ヨーガスクール・カイラス blog

True Yoga, to meet the true self.

第一章 土台(6)五つのコーシャ

2007-06-09 21:28:26 | 真我への道



(6)五つのコーシャ

 シャクティ(この宇宙のすべてを創造する力)が働くとき、プルシャ(魂)は、五つのコーシャ(殻、鞘、容器)に包まれる。

①第一のコーシャ--チッタ(心)
 プルシャを包む最も内側の殻はチッタで、これは聖音オーム、時間、空間、アヌ(宇宙原子)という四つの要素で成り立っている。またこのチッタは至福(アーナンダ)を楽しむ場所であるので、「アーナンダマヤ・コーシャ」という。

②第二のコーシャ--ブッディ(理性)
 第二の殻は、真理を識別する理性である。ここはジュニャーナ(叡智)の場なので、「ジュニャーナマヤ・コーシャ」という。

③第三のコーシャ--マナス(感覚意識)
 第三の殻は、感覚意識(マナス)の場なので、「マノーマヤ・コーシャ」という。

④第四のコーシャ--プラーナ(気、生命エネルギー)
 第四の殻は、プラーナでできた体なので、「プラーナマヤ・コーシャ」という。

⑤第五のコーシャ--肉体
 一番外側の殻は、物質でできた肉体である。これは食物(アンナ)によって養われるので、「アンナマヤ・コーシャ」という。


 シャクティのエネルギーがこうして五つのコーシャを作り出すと、心の内奥に眠る「智慧と慈愛」が引力となり、宇宙原子は互いにひきつけられ、凝集して、地・水・火・風・空という五大元素となる。これによってこの宇宙に、太陽や月や惑星が登場する。そしてその中でも特にプラーナの働きが強く現われたものとして、植物の世界が現われる。

 五つのコーシャのうち、感覚意識をつかさどるマノーマヤ・コーシャに自我意識が集中すると、外側の感覚的喜びを追求する世界である動物界とつながり、その魂は動物となる。

 単純に感覚的快楽を追い求める感覚意識を調御し、ジュニャーナマヤ・コーシャに自我意識が集中すると、正しいことと間違ったことを理性によって識別するようになり、その魂は人間となる。

 人間が、その理性も超え、心の内奥にある「聖なる慈愛」に集中したとき、最も内側の殻であるチッタが出現し、その魂は歓喜に包まれたデーヴァター(天人)となる。

 この一番内側の殻であるチッタさえも脱ぎ捨てると、もはやその魂をこのマーヤーである現象世界につなぎとめるものは何も無くなる。そうしてその魂は、完全なる自由を得た解脱者となり、聖なる光の世界に入るのである。


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第一章 土台(5)七つの世界

2007-06-09 21:27:43 | 真我への道



(5)七つの世界

 この宇宙は、大きく七次元の世界(ローカ)に区分される。

①サティヤ・ローカ
 最上位は、究極の唯一の実在である至高者の世界である。
 この世界は、あらゆる名称や概念を超えているので、言葉で説明することができない。よってここをアナーマ(名前の無い世界)とも呼ぶ。

②タポー・ローカ
 次は、至高者の智慧と慈愛の種子の現われであるプルショーッタマの世界である。
 ここには魂は容易に近づくことができないため、アガマ(近づきがたい世界)ともいう。

③ジャナー・ローカ
 この世界は、プルショーッタマの光の反映であるプルシャの世界である。
 ここで初めて「私」という自我意識が生ずる。
 しかしこの世界は、マーヤーに支配された普通の魂には理解できない世界なので、アラクシャ(理解できない世界)ともいう。

④マハー・ローカ
 マーヤーの創造活動がここから始まる。
 この世界は、聖なる世界と幻影の世界を結ぶ通路のようなものなので、ダシャマドワーラ(門の世界)ともいわれる。

⑤スワー・ローカ
 この世界には、まだ精妙な物質も粗雑な物質も全く存在していないため、マハーシューンニャ(偉大なる空の世界)ともいう。

⑥ブハー・ローカ
 この世界はには、精妙な物質はあるが、粗雑な物質が存在しないため、シューンニャ(空の世界)ともいう。

⑦ブフー・ローカ
 これは我々が普段認識している世界で、最も次元の低い、粗雑物質の世界である。


 人体に存在する七つのチャクラは、これら七つの世界と対応している。
 修行者が真我に向かって正しい修行を進めていくと、これらのチャクラに順次、「聖なる光」を見るようになる。



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第一章 土台(4)魂を構成する24の要素

2007-06-01 16:29:59 | 真我への道




(4)魂を構成する24の要素

 パラムブラフマの智慧と慈愛の種子の現われが、プルショーッタマである。これは宇宙に偏在する命であり、光であり、すべての創造主である。
 このプルショーッタマの光の反映が、プルシャ(魂)である。

 アヌ(宇宙原子)は、パラムブラフマが発する智慧と慈愛の光を浴びて、チッタ(心)を形成する。
 これにより、自分は他者と分離された一個の存在であるという観念が生ずる。これをアハンカーラ(自我意識、エゴ)という。
 このチッタ(心)が真理に近づこうとして進化した状態をブッディ(理性)という。
 逆にチッタ(心)が真理から遠ざかり、架空の感覚的世界を作り出そうとする状態をマナス(感覚意識)という。

 自我意識を持つチッタ(心)は、五つの根源的エネルギーを放射する。この五つの根源的エネルギーがパラムブラフマに引き寄せられるとき、ブッディ(理性)を形成し、魂の根源体であるコーザル・ボディ(原因体)を形成する。

 また、これらの五つの根源的エネルギーは、宇宙を構成する三つの要素であるサットヴァ(善性・光のエネルギー)、タマス(暗性・闇のエネルギー)、ラジャス(動性・動きのエネルギー)の影響を受けて、さまざまな展開を為す。

 五つの根源的エネルギーのサットヴァの属性は、五つの感覚器官(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)となり、それらはマナス(感覚意識)の影響を受けて、「感覚器官の体」を構成する。

 五つの根源的エネルギーのラジャスの属性は、五つの行為器官(排泄、生殖、言葉、手、足)となり、それらはチッタの中和力によって、「プラーナの体」を構成する。

 五つの根源的エネルギーのタマスの属性は、五つの感覚対象(色形・音・香り・味・触れられるもの)となり、それらは行為器官の中和力によって、感覚器官と結合し、欲望を満たす。

 これら五つの感覚器官、五つの行為器官、五つの感覚対象、そしてマナス(感覚意識)とブッディ(理性)が、リンガシャリーラまたはスクシュマシャリーラと呼ばれる「精妙な体」を構成する。
 
 五つの感覚対象は互いに結合して、地(固体)・水(液体)・火(熱)・風(気体、生命力)・空という五種類の物質の観念(五大元素)を作り出す。この地・水・火・風・空が、プルシャ(魂)の一番外側の衣である「肉体」を構成する。

 五つの感覚器官、五つの感覚対象、五つの行動器官、五大元素、チッタ(心)、ブッディ(理性)、マナス(感覚意識)、アハンカーラ(自我意識)--これら24の要素は、アヴィディヤー(無明)が発展したものに他ならない。
 よって、この世の現象のすべては無明から出たものであり、本質的には何の実体も無い幻影であり、唯一の実在である至高者の「リーラ(遊戯)」に過ぎないのである。


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第一章 土台(3)オーム、カーラ、デーシャ、アヌ

2007-05-27 16:38:21 | 真我への道


(3)オーム、カーラ、デーシャ、アヌ

 パラムブラフマの創造力(シャクティ)の現われは聖音「オーム」であり、これから、
①カーラ(時間)と、
②デーシャ(空間)と、
③アヌ(宇宙原子)が生ずる。

 「オーム」の波動こそが、すべての現象世界を作り出しているのである。
 つまり「オーム」は、パラムブラフマのシャクティが直接現われたものであり、いわば至高なる唯一の神の現われであり、至高なる唯一の神と同一のものなのである。

 この作られた現象世界の根源はアヌ(宇宙原子)である。
 このアヌは闇によってできているため、至高者が放つ本質的な光を覆い隠してしまう。
 これによってこの宇宙はマーヤーと呼ばれる幻術の闇に覆われたものとなる。
 個々の魂においては、このアヌは「無明(アヴィディヤー)」と呼ばれ、智慧の光を覆い隠すため、衆生は皆、自己の本性を理解することができない。

 この微細なアヌ(宇宙原子)よりも粗雑なこの肉体に自己意識を没入させている衆生は、このアヌの魔術を見破ることができない。
 しかし自己意識をアヌと同等の微細さまで引き上げたとき、衆生はこのアヌの正体を、外的にも内的にも理解するようになり、また、全宇宙の実相を--この現象宇宙も、それを超えた聖なる世界も含めて--すべて理解するようになるのである。


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第一章 土台(2)シャクティとチット

2007-05-27 16:36:56 | 真我への道




(2)シャクティとチット

 「唯一の実体」であるパラムブラフマの中には、すべての智慧と慈悲の根源があり、またあらゆる力と歓びの根源がある。
 
 この宇宙を生み出すシャクティと呼ばれる力、それはあらゆるエネルギーの本源であり、無限の姿形をとって万物を構成し、その本質は「永遠・絶対・純粋なる至福」である。

 そしてシャクティが生み出した世界を認識する認識者はチットと呼ばれ、それはあらゆる智慧、理性、感情等の心理機能の本源であり、また普遍の慈悲の本源でもある。

 この創造力(シャクティ)と智性(チット)が、パラムブラフマを構成している。

 人は、自分の内面に集中すると、このシャクティとチットが、自分の中にも存在していることを認識することができる。自分の内面のシャクティは無限の至福を生じさせ、チットはそれを認識し楽しむことができる。


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第一章 土台(1)パラムブラフマ

2007-05-27 16:34:28 | 真我への道




 「真我への道」シリーズについて

 このシリーズは、スワーミー・ユクテスワの「聖なる科学」をもとに、私が私自身の経験や見解も加味して、わかりやすくまとめたものです。




「真我への道」


 第一章 土台


(1)パラムブラフマ

 パラムブラフマ(至高梵)は、はじめも終わりも無い不生不滅の存在であり、完全無欠の存在である。それは永遠であり、分けることができない宇宙の唯一の実在であり、すべてのすべてである。

 人は生来、直感的に、唯一つの実在の存在を信じており、これに対する信仰心を心の奥にもっている。
 我々の五感の対象である、この外側の世界を構成しているもろもろの事物は、その『唯一の実体』が現わすさまざまな属性である。
 衆生はこの「属性」によって構成された肉体の中に自我意識を没入させているために、この不完全な肉体の器官が認識しうる次元の限定された「属性」しか理解することができず、それらのおおもとである『唯一の実体』については認識することができない。

 よって衆生は、マーヤー(神の幻術)によって現わされているそれらの『属性』の中から自己意識を引き上げて、本来の神性を取り戻し、この「唯一の実体」を認識しなければならないのである。


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