現代視覚文化研究会「げんしけん」

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行商人【ロレンス】は、賢狼【ホロ】に出逢った・・・【ホロ】は願う、遙か北の故郷に帰りたいと・・・。

2008年01月13日 18時10分45秒 | アニメ・映像全般
 
 貴方には、旅人たちの詩が聴こえますか・・・わっちはぬしと旅がしたいと。

 原風景。どこか懐かしい・・・そこに、あるのは田舎の風景。麦が発する黄金色の穂が周囲を彩っている。はじめは何もなかった。だけど、温もりだけはありました。そして、ある約束を青年としました。出逢いと別れが繰り返されて・・・やがて、人間たちは、その自身の力で豊かさを手に入れて・・・人間たちは約束を忘れて行きました・・・。
 パスロエ。収穫祭で忙しそうです。【ロレンス】は荷馬車を操り進んでいる。絶対の神を信じない異教徒たち・・・狼は頼りにならない・・・その狼との約束を忘れているのに。その【ロレンス】は【クロエ】に会いに来たようだ。彼女は収穫祭で「ホロ」になった・・・最後の麦を刈り取る。そして【クロエ】が遠吠えをあげた。久しぶりに会った【クロエ】もすっかりと女性になっていた。村は様相を変えて行く・・・豊かさだけを追求し、狼への祈りを忘れた・・・人間様って、いつから、そんなに偉くなったんだ。
 月の綺麗な夜。干し肉を食べながら荷馬車に戻る【ロレンス】。寝るようだが・・・入ろうとすると何かの気配を感じた・・・ナイフを手にする。かけている布を取ると、見知らぬ少女が寝ていた。耳がある・・・獣みたいな耳が。赤い瞳・・・尻尾もある。そして、目覚めた彼女は遠吠えをあげた・・・それが【ホロ】との神秘的な出逢いだった。
 【ホロ】は【ロレンス】に酒などないかと尋ねる。【ロレンス】は驚いていた・・・この状況で落ち着ける人間がいるなら会いたいものだ。【ロレンス】はナイフをむけるが・・・【ホロ】はあっけらかんとして【ロレンス】の落とした干し肉を食べていた。わっちの名前はホロ・・・【ロレンス】は【ホロ】という存在を知っている。そう、神なのだ・・・北の生まれの銀色の世界。【ホロ】は【ロレンス】に連れて行って貰いたいようだ。また寝てしまう・・・【ロレンス】は【ホロ】に証明して欲しい・・・どうしても見たいのだ。巨大な狼の姿を・・・。見せたくない・・・。生血か麦か・・・それが代償。麦を喰らい苦しみ出す【ホロ】・・・その恐ろしい姿を。【ホロ】は姿を消した・・・。
 【ロレンス】は村に戻り、取引のあった家に泊めて貰う事に・・・そこに【クロエ】がやって来た。2人で酒を飲み交わす。すると【クロエ】からの儲け話・・・一瞬【ホロ】の顔が脳裏に浮ぶ。【クロエ】は【ロレンス】と組みたいと・・・今までの自分があるのは【ロレンス】のお陰だと・・・。【ロレンス】は【クロエ】に賭けをさせたくないようだ。【ホロ】を相棒に・・・それは、妄想なのかもしれないが・・・。そこに、孤独な旅を続けて来た切なさがある。寝付けないのか・・・ちゃんと、いるさ【ホロ】は。刈り取られた麦から大きな麦の束に移動して【ロレンス】の前に現れた。【ロレンス】は【ホロ】の恩人になった・・・縛られた土地からの脱出に成功する。【ホロ】は大昔からの約束を守っていた。麦をずっと見守っていた・・・大地の為にと・・・気まぐれではないのに・・・必要としていない・・・人間はどこまで忘れるのだろうか。【ホロ】の姿に・・・驚き、近づかない・・・これが、望んだ事ではないのに。
 北へ帰りたい・・・それが【ホロ】の願い。早朝。【ロレンス】は荷馬車を操り、村を後にする。しばらくして【ホロ】に出て来るように促すと・・・洋服を着ていた。【ロレンス】が10年かけて集めた一張羅を着ていた・・・【ロレンス】の孤独な旅が終わりを告げる・・・【ロレンス】は【ホロ】と握手を交わす。そして、2人の旅がここから始まりました・・・。