風の記憶

≪記憶の葉っぱをそよがせる、風の言葉を見つけたい……小さな試みのブログです≫

あるく

2019年10月30日 | 「新エッセイ集2019」
いつもの道をあるく
遠かったり近かったり
おなじ道なのに同じではない
水たまりだったり穴ぼこだったり
ときには野良の道
ときにはトカゲの道
ただ風の道もあり
足あとばかりをたどる
白い道も

いまは落葉の道
一枚いちまい
赤や黄や灰色や
大きなものや小さなもの
誰かのさよならだったり
忘れ物だったり
てんでにばらまかれた
メモのようで
もう思い出すこともできない

きょうは
葉っぱの絵手紙をかいて
森のポストまで
あるく



(ふわふわ。り)

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2 コメント

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Unknown (nositen10)
2019-11-02 16:40:07
風の記憶、貴ブログの冒頭の言葉が好きです。

自分の言葉・・・
まったく同感です。
自分の言葉を探るということは、宇宙を知ること。
大袈裟と思われるかもしれませんが、私の行き着いた場所です。
紅葉の一枚一枚に込められたメッセージ
想像するだけでわくわくしますね。
言葉があるような気がして・・・
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Unknown (yo88yo)
2019-11-02 20:55:29
@nositen10 nositen10さん
コメントありがとうございます。

言葉へのご同感、ありがとうございます。
そうですね。言葉によって物も心も存在感を持ちますね。
だから言葉というものは難しいです。
宇宙のように広くて捉えがたいとも言えそうです。
また、言葉は一枚の葉っぱでもあるんですね。
おもしろいです。
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