美女かお金か

生きたワニを各地からコレクションしている金持ちの紳士がいました。

紳士の豪邸のプールには何匹ものワニがうようよとしています。

また紳士には、それはそれは美しく若い娘がいました。

ある日、金持ちの紳士は自宅で大きなパーティを開きました。そして招待客にこう宣言したのです。

「ようこそいらっしゃいました。さて、ここにいる男性全員に提案があります。このワニいっぱいのプールの向こう側まで怪我もせず泳ぎ着いたら、100万ドルか私の娘のどちからをさしあげましょう」

そのセリフが言い終わるやいなや、さぶーんと水のはねる音がし、すでに誰かがプールに飛び込んでいきました。

彼は力の限り一生懸命に泳ぎ、必死に危険なワニたちを避けて行きます。

彼が進むたびに周りの見物客たちが歓声をあげる中、ようやく彼はプールの向こうにたどり着きました。怪我もなく。

金持ちの紳士はたいそう感心して、

「すばらしい。これが可能だとは思っていなかった。しかし約束だ。君はどっちを選ぶ？私の娘かね？それとも100万ドルかね？」

するとその彼は答えました。

「私はお金もお嬢様もいりません。ただ私の背中を押した犯人の名前が知りたいだけです。」

November 19, 2001
http://www.peteranthonyholder.com/01-11-j.htm