やんまの気まぐれ・つぶやっ句 「一句拝借!」

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あの頃へ行こう蜻蛉が水叩く 坪内稔転

2016年08月10日 | 俳句
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坪内稔転
あの頃へ行こう蜻蛉が水叩く

東京に田んぼや川があった頃、私は中川という川のほとりで育った。学校が終わると直ちに川遊びに興じた。メダカやザリガニ蜻蛉採りが寝ても覚めても心を占め夢の中を巡った。戦後の貧しさの中でみんな青空の下平等な仲間であった。一つの補虫網を破れては繕いまた繕うという連続だった。あれから何十年、今は東京とは川を隔てた千葉県の東葛地域に住んでいる。メダカや蜻蛉は豊富であるが、もう補虫網を持って駆け回るには歳を取り過ぎた。悲喜こもごもの思い出は歳とともに甘く美化されてゆく。空間だけでなく時間も遥かなものになった。無我夢中で遊んだあの頃へ帰りたい、戻れない。♪ふり返っても・もう帰らない・夏のあの日♪ 『水のかたまり』(2009)所載:やんま記
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1 コメント

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名前が、、 (通りすがり)
2016-08-13 15:03:15
なにかネンテンさんの名前が違うみたいですね。

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