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囲碁棋士 依田紀基のブログ

生涯で一番嬉しかったスピーチ

2017-11-12 | 日記

11月10日に溜池にあるインターコンチネンタルホテルのレストランの一室を借り切って角川書店さんから出版される

僕の「どん底名人」と稲葉禄子さんの「囲碁と悪女」の合同出版記念パーティーが行われて沢山の方に来ていただきました。

稲葉さんの友人でソプラノ歌手の土田彩花さんには美しい歌声を披露していただき、パーティーに花を添えていただきました。又、土田さんは2016年のミスワールドのファイナリストであり、大変な美人です。

僕がお聞きしたところ、碁はまだ打たれないとのことだったので、パーティーの後、稲葉さんが経営する囲碁サロン「ランカ」で囲碁のルールを覚えてもらいました。特に土田さんのような華のある方に碁をやってもらうと囲碁界の発展につながりますからね。その後、簡単なコツだけ教えて9路盤で土田さんの先で僕と対局したところ、ケイマの好きな土田さんの黒3目勝ちとなりました。

パーティーではたくさんの方に心温まるスピーチをいただきました。僕が特に感動し、嬉しく思ったのが花まる学習会代表の高濱正伸先生のスピーチでした。今までの生涯で一番嬉しかった言葉と言っても過言ではありません。

その前に高濱先生の話をしたいと思います。そのほうが、どうして僕が高濱先生のスピーチに感動して嬉しく思っているのかわかると思うからです。

高濱先生は非常に人間的魅力が高い方です。高濱先生に教わる子供は幸せだと思います。

なぜなら、高濱先生の魅力に引き込まれて高濱先生の言うことをききたいと子供が思ってしまうに違いないと思うからです。そして子供は高濱先生のような大人になりたいと思うに違いありません。

教育者に本当に必要なことはこういうことなんだなあと、高濱先生を見て思います。

高濱先生の本に書いてあったことですが、言葉にする力、考える力、想像する力、試す力、やり抜く力、の以上、5つの力を子供の内に身に着けさせることが、将来自立して生きていける大人に育てることに必要だとのことです。この5つの力は全て関連しあってます。

僕はこれを読んで「これ全部碁の上達のために必要なことではないか?」と思いました。例えば、言葉にする力というのは人に碁を教えるときや討論するとき必要です。「なぜなのか」説明する必要があるからです。又、言葉にすることで自分の考えを整理することができます。

だから人に指導をするというのは実は指導する側も勉強になるものなのです。花まる学習塾の教室の様子をネットで見ると学年が上の子が下の子に勉強を教えている光景を見ました。そして子供達の表情がいきいきしているのが印象的でしたね。

「想像する力」というのは碁の力そのものと言って過言ではありません。碁は全てをイメージでやっていると言えるからです。

「試す力」も碁の上達には必要です。既存の常識に自分なりの工夫や解釈を加えて新しいものを創り出す心構えが重要であり、それが一流への近道と僕は考えてきました。既存の打ち方と自分の考えた手のどちらが良いかわからなければ自分の考えた新しい手を試すべきと思います。

最後の「やり抜く力」ですが、「継続」と言い換えることもできると思います。

僕は碁が強くなるための方程式は継続×信念×ツキと思ってますが、継続して勉強することがなければ上達するわけないのは当然です。

劣等生の自分がかなり修正されてマシになったのは長年碁をやってきたおかげだとひそかに思ってましたが、

高濱先生の本を読んで意を強くしたわけです。

なお、僕がオール1の劣等生だったのは事実で、言っても信じない人も多いので、どん底名人に僕の中学3年の通知表を掲載しました。高濱先生は20年以上前から子供の教育には碁が良いと言っておられて、実際に学習塾では碁を取り入れているし、「ジュニア本因坊戦」という中学生までの子供を対象にした囲碁大会の協賛もしていただいてます。

壇上でスピーチに立った高濱先生に華やかで力強いオーラを感じました。マイクを握った高濱先生は、

「皆さんどん底名人読んでないでしょ?すごいですよ。ここ20年で一番の本です。麻雀放浪記、ドストエフスキーの賭博者。学校の勉強とは何なのかと突き付けていますよ。21世紀の教育は一つのことをやり抜く。これです。」

最後に静かに「惚れました」と言われて高濱先生は壇上を降りられました。最高に嬉しいひと時でした。

 

 

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