銀の月の彼方へ ~岡庭矢宵のブログ~

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ペサハ~過ぎ越しの祭り~ 2016

2016-04-29 18:08:39 | 日記
”過ぎ越しの祭り”

キリスト教に詳しい方は、よくご存知かと思います。
そう、イエス・キリストが受難にあう前日、弟子達とともに過ごした最後の一夜、”最後の晩餐”とは、ユダヤ教の”過ぎ越しの祭り(ペサハ)”の初日の儀式的な食事のことなのです。
このお祭りは”春分の日から数えて最初の満月の夜”から始まり、1週間続きます。昨日で2016年の”過ぎ越しの祭り”は無事に終了しました。


”ペサハ”(英・passover)とは、ユダヤの民がモーセに率いられてエジプトを出る際、ファラオがこれを邪魔しようとしたことで神が怒り、エジプトに十の災いをもたらします。その”十番目の災い”とは、人間、家畜に至るまで、エジプト中の”すべての初子を撃つ”というものでした。そこで神はモーセに、”戸口に子羊の血を塗ったしるしのある家は通り過ぎていく”ということを伝えます。そのおかげでしるしを施した家に災いは及びませんでした。”過ぎ越しの祝い”は、この”災いが過ぎ越していった”ことを記念する祭り、エジプトを出る際の苦難を思い起こすものなのです。



モーセの”出エジプト”は、エジプト軍に追われて絶対絶命に陥ったユダヤの民の前でモーセが神に祈ると、目の前の紅海が真っ二つに割れて道が出来たという、あの場面でもとても有名ですね。


モーセは神と民とをつなぐ、メッセンジャーのような役割を果たしていました。聖書では、神と民の間の、どちらの言い分も聞いてその度に心を悩ませ、苦悩するモーセの人間味溢れる姿が描かれています。まるで今でいう”中間管理職”をも思わせる感じ(笑)興味ある方は旧約聖書の”出エジプト記”を読んでみて下さい。




さて、”エジプトを出て、約束の地へ向かえ”という、神の命令を受けたモーセはそれを人々に伝え、さっそく準備を始めます。
まずは当面の食料。この時、主食ともなるパンを焼いて食料にするわけですが、普通、パンは生地を練ってからイースト菌が発酵して生地が膨らむまで、しばらくの間寝かせます。
しかしこの時はそんな悠長なことをしている時間はありませんでした。生地が膨らまないうちにどんどん焼いて食料にしてかばんに詰め込みました。
この”膨らまないパン”を”マッツァ(種なしパン・”種”とはイースト菌のこと)と呼びます。
ユダヤのペサハではこのマッツァを、エジプトを出る際の苦難を思い起こす記念として、ペサハの間の一週間、パンは食べずにマッツァを食べます。
それどころか、ペサハに入る前日までには台所を隅々まできれいにして、”イースト菌を取り除く”という作業をします。転じてペサハは"除酵祭”とも呼ばれ、あらゆるイースト菌の入ったものはこの時期、禁止になります。なのでビールも禁止^^; 小麦粉、小麦を使った製品も一切禁止(パスタ等も×)という期間なのです。


先にも述べたイエス・キリストの”最後の晩餐”。
この時の食事はまさにペサハの初日の儀式的な食事"セデル”でした。そう、この時はすでに、パンはいつものふかふかのパンではなく、クラッカー状の種なしパン、マッツァです。
ミサの典礼文では“主イエスはすすんで受難に向かう前に、パンを取り、割って弟子に与えて仰せになりました”という、「割って」という表現、これはまさしく、マッツァのことを差しているんですね。
そして、儀式ではワインが飲まれます。儀式用の甘いワイン。
でもこれも、”イースト菌はダメ”でなかったら、もしかしたらビールでも良かったのかも...。
”最後の晩餐”がビールだったら、と想像すると、ちょっと緊張感が半減しそう(笑)



(写真は箱売りのマッツァ。このクラッカー状のものがそう。普通のクラッカーより固め。おこげの部分はおせんべいを思わせるお味☆)







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