2012-0902-man0707
万葉短歌0707 思ひ遣る0642
思ひ遣る すべの知らねば 片垸の
底にぞ我れは 恋ひ成りにける 粟田女娘子
0642 万葉短歌0707 ShuB626 2012-0902-man0707
□おもひやる すべのしらねば かたもひの
そこにぞあれは こひなりにける
○粟田女娘子(あはための をとめ)=未詳。「<粟田>は出身地であろう。…<女>は字(あざな)か。…遊行女婦らしい。」「の」は『事典』による。全2歌の初出歌。
【編者注】題詞原文は、「粟田女娘子贈大伴宿祢家持歌二首」。その第一首。脚注に、土垸(かたもひ)の中(うち)に注(しる)す、と。「垸」(もひ)は「琬」(わん)。
【訓注】思ひ遣る(おもひやる=思遣)。片垸(かたもひ)。我れ(あれ=吾)。