『そぞろ歩き韓国』から『四季折々』に 

東京近郊を散歩した折々の写真とたまに俳句。

翻訳  朴ワンソの「裸木」51

2014-01-14 18:24:36 | 翻訳

 

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翻訳  朴ワンソの「裸木」51<o:p></o:p>

 

160頁~1678行目<o:p></o:p>

 

 11<o:p></o:p>

 

 昨日彼に無駄足を踏ませた償いとして、まず彼を待っていたかった。私はいそいそと退社して玩具屋の前に立った。特に長く待つこともなく、背後に彼を感じた。すっかり安心して周囲のすべてが楽しく面白くなった。<o:p></o:p>

 

 酒を飲むチンパンジー、銅鑼を叩くクロンボの愛敬あるしぐさが終わるや、いろいろな玩具の天真爛漫な原色と単純な機能を楽しんだ。金髪の人形のお腹を押して単調な悲鳴を聞き、赤い消防車を転がし、ピストルの引き金を引いた。もし風炉と釜と、三人分の食器と黄色い花が描いてある皿があるままごと道具のセットを、オクヒドさんからプレゼントされたら、幸福は絶頂に達するだろう。それをねだることができたが、そうしなかった。幸福をそのように無駄に使わないぐらい用心した。<o:p></o:p>

 

 私達は見物だけを楽しんで、ゆっくり歩き始めた。通行人の中で、男は大部分軍服か、あるいは軍服を染めた厚ぼったい防寒服の中に首を深く縮め、女も染めた毛布オーバーくらいが精一杯なのに、ショーウインドのマネキンは既にツツジの花の春のコートをひっかけて妖艶に立っていた。<o:p></o:p>

 

 私は、この気の早い異邦人の前でピーナッツを売っているみすぼらしい少年から、ピーナッツを一合買ってオクヒドさんと分けた。奥歯の間でピーナッツを砕いて香ばしい水を飲むようになるまでゆっくりと砕きながら、それだけゆっくり聖堂の前の暗闇に接近しようとした。私は彼にぶらさがるようにもたれかかった。<o:p></o:p>

 

「少しだけゆっくり歩いて。疲れるわ」<o:p></o:p>

 

「そう? 可哀想だ」<o:p></o:p>

 

 彼は穏やかに私の脇を抱えて歩くのを助けた。とうとう明るい商家が終わり、暗い聖堂の前の坂道が始まった。勾配がある道で私達の息は苦しくなったが、互いに息切れを隠そうととても用心した。<o:p></o:p>

 

「どうして昨日は来なかったんだい?」<o:p></o:p>

 

 オクヒドさんの声が別人のように鋭かった。私はピーナッツをポリポリ割って素早く香ばしい煮汁を飲み込んだ。<o:p></o:p>

 

「どれぐらい待ったか」<o:p></o:p>

 

 私は、とっさに彼にぎゅっと掴まれた。彼は一気に男らしくなったので、そんな彼の変貌が恐ろしく何歩か後ずさりすると、もう一度彼に手荒く掴まれた。<o:p></o:p>

 

「どれぐらい待ったか」<o:p></o:p>

 

 私は首を後ろに反らして、聖堂の尖塔を見ようとしたが、まったく違う四角張った家並みが目に入って来るだけだった。<o:p></o:p>

 

 その四角張った屋根がどうしても私に忘れてしまった詩の句、彼の熱気を冷ますことのできる句を想起させることを不可能にしたようだ。<o:p></o:p>

 

 私は、彼の熱気の前に全く無防備な状態のまま、狂暴な、そして耐えられないような悲しい身振りに、従順に身をゆだねた。<o:p></o:p>

 

 しかし、私がどんなに従順になっても、彼の動作にはどんな進展もなかった。私は彼に強く抱かれたまま、熱い顎が頬と額を痛めつけ、そんな身振りがそれでも悲しいはずがなかった。<o:p></o:p>

 

 徐々に彼の悲しい身振りの相手は、私ではなく、まさに彼自身だと思った。<o:p></o:p>

 

「どうして昨日は来なかったんだい? どんなに待ったか」<o:p></o:p>

 

 返事が必要ない独白だったが、私は彼の悲しい身振りが耐え切れず、どうしても言わなくてもいいことを言ってしまった。<o:p></o:p>

 

「昨日は…昨日は見合いをしたの」<o:p></o:p>

 

 言葉が終る前に後悔したが、仕方がなかった。彼の腕から力がすっと抜けて私は楽になった。<o:p></o:p>

 

「見合いしようとしてそうなったんじゃなくて…偶然そのまま…」<o:p></o:p>

 

「…」<o:p></o:p>

 

「本当に本気ではなかったの」<o:p></o:p>

 

「…」<o:p></o:p>

 

「泰秀のお兄さんを知っているでしょう。そのお兄さんと兄嫁の方に」<o:p></o:p>

 

「泰秀のお兄さん?」<o:p></o:p>

 

 彼がようやく口を開いた。私は泰秀に世話になってと一生懸命言い訳を始めた。<o:p></o:p>

 

「まったく、泰秀が自分勝手に私を自分の彼女のように…まったくそのまま勝手に見合いをしたなんて」<o:p></o:p>

 

 下り坂はとてもつるつるしていた。私は戸惑いながら何回も足を外したが、その度にオクヒドさんは落ち着いて私を捕まえて、つるつるする所へ導いてくれた。<o:p></o:p>

 

「間違っていたら許してください。本当にそんな気はなかったんですが…」<o:p></o:p>

 

「…」<o:p></o:p>

 

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コメント

四季折々258  冬の尾根緑道1

2014-01-14 11:48:36 | まち歩き

小山内裏公園から東に尾根緑道が走っている。八王子市から町田市にかけて多摩丘陵から相模原台地の尾根伝い。車両通行禁止の楽しい遊歩道。今は冬枯れで花は少ない。

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「春を待つ 梢の上に 寝ぼけ月」

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小山内裏公園から尾根緑道に上る階段。

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2方向を指し示す道路標識。

右は小山内裏公園、左は多摩境駅。

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多摩境駅へ向かう小道。

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白い椿。

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「待ちきれず 睦月に咲いた 白椿」

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白い椿。
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