伽 草 子

<とぎそうし>
団塊の世代が綴る随感録

伽草子 クロニクル 1/3

2010年02月08日 | エッセー

  300回の記念に、分不相応、御大層な企てを試みる。
 愚考のままに駄文を書き連ねて46カ月、ついに300本目に達した。だが、決してゴールではない。節分は過ぎたが、拙文はまだ続ける。(失礼!) しかし、せっかくの節目である。紆余曲折、竜頭蛇尾、おまけに支離滅裂で卑屈、屈折の4カ年、佶屈の300本を振り返ってみる。伽草子のクロニクルと、洒落てみたい。
  
■ 2006年(平成18年)
 3月27日、自身、眷属の内、誰の誕生日でも祥月命日でもないこの日に、「伽草子」はスタートした。思い立ったが吉日、それだけのことであった。
 初回は、
◆寅さんの声が聞こえる …… 寅さんの語録であった。 3/27
 続いて、
◆ヘンなことば …… 最近のことば事情 3/27      
◆野球 大発見 …… 野球はスポーツにおける将棋であると、自説を開陳。  3/28 
◆勝負師!  荒川静香 …… トリノオリンピックのあった年だ。荒川は引退するだろうと予測、的中した。  4/1
◆“爆笑問題”の問題 …… 文化賞授賞への批判をチクリ  4/4   
◆花より団子 …… 花見について  4/6         
◆サインはV …… 女子バレーものの最初  4/10         
◆「そんなヤツ、おらんやろー」 …… 当時のギャグ 児童画展の感想  4/13
◆恐竜の尾っぽはながーい! …… “ウェブ2”について  4/15
◆へんなことば ―― 「こないだの続きですかね」 …… 続・最近のことば事情  4/17
◆死に神の名刺 …… 黒澤映画「夢」から核について  4/22
◆赤いちゃんちゃんこ …… ここから、いよいよ拓郎ものを始めた。この年の4月、彼は還暦を迎えた。  4/26

◇◇ブログタイトルに借用している「伽草子」は『とぎそうし』と“素直に”読むが、拓郎の曲は『おとぎそうし』と読む。なぜ『お』が付くのか、謎だ。尾鰭が付くのはたいがい後にだが、アタマに付くのはなんとも不思議だ。博学の士よ、是非とも教えを垂れ給え。◇◇

◆白面はいけません …… テレビメディアへの批判は幾度となく繰り返すことに。その皮切りである。タモリの名言を引用した。  5/1
◆男はつらいよ、みんなつらいよ! …… 「十年後の日本」書籍紹介  5/8
◆老人力、ついてますか? …… 高齢社会について  5/11
◆常識のウソ …… タイトルそのまま  5/13
◆足元注意! …… 自衛権について  5/17    
◆山が消えた! …… 黄砂  5/20
◆恩が仇になる  …… 政治と法律のアンビヴァレンツ  5/28
◆When I'm sixty-four  …… ポールマッカートニーについて  6/1
◆望遠鏡と寝台 …… ホリエモンにエールを送ったのだが、いま振り返ると??  6/6
◆しゃれた置き土産 …… 三回忌に先妣に触れた  6/13  
◆醜悪なる連鎖 …… 止まぬ民族紛争の連鎖  6/19
◆ガンバレ!  ニッポン! …… サッカーの発祥など  6/22   
◆奇想! 壬申の乱 ……  紀子妃懐妊 『奇想』シリーズ初出  6/24   
◆怪説  ラヴ・ロマンス …… 吉本隆明など  6/29  
◆ぞろ目にはかなわない! …… 染色体から男の特性  7/4 
◆裏山に歴史あり …… 奇兵隊の駐屯地  7/6
◆異論?  反論?  オブジェクション? …… 女性芸能人寸評  7/11
◆異論?  反論?  オブジェクション?  <余録> …… 同上 その2  7/13 
◆下手の言い訳 …… 写真について  7/15
◆露鵬 乱心 …… 相撲文化とは  7/21
◆ひかぬが華か …… 風邪  7/29
◆いわゆる一つの宗旨替えか? …… 巨人解体論 巨人再評価  8/2
◆夏、祭りのあと …… 醍醐味は祭りのあとにある、と。  8/9
◆たかがジャンケンと言うなかれ! …… 文化論  8/14
◆DOGは『いぬ』と読む? …… 訓読みは世界史的発明  8/20
◆キケンな本 …… 浅田次郎著「勇気凛凛ルリの色」感想  8/24 

◇◇この年は、生涯記念すべき二つの出来事があった。一つが作家・浅田次郎を知ったこと。二つ目は「つま恋コンサート」である。後述するが、ついにイケない『アサラー』(浅ラー)の道に誘(イザナ)われ、虜と化した。嵌まったのである! 感嘆符で表現できるほどその感嘆は『簡単』ではない。だから拙稿を綴った。しかし意を尽くしたとはいいがたい。爾来、今日に至る。アサラーの道は果てなく、極めがたい。◇◇

◆排球の佳人たち …… 女子バレーもの  9/1
◆知己について …… 浅田次郎の『伝道師』  9/7
◆2年B組 学級レポート …… 政治風刺 このシリーズ第1回  9/13
◆もう一人のグル …… 金正日  9/19 
◆高唱について …… 浅田次郎著「蒼穹の昴」感想  9/26
◆秋、祭りのあと …… 「つま恋コンサート」  9/30

◇◇2006年のヤマはここであった。参加は叶わなかったものの、テレビにかじりついた。相撲中継を挟んで、そのほとんどをBSは送り続けた。まんじりともせず画面の前から動かなかったのは、69年7月のアポロ11号月面着陸放送以来だ。
 稿の結びに ―― 一期一会、祭りは跳ねた。もう「つま恋」はない。永い「祭りのあと」が始まった。白虎となった彼は存分に白秋を味わうに違いない ―― と綴った。彼のその後は意外にも、別の展開を見せる。◇◇
   
◆遠景素描 …… 少年の日の想い出  10/5 
◆奇想!  「戦国自衛隊1549」 …… 北朝鮮核武装から  10/13 
◆されどジョーク …… 書籍紹介  10/19
◆お客様は神様です! …… 芸人に苦言  10/27
◆新庄の新庄による新庄のための・・・ …… 新庄剛志にエール  10/31
◆第50回記念「おまえの話はつまらん!」 …… 腹芸 核武装 ジャーナリズムのウソなど  11/2
◆一瞬の笑顔 …… 女子バレー・高橋みゆき  11/6
◆犬の遠吠え …… 『とか』弁・『方』言にクレーム 欠片の主張 その1  11/11
◆捕手は投手に従え?? …… 城島の苦闘 野球文化の違い  11/16
◆キムタクと哲也 …… ジョージアCM  11/19       
◆干支、えーと?? …… 年賀状の考案  11/25
◆「おかずを思う」か?  …… 「思う」の多用に警鐘 欠片の主張 その2  11/30     
◆ミノルホド コウベヲタレル イナホカナ ……  拓郎コンサートのレポート  12/4
◆12/8 …… 「イマジン」   12/8
◆ドストエフスキーの「白地」?? …… 差別語の変換 言葉狩り 欠片の主張 その3  12/11
◆2年B組 学級レポート その2 ……  安倍総理  12/14
◆極月  雑感 …… 歳末の風物  12/20
◆ストーリーテラーに乾杯! …… 浅田次郎著「中原の虹」1・2 感想   12/27
 と、腰折れ文を連ねて62本。かくて年は明けた。


■ 2007年(平成19年) 
◆欠片のジャンク年賀状 …… イラストのみ 元旦0時00分にアップ  1/1
◆これで括って納得しようか…… 「宙船」 中島みゆき  1/6
◆毎朝読んで …… 元旦号社説 日本よ自信を持て  1/12
◆こいつぁ、春からキレがいい! …… 落語論 コミュニケーションについて  1/17
◆納豆に恨みはない! …… テレビメディアの危険性  1/22
◆日曜はお休みですか? …… アンチウイルス・ソフトのアップデート 欠片の主張 その4  1/28 

◇◇前年後半から、ブログの年代別ランキングサイトで首位を維持してきた。その後も常にベスト10以内に踏みとどまって、09年11月に至る。◇◇

◆誰だ、それは? …… 「国民の皆さん」は変? 選挙制度の問題 2/1  
◆雪 三様 …… 雪景色  2/7
◆うへぇー! 世の中、ゴミだらけ!! …… 社会調査のウソ  2/12
◆お宝 二枚 …… ヴァレンタインデーに因み  2/17
◆奇貨可居 …… 藤原紀香結婚式 型と平等社会  2/21
◆奇想! 喇叭卒 …… 殉職警官を模範にするな  2/22
◆奇想、天外へ! …… 核廃棄物をロケットに詰めて宇宙へ  2/28
◆PLEASE MISTER POSTMAN …… わが家の郵便誤配騒動  3/4
◆2年B組 学級レポート その3…… 三度(ミタビ)、安倍総理について  3/8
◆ニッポン・サバイバル …… 姜 尚中著「ニッポン・サバイバル」紹介  3/13
◆パブロフの犬」? …… 謝罪会見 テレビ論  3/17 
◆ふたたび、「お前の話はつまらん!」 …… 満1年を迎えて  3/23
◆人格ということ …… 姜 尚中著「在日」感想  3/27
◆絶筆 宣言 …… エイプリル・フールに事寄せて  4/1
◆一枚の寫眞 …… 浅田次郎著「活動寫眞の女」 東大闘争  4/4
◆人間の「い」 …… イ抜きことば  4/8
◆名言 ベスト1 …… 晋作辞世の句  4/14  
◆ムニュには飽いたか? …… 「千の風になって」について  4/17
◆旬の本にイナバウアー  …… 「ダ・ヴィンチの謎  ニュートンの奇跡」紹介  4/21
◆お江戸でござる …… 江戸しぐさについて  4/26
◆東方見聞録 …… 上京の記録  5/3            
◆朝日がサンサン  おはようサン …… 5月3日付け朝日新聞社説から  5/7 
◆「お言葉」を拝して …… 「裁判官お言葉集」紹介 裁判員制度反対 欠片の主張 その5  5/11
◆カズかヒデか        絶頂を過ぎての生き様2類型  5/16     
◆奇譚!  ビヒーモスVS.リヴァイアサン(上) …… ネット 対 リアル世界 権力 サブ・カルチャー  5/22 
◆「ちゅうげんのにじ」だい3かんをよんで …… 浅田次郎著「中原の虹」第三巻感想  「悪女」定説への挑戦  5/23
◆奇譚!  ビヒーモスVS.リヴァイアサン(下) …… この稿は竜頭蛇尾の代表  5/27         
◆なぜ、おもしろいんだ!? …… 今は『無き』?ムーディ勝山について  5/28
◆2007年5月の出来事から …… トヨタ、国民投票法成立ほか  6/3

◇◇いままで極力避けてきた時事ネタを、この回から『出来事シリーズ』として始める。本ブログにとってひとつの画期であった。◇◇ 

◆新聞、ガンバレ! …… 長いスパンのフォローアップ記事を 欠片の主張 その6  6/7
◆今時、蓑は着ないでしょう …… みのもんた を斬る  6/9
◆第100回記念 ――   奇想!「寅さんの声が聞こえる」 …… 寅さんは「林住期」の現代的体現者だった!  6/13          
◆小さな親切 大きなお世話 …… ワープロの弱点 父の日  6/17
◆川、諸相 …… 梅雨時の川など  6/22                     
◆51番目の!? …… 9条解釈、自衛権・集団的自衛権について  7/1
◆トワイライトはお好きですか? …… 浅田次郎著「憑神」書評  7/4
◆2007年6月の出来事から …… 牛肉偽装など  7/8
◆『らも教』について …… 中島らも 考  7/11
◆祭だ、祭だー! …… 泡沫セレブ候補、「街頭」の虚構性(公選法)  7/14
◆いまどき「ことば」考 …… 『うなずき』  『組合』  7/19
◆いまどき「ことば」考<続編> …… 「みんなで国語辞典! これも、日本語」より  7/21
◆「ここ掘れ、ワンワン」欠片の主張 その7 …… 災害時、自衛隊は井戸を掘れ 7/26
◆長生きは『事故』か? …… 年金問題 脳化社会と自然とのズレ  7/30
◆「純情」 ―― レクイエムではなく …… 阿久悠氏への誄として  8/2
◆2007年7月の出来事から …… 久間「原爆発言」、三越&伊勢丹合併へ など  8/8
◆天意ということ …… 参院選を振り返る  原点への回帰  8/11
◆しもた屋の風景 …… わが町でもメーン・ストリートの衰退  8/18
◆FOREVER! 『LUCY  IN  THE  SKY  WITH  DIAMONDS』 …… 中島らも著「今夜、すべてのバーで」を読んで  8/24  
◆奇想ではなく 「赤紙」!  …… 「裁判員制度の正体」を紹介し再び反対  8/30
◆2007年8月の出来事から …… 高校野球ほか  9/4
◆どんだけー?! …… 流行語大賞に異議あり 「24時間テレビ」批判  9/11
◆芯の強い子、元気な子 …… SHIN(高橋みゆき)称讃  9/15
◆こいつは笑える!  お奨めの一書 …… 「世界一くだらない法律集」から  9/19
◆改むるに憚ること勿れ …… 既稿の誤りを訂正  小田実氏の遺稿から  9/21
◆欧米か!? …… 衆参逆転国会について  9/26       
◆控えのカナ …… 美人について 「控え」とは哀切の結界  10/2 
◆2007年9月の出来事から …… 安倍辞任、福田内閣誕生、時津風部屋問題ほか  10/7
◆奇想! 「鉄人28号」 …… 哲人政治について  10/12
◆KY …… 空気を読めないと危険予知  10/16      
◆山頂にて …… 登山は飛ぶことの代替行為か  10/23
◆「虹の魚」に似て …… 拓郎コンサート中止について  10/29 
◆2007年10月の出来事から …… 亀田反則、赤福餅、福田・小沢会談など  11/4
◆ことしも干支、えーと?? …… 子年  鼠小僧次郎吉  11/8
◆そして王者は、長城を越える。 …… 浅田次郎著「中原の虹」第4巻の感想 時代の幕を引く者  11/13 
◆千慮に一得 …… 「日本人の精神と資本主義の倫理」茂木健一郎&波頭亮 を紹介  11/20
◆そうは問屋が卸すまい …… ES細胞、再生医療への違和感  11/26    
◆2007年11月の出来事から …… 前防衛事務次官逮捕など12/3    
◆「流行語大賞」に異議あり …… 東国原知事の徴兵制発言に 12/6
◆「訴えてやる!」 …… 同窓会計画 マドンナについて  12/13

◇◇小学校の同窓会が来年夏に予定され、この期(ゴ)における自分史のメインストリームが始まった。ところが、年明け早々どんでん返しが …… 。◇◇ 

◆極月、「ヤケのヤンパチ」 …… 年末新風物 電飾  12/18
◆御高説を傾聴すべし …… 団藤元最高裁判事インタビュー記事  裁判員制度批判  12/25

 足掛けの2年が過ぎ、ほぼジャンル別に束ねることができるようになった。
 
   現代言葉考
   吉田 拓郎
    民主主義
   時事
   メディア考
   書籍紹介、書評
    スポーツ(特に女子バレー)
   歳時記(風)
   私事折々
   昔日譚

といったところか。シリーズとしては、
   「欠片の主張」
   「奇想」
   「2年B組」 …… これは後、学級崩壊に至る?! 
    「出来事から」

 市井のディレッタントには分に過ぎる大仰な稿となった。しかし、続けてはみるものだ。少なくとも、生存の証明にはなる。
 しかして2年は瞬く間に過ぎ、生涯忘れ得ぬ波乱の年が迫っていた。 □