本が好き 悪口言うのもちょっと好き

読書日記です。っていうほど読書量が多いわけではないけれど。。。

ようこそ量子 根本香絵×池谷瑠絵

2007-04-24 | その他

 随分ブログの更新をサボっていました。なかなかコンピュータの前に座る時間がなかったのも事実だし、本を読むペースが落ちていたのも事実です。その原因は、こんな本を読んでいるからですね。

 

 ”99.9%は仮説”を読んでから、”サイエンス”に興味が出てきてしまったのですが、たとえば、40過ぎて新しいスポーツを始めるというのに似ているのか、なかなか上達(?)しません。でも止められない。面白いんです。

 

 この本は、量子についての”超”入門書なので、少しでも知識がある方や骨太の解説書を期待される方にとっては、ばかばかしい内容かもしれません。逆にまったくの科学音痴の私には、ちょうどよかったです。それに作者が女性ということで、親しみやすかったのかもしれません。先端科学について説明するのに、とても身近な生活の一場面を引き合いに出してしまう感性がやはり女性なんですね。根本氏が国立情報学研究所助教授(今は准教授というのかな)で、池谷氏がライターということですから、池谷氏の翻訳力も大きいのでしょうね。

 

 とにかく、量子については、何度も、”わからなくったって当たり前"という態度が肝心と書かれていて、読んでいてわからなくなっても、見捨てられていないような気がして最後まで読むことができました。

 

 量子力学では、物質はどこに存在するかは確率的にしかわからない

 

 このわからないというのは、まだ科学的に証明できないという意味ではなく、絶対的に、もうどうしたってわからないということなんです。つまり”わからない”ということがわかっている。そういう世界の原理に基づいたコンピュータが開発される日もそう、遠くないなんて。どういうことなんだ・・・・・って感じですが。

 

 世の中、知らないことが沢山・・・。たとえば量子なんて知らなくても、この先の私の人生は、結局何も違わないでしょう。この本を一冊読んでも、読んでいなくても、量子コンピュータが実用化されるころには、そんなものに私の頭ではとてもついていけないでしょう。でも、ちょっとしたものに対する見方は、この1冊で少し変わった気がします。

 

 あー、だから読書は止められない。