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『ふわふわさんとチクチクさん』

2008-04-06 | 童話

ふわふわさんとチクチクさん(扶桑社)

            『 ふわふわさんとチクチクさん 』

                   クロード・スタイナー作/こばやしまさみ訳/柴田淳絵 

   ふわふわさんとチクチクさんのお話です。はじまりはじまり~     

昔むかし、ずーっと、ずーっと、昔のことです。

あるところに、ティムとマギーというとっても幸せな夫婦が住んでいました。
ふたりには、ジョンとルーシーというかわいい子どもがいました。
そのころには、誰もがみんな神様から小さな柔らかいふわふわしたバックをプレゼントされました。
バックの中には、あたたかなふわふわしたものが、いっぱい詰まっていて、ほしい時には、いつでも、それを取り出すことができました。
このあたたかいふわふわしたものを人にあげると、あたり一面に、ほのぼのとしたあたたかな空気が満ちあふれるので、みんな“ふわふわさん”と呼んで、大好きでした。
この“ふわふわさん”は、人びとが生きていくうえでとても大切なもので、もらえないと、こわい病気になったり、死ぬこともありました。
でも、そんな心配はまったくありませんでした。なぜなら、“ふわふわさん”は、村中に満ちあふれていたからです。
もし、“ふわふわさん”がほしくなったら、いつでも、誰かのところに行って、
「“ふわふわさん”がほしい」と言えばよかったのです。
“ふわふわさん”は、お日様に当たったとたん、ニッコリほほえみ、やわらかい長い毛がいっぱいに膨らんで、大きくあたたかく成長します。
“ふわふわさん”が体に触れると、あたたかでとっても良い気持ちになります。
誰もが自由に“ふわふわさん”のやり取りをしていたので、村にはあたたかい雰囲気が満ちあふれ、人びとは幸せでいっぱいでした。  

ところが、病気をいやす薬を売っている悪い魔女にとっては、非常に腹立たしいことでした。
なぜなら、人びとが幸せだと、心や体の病気にならないので、薬を買いに来る人が誰もいないからです。
この魔女は、悪知恵が働いたので、とても意地の悪いことを考えました。

ある素晴らしく天気の良い日のことです。
魔女は、マギーが子どもたちと遊んでいるすきに、ティムのところににじり寄ってきて、ささやきました。
「見てごらん、ティム。マギーが子どもたちにいっぱい“ふわふわさん”をあたえているだろ。このままだと、全部使い切ってしまって、おまえのために何も残らないよ」
ティムは驚いて、魔女のほうを振り向いて言いました。
「“ふわふわさん”は、いくら使ってもなくならないし、いつでも取り出せるわけじゃないのかい?」
「そんなことあるわけないさ。一度なくなってしまうと、それっきり!もう二度と手に入らないよ」
こう言い残すと、魔女はカッカッカッと高笑いしながら飛び去っていきました。

月日が過ぎました。

“ふわふわさん”のやり取りが本当に少なくなって、村中に満ちあふれていた、ほのぼのとしたあたたかさがなくなってきました。
村では“ふわふわさん”が手に入らないので、病気になって、死ぬ人もでてきました。
そこで、病気を治すために、人びとは魔女のところに行き、効きめを疑いながらも、飲み薬や塗り薬を買いもとめました。
最初、魔女は、薬が売れるので、喜びました。
しかし、村の様子はますます深刻になっていったのです。
人びとが死んでしまっては、薬を買ってくれる人がいなくなります。また、薬が効かないことが分かってしまいます。
そこで、ふたたび悪知恵を働かせました。

魔女は人びとに、ふわふわバックにとても似ているバックをプレゼントしました。
ところが、ふわふわバックはあたたかでしたが、こちらは冷たくて、中には、冷たいチクチクしたものが入っていました。
この“チクチクさん”をもらうと、冷たくて、チクチク刺すようないやな感じがします。しかし、“チクチクさん”でも、もらうと、死ぬことだけはまぬがれたのです。
そこで、人びとは「“ふわふわさん”がほしい」と言われても、“ふわふわさん”がなくなっては困るので、かわりに“チクチクさん”をあたえるようになりました。

人びとの生活は、ますます混乱してきました。
以前は、空気のように自由に入っていた“ふわふわさん”が今では非常に高価なものとなったのです。

そこで、人びとは、二人ずつ組んで、おたがいのためだけに“ふわふわさん”を蓄えるようになりました。
また、パートナーを見つけることができなかった人は、高価な“ふわふわさん”を買わなければならないので、必死でお金を稼ぎました。

そこで、“チクチクさん”を白い綿毛でおおったにせものの“ふわふわさん”を造って売る人が出てきました。

 

  このお話の続きなのですが、ふくよかなあたたかい微笑みたたえた愛らしい女の人が村にやってくるんです。このふくよかな女性は、何も恐れず、人びとに自由に“ふわふわさん”をあたえたんですね~

                ふわふわな一日でありますように       

              最後まで読んでくださってありがとう 

                               つながっているすべての人にありがとう 

                           

 


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