特別展「南方ノート」と「戦後日記」―大佛次郎が見た戦中・戦後
@大佛次郎記念館
横浜を訪ねる際は港の見える丘公園の展望台に立ち、海を眺める。
南側に広がる花壇の奥の「大佛次郎記念館」とさらにその奥には「神奈川近代文学館」が在る。
本展は、2023年刊行の新著『南方ノート・戦後日記』の出版を記念する展覧会。この書籍は、6冊のノートに綴られた南方(現東南アジア諸国)視察中の日記(1943.11~1944.2)と、既刊『敗戦日記』に続く8冊の戦後日記(1946.3~1950.8)の内容を初めて活字化したもの。
大佛次郎は南方から帰国後、別の生き方が初まっているのである」(『敗戦日記』1944.10.9)と記し、南方体験が転機となったことを示唆している。
しかしながら、その南方での記録は、『帰郷』をはじめとする小説や随筆などで描写される以外、公開されなかった。
本展は、二つの「日記」の記述をたどることで、戦中の南方、敗戦直後の日本で大佛次郎が何を見、何を思ったのか、作家の視線とその思いにせまる。
検閲を経ない個人の「日記」だからこそ書ける当時の社会状況や、作家として、雑誌「苦楽」を世に送る出版人としての苦悩など、等身大の大佛次郎を通して激動の時代を紹介されている。(展覧会の解説などによる)
2階の優雅なサロンに腰掛けて公園や港の風景を眺められるのもこの記念館の良いところだ。
*第二次大戦中に生まれ、戦後の焼け野原で食べ物・着るものなど、全てがないない尽くしの時代に育ってきたが、それ以前のことに関しては全く知らない。
その後の高度成長の時代の一部を体験はしたが、今にして思えば一瞬の夢か幻だった。遡って、戦前を知ることが大切に思うが、接する機会は少ない。
今回の展覧会で、幾分かを知ることが出来た。
未完の大作「天皇の世紀」をはじめ、大佛次郎の作品を読まなくては思いつつ、なかなか実現しない。
@大佛次郎記念館
横浜を訪ねる際は港の見える丘公園の展望台に立ち、海を眺める。
南側に広がる花壇の奥の「大佛次郎記念館」とさらにその奥には「神奈川近代文学館」が在る。
本展は、2023年刊行の新著『南方ノート・戦後日記』の出版を記念する展覧会。この書籍は、6冊のノートに綴られた南方(現東南アジア諸国)視察中の日記(1943.11~1944.2)と、既刊『敗戦日記』に続く8冊の戦後日記(1946.3~1950.8)の内容を初めて活字化したもの。
大佛次郎は南方から帰国後、別の生き方が初まっているのである」(『敗戦日記』1944.10.9)と記し、南方体験が転機となったことを示唆している。
しかしながら、その南方での記録は、『帰郷』をはじめとする小説や随筆などで描写される以外、公開されなかった。
本展は、二つの「日記」の記述をたどることで、戦中の南方、敗戦直後の日本で大佛次郎が何を見、何を思ったのか、作家の視線とその思いにせまる。
検閲を経ない個人の「日記」だからこそ書ける当時の社会状況や、作家として、雑誌「苦楽」を世に送る出版人としての苦悩など、等身大の大佛次郎を通して激動の時代を紹介されている。(展覧会の解説などによる)
2階の優雅なサロンに腰掛けて公園や港の風景を眺められるのもこの記念館の良いところだ。
*第二次大戦中に生まれ、戦後の焼け野原で食べ物・着るものなど、全てがないない尽くしの時代に育ってきたが、それ以前のことに関しては全く知らない。
その後の高度成長の時代の一部を体験はしたが、今にして思えば一瞬の夢か幻だった。遡って、戦前を知ることが大切に思うが、接する機会は少ない。
今回の展覧会で、幾分かを知ることが出来た。
未完の大作「天皇の世紀」をはじめ、大佛次郎の作品を読まなくては思いつつ、なかなか実現しない。