2015年6月30日
ジャカルタ(CNN) インドネシア軍の輸送機がスマトラ島の住宅街に墜落した事故で、当局は4基あるエンジンのうち1基でプロペラが作動していなかったことが分かったと発表した。
これまでに確認された死者は135人に上り、現場から回収された遺体の身元を確認する作業が現在も続けられている。
空軍司令官が3日までに発表したところによると、同機の墜落はエンジンのトラブルが原因だった可能性があることがこれまでの調査で判明した。
同機は6月30日、スマトラ島北東部のメダンで離陸後間もなく墜落した。操縦士は墜落する直前、管制塔との通信で基地に引き返す許可を求めていたという。
当局によれば、同機は兵士や家族など122人を乗せ、複数の建物を巻き添えにして墜落、炎上。これまでに確認された死者の数から判断すると、搭乗者のほか地上にいた少なくとも13人が犠牲になった。
インドネシア空軍機の墜落は過去10年で6機目。原因究明のための調査はまだ続いているが、同国の軍用機の安全性に対する懸念が改めて浮き彫りになった。
ジョコ・ウィドド大統領は今回の事故を受けて軍の装備の点検を求め、古い航空機の刷新を指示した。墜落した「C130ハーキュリーズ」は50年前に製造された輸送機で、軍での同型機の飛行は調査結果が出るまで禁止となっている。
CNN
【ジャカルタ時事】インドネシア・北スマトラ州の州都メダンで30日午前11時50分(日本時間午後1時50分)ごろ、軍輸送機が住宅地に墜落した。
アグス空軍参謀長は地元テレビに対し、輸送機には113人が搭乗し、生存者はいないと述べた。
AFP通信によると、地元救助当局者はこれ以外に墜落に巻き込まれて3人が死亡したと述べた。
参謀長によると、輸送機には乗組員12人のほか、101人の搭乗者がいた。
空軍や陸軍隊員のほか、隊員の家族も搭乗。北スマトラ警察によると、これまでに70人の遺体が確認された。
搭乗者には女性や子供も含まれているとみられる。
参謀長は輸送機の離陸後、「パイロットから基地に戻るという連絡があった」と述べ、機体などに何らかのトラブルがあった可能性を示唆した。
ただ、輸送機は製造後50年以上が経過しており、老朽化が事故につながったとの見方もある。
国軍などによると、輸送機はメダンの空軍基地から離陸し、約2分後に住宅地にあるビルなどに突っ込んだ。
機体が墜落した地点には入浴施設があり、施設では当時5人の従業員が働いていたとの情報もある。
墜落で施設や周辺の乗用車はつぶされ、機体は炎上。周囲には黒煙が上がり、何台もの救急車が駆け付けるなど付近は騒然となった。
メダンはスマトラ島最大の都市。在メダン日本総領事館によると、邦人約60人が居住しているが、墜落による被害は確認されていないという。
(コピー先不明)