3/6~週の日経平均は、3/9迄19300円前後のもみ合い相場であったが、
週央に発表の米ADP雇用者数が大幅に上方修正され、週末の2月米雇用統計
も良好であり、今月の米利上げを確実視する流れから週末為替が115円台も
追い風に、19600円を回復。昨年来高値を更新して、上放れした形で終了。
結局、日経平均は、週間135円高(↑0.70%)19604円大引けでした。
さて、3月第3週(3/13~3/17)主なイベントと予定は、下記1.の通りです。
週末の米雇用統計は、予想通り底堅い結果で、3/15FOMCで追加利上げ
となりそうです。多く織り込み済みも、イエレンFRB議長が、年内利上げ回数を
4回に示唆する発言をするか、注目です。
利上げが確実視される中、週明け以降、為替動向が大きく円高に振れる事は
考えにくく、ジリ高基調を想定したい。
米で、3/15のFOMC、2月小売売上高、3/16の2月新築住宅販売件数
3/17のコンファレンスボード景気先行指数、2月鉱工業生産など、中国では
3/14の2月小売売上高、2月鉱工業生産などに注目です。
国内は、3/16の日銀金融政策決定会合、2月訪日外国人客数などに注目です。
明日からメジャーSQを通過し、もち合いレンジ上限を上放れして19500円
固めから、上へ向けた動きに期待です。
物色の流れとして、IPOも5社あり出遅れ中・小型株を要チェックです。
日経平均、3月第3週(3/13~3/17)レンジは、19450円~19850円
程度をを想定しています。
1.3月第3週(3/13~3/17)主なイベントと予定
3/12
日サ サウジアラビア国王、来日
米 NY市場、夏時間へ移行
3/13
日本 1月機械受注
日本 第3次産業活動指数
日本 ボールツウェイン、シーズ 各決算
EU ドラギECB総裁、講演
3/14
日本 2月首都マンション発売
日本 ツルハ、ヤーマン 各決算
米 FOMC(~3/15)
米 2月生産者物価指数
米 トランプ米大統領 メルケル独首相 会談
中国 2月小売売上高
中国 2月鉱工業生産
独 3月ZEW景況感指数
3/15
日本 日銀金融政策決定会合(~3/16)
日本 2月訪日外国人客数
日本 ファイズ 新規上場
日本 トリケミカル、3Dマトリックス 各決算
日本 春闘集中回答日
米 FOMC経済予測公表
米 イエレンFRB議長、記者会見
米 2月小売売上高
米 2月消費者物価指数
米 3月NY連銀製造業景況指数
米 3月NAHB住宅市場指数
米 オラクル 決算
米 国債償還 3年債(300億ドル)
中国 全人代、閉幕
オ オランダ下院選挙
3/16
日本 日銀金融政策決定会合、政策金利
日本 黒田日銀総裁、会見
日本 ほぼ日、うるる 新規上場
日本 システムデイ、明豊エンタープライズ 各決算
米 2月新築住宅販売件数
米 新規失業保険申請件数(~3/11までの週)
米 3月フィラデルフィア連銀製造業景況指数
米 アドビ・システムズ 決算
豪 2月雇用統計
英 中銀政策金利
3/17
日本 ビーグリー、ジャパンエレベーターサービスHD 新規上場
日本 サンバイオ、オハラ 各決算
米 2月鉱工業生産
米 2月コンファレンスボード景気先行指数
米 3月ミシガン大学消費者信頼感指数
米 ティファニー 決算
世 G20財務相・中銀総裁会議
2.NY市場、為替/債券 各結果(3/10)
今日のNY為替市場はドル売りが優勢となった。この日のメインイベントは米雇用
統計だったが、暖冬の影響もあったのか、非農業部門雇用者数(NFP)は23.
5万人増と予想を上回る強さを示した。また、注目の平均時給は前月比0.2%の
上昇と予想は下回ったものの平均賃金の上げは続いている。
強い内容で来週のFOMCでの利上げ期待は正当化する内容とは思われるものの、
市場は既に十分織り込んでおり、焦点は利上げのペースに移っている。FOMC
メンバーによる利上げ回数の予想が増加するとまでは確信は持てなかったようだ。
ドル円は米雇用統計発表後、売りが優勢となった。事前に期待感が高まっており、
115円台半ばまで上昇していたが、材料出つくし感もあったのであろう。発表後も
115円台は維持していたが、ロス米商務長官が「貿易問題について日本の優先
度は高い」と述べていたことが伝わると、まとまった売りが入り、一気に114円台
下落している。
その後、115円台に下げ渋る場面も見られたが、一旦、上値へのモメンタムを失っ
たのか、114円台に再び戻し114.65付近まで下げ幅を拡大する展開となった。
一方、ユーロは買いが強まり、ユーロドルは1.07台をうかがう展も見せている。
米雇用統計発表後のドル売りの動きもあるが、ブルームバーグが複数の関係筋の
話として、ECBが量的緩和(QE)終了前に利上げが可能かどうか協議したと
伝わったことがユーロを押し上げた。前日のECB理事会後の会見でドラギ総裁は
否定的な見解を示していたが、市場では期待感も根強いようだ。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=359947
米国債利回り
2年債 1.351(-0.021)
10年債 2.573(-0.033)
30年債 3.161(-0.028)
期待インフレ率 2.017(+0.003)
※期待インフレ率は10年債で算出
今日のNY債券市場、利回りは低下。この日発表の米雇用統計は強い内容と
なったものの、利回りは下げの反応を見せている。来週のFOMCでの利上げ
期待は正当化する内容とは思われるが、市場は既に十分織り込んでおり、焦点
は利上げのペースに移っている。FOMCメンバーによる利上げ回数の予想が
増加するとまでは確信は持てなかったようだ。
10年債は2.57%台まで低下し、政策金利に敏感な2年債も1.35%まで低下して
いる。
2-10年債の利回り格差は122(前日123)http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=359946
3.NY株式市場 結果(3/10)
NY株式3日
ダウ平均 20902.98(+44.79 +0.21%)
S&P500 2372.60( +7.73 +0.33%)
ナスダック 5861.73(+22.92 +0.39%)
CME日経平均 19520 (大証比:+50 +0.26%)
今日のNY株式市場でダウ平均は続伸。朝方発表になった2月の米雇用統計を
受けて買い先行した。ただ、次第に上値が重くなり、ダウ平均は一時マイナス
に転じる場面も見られている。上昇して始まった銀行株が下げに転じたことが
重しとなった。
その米雇用統計だが、暖冬の影響もあるのか、非農業部門雇用者数(NFP)は
23.5万人増と予想を上回る強さだった。しかし、市場の注目は平均時給で、
こちらは前月比0.2%上昇と予想は下回っている。
来週のFOMCでの利上げ期待は十分正当化する内容ではあるものの、市場は
既に織り込んでおり、焦点は利上げのペースに移っている。FOMCメンバーに
よる年内の利上げ回数の予想が増加するまでの確信は得られなかったようだ。
雇用者数は増加が続く中、緩やかなペースの利上げであれば、株式市場にとって
好都合なのかもしれないが。
ハイテク株が堅調に推移したほか、産業株などインフラ関連や自動車も堅調。
原油が再び48ドル台に下落しており、エネルギー関連は上値の重い。
ダウ採用銘柄ではGEやユナイテッド・ヘルス、P&Gが上昇。キャタピラーも
反発した。GEは物言う株主として知られるペルツ氏がGEのパフォーマンスに
不満を示しており、イメルトCEOの退任を求める可能性が報じられている。一方、
JPモルガン、ゴールドマンが下落したほか、ボーイングも軟調。
ナスダックも続伸。IT・ハイテク株は総じてしっかり。フェイスブックやアップル、
アルファベットが上昇。一方、テスラが下落したほか、セルジーン、ギリアドなど
バイオ関連も軟調。
バイオ医薬品のインサイトが上昇。一部報道でギリアドによる同社の買収協議に
進展が見られ、合意に近づいていると報じた事が材料視されている。価格や時期
などは明らかにされていない。
化粧品小売りチェーンのアルタ・ビューティが商いを伴って上昇。決算を発表
しており、1株利益も既存店売上高も予想を上回った。また、化粧品メーカーの
エスティローダーのMACブランドの販売を開始することで合意したことも明らか
になっている。年内に少なくとも100店舗で販売が予定されている。
不動産REITのアレクサンドリアが下落。1株108.50ドルで610万株の
増資を発表したことが嫌気されている。
ネットワーク機器のフィニサーが22%の急落。第3四半期の決算が予想を下回っ
たほか、今四半期の見通しも1株0.50~0.56ドルと予想(0.58)ドル
を下回ったことが嫌気されている。 http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=358776
4.NY市場、原油先物4月限/金先物4月限 各結果(3/10)
NY原油先物4月限(WTI)
1バレル=48.49(-0.79 -1.60%)
ブレント先物5月限(ICE)
1バレル=51.37(-0.82 -1.57%)
ブレント-WTI 2.88
10日のNY原油は続落。石油輸出国機構(OPEC)主導の減産効果への懐疑的な
見方などを背景に一段安となった前日の流れに対する修正の動きは限られ、供給
過剰の懸念再燃などから戻り売りに押された。
4月限は、夜間取引終了間際に50.11ドルへ上昇したのが精一杯で、立会い開始後は
下げに転じることとなり、中盤すぎには前日安値を割り込み、一時、48.31ドルと
期近ベースで昨年11月30日以来の水準まで下押された。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=359936
NY金先物4月限(COMEX)
1オンス=1201.4( -1.8 -0.15%)
10日のNY金先物相場は続落。ドル相場の下落なども、2月の米雇用統計が
力強い内容となったことを受け、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利
上げが確実視されるなか、軟調に推移した。
最も取組高の多い4月限は、時間外取引では1194.5ドルと1月30日以来の水準へ
下落。立会い開始後は、2月の米雇用統計を受けた売り圧力は強まらず、ドル安
などを背景に下げ幅を縮小した。 http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=359932