える。しばらくロビンとプーとは赤い風船と共に移動していく。この場面は短編のフランス映画『赤い風船』(1956仏:監督A.ラモリス)と重なる。この短編については後で述べます。

昔の森に戻るとロビンは徐々に少年時代のロビンの人間性を取り戻していく。消えてしまったプーの仲間たちも徐々に現れてくる。

終盤では、プーの仲間の一匹がロビンのカバンの中のリストラ計画書を、ロビンが少年時代に大事にしていた木の枝の方が大事なはずと入れ替えてしまう。しばらくしてプーと仲間たちは書類が大事なものと分かりロンドンまでロビンを助けに行く。知らないロビンはそのかばんを持って役員会でリストラ策を説明しようとするが書類がなく、木の枝や葉っぱが入っている。ロビンは会社のビルの前でプーと仲間たちが持ってきた書類を受け取ろうとするがバラバラに舞い上がってしまう。舞い上がった一枚の書類を見てロビンは旅行カバンの販売対策案が浮かび上がる。役員会でその対策案を説明する。対策案は社会のピラミッド構造図を逆さまに考えて、底辺の従業員に有給休暇を与え、旅行機会を作るというもの、旅行のために旅行カバンを買うことになるという案。役員のボスがロビンの案に理解を示す場面で終わる。首切りリストラは行わないとするこの終盤は、この映画の立場が示されているように思える。

プログラムによれば「クマのプーさん」の原作者のA.A.ミルンは実際の息子クリストファー・ロビンが4歳の時にロンドン郊外の森の中に小屋を購入して休暇を過ごし、ロビンが森の中で遊びまわる姿を観察していた。実際のクリストファー・ロビンも大人になり映画と同様に一人娘がいる。

下の画像左はプーに赤い風船を渡す場面。ロビンの持つカバンにはリストラ計画の書類が入っている。画像中左は森に戻ったプーとロビン、プーの手には赤いフーセンがある。プーは仕事の書類は「風船よりも大事?」と聞く。画像中右は森の仲間たち。左から子豚のピグレット、クマのプー、ウサギの?、カンガルーの子のルー、カンガルーの母親のカンガ、トラのティガー、ロバのイーヨー。画像右はロビンの娘が森の仲間を連れてロンドンへロビンを助けに行く終盤の場面。

画像出典左:クロネコとコスモス2018年9月20日 投稿者: KURO96_MISAKI「プーと大人になった僕」(Christopher Robin)http://www.kuronekocosmos.rulez.jp (閲覧2018/10/29)画像出典中左:「プーと大人になった僕」日本版予告https://www.youtube.com/watch?v=2UT5TQ1829U (閲覧2018/10/29)画像出典中右:ロケットニュース24【こっちにおいでよ】実写版くまのプーさん『プーと大人になった僕』の色彩がダークすぎて「あの世の光景みたい」と話題に! https://rocketnews24.com/2018/06/14/1077212/ (閲覧2018/10/29)画像出典右:Disney Movieプーさんと、大人になったクリストファー・ロビンのロンドンでの奇跡の再会と、そこからはじまる新たな冒険。https://www.disney.co.jp/movie/pooh-boku.html (閲覧2018/10/29)

短編フランス映画『赤い風船』(1956仏:監督A.ラモリス)。下の画像左は赤い風船を持つ少年。少年が雨でずぶぬれになっても、赤い風船に雨がからないようにするなど優しくしていると、風船は少年の後を付いてくるようになる。画像中は少年の後を付いてくる赤い風船。少年が学校へ行くと終わるまで学校の外で待っている。ある日少年がいじめに会い、風船を割られてしまう。するとパリじゅうの風船が少年のところに来る。画像右はパリじゅうの風船が少年のところに来る場面。この『赤い風船』が『プーと大人になった僕』の赤い風船とぴったり重なるように思うが、プログラムをすべて見ても、この短編フランス映画については触れていない。『赤い風船』は昔横浜映画サークルが県立青少年センターで自主上映をしている。

画像出典左:Blog版心フォーラム 映画『赤い風船』を見てきました。編集する全体に公開 2008年08月18日https://blogs.yahoo.co.jp/go_sinzan/23938162.html (閲覧2018/10/29)画像出典中:観照の森 映画:赤い風船https://blogs.yahoo.co.jp/giddy_land/29366653.html (閲覧2018/10/29)画像出典右:「赤い風船」 #映画館のオーナーになったら最初に上映する作品発表https://twitter.com/hsm_57/status/1019224936362098691 (閲覧2018/10/29)

以上、S.T.でした。

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