とにかく走ろうよ!

何でも良いから、とにかく走りたい!そんなランナーみなさまへのブログです!

みずがき山シャトル便

2011-10-30 16:03:26 | インポート
■料金:5,500円/往復(片道3,000円)

■定員:先着各4名様

■出発:7時半千駄ケ谷

■到着:道路状況にお任せ

※リクエストにより、帰りはお土産屋さん、他の温泉にも寄るかも。
※温泉は、「ほったらかし温泉」を予定。夜景がすごいぞ!
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~美RUN~

2011-10-25 21:49:39 | インポート


今日は、六本木を抜けて、東京タワーへ。

スカイツリーができた今も、こちらの方がというファンは多い。

何だか、富士山にも似ているからかな。

なんて、話をしつつ、お腹が空いて来たから帰りましょう。

月末は、マラニックが恒例になりそう。
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みずがき山クリスタルマラソン大会参加賞

2011-10-25 17:45:12 | インポート

地元のおみそ!
※注:片方です。


みずがき山クリスタル携帯ストラップ
※注:世界に一つのハンドメイド品!


増富の湯入浴
※注:当日に限る


写真入り完走証
※注:後日受け渡しになります。

温泉と同じくらい大好評でした、地元のおみそ。今回はどど~んとプレゼント!お味噌汁にはもちろん、もろきゅう、みそ焼き、何でもO.K!日本人に生まれて良かった~と再確認できるおいしさです!そして、大会の名前にもなっているクリスタル!こちらのストラップ、金具の色が違うって、知ってました?実は…当日お話し致します。そして、ここにきたら絶対温泉!増富の湯に入っていって下さい!日本一!?を誇る超登坂マラソンの疲れは一気に充実感に!そして、頑張った証し、完走証は後日お渡し致しますね!それでは、みなさまお楽しみ下さい!
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やる木少年物語1(フィクションです)

2011-10-24 23:15:01 | インポート
*登場する人物、場所などは、すべてフィクションです*

【(1)誘われる方へ…】
やる木少年の悩み、それは何が自分に向いているのか…

さて、少年は、小学校の入学とともに、スイミングクラブへ入部。

先に兄が通っていたクラブへ、親が勧めたためだ。

やる木少年は、飛び級のようにクラスを上げた。

すぐに、2年前からはじめていた兄のクラスへ。

しかし、齢6歳にして、兄を越えてはならない空気を読んでいた。

幼き子供心に、どうしたものかと悩んでいた。

地元の遠足会に出かけたある日、野球チームのコーチから勧誘を受けた。

コーチ「うちのチームに入ったら、すぐにレギュラーだよ。」

親「そんな、うちの子なんて。」

みんなとてもうれしそうな笑顔だったのが印象的。

帰りの電車に乗る前に、駅前の今川焼きを買ってくれた。

やる木少年「買ってもらっちゃったよ!」

コーチ「食べ盛りでしょうから。」

親「すみません。ありがとうございます。」

このあと、やる木少年は、野球チームに入る気満々となった。

コーチからの熱烈ラブコールに気を良くした親は、入部を許可した。

入部とともに、年度の開始行事として、開幕式となった。

ただ、すぐにユニフォームなどは揃えられず、コーチのお下がりなどを借りた。

「なんだあいつ!?」

周囲がざわめきだっていた。

急遽、コーチのユニフォームを借りていた少年は、

蛇腹折りのようなダボダボの着こなし、

加えて、コーチのゼッケン「30」を背負っていたものだから、

みんなはめざとく見つけ、口舌の刃で先制攻撃を仕掛けていた。

がしかし、はじめての体験でワクワクしていて、

午後からの試合を心待ちにしている少年は、気が付かなかった。

あとから、兄に知らされ「ふ~ん」と思った程度だった。

開会式も無事に終了し、いよいよ午後の試合。

入ったばかりのやる木少年は、もちろんベンチ。

試合はなかなかの接戦で、4回で2ー1だった。

「ボール隠してる!ボール隠してる!」

野手がボールをグローブに隠し、ランナーをしとめる隠し球だ。

やる木少年は、敵の隠し球を察し、2塁ランナーへ叫んだ。

「ちっ」

敵は諦めたようで、ピッチャーへ返球。

「よく見てたな」

コーチから褒められ、上機嫌。

その後、そのランナーが帰り、3-1となった。

最終回、表の攻撃、突然その時はやって来た。

「次、行って来い」

コーチが主審にネクストバッター交代を告げた。

「ぼ、僕?」

ワクワクしていて、見ているだけの少年は、急にゾクッとした。

前のバッターは三振。

ワンナウト、ランナーなし、カウントは2ストライク3ボール…

整列では、一番前になる少年の小さなストライクゾーンには、

相手のピッチャーも投げにくかったのかもしれない。

少し、高め、見送ればフォアボール、

しかし、少年は夢中、飛びつくようにバットを振った。

カキ~ン☆

打球は、ショートの頭上を越え、レフトとセンターの間へ。

ダクッ!ダクッ!ダクッ!ダクッ!

骨伝導よろしく、足音だけが耳に残っている。

ザザ~!

3塁へ滑り込む。

人生初打席は大根切りの3塁打。

チームのみんなの前に帰って来て、少し恥ずかしい感じ。

みんなからの声がよく聞こえる。

「やるじゃんか!」
「リードは小さく!」
「もう一点取れよ!」

次のバッターのライト前へのヒットにより、

少年は無事にホームベースを踏んだ。

4-1

そのまま勝利が決まった。

その後、やる木少年はいろいろなポジションを経験する。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

中学校へ入学するも、まだ身長148cmだった少年、

既に大きな身体をした新入部員たちに驚いた。

「こんな中でやっていけるかな?」

とにかく1年生はシゴキ。

ジャージの右モモに縫い付けた雑巾が野球部の証し。

先輩へ返球する前に磨くためなのだ。

「球早くしろ!」

「はいっ!」

「全然汚ねえぞ!」

ボカッと球を投げつけられる。

小学校の時、やる木少年がレギュラーになったために、

補欠になった先輩だった。

「磨きましたっ!」

「遅えんだよ!」

周りの誰もが分かる、シゴキだった。笑

中学に入っても、レギュラーではなく、後輩の指導係。汗

あまり上手ではなさそうな同級生にはやさしかった。

逆に、少年がライバル視する同級生には厳しかった。笑

きつい練習の中にも、そんなのを見ていたので、

「自分も頑張らねば。」

と、心に決めていた。

*******************

2年生に上がる前、練習試合が行われた。

あまり自己主張しない少年は、ライト7番。

あまりに激しいシゴキ練習のため、

部員がほとんど残らない…汗

夢中で頑張った少年は、スタメンで出ることができた。

カキ~ン☆

センター返し。

第一試合3打数2安打

「やるじゃんか」

監督がなんだかご満悦、

「次の試合は3番で行け」

カキ~ン☆

第二試合3打数2安打

レギュラー獲得となった。

【やっぱり誘われる方へ】

中学を卒業し、高校へ。

高校でも野球をやろうかな、どうしようかな、

と考えていた、そんな入学して間もないある日。

「お前は陸上部に入れ。」

「はい。」

「それじゃ、放課後ジャージで来い。」

二つ返事で陸上部への入部が決まった。

入部当初、先輩たちのキレのある走りにビビった。

これはすごい。

中学での長距離経験はマラソン大会程度、

しかも3位4位2位と、一度も優勝したことはなかった。

練習もしてなかったけど。

それでも、洗練された走りには目を奪われた。

無我夢中で先輩の背中を追いかけていた、

入部後1ヶ月くらいのある日のミーティング…

「俺はコイツがいればイイ。」

と、やる木少年の方を抱き、みんなに言い放った。

「オレたちゃイラネェんだとよ。」

みんな辞めていってしまった…

厳しい練習に、同期はみんな辞めていった。

残った少年が短距離から投擲、棒高の準備までしていた。

それらが無くなった。

つまり、走れる時間が増えたのだ。

少年は無我夢中で走った。

そんなある日、先生が少年に言った。

「再来週、センゴに出るぞ。」

センゴとは、1500m走の略で、400mトラックを3周と300mだ。

トップスピードを維持しつつ、最後まで走り切る過酷な距離。

まだ、それがどれほどのものか分からなかった。

カンガルーの皮でできているらしい青いスパイクをもらった。

「これが一番いいんだ。」

先生はなんだかうれしそうだった。

そしてはじめてスパイクを履いた少年は、飛んだ。

今までのスピードじゃない、速い。

流れる景色に目が追いつかない。

風を切る音がゴーッとし、何も聞こえない。

「もう今日はいいぞ。」

楽しくって夢中で走っていた少年を、制止した。

「今日はゆっくり帰って休め。」

いよいよ大会前日、拍子抜けするくらいの練習。

いつもならもっとガンガンやるのに。

明るい時間に帰ることが、何だか不思議だった。

大会当日、会場で中学のときのマラソン大会の優勝者に会った。

「あれ、陸上やってるの?」
「まあ。」
「今日は何出るの。」
「センゴ。」
「へ~俺も、じゃあ同じ組かもね。」

運命のいたずらか、この後同じ組で会うことに。

「やっぱり、プログラム見たからさ。」
「あ、そ。」

何が何だか分からず、最終コールを済ませ、スタートへ立つ。

「位置について…」

おっと

「すいません。」

やる木少年、やる木過ぎてフライング。

仕切り直して…

バンッ♪

雷管の号砲とともに10余名の選手が飛び出す。

ボガボガボガッ

一人で練習していた少年は、ぶつかるのに不慣れだった。

走る格闘技と称される中距離走、

ぶつかり合いは当たり前、むしろ醍醐味…

気が付いたら、一周目最後尾…

「外から行けっ!」

トラックの内側で、補助員をしていた先生からの檄。

反射的に少年は2コースに飛び出た。

あれ?走りやすい!

身長182cmに成長していた少年、長い手足が大きく使える。

悲鳴のような声が聞こえる。

一人、また一人と後ろに置いてくる。

気が付いたら、誰も前にいなかった…ゴール。

先生を探した。背中を見つけた。

何だかうれしそうに見えた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

その後、すぐに夏を迎える。

夏といえば夏合宿だ…が…一人で?

といった心配もすぐに払拭された。

「これが夏のスケジュールだ。」

一枚のプリントを渡された。

見ると…

○月○日~○日:A高校通い合宿
○月○日~○日:B高校通い合宿
○月○日~○日:C高校宿泊合宿

なるほどね…。

「○○高校からやる木クンが参加するから、みんなよろしく。」

「どうもやる木です。よろしくお願いします。」

よろしくお願いしまーす!!!!!

我が部と違い、50人以上もいるA高校、県下でも名立たる強豪だ。

午前の練習、昼ご飯を食べ、ほんのひと休憩。

「いつから陸上はじめたの?」
「今年の4月。」
「まじ?それであれだけ走れるの?こりゃライバル出現だ。」
「そんなそんな。」

声をかけてくれた先輩は、県大会は朝メシ前で、もっと上を目指していた。

「ところで、試合とかでた?」
「この間の新人戦でセンゴに。」
「まじ?何組?」
「3組。」
「まじ?あのときフライングした奴いたよね?」
「あ、あれ僕です。」
「まじ?」

大爆笑の渦、ちょっと恥ずかしかった。

そして、午後練習がはじまる。

ドカドカッ

先輩からの当たりが激しくなった。

「友達作りに来てんじゃねーぞ!」

先生からの檄が飛ぶ。

300mのショートインターバルは、あっという間にけりがつく。

負けるかっ!

と、思うも、はじき飛ばされる。

先輩のスパイクの歯がスネにあたり、無数に血が出る。

スパイクの歯は、土用とオールウェザー用があり、

土用は尖っているから、危険なのだ。

にやっと、先輩の歯が見えた。

「ここで負けたら一生勝てない。」

直感的に少年は飛び出した。

先輩がぶつかってくる、しかし負けない、諦めない。

○○秒!

ゴールタイムを読み上げるマネージャーの声が聞こえた。

一本勝てた!

このあと、先輩の猛攻が激しさをまし一本も勝てず…

足なんて、全然感覚ないし…口の中は血の味するし…

一日目にしてボロボロ…

這々の体で家に帰った。

・・・・・・・・・・・・・

「こいつ俺のライバル。」

次の日の朝、先輩は少年の肩を抱き、みんなに言った。

みんな、ざわついた。

「ぼ、僕?」

僕よりもずっと速い先輩も、同期も沢山いる。

「今日もよろしくな。」

「は、はい。」

先輩に言われたら答えは「はい。」オンリーが運動部。

とにかく、連日のインターバルは、その先輩に立ち向かっていった。

・・・・・・・・・・・・・・・

「今日は、鎌倉まで山の中を走って来い。」

B高校の合宿。

高校が、そして指導者が変わるとこうも違うものかと驚いた。

このB高校の合宿では、とにかく距離走が多い。

しかもクロカン。

そして、みんな山の中が速い。

ポツーン

少年は山の中で一人、取り残された。

みんながどっちへ行ったのか分からない。

ランパンTシャツで、プチ迷子。

止まると蚊に刺されるし、走れば喉が渇くし…

とにかく、帰り道だけは覚えて前に進もうと走った。

ポカーン

気が付いたら、身体に力が入らない。

どうやらお腹が空き過ぎたようだ。

陽も暮れはじめ、森の中が暗くなってきたとき、高校の明かりが見えた。

あそこだ。

とっくに門限も過ぎ、校門が閉じられた門をよじ登り。

何とかグラウンドに戻った。

誰もいなかった。

部室に行ってみた。

誰もいなかった。

「こっちだ。」

やや声高で、先生の声が聞こえた。

みんなはとっくに教室にいて、そこに自分の着替えだけがあった。

真っ暗の校舎の隅っこ、一人でパンツを履き替えた。

「帰るぞ。」

目も合わず、先生の車に乗せられた。

帰り道とは反対の方向に、車が進む。



「ここだ。」

ラーメン&カレーのお店?

「喰え。」

カレー3人前、ラーメン2人前の大盛り…

182cm体重52kgの少年の、どこに入るのか、完食…

お腹いっぱいになったからか、

暑かったからか、

辛かったからか、

少年の眼は潤んでいた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ドバ~ン

ビロ~ン

夏は台風の季節、3つめの合宿は、台風とぶつかった。

そして、海の上にある湯河原高校、

波がグラウンドにまで押し寄せた。

校庭ギリギリを走るトラックの内側にはサッカーのゴール。

仕掛け網よろしく、波に飛ばされ、少年はネットに引っかかった。

網にかかった魚の気分がよく分かる、結構パニクります。

あまりに波がひどかったので、山へ登ってこいということになった。

奥湯河原を経由し、展望台へ。

雲の切れ間から、かすかな陽が射していた。

この合宿のメインは1000m×10本と次の日のフルマラソンだ。

1000mを3分そこそこで走り、インターバルは20分休憩。

5本目を過ぎると、木陰で倒れ込むように根落ちした。

それでも、時間前になると目が覚めて、瞬間スタートをした。

先輩たちは、つなぎはジョグっていた。

疲労もピークを迎えた最終日前日、フルマラソンだ。

走りはじめて3ヶ月、

やる木少年にいきなりフルを走る力はない。

ということで、ハーフを走ることになった。

真夏の湯河原海岸線、木陰一つもなく、

照りつける太陽、海からの反射、

陽炎立ち上るアスファルト…

やる木少年、鼻血噴出、ついにオーバーヒート。

しかし、それしきのことで休めることもなく、

「鼻血で死んだ奴は聞いたことねぇ!」

ということで、再スタート。

海岸線に渋滞する車の人たちの格好のネタ、

それは鼻に詰めたティッシュ、

くすくすと笑い声や指を指されたり…

「一生この人たちは会わないから。」

と、自分に言い聞かせた。

・・・・・・・・・・・・・・・・

ひと夏越えた少年は、ひと回り大きく、逞しくなっていた。

再び秋の新人戦、再び中学の同級生と相まみえる。

「お~元気?」
「まあね。」
「今日も何か出るの?」
「今日もセンゴ。」
「お互い頑張ろうぜ。」
「そうだね。」

バンッ!

神様のいたずらか、またもや同組。

やる木少年、スタートから先頭へ躍り出る。

合宿でお世話になったみんなから応援の声がよく聞こえる。

「ファイトッ!」
「後ろいるぞ!」
「負けんな!」

応援されるのがこんなに嬉しいものとは!

ストライドが一層伸びる!

ゴール。

思わずガッツポーズ。

「早く出て。」

勝利の余韻に浸る間も無く、トラックから追い出される。

振り返り、一礼し、ご機嫌でトラックをでる。

そういえば、その後、大会で彼を見ることはなかった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

ズキッ!ジンジンジンジン…

かごの中のネズミよろしく、毎日学校の校庭を走っていた。

そんなある日、右のスネの内側に違和感を覚えた。

今まで、どんなシゴキにも大きな怪我もなく過ごして来た少年は、

はじめて好ましくない感覚を覚えた。

「どうしたんだ。」

気にせず走っていたつもりが、先生にすぐに見破られる。

「何だかこの辺がジンジンします。」

「シンスプリントだな、あとで教員室に来い。」

練習後、部室の鍵を返しに教員室へ行った。

「氷で冷やせ。」

氷がイッパイ入ったビニール袋を渡された。

ジンジンジンジン!

何だか、逆に痛みが増した。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

シンスプリントは時薬(ときぐすり)が効いたのか、気が付いたらなかった。

その後、顧問の先生は新入部員を連れてくるも、気が付いたら一人。

期待するのをやめた。

「今日は5000mをやるぞ。」

はい、何でもやります…?

野球部、ラグビー部、バスケ部、テニス部…

ぞろぞろと他の部の生徒が集まってくる。

「今日はよろしくな。」

先生がみんなに挨拶をしている?

「それじゃスタートするぞ。」

スタートッ!

どうやら、みんなでリレーをして、少年と走ってくれるらしい。

ガツガツとぶつかってくる。

185cmに成長するも少年は56kg程度、他のスポーツ選手とぶつかるなんて…

「おらー負けんな!」

何だか多国籍軍は団結力がすごい!?

孤軍奮闘、少年は走る。

225mという半端なトラックを、みんなは1周で交代、

すぐに活きのいいのが入ってくる。

少年は走り続ける。

ぶつかり続ける5000m…もはや古代ローマの様相。

武器を持っていないだけましか、などど考える間も無くゴール。

ブハーブハー

「みんなに礼を言え。」
「あ、ありがとうみんな。」
「おう、これで優勝しなきゃ怒るぜ。」
「任せろ。」

優勝って、何で優勝するんだ?

とりあえず、返事したけど。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

2週間後、校内マラソン大会があった。

少年はというと、日々の練習が厳しく、疲労困憊だった。

第二次ベビーブームのど真ん中、一学年10余クラス、

しかも1~3年の合同大会だった。

クラス順にスタートへ並ぶ頃、少年のスタート位置は遥か後方だった。

「ついて来い。」

突然、春に部を辞めた先輩が少年の腕を引いた。

「はいちょっと御免ね」
「今年はこいつが優勝するからね」
「はいちょっと御免ね」

と、先輩はスルリスルリと最前列へ連れて来てしまった。

「あいつが3連覇をしそうな鈴木だ。」

なんと名前が同じ。

野球部の3年生の先輩が3連覇を狙っていたのだ。

「なんだ、そいつか。」

少年を見るなり、にらみを利かせた。

「あいつに勝って来い。」

先輩は、少年に一言告げた。

パンッ♪

そうこうしている間にスタートとなった。

スタートだけ先頭になりたい目立ちたがりの生徒たちの間を抜け、

最初の難関、心臓破りの坂を駆け登った。

頂上に着く頃には、少年を合わせて5名、

もちろん野球部のディフェンディングチャンピオン、

そして、元先輩もいた。

マラソン大会のコースは2kmの周回コースを2周して約7km、

しかし、校舎外周に戻るまでは、ひどい坂道ばかりだった。

2周目が終わる頃、ディフェンディングチャンピオンと先輩、少年の3人。

周回遅れの生徒たちが応援する。

「鈴木頑張れ。」

これは自分のためだと耳にいれ、少年は走る。

ふっと、周回遅れの生徒と接触した。

ボガッ

「すみません。」

少年は、振り向き手を合わせ謝る…

と、ボガッ

っと、また接触!

さすがに気が付く。

こいつらグルか。

カッと頭に血がのぼるも、身体にはまだまだ余裕があった。

そんな時、先輩が先頭に立った。

その瞬間、少年がさらに飛び出した。

二人を抜き去った時、とても呼吸が荒かったのを感じた。

昔ながらの意地っ張り、決して後ろを振り向かない少年。

勢いついたスピードをそのままに、必死に走る。

ただ、何となく、後ろに誰もいないのを感じていた。

少年は校舎に戻ってきた、

「あれ誰?」
「赤ジャージだから1年だよ。」
「鈴木は?」

いや、俺も鈴木だけど、とか少年は心の中で思いつつも、

女子たちの間を通り抜け、真新しいテープを切った。

後ろを振り返る、そこには誰もいなかった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「よくやってくれた。」
「こいつ俺の後輩!」

3位に入った先輩から、肩を抱かれ、放課後、校内を連れ回された。

「校内で勝っても何にもならん。」

と、先生のお言葉、その日も練習は変わらなかった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ほどなくして、秋のトラックシーズンを迎える。

太ももに浮き出た血管、履きなれたスパイク、引き締まった顔つきから、

少年は戦う男になっていた。

バンッ

1500m走のセンゴを中心とし、少年は勝ち続けた。

勝ち方、仕掛けるタイミングを嗅ぎ分ける能力がついていたのだ。

「先輩、ありがとう。」

少年は、感謝しながら、勝つことを意識した。

少年の初勝利のマラソン大会、

先輩はあのとき仕掛けても、勝つ見込みはない。

しかし、わざと仕掛けたのは、

少年に勝つためのタイミングを教えたかったからなのだ。

それが分かる。

後日、お礼に行ったのだが、

「お前が速くなったんだよ。」

と、笑って誤魔化すばかりだった。

そして、他の部員とのぶつかり稽古、

すべては計算されていた勝利だった。

・・・・・・・・・・・・・・・・

気が付けば年越し、それは箱根駅伝の到来だ。

やる木少年の住む町は、花の第二区。

毎年エースランナーがプライドを賭けて戦う区間だ。

中間テスト、期末テストの期間中は、

より時間がとれるとのことで、

走り込みの期間となったのだが、

この日ばかりは、練習の時間はずれた。

グォーッと迫り来る大きな大きなテレビ中継車、

通り過ぎた瞬間に飛ぶように駆け抜ける駅伝選手、

きらり落つる汗が眩しい。

少年は、小さな時から箱根駅伝を目の当たりにしていたが、

集団の時、独走の時と、いつも違う雰囲気に違和感を感じていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

冬のトラック、乾いた風がさみしさを引き立てる。

「森と古林が伸びて来てるぞ。」

夏合宿を共にした、他校の先輩と同輩だ。

「あ~やる木くん。」
「お世話になります。」

女子の部室の前で声をかけられるも、恥ずかしがりやだった少年は、

あまり面と向かって話もせず、ほとんど顔も覚えていなかった。

「お~また来たな。」
「よろしくお願いします。」

そんな中、少年は再び冬の通い合宿へと突入した。

ヒュ~

予想以上に、ライバルたちが伸びていた。

圧倒的な力の差に、少年は愕然とした。

少年と二人との距離は遠く、歯が立たないどころか、

まったく練習の意味がなかった。

少年の眼の色が変わった。

「こういう練習がしたいです。」
「分かった。行って来い。」

冬の通い合宿が終わったあと、少年からはじめて先生へ口をきいた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ところで、通い合宿をさせてもらう学校はどうして選ばれるのか、

というと、先生たちが大学の先輩と後輩だったのだ。

あちらの先生は800mのインカレチャンピオン、

「お前たちには10億光年早いぜ。」

が、口癖だった。

現役を離れて、お酒大好き先生だったが、

まだ2分を切って走れていた。

その先生の手塩にかけて育てた選手たちが、

少年のライバルだった。

それはもう超強敵。

そういったライバルがいたり、指導を受けれたのが、

少年の後々の財産になるとは、その時は思ってもいなかった、

というか、思う余裕などないくらいガムシャラに走っていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

何となく、自分なりに考えはじめて走りはじめた春休み頃から、

少しずつ、少年の中で、何かが変わっていた。

少年は戦っていた。

そこにはいないが、目の前にライバルたちの陰を追い、

どうしたら勝てるのか、

それだけを考えて走っていた。

もう、一人で走っていることは無くなった。

そして、春のトラックシーズンを迎えることとなる。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

カラカラカラカラ~ン♪

あと1周の鐘

「先頭はマイスター高校やる木くん58秒」

アナウンスがよく聞こえる。

後半、もがきながらゴール、800m2分2秒。

「後半落ち過ぎだ。前半押さえて入れ。」

800mは400mトラック2周なので、1周目が58秒なら、

2周目が64秒掛かっていることになる。

1周目より2周目が6秒も落ちたことになるのだ。

バンッ!

午後、決勝がスタートした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

スタート20mで勝負は決した。

スタート直後のぶつかり合いで、やる木少年の脇に肘が入る。

グホッ

あばらが折れたかのような激痛。

呼吸ができない。

そのままレースが進んでいく。

競技場全体、応援の声で、何も聞こえない。

先頭が離れ、ゴールした。

やる木少年もゴールした、2分1秒、6位。

自己ベストは更新、しかし、敗北感だけが残った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

高校2年生の夏、再び合宿を迎える。

昨年とは、全然レベルアップしている。

同じメニューが楽々こなせる。

朝練も辛くないし、1000m×10本も2分台でいけてる。

しかし、何だろう、違和感がある。

ライバルと競り合い、ラスト勝負で同着、これを繰り返す。

残り2本、賭けに出てみる。

前に出る。

後ろからの当たりが激しい。

スパイクというやつだ。

スパイクとは、後ろの選手が、前の選手の足に自分の足にぶつけ、

相手の走りを封じる技術。

しかし、わざとかどうかは判断できない。

自分の走りに集中する。

やる木少年、もう一度、仕掛ける。

バンバンバンッ

土を蹴る音が聞こえる、

「2分38秒!」

マネージャーの声が聞こえる。

アーッアーッアーッ

両膝に両手をつき、動けない。

「歩け!」

先生の声が聞こえる。

力の入らない手を押し、震える足と唇、空を見上げる。

ラスト一本スタート、やる木少年は疲れ果て地に手をついた。

スタートッ

ドンドンドン

みんなの肘の下からやる木少年の肩が上がってくる。

気が付いたら先頭。

そのまま周回が過ぎる。

みんなが最後の勝負に出て来る。

中距離走は、ずっと全力のようで、ゆさぶり勝負。

ペースは上がったり下がったり、

しかし、このラストは違った。

とにかく、みんな全力だ。

負けず嫌い。

やる木少年はというと、ただ風を感じていた。

誰よりも速く。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「良い身体になってきたね。」

副校長先生に声をかけられる。

「まだまだですよ。」

顧問の先生が答える。

副校長先生と口も聞いたことがなかったのに、

突然話しかけられてビックリした。

あとから「自分のことを見てくれてたんだ。」

と、何だか胸が熱くなった。

いよいよ秋の新人戦、少年はやる気に満ちていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

「おい、アメフトがいるぞ!」

やる木少年が歩くと、アメフトなどと呼ばれた。

身長185cmくらい、体重53kgくらい、決してアメフト体形ではない。

では、なぜ。

♪1500m第6組、マイスター高校やる木くんをはじめ12名で行われます♪

「位置について」

スターターの合図とともに、やる木少年、

右手がスタートラインに触れそう。

この低い姿勢がアメフトの由来らしい。

バンッ!

一際低い姿勢からスタートした少年、当たり負けしない。

スタート100m、第3コーナーへと入っていく、

ようやくやる木少年が頭ひとつ飛び出した。

バサロ泳法ならぬ、サブマリン走法だ。

第4コーナーを回ってホームストレート、

何となく、笑い声が聞こえる。

「自分は人気者なんだ。」

と、言い聞かせ、走る。

♪1500mは第6組、マイスター高校やる木くんを先頭に61秒♪

周回は過ぎていく、

カラカラカラカラ~ン♪

ラスト1周、先輩たちは最終コーナーから速い。

第1コーナーへ入っていくとき、ちらりと後ろの気配を読む。

1、2、3…

3秒後ろにふたりともいる。

最終勝負では勝てない、バックストレートへスピードを乗せていく。

声援が無くなった。

風の音だけが、遠く聞こえている。

第3コーナー、第4コーナー、誰も来ない。

3コースまではらみ、そのままゴールへ。

それ以来、二人は口を聞いてくれなくなった。

そして、少年は県大会へ。

顧問の先生が、先生の先輩のところから帰ってきた。

「お前のせいで頭下げて来たぞ」

勝った方が気を使うのが礼儀、

このときに身をもって教えてもらった。

が、先生の「にやけ顔」は1週間くらい続いていた。

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つづきは「やる木少年2」へ
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27日(木)木チャレ

2011-10-23 19:23:32 | インポート


10時集合
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