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時事ひとりごと - 20 (日本の原子力政策)

2016-09-01 17:06:08 | 時事ひとりごと
台風10号はまさに私の出身地に上陸したということですが、台風一過のお天気はどうだったのでしょうか。

ドイツは台風が通り過ぎたかのような快晴の日が続いています。

上空の写真です。飛行機雲が見えるでしょうか。



先日、友人の勧めで8月26日の深夜に放送されたという「NHK解説スタジアム、どこに向かう日本の原子力政策」を動画視聴しました。

日本の原子力政策についてこれだけ包括的で批判的な番組はこれまで視聴したことがありませんでした。

深夜の「生放送」だったということで、上層部からの厳しいチェックが入ることもなく日本の原子力政策を批判できたとネットで読みました。

「国民必見」の番組とこの番組の制作者、出演の解説者の勇気を讃える意見も聞かれます。

「日本はプルトニウムを48トンも保有していて、これは核爆弾6000発に相当する」など恐ろしい事実も今回、初めて知りました。

でもこの番組を視聴して強く思ったのは

「避難計画を立てなくてはならないほどのリスクを孕んだ技術で電力を製造、供給する必要があるのか」ということです。

この番組に出演なさった以下の方たちが上部の圧力により左遷させられないことを願っています。

西川吉郎、関口博之、板垣信幸、高橋祐介、竹田忠、水野倫之、島田敏男

まさに「七人の侍」たちでした。

2014年5月21日に大飯原発運転差止の判決を下した樋口英明裁判長はその後、名古屋家裁に左遷させられてしまいました。

その判決文は今回の解説委員達の意見とも一致します。以下に一部を掲載します。

「・・・原発の稼働が電力供給の安定性、コストの低減につながると主張するが、当裁判所は、極めて多数の人の生存そのものにかかわる権利と電気代の高い低いの問題等とを並べて論じるような議論に加わったり、その議論の当否を判断すること自体、法的には許されないことであると考えている。このコストの問題に関連して国富の流出や喪失の議論があるが、たとえ本件原発の運転停止によって多額の貿易赤字が出るとしても、これを国富の流出や喪失というべきではなく、豊かな国土とそこに国民が根を下して生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の喪失であると当裁判所は考えている」

ドイツの大学の法学部を修了した知人のお嬢さんが当時、京都の法律事務所で研修していたのですが、この事務所の所長に紹介されこの判決文を独語に訳した文が今度、ドイツの法律関係の書物に掲載されるそうです。

日本の気概ある裁判官のことがドイツで知られるのは良いことだと思います。

ドイツでは世界に誇るべき「平和憲法」を改正しようとする日本政府に疑問を持つ人もいます。

そんな人々にとって先日デュッセルドルフで上映された「不思議なクニの憲法」はとても興味深かったようです。



いつか「不思議なクニの原子力政策」というドキュメンタリーも制作してほしいものです。
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