今日、主要閣僚による否定的な発言で法人税減税への期待が後退し、株安・円高が
進みました。材料を探している短期筋が、仕掛け的な先物売りを仕掛けた格好で、
長期投資家は、依然様子見とされ、薄商い商状継続です。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130815-00000066-reut-bus_all
景況感の改善で、欧米市場では金利が上昇傾向にあるが、日銀の大量購入などで
需給がタイトな円債市場は落ち着いており、金利は低下気味の中、閣僚の思慮の
欠けた発言が、株式市場に冷や水をかけた格好です。
海外株安や円高を嫌気した売りが一巡した後、下げ幅を縮め始めていた日経平均、
トレンドが動いたのは、安倍首相が法人税引き下げの検討を指示した、との一部
報道を否定した菅官房長官と麻生財務相の閣議後の発言でした。
麻生財務相は、今の段階で法人税率を引き下げることの効果は少ないと消極的な
見方を示しました。
法人税減税はその効果や実現性について疑問視されてるが、消費税増税の景気へ
マイナス影響を和らげるとの期待から「短期筋が日本株買い・円売り材料に使って
いる」（大手証券トレーダー）という。
日経平均は、直近２日間で約５３０円上昇、ドル／円も９６円台から９８円台半ば
まで円安が進んでいた。主要閣僚からの否定的発言で、これらのポジションが巻き
戻された格好です。
閣僚は、言葉の重みや影響度を考え、分別ある発言をしなければなりません。
と言うことで、日経平均は大幅に反落し、２９７円安の１３７５２円の大引けでした。
（出来高概算 ２０．４億株の薄商いでした。）
前場中頃に、日経平均１４０００円に約２０円とせまる戻しも、冒頭の閣僚発言
先物主導の売り仕掛けの要因となった格好です。
日経平均の下落により、２５日移動平均線から遠ざかりましたが、５日線レベルの
攻防で、踏ん張りどころ。
さて、ＮＹ株式市場、経済指標の目白押しで、注目です。８月フィラデルフィア連銀
景況指数は、９．３（予想 １５．０）と予想を下回り、７月鉱工業生産や７月設備
稼働率は、やや弱含み。８月ＮＡＨＢ住宅指数は５９（予想 ５７）とまずまず。
ただ、序盤は大きく下げてのスタート。どこまで戻すかポイントです。
明日の日経平均、下ひげをつけての陽線引けとなるか、注目しています。
