【本日は連休初日。予約投稿にて】
先週の山形でのこと。
行きの飛行機で、霧の中で着陸を試みたものの、天候回復の見込みがなく、仙台空港へと着陸空港が変更になった。機内は乗客たちがざわついているが、このような予想外の事態にはついつい口元が緩んでしまう。特に初めての体験であれば尚更で自然と笑みがこぼれてしまう。「なんなら仙台泊でもいいかな」って感じの山形で誰が待つ訳でもない気ままなひとり旅である。CAさんは何度も謝罪の言葉を口にするが、天候不良であれば仕方ないことでそこまで平身低頭で対応する必要はないので、「大丈夫」と声を掛けて飛行機を降りた。
出口で搭乗証明として赤い札を渡され、手荷物受取所で今後の移動手段の説明書きと共に交通費を渡されるのだが、ふたり前の若い男性客が空港スタッフに嚙みついている。移動手段は仙台空港駅から仙台駅まで約30分電車移動し、駅前から多数出ている山形駅行きの長距離バスに約60分乗車なのだが、その客はあれこれといちゃもんを付けている。つまりは「領収証を送るから仙台空港からのタクシー代出せ」ってことのようだ。大したものである。このような奴は後ろに出来ている長い行列さえ気にならない強靭な精神力を持っている。改めて大したものである。
仙台駅行きの電車も山形駅行きのバスもまあまあ出ているので、折角立ち寄った仙台空港で牛タンや冷麺、ずんだ餅、萩の月等のお土産を購入してから、一服してからのんびりと電車に乗った。すると近くに座っていた同機搭乗者と思われる初老の夫婦が「食事代貰えないのか?」と話す声が聞こえた。このようなアクシデントに見舞われるとその人の本質が見えてくる。そういった意味ではとても勉強に、また自分自身への戒めになったひとり旅初日の出来事だった。みなさんどうも有難う。