やたろうの屈折劇場

やたろうはねこです。まったりゆっくりがモットーです。

人事ではなかったので・・・・そして1年前2

2008年07月04日 22時55分52秒 | やたろう日報(でも不定期)
前回の続き

輪島市街地に入って目に入ったのは、なんでもない
建物の間に散見される、壊れた家々。

ビニールシートをかけられた家・・・・

だが、地元の人に

「川の向こう側(門前町方面)はもっとひどい」

と教えてもらい、そちらに行ってみると、一見なんでもない町並みの
あちらこちらに赤い紙や黄色い紙が貼られた、壊れた家があった。

赤い紙を貼られた家は危険なので立ち入り禁止・・・。

他にもすでに取り壊されたのか、所々が空き地になっていた。

前の晩宿泊した金沢市内とあまりにことなる惨状にただただ
その光景を眺めながら道を歩いていると。



壊れた家の前に呆然と座っている一人のおばあさんが目にとまった。
うつろな目をしていて、僕のほうには目もくれようとせず、
ずっと一点を見つめているようだった。

おばあさんの周りにはおそらく家から出したのか、荷物が散乱していた。

ふとおばあさんの手元を見ると・・


人形をだっこしていた・・・。

その瞬間、地震は、おばあさんからいろんなものを奪ったことを悟った・・。

声も出なかった・・・。

しばらくすると、そのおばあさんの親戚らしき女の人が、車で乗り付けて
おばあさんをどこかに連れて行った。


僕は今でも時々、特に地震の速報などを目にすると、あの光景が
甦ってくる。

あの、おばあさんはいったいどうしているのだろうか・・・。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿