三食昼寝つき

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立ち見だけど、座り見 「8月のクリスマス」

2005-09-24 16:49:14 | 映画の感想(私流)

昨日、9/23より公開だった「8月のクリスマス」という映画を見た。



慣れない道に迷いながら汗だくでようやく上映15分前に着いた時には、

初回上映・次の上映共に売り切れで、立見席しかないと言う


だけど、どうしても初回で見たいと思った私は、立ち見のチケットを買い、

悠々と席に座っている人達の通路体育座りで鑑賞した



「八月のクリスマス」という、韓国映画のリメイク版のこの映画。


いくらファンの山崎まさよしが主演しているとは言っても、

”リメイク”ってどうなんだろ?という疑心が無いワケではなかった


オリジナルと比較され、それとの違いに反発を覚える人も

いるんじゃないかな?と、心配しながら見たんだけど・・・


実際は、どれもが杞憂に終わった


私はオリジナルの映画も見ているけれど、

それをとても忠実に再現しつつ、

日本の文化 (縁側でスイカを食べる・座卓を囲んで家族ですきやきなど) が、

何の違和感もなく物語の背景としてあり、

祖父母の家に遊びに行った時のような懐かしさが、

画面全体を包んでいると感じた。



ここからネタバレあり 要注意 



<簡単すぎるあらすじ>

写真屋を営む主人公の鈴木寿俊(山崎まさよし)は、

病気で死が目の前をちらつく状態にありながら、
それを自分の胸だけに秘め、淡々と仕事をしながら日々を過ごしている。

愛する人達に心配させたくない、穏やかに最後を迎えたいという思いでいる。

そんな中、小学校教師の高橋由紀子(関めぐみ)と出会う寿俊。
自分のコトを「おじさん」と呼びつつ慕ってくる由紀子を、最初は兄のように見守り、
いつしか由紀子に情愛以上の感情を抱き始めるが・・・



とにかく、最初から「病で残された時間が少ない」というコトが判っているから、

泣けるシーンはモチロン、笑えるコミカルなシーンさえ、

それぞれを「哀しみのフィルター」を通して見てしまう。


そのせいか、映画館内で、最初から最後まで絶えず啜り泣きの声が聞こえた。


穏やかに死を迎えるハズが、ある意味、由紀子と出会ったコトで、

予定を狂わされてしまった寿俊。

何も知らない由紀子が、病が進行している寿俊を遊園地に連れ出したり、

高い丘へと上がらせてみたり 無邪気そのものなのを見ていると、

「ちょっと!無理させるんじゃないわよ!」

ひやひやするんだけど、無理しながらも付き合う寿俊は、

若く、多くの可能性を秘め、 未来を感じさせる由紀子に、

「まぶしい光」を見ていたのかもしれない。


由紀子と接するうち、 「生きたい」という気持ちが膨らみ、

酔った勢い でそれは吐き出される。

「自分は何もしていない!」


そして、一緒に暮らしている父に聞かれないよう、布団を被って忍び泣く

こんな時くらい誰かに頼ったって、甘えたっていいじゃない!

とこっちが思うくらい、

寿俊は最後まで誰にも病を告げず、逝ってしまう。

(ある意味それも”日本的”なのかな?)



生前は、抱きしめるコトさえなく ただ相手を見守り、(一歩距離を置き)

手紙に想いをしたため、出会いを神に感謝した上で、

(実際は亡くなった後、妹が代わりに手紙を由紀子に出したんだだけど)

未来ある相手を思い、 「君ならこれから先ステキな恋愛が出来るよ」

書き残すという愛。



今の映画やドラマに多い 激しい展開も、突飛な設定も何もないのに、

見終わった後には、涙の後、ふと優しい気持ちになれる。



こんなに澄んだ物語を、私は久しぶりに見た気がする。




山崎まさよし は、「街角の写真屋さん」として田舎町に馴染んでいる寿俊が、

病を抱えつつ、ひとりの女性を好きになり、そして自ら遺影を取り、

足音も残さない静かさで、その街から消えていく様を、

一見淡々と、しかしその秘めた哀しみをこちらへズドンと伝えている。



関めぐみ は、 ”力がありすぎる眼” ”キッと斜めに上がりきった眉”に、

最初「可愛らしさ」を感じるコトが出来なかった けど、

眩しい程の白い肌に、時折見せる子供っぽさを残したクルリと変わる表情

段々魅力的に映ってきて、かえって「ただの美人女優」よりいいんじゃない?

と思えるようになってきた。


2人の魅力に加え、派手さはないけど実力派が揃った脇役達が

物語にするっと入り込んで当たり前に2人と関わる自然さで、

「わざとらしさ」が微塵もない、ある意味「潔い」作品だと思う。




「とことん落ち込み、何もする気が起きなくなった時」

ひとりで見に行き、静かに涙を流したい

「8月のクリスマス」は、私にとってそんな映画だ。

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2 コメント

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見ましたねっ (たま)
2005-09-26 15:57:17
MATUさんのレポの見事さに、感服ですっ。

あの映画の感動をより深めたのは、脇役のみなさんの力も大きいと思います。

みんながみんな、適材適所。父親役の井川比佐志さんの背中、泣けた~。

オリジナルファンのかたにも、勧めたい映画ですね。

ワタクシはオリジナルファンかつ山崎ファンですから。あと2回行きます♪
見ましたよ!(笑) (MATU)
2005-09-26 18:09:40
井川比佐志の背中、泣けましたね~。



自分の部屋で忍び泣く寿俊に声をかけず

その場を離れるシーン。

必死にリモコンと格闘するシーン。

もう何から何まで泣けました(^O^;



泣かせるシーンじゃないのに、ジーンとさせる

なんて凄すぎるわ!



私もオリジナルファンの人に、拒否反応

示さず見てもらいたいですね。



私ももう一度見たいけど、DVD発売まで

見ないで買った時再度感動を味わうのも

いいかなあって思ったりしてます(笑)



コメントありがとうございます♪

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3 トラックバック

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