ヘマの告白

　帯状疱疹はなかなか感知しなくてまだ病院へ通っているのですが、土曜日に診察券をあげたらあまりに混んでいて、2、3時間買い物に行って時間を潰してきました。そろそろと思って戻ってきたら病院の駐車場も混んでいて、空いているところに車を入れたのですが、そこは通路だったらしくまた呼び出されて行ったり来たりして、さて診療代を払おうとしたら財布がありません。診察室と駐車場や車の中を点検しても見つからなくて真っ青。
　看護士さんに言うと、買い物をしてきたスーパーじゃないですかと言われて、そんなことはないと思いながら、警察に行こうかな、カード会社に電話するのが先かな・・・と、私の頭の中はぐるぐる一杯だったのですが、看護士さんがさっさと電話してくれて「サクランボのチャームのついた財布ですか？」と聞かれて、私が「そうです！」と答えて財布はみつかったのです。その間、地獄から天国へエレベーターに乗ったみたいでした。
　看護士さんの冷静さと対応に感激して財布を受け取ってからケーキを届けました。それから毎日診察に行くたびに看護士さんたちから次々ケーキのお礼を言われて私は有名人になったのでした。
　財布を落とすなんて人ごとで、ヘマなやつだ、耄碌してるとか思っていたのですが遂に私もその仲間になったのです。財布を受け取るときに拾ってくれた人の電話番号を教えてもらっていたので、夜お礼の電話をかけました。「若い男の方が届けてくれたと言われました、ありがとうございます」と言ったら、「そう見えるけど若くないです」という返事でした。看護士さんからは日本で良かったねと言われました。