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「大学は美味しい!!フェア」はおいしい!

2010-06-07 | ■教育
全国の大学初のブランド食品を集めて展示、即売するイベント、「大学は美味しい!!フェア」が東京・新宿高島屋で開催されています(6月8日まで)。小学館と各大学の教員で組織する実行委員会が主催し、今年で3回目だそうですが、こういうイベントならぜひ行ってみたいと思いました。

そもそも、このイベントは、小学館の社員のある思いから始まったと言います。「「食」というテーマは理系の農学部などで、安全面や機能性が地道に研究され、製品としての成果もある。最先端のテクノロジーなのに、学生や世間に知られていない。もったいないと思ったんです。」(2010年6月3日付け朝日新聞)

そこで、「大学ブランド食品」の記事を雑誌に載せてみたところ、問い合わせが殺到。で、2008年から高島屋と紀伊国屋書店と組んで、フェアを開催することになったのだとか。

今年の参加大学は、過去最高の31校だそうです。こちらのサイトで、出品作品の一覧を見ることができますが、地元の食材を生かしながら大学の研究成果をうまくミックスさせた食品が目白押しです。

たとえば、佐賀大学の「バラフと抹茶のコラボロール」。「バラフ」というのは何だろうと思ったら、フランス料理の食材などとして、今ちょっとしたブームの「アイスプラント」のことなのですね。葉の表面に塩分を含む細胞が水滴のようについているので、一見、表面が凍っているように見えることからその名がついています。去年あるレストランで初めて見た時は、確かにびっくりしました。見た目はどう見ても凍っています。でも、口に入れると全然冷たくなくて、塩味がきいてシャキシャキした歯ごたえに二度びっくり。

佐賀大学農学部では、もう25年も前から、バラフが塩分を取り込む特性を土壌の改良に生かす研究をしてきており、最近では、バラフそのものを水耕栽培して全国に売り出し中なのだとか。ちなみに、「バラフ」とは、アフリカのスワヒリ語で「水晶」や「氷」を意味する言葉だそうで、佐賀大学の登録商標になっています。バラフは、様々な物質を体内に取り込む力を通常の植物の400~600倍ほど持っており、土耕栽培したものは、カドミウムなどの有害物質をため込む危険性もあることから、基本的に食用に使えない。佐賀大学が開発した養液栽培なら安心安全!というわけです。この辺も、なかなか抜け目のない売り出し方です。

佐賀大学は、過去2回のフェアでもバラフを食材に使った作品を出品していて、今回は「バラフと抹茶のコラボロール」など4種類のスイーツに挑戦。クリームの甘さとバラフの塩味が絶妙のコラボレーション…てな感じ?

また、東京家政大学では、新潟の復刻米を自分たちで育て、地元の農家や企業と組んで、日本酒やビール、ちまきなどを開発しました。今回のフェアでは、「米粉クッキーシュー」(山形大学)、「米粉シフォンケーキ」(宇都宮大学)、「純米吟醸生貯蔵酒 新雪物語」(新潟大学)など、「米」を原材料にした作品も多い。あるいは、「大豆で作った飲むヨーグルト」(山梨大学)、「大豆パウンド」(畿央大学)といった大豆食品とか、日本人固有の食文化を見つめ直そうという意気込みも感じられます。

かと思うと、コラーゲンを使った「ニューコラーゲンボール」(東京農工大学)、「スッポンジュレまるまるコラーゲン」(大分大学)といった、昨今の健康ブームにちゃっかり乗った作品も見られ、本当に多種多様です。あ、地元・弘前大学も「ひろだいカレー」でしっかり参戦。これは、まあ、大学の学食でいつか食べてみましょう。

今回のイベント、さすがに大学発というだけあって、フェアと並行して『学市学座 ~「美味しい大学 ここにもあります」~』という、各大学の教員による講義も行われているようです。大学の持つ様々なファクター、つまり、最先端の技術、研究の成果、教員による指導、学生のキャリア教育、そして、何よりも学生自身の持つ若さと情熱。そこに外部のファクターがうまくからまって、このイベントを成功させているんだなと感じます。

こういうイベントを聞くにつけ、この「高校生版」というのはできないかなーと思う。県内の農業高校などでは、それぞれ伝統あるオリジナル食品を持っていて、すこぶる好評なのですが、加えて、最近では起業家教育などの一環として新商品の開発にも余念がない。弘前実業高校の「毛豆ロール」とか三沢商業高校の「ごぼうアイス」、「山芋アイス」などはその典型です。県内の地場産品をメインに据え、そういう新旧織り交ぜた「おいしい高校」の大々的な発信ができないものか。もちろん、そのためには県内の企業やNPOの協力が必要になりますけどね。高校生の斬新なアイディアがいろいろ出て来そうで、おもしろそう!

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3 コメント

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Unknown (Unknown)
2010-06-08 01:39:17

【哲】0的確定論

『或質的な面が物理的に確定する場合の確定要素は【0】である。』

 【0特性】
◇絶対性
『拡がりが無い,』

◇不可分性
『分けられない,』

◇識物性
『存在の1の認識が可能, 即ち考えるもとの全てが【0】より生ずる, 但し質的な変化に対し絶対保存できない,』

◇変化性
『物による逆の確定が不可能な変化 (可能性の確立), 即ち存在の【1】を超越して変化する。』

【0特性】が真理であるならば, 時間平面的な視野は物的ではなく, 質的に変化していることになる。その根拠が【0∞1】, 有限的無限性を有する物による質の確定が不可能であること, そもそも確定する質が何かを知り得ない以上, 物理的確定論は絶対的ではなく類似事的な確定であること, である。

【零的確定論】では, 一つの時間平面が, 拡がり無き【時(とき)の間(はざま)】に確定していると考える。同様に空間を捉え, 【空の間】に空間を置き, 絶対的変化を与える【質】を流し込む。つまり時間平面は, この表裏不可分の裏側の【絶対無】により0的に確定されることになる。

△無は有を含む。


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大学では厳しい (鈴木輝一)
2010-07-04 02:42:49
①去年は紀伊国屋高島屋店で「大学は美味しい」関連の授業4こま聞けたのですが、今年は時間とれず買い物しかできず。残念。土曜日、バスケの練習の合間をぬってショッピングです。
②去年買い損ねた「伊予柑マーマレード」(愛媛大)新製品「たーんと富士山」(日大国際たんぽぽ)等を購入。去年授業を聞いた愛媛大のA先生とも逢えてよかったです。
③ジャムといえば美味い不味いは軽井沢・沢屋の商品が基準です。沢屋のジャムは、普通の3倍の価格ですが10倍美味しい。伊予柑マーマレードは高価なグラニュー糖を使っており多少しゃびしゃびですが美味しい。愚妻にいわせるとグラニュー糖使うと骨のCaが溶けるのでよろしくないとの反撃。私が買ってきた土産で合格点のついたのはただ一つ六花亭のマルセイバターサンドのみ。糖度コントロールがジャムの品質のポイント。甘すぎてけしからんというのはよく理解できません。
④大学農学部が研究中心から商品開発も手がけるようになったのは少子高齢化で大学ビジネスが定員割れの危機にたっているからでしょう。時、すでに遅しとは思いますが、座して死を待つのは愚者の結論。商売は売れて生き残るか、売れずに死ぬかの厳しい勝負の世界。生きている中世・大学が対応できる世界ではないと思いますが、失敗に学ぶ力があれば痛い目にあうのも良い経験かも。「南高梅」以来成果を生み出していない農業高校も明日はないと思っています。
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農学栄えて農業滅ぶ (鈴木輝一)
2010-07-10 19:19:47
①大昔、東畑精一が農業で「選択と集中」を行い強い農業を作る理論を主張していた。シュンペーターを紹介した東畑は個人的には好きですが、三ちゃん農業の現実とカーギル等国際農業資本と対抗できる「日の丸資本」を作ろうとする理論はミスマッチで空想的社会主義に近い。農業は工場ではない。農業を政策誘導で零細企業を第二のソニー・ホンダへ構造転換できるわけがない。バイクだって50年前300社以上零細メーカーがあったのに今は日系は数社のみ。ハーレーだって傾いた。そもそも低賃金重労働で耐える移民労働力が日本にはあまりない。
②農学部はお金になる授業をしているのでしょうか。儲からないと再生産ができず滅びていく。家庭菜園では産業にならない。
③欲の深い「化け物」のような消費者を相手に産直・ネット通販等多チャンネルで売り込む農家が生き残れるのだろうか。大学のお勉強では答えがでないと去年の「大学は美味しい」授業を聞いて考えました。鬼畜英米ではどんな教育システムで農業を教えているのだろうか。農業貿易自由化の前で農業安楽死を選択するのか(戦争等で輸入が止まったら餓死者がでる。赤道直下で火山が爆発すれば天明の大飢饉はいつでも起きる。)、コストを無視して百姓を守るのか(生産効率の悪い農協をいつまで飼えばよいのか。栄養素の足りない野菜より昔の旬を食べたい。)明日は投票日、難しい選択を清き1票にかける。ワイン(高度付加価値商品)の販売実績のある某元町長にヒントを再度お聞きしたい。
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