( この写真は、東京豊島区椎名町にある商店街です。 この商店街でお酒を飲んだり、パチンコをしたり、定食を食べ
たり、Jプロスタッフの生活を支えてくれた商店街です。 ちなみに、ここから10分ほど歩くと有名な「トキワ荘」があり
ます・・・・・・《 2012年、6月、撮影 》 )
【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】
その36
《 漫画家アシスタントが・・・・・復活デビューする・・・・・!? 》
『 K談社で連載もらった方がイイぜ! 』
・・・・・・・そんな強気な( 妙な )自信に満ちあふれていた加川さん( ※参照 )・・・・・・・・・
『 やっぱ、セコイ出版社より、デカい所で連載が・・・・! 』
加川さんは、やる気になっている編集員を上から目線で見つめながら考えます・・・・・・・
『 一流出版社・・・・・連載・・・・・単行本・・・・・マンション購入・・・・・・
海外旅行・・・・・・・軽井沢に別荘・・・・・・・ 』
そんな事まで考えたかどうか、分かりませんが・・・・・・・・・・
とにかく、担当編集員は熱心に語りかけます・・・・・・・
「 これ良いですよォ~、来月からやりましょう! 」
・・・・・・・すると・・・・・・・
少し、冷静になった( 自分を取り戻した )加川さんは・・・・・・・
『 やっぱり、すぐに金がもらえる方がイイかなァ~・・・・ 』
・・・・・・・と、編集員の「 来月から! 」の一言でN文芸社で連載する事に決定します。
もっとも、N文芸社といえば、S英社やK談社の様な超メジャー出版ではなくても、大人向けの漫画
雑誌を出版する老舗出版社です・・・・・・立派なものです。
1984年、J先生( ※参照 )の所から独立して丸6年が経っていました・・・・・・・・
連載契約は、4回。
隔週漫画雑誌でしたから、2週間で1本の作品を掲載する事になります。
イイ加減な気持ちで調子よく連載をスタートした6年前とは違い、今回は真剣でした。
目先の欲望に走る事もなく、ただ一途に・・・・・・・・
『 4回で終わりなんだ! 』
・・・・・・・・そう自分に言い聞かせて、緊張感と集中を絶やさなかったわけです。
4回だけが8回になり、16回になり・・・・・・・
1年、2年と連載が続き、単行本も1冊、2冊・・・・・・・
もう、思いつくままに描いていた昔とは違いました。
一度、挫折した経験と、どん底まで落ちた貧乏暮らし・・・・・・・数年間のすさんだ人生・・・
・・・・水商売に始まって、山谷の日雇い仕事まで・・・・・・・ポケットに100円玉一つしかな
い日々の暮らし・・・・・・・・
そこで出会った多くの人と、その人々との忘れられない思い出・・・・・・・
昔の様にチャラチャラした軽いタイトルやストーリーを描いていた頃とは違っていました・・・・
生きる事の苦しみや、それから逃げてしまう人間の弱さや哀しさを描く・・・・・・・人生と向か
い合う様に描いた漫画作品群だったのです・・・・・・・・・・・・
「 あの時は、ひとつの作品に向かう姿勢が全然違っていたね 」
私が現在の加川さんに「 デビュー当時と、N文芸社で連載を取った時の違い 」を質問した時に、
「 姿勢が違っていた 」と答えてくれました。
「 最初のデビューはイイ加減だったんだよ、本当に適当~だったんだよ! 」
タバコを吸いながら笑う64歳の加川さん。
「 N文芸社で連載やってた時は、作品への取り組み方が真剣だったよ、全然違うよ! 」
私は、明るい表情の加川さんに質問を続けます・・・・・・ちょっと贅沢な質問を・・・・・・・
「 加川さん、もし・・・・・・・・ 」
「 ・・・・・・・・・・? 」
「 もし、『 面白い作品を描くにはど~したら良いですか? 』と質問されたら、
どう答えます? 」
加川さんは、ほとんど即座に答えてくれました・・・・・・・!
考える間もなく、当然だといった感じで!
「 漫画家アシスタント 古い話で章 その37 」( 11月1日以降公開 ) へつづく・・・・
★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント古い話で章 その35」へ戻る 】
【 ※参照 】
・加川さん・・・・・・・・・・・(仮名)中学卒業後、職業を転々としながら漫画家アシスタントに成る。
1969年19歳で、J先生に師事。1978年に少年キングで連載を得て独立。1984年別冊漫画ゴラク連載。
・Jプロ・・・・・・・・漫画家J先生の仕事場。東京目白にあり、バブル期には6~7人のスタッフが
在籍。しかし今年2014年にはスタッフ2名。連載は1誌。ちょっと淋しい今日この頃です。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ お知らせ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
★ このブログ「漫画家アシスタント物語」が書籍化!
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★ 拙作、文庫本『 劇画 蟹工船 覇王の船 』も発売中!
詳しくは・・・ 《アマゾンのネット通販》
★ 「漫画家アシスタント物語 4章の31~」に書かせてもらったガンさん
(ブログ本では『ハアさん』)が描いたソープランドの実録漫画を公開
中です・・・ 特別寄稿「 親不孝通り 」 第40話お父さん
★ 拙ブログのうぶ主が1987年にヤングジャンプ新人賞で準入選デビュー
した作品・・・ 「 雨のドモ五郎 」
★ 「漫画家アシスタント物語 第6章の10~」に書かせていただいた
リョウさんが描いたイラストを公開中です・・・ 「 龍馬さんとボク 」
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【 各章案内 】 「第1章 改訂版」 「第2章 改訂版」 「第3章 改訂版」
「第4章 その1」 「第5章 その1」 「第6章 その1」
「第7章 その1」 「第8章 その1」 「第9章 その1」
「諦めま章 その1」 「古い話で章 その1」
「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」
加川さんは、ほとんど即座に答えてくれました・・・・・・・!
考える間もなく、当然だといった感じで!
すごい・・気になる><いい引きですね><!
最近、私もうっすらわかってきたような気がするの
ですが、今の感覚があってるのかどうか、
確認するためにもすごく気になります><
●講談社のマンガ雑誌『月刊アフタヌーン』(毎月25日ごろ発売)
の今月号(12月号)にて、
“付録に不備があった”とのことで回収騒ぎになっています
どこの本屋に行っても、売っていません!
http://afternoon.moae.jp/news/1644
今月の31日に、改めて発売し直すそうですが、
“付録はつかない”とのこと。
付録なしでも、お値段そのままなんでせうか?(笑)
しょーもない付録なんかつけんで、エエから
雑誌を安くしてほしイイっす。
前回の続きが早く読みたいっッス
>ラティさん へ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
嬉しい感想をどうもありがとうございました。(ただし、次回をあまり
期待し過ぎるとガッカリしますので、注意して下さいねラティさん!)
『 面白い作品を描くにはど~したら良いですか? 』って質問は、な
かなか言いにくい質問で、うっかり口に出来ないですよね。
「そんな事も知らずに漫画描いてるのかよ!?」とか、「自分で考えろ
よ!」とか意地悪な事言われそうで・・・・・・・
でも、これって、最も根本的な、最も重大な問題なのですよね・・・・・・・
学校で漫画背景を教え始めてから5年以上になりますが、いまだにこ
の質問を受けた事がありません。
もっとも、背景画専門の私に質問しても答えはないだろうと諦められ
ているのかも知れませんが。
そんなわけで・・・・・・若い(18~20歳)学生さんたちには、「是非、有名な
漫画家や、先生に質問するとイイよ」と奨めています。(きっと面白い
から!)
普通なら、教えたくないんじゃないでしょうか・・・・・・・・・・・・・・(やっぱ
り企業秘密ってやつで!)
うちの師匠なら絶対こう答えると思います。
「てめィ~~で考えやがれッ!」
>オレンジBさん へ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「付録の不備」って意味がよく分かりませんが、別に怪我したり、呪
われたりするわけじゃないんでしょうし・・・・・・・出版社も大変ですね。
漫画雑誌なんだし、何万円もするものじゃないし、「ゴメンネ!」で済
ませちゃくれないんでしょうか・・・・・・・・・・・。
私が子供の頃の漫画付録なんて、沢山あったけど・・・・・・・・どれもこれ
も期待させる宣伝だけは大げさで、中身はゴミくずみたいなもんでし
たよ!
ちゃちな紙の「光線銃」とか「宇宙船」とか・・・・・・・動力は、いつも
輪ゴムだったし!
そうですね。ただ、この面白いマンガを描くという、質問が
できるのは、ある程度マンガ描いて編集さんとかに、
没食らったりとかしてみないと思いつかない質問の
ような気がします。だから、生徒さんも聞くことが
ないのではないでしょうか?
マンガを描き始めたころは、「上手なマンガ」を
描きたい、上達するにはどうしたらいいですか?
という風なことで頭がいっぱいだと思うんですけど。
一番大切なのは、上手ではなく、面白いマンガなの
ですよね。これ上手と面白いは、ちょっと違うということがわかるのは、書きまくった後にわかることではないのかな?と思います。
面白いマンガの描く方法。。私も知りたいですねぇ。
私も生徒には、面白いマンガを書くのが大事だよ!
とは言ってるのですが、、私もはっきりは、
よくわからないので、一緒に生徒と模索してます。
>一番大切なのは、上手ではなく、面白いマンガなのですよね。
まったく、その通りだと思います。
ただ・・・・・・・・・・・・
面白い漫画を描こうとしても、なかなか描けるものではありませ
ん。
何度も失敗しながら、少しづつつかんでいくのかも知れませんし、
また、そうではないのかも知れません。
「こうすれば面白くなる!」そんな魔法の呪文の様なものがある
のかどうか・・・・・・
きっと、多くの作家がそれぞれに自負するものがあるのだと思い
ます。
たぶん、秘伝中の秘伝みたいに・・・・・
世阿弥の「風姿花伝」にある「秘すれば華、秘さざれば華ならざ
るなりけり」・・・・・みたいな・・・・・・・・
・・・・・・・・いや、漫画はもっと単純かも知れませんね!(笑)
>一緒に生徒と模索してます。
私は、経験から何十年かけても「面白い漫画」なんて描けないか
ら(欲張ってもダメだから)、「面白い漫画を描く」のではなく、
つまらないくても「面白くする工夫に励む」様に授業で話してい
ます。
でも、この事(面白くする方法)は、ホントに人それぞれな様です
ね。
その人なりの、独自の「手法」を見つけた人(諸先生)は強いんじ
ゃないでしょうか・・・・・・・・・・たぶん。
yahoo番組表を見ると、〔放送休止の時間〕となっているのに、2時間も放送しています。
主役の女優に黒木メイサらしき人物が映っていて、中国から来た女スパイらしい。
『何日君再来』が表題のようで、テレサテンのストーリーを舞台化〔日生劇場〕したもののようでした。
http://www.rup.co.jp/backnumber/itsunohikakimikaeru.html
テレビで舞台そのものを放映するのも、最近は見かけないですが、前はCMによく登場した黒木メイサも久しぶりでした。2007年公演なので、7年前の黒木メイサだったんですね。
私は、映画はよく観るのですが・・・・・・・・・お芝居は、さっぱりで
す。
昔、黒テントや暗黒舞踏を観に行ってからは、まったくお芝居を
観ていません。
お客さんと役者さんの慣れあった様な意味不明の同期感覚や、難
解な記号的表現など・・・・・・・すっかりシラケてしまいました。
世の中には、本当に面白い演劇がいっぱいあるのだと思いますが
・・・・・・・・
お芝居もそうですが、歌舞伎も能もやたらと入場料が高いし・・・・
・・・・・・・・・やっぱり、自宅で「80円」のレンタルDVDの観てしまう
のですが・・・・・・・・・
テレビで観るという方法もありますね・・・・・・・・!
蜷川監督をはじめ、いくつもテレビでは楽しんでいます。
でも、やっぱり・・・・・・お芝居はライブで観る方が圧倒的に面白い
のでしょうね・・・・・・・・・