2011-0718-man0287
万葉短歌0287 ここにして0248
ここにして 家やもいづち 白雲の
たなびく山を 越えて来にけり 石上卿
0248 万葉短歌0287 ShuB107 2011-0718-man0287
□ここにして いへやもいづち しらくもの
たなびくやまを こえてきにけり
○石上卿(いそのかみの まへつきみ=未詳。「1四四の作者石上朝臣麻呂か。<卿>は三位以上の人への称。三位以上の人には敬してその名を期さないことが多い。」「…石上朝臣豊庭を石上卿に擬する説(…)もある。従四位の豊庭は<卿>に相当しないけれども、和銅七年(七一四)に右[元正天皇の美濃行幸時の]将軍であったから、この尊称をもって不条理ではないとするのである。」
【編者注】「石上卿」名作者はこの一首。参照本・講談社版『万葉集事典』は人名同項で、麿、乙麿、豊庭が考えられる、とする。