続・弓道の極意

私が一生をかけて極めようとしている弓道について、日々の気づきを積み重ねていくブログ

静中の動

2010年03月04日 | 積み重ね
武道や能の世界に「静中の動(せいちゅうのどう)」という言葉がある。

たとえば、剣道においては「たとえ動きは止まっていても(静)、次の変化にすぐ対応できる心構え(動)」のことを意味するし、能においては「静かなる動き(静)の中にあって、激しい動きや情動の変化(動)を伝える」ということを意味する。

共通するのは、動きは静(せい)であり、内的な活動は動(どう)であるということだ。

弓道でも同じだろうと思う。外見上の動きは極めてシンプルな八節しかないわけだが、しかし、その内側で働く力の働きや技は、絶えず留まることなく滑らかに働かなくてはならない。

したがって、この内面のハタラキをこそ意識し、稽古を積み、正しいハタラキを見出すことを目標としなければ上達はないのである。

ちなみに、見出すべき内面のハタラキとは、詰合いと伸合いだけである。