北欧デンマークおばさんの独りごちブロ

「住み慣れた地域で最期まで」をテーマにデンマーク高齢者福祉を研究し、世界のこと・日本のことを独りごちっています。

HANAMI に泣く、日本人の寛容

2008-07-31 | 国際
帰りの飛行機での食事の写真です。
カレー風味でおいしかったです。

でも、今日の話しは、その機内で見た映画のこと。
「HANAMI」。
「kirschbluten-hanami」というのが正式な名前だそうです。

場面は、妻が夫がガンにおかされ、余命いくばくもないことを
知らされる場面から始まります。

夫 ルディに知らせることもできず、妻は子供たちを訪ねる旅に
出ようと誘います。
その旅の途上で、妻が急死してしまい、
ルディは独りで家に帰ります。

妻は、前衛舞踏に興味を持ち、日本を訪ねて富士山と桜がみたい
と言っていました。

夫は、末っ子が住む東京に向かいます。
妻が大事にしていた妻の舞踏写真のつづりと
HOKUSAIの本をスーツケースに入れて。

息子のアパートに住みながら、毎日出かけ、
ルディは、ある日、公園で舞踏を演じている少女に出会います。

「私の母は死んだけれど、私の中で生きている。
 こうして、電話を使って踊っている時に、私はおかあさんとつながっている」

こんな少女に惹かれて、毎日通います。

ある日、ルディは少女と富士山を見にでかけます。
宿では、何日たっても、雲に隠れて富士山が見えない。

富士山が姿を現した日の早朝、ルディは舞踏の化粧をして出かけ、
富士山の裾野で舞います。

最後は見てのお楽しみ、ですが、
少女との出会いを通して、妻の心に触れ、深く理解していくルディ。

涙を流しながら、最後には、とてもよい感情に包まれておりました。

この映画は、
2月のベルリン国際映画祭でプレミア上映され、大好評だったようです。
不思議な少女を演じた Aya Irizuki の写真もあります。
http://www.afpbb.com/article/entertainment/movie/2349718/2631035

以下のブログにくわしい説明があり、
http://doitsu.exblog.jp/7675751/

ドイツ語ですが、映像での紹介もあります。
http://fixx.cinema.de/videos/detail/317/8174/media/search/tags/dorrisdoerrie

ドリス・ドリー監督の作品とのことですが、
「日本人のやさしさや寛容に触れ、それを少女のキャラクターに盛り込んだ」
とのことです。

この旅を通じて、責任をもって生きることの意義や厳しさについて、考えさせられましたが、
外国の人は、日本人をこんな風に見ているんだ。
と、この課題について、気負うことなく、自然に考え続けなくてはなあと、
思った次第です。

調べてみましたが、残念ながら日本での上映予定はないそうです。
でも、きっとどこかの映画館で上映されるような予感がします。


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