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時事ひとりごと - 30(惜しまれる政治家)

2017-09-07 16:37:29 | 時事ひとりごと

今月末ドイツでは連邦議会選挙が行われます。

選挙前最後の連邦議会が先日開かれました。

開会後、最初に今期で12年間務めた連邦義議会議長を退任すると同時に38年間の議員活動に終止符を打つラマート連邦議員が

お別れの挨拶をなさいました。

普段「国会中継」などは視聴しないのですが、この日はたまたまテレビをつけていたので、偶然ラマート氏の演説を聞いたのですが、

感銘しました。

ヴァイツゼッカー元連邦大統領の名演説「過去に目を閉ざす者は、現在に対してもやはり盲目となる」に匹敵する位、ラマート氏の言葉には心を打たれました。

特に民主主義と三権分立のひとつである立法権を有する国会の役割に言及した部分が印象に残っています。

「独裁政権では人民の社会参加を必要としないが、民主主義は人民が関与することにより維持できる」と近年の周辺国の独裁下、極右化を警告しています。

また「ドイツの連邦議会は他国の議会に比べて強い影響力を持つ存在ではあるが、『政府を監督する権限』をもっと使用しても良い」と政府と国会にたいして耳の痛いことも述べています。

そうそう昔、高校の時の「政経」の授業でそんなことも学んだような記憶があります→すっかり忘れてしまいましたが、こういう知識ってやはり大事なことだと思います。

連邦議会(国会)は「民主主義が脈打つ場所」(私の意訳です)という言葉には思わず姿勢を正してしまいました。

もし私がドイツ国籍を持っていたら、このような政治家のいる自国のことを誇りに思ってしまいます。

国籍はないけれど、このような政治家がいる国に住んでいることに安心感を抱きます。このような政治家がいる限り、この国は間違った方向には進まないのではないかと思うのです。

ラマート議員同様、今期で辞職される議員が数人いらっしゃいます。

でも一番「惜しまれる」政治家はやはりノーベルト・ラマート氏です。

演説後、連邦議会議員全員がスタンディングオベーションを行っていました。私もテレビ画面に向かって思わず拍手をしてしまいました。

罷免が渇望される米国大統領や続投を多くの人が願っていないような日本の首相とは大きな違いです。



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