続・弓道の極意

私が一生をかけて極めようとしている弓道について、日々の気づきを積み重ねていくブログ

はじめに

2007年02月08日 | 極意探求
弓道ではよく「壊れる」「病気にかかる」「悪い枝が生える」などの言い方がされる。これは、いったん上達した人でも何かの拍子に初心者同然にまで技のレベルが下がってしまうことを意味している。

もちろん、他の武道でも、あまり上達が早くない人はいる。何年も稽古を続けていても、なかなか壁を越えることができず、現状に留まるということも少なくない。しかし、それでも「稽古を続けて下手になる」ということは通常あり得ないことである。

実はこのような現実が実際にあるというところに、弓道の特殊性とその本質が隠されている。つまり、弓道は他の武道と違い、弓そのものの力を扱う武道であるということだ。

道具を使う武道であれば、剣道、居合道、薙刀(なぎなた)など様々あるが、道具そのものが力を発揮し、それをコントロールしなければならない武道は他にない。

従って弓道においては弓そのものの力と自分自身の力とを融合させ、バランスを取らなければならない。これが少しでも崩れると、あっという間に見るも無残な射になってしまうのだ。

当ブログでは、このような特殊性を持つ弓道において、何が本質なのかについて探求していきたい。そして、あわよくばこれを読まれる方の向上に少しでも寄与できれば幸いである。