皆様こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。
大相撲九州場所が行われている昨日、日本全国に衝撃が走りました。横綱日馬富士が貴ノ岩をビール瓶で頭を殴り、全治二週間の怪我をさせていたということです。二横綱が戻り、三つ巴の優勝争いが楽しみという方も多数いられたのではないでしょうか。本当に残念でなりません。では、本題へ。
がんと診断される前にオンライン検索サイト「Bing」で自分自身の症状について膵臓がんの患者さんたちが調べたログのデータを分析したユニークな論文が腫瘍学の学術誌に掲載されました。
このような研究が医学雑誌に掲載されることは非常にまれです。
その論文を発表した研究者は、医師でありながらMicrosoft社の研究所に勤務しているコンピューターサイエンティスト集団でした。
まだ実用化はされていませんが、ユーザーの検索内容を調べることにより膵臓がんの早期発見が可能になるであろうというものです。
余命数ヶ月のことが多い膵臓がんの患者さんの中には、早期発見によって根治的な治療を受けることができる人たちも出てくる可能性があります。
医学とコンピューターサイエンスの両方に詳しいこの研究者グループの論文によると、膵臓がん患者の10％程度を見つけることが出来、しかも偽陽性率は10万人に1人程度ということです。
そして、現代医学による治療によっても5年生存率が3％程度である膵臓がんが、このシステムによる早期発見によって6％程度に改善する可能性があるとしています。
もちろん、この方法はさらなる検証が必要です。
実用化にはエビデンスとして確立されるまで待ちましょう。
奥武山公園の野球場 向こうには沖縄セルラースタジアムも見えます
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