漫画家アシスタント物語 第3章

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漫画家アシスタント 第3章 その36

2006年06月25日 17時46分53秒 | 漫画家アシスタント
( この写真は、東京目白にあるJ・Aプロ玄関から見たアシスタントの仕事場である。正面の
  ガラス窓の向こう側がJ先生の個室。《 2006年4月 撮影 》 )

【 はじめての方は、 「漫画家アシスタント 第1章 その1」 へ、どうぞ。】




              その36 ・・・・・・・・ 2006年04月07日 21時17分 (公開)



1979年の冬、万年遅刻男の私は、J先生の怒りの洗礼を受けたわけです・・・。 
その後、ずいぶん時間が経ってから先輩アシスタントに・・・

 「 Y君・・・ あの頃、先生はY君をクビにしようかどうしようか迷ってたら
  しいよ・・・・・・・・。」

つまり私は、まさに首の皮一枚を残して助かったわけです・・・。


遅刻ぐせ、不眠、中途半端な人生・・・・・ 自己嫌悪と自信喪失の毎日・・・・・・・・
20歳代の上昇志向は、自己改革への強い欲求を生むものですが、私も例外では
なく自分の暗さや無気力な性格から脱却したいと思っていました。

J先生と話し合っていて、よく言われたのが、

 「 明るくなれ 」

そして、私の漫画に対する芸術的な憧れや小難しい理屈を全否定しつつ、

 「 漫画はエンターティメントだぜ! 」と・・・・

さらに、暗く黙り込んでいる私に・・・・・

 「 おみィ~は、コツコツ暗い世界を下に向かって穴を掘っている様なモンだ
   ぜ・・・・。 その内、下からガスが噴出しておみィ~はガスを吸ってくたば
   る・・・・・! 」

J先生は、薄笑いを浮かべて私の顔をのぞき込む。 最後に声を大きくしてキッパ
リと・・・・

 「 上を見ンかい! でっかい空を! 明るい世界があるんだぜ! 」

まったくその通りだし、反抗するつもりもなかったのですが、ただどうすればいい
のか・・・・・・? まったくチンプンカンプンだったわけです。

とにかく、積極的に何かしなくてはいけない・・・ 行動を起こさなくてはダメだ・・・
暗いエゴの泥沼で、少しスタートラインが見えて来ていました・・・・・。


1979年( 24歳 )頃の私はまだ同人誌に関わっていました。 J先生からは『 同人
誌なんかやめちまェ! 』と、バカにされていました・・・・。 しかし、辞める事にため
らっていました。 ささやかに自分の漫画を発表できる場を失いたくなかったので
す・・・・ ( 本当は同人誌で女の子と知り合う機会を失いたくなかったのか・・・ )

自分の意識を変える・・・・ 自己改革・・・・・ その機会はユミさん( 仮名:吉村由美
子、?出身、自称24歳。本当は27歳。 )がJプロを辞めた時にやって来ました・・・。

その頃は、まだハッキリとは意識していませんでしたが・・・・ 今から思い起こすと
まさに、この時、この機会に、自分の中でなにかが変わりました・・・・。

この事は次回に・・・・・・・・・。



            「 漫画家アシスタント 第3章 その37 」 へつづく・・・



     ・前に記事へ戻る時はこちら→「 第3章 その35 」



 

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          「諦めま章 その1」  「古い話で章 その1」
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