東京下町・新小岩駅の不動産屋二代目のつぶやき

東京の下町・葛飾区新小岩で今年創業49年を迎えました不動産屋の二代目が気ままに書き綴った独り言ブログです。ブツブツ・・・

歌舞伎:「盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)」

2011年06月17日 09時19分52秒 | 歌舞伎の話

「渋谷・コクーン歌舞伎」を観に行った。今回の演目は以前第三弾で上演された「盟三五大切」。1994年渋谷で誕生した「コクーン歌舞伎」には以前から興味があったので楽しみに出掛けた。

【あらすじ】

四世鶴屋南北 作。
塩冶浪人による高家討ち入りを題材にした『仮名手本忠臣蔵』に登場する浪士、不破数右衛門を取り上げた'忠臣蔵外伝'であり、『東海道四谷怪談』の後日譚ともなっている。義士たちを描いた『仮名手本忠臣蔵』に対して、浪士を個として捉えてその生身の人間としての面を膨らませ、背後にある闇の部分に焦点を当てた作品。売れっ子芸者小万と夫の三五郎はある事情から大金が必要となり、仲間と共謀して小万に惚れ込んでいる浪人薩摩源五兵衛から百両を騙し取ります。裏切られたことを知った源五兵衛はその夜、三五郎の仲間五人を斬殺。三五郎夫婦は命からがら逃げ出して、復讐の影に怯えながら暮らしていましたが、ついに居場所をつきとめられ、小万は源五兵衛の手にかかり無残に殺されてしまいます。さらに三五郎が手に入れた百両は皮肉にも源五兵衛のもとへ。やがて、そもそもこの悲劇のはじまりは些細な行き違いだったことが明らかになります。
三五郎が金を必要としていたのは、父の旧主、塩冶の浪人不破数右衛門に討ち入りの資金として渡すためで、源五兵衛こそその数右衛門だったのです。お互いの顔を知らぬ不運からとはいえ主を騙し、復讐の鬼にしてしまったことの責めを負い、さらに源五兵衛の罪をも被ろうと三五郎は腹を切ります。源五兵衛は、巡り巡って自分のもとに届いた百両と、三五郎夫妻が手に入れていた高家の絵図面を携え、討ち入りへと向かうのでした―。
忠臣蔵の世界を背景に、一人の浪士が巻き起こす悲劇を描いた作品で、五人斬りなど南北独特の陰惨な場面を、歌舞伎ならではの様式美で表します。

席はバルコニー席。おぉ~またVIP席じゃないか目の前の「平場席」には椅子が無く、靴を脱いで座布団に座るスタイルのようだ。「斜」に構えながら、開演を心待ちにする。

館内を見渡すと、比較的コンパクトでどの席も舞台には近く、歌舞伎座や演舞場と異なり、かなり臨場感がある。

橋之助はさすがの存在感で、菊之助は妖艶な魅力を存分に表現し、勘太郎がお父上にまあよく似ていて、笹野高史(セコムのおじいちゃん)が観客を楽しませてくれる。第一幕1時間10分、第二幕1時間40分の計2時間50分は非常に面白い内容だった。花道が無いので縦横無尽に演者が観客席に飛び込んでいる。特に演出が素晴らしく、実際に雨が降ったり、薄い緞帳(どんちょう)が効果的に使用されていた。また最後の回想シーンはとても幻想的だった。女性に溺れる愚かさと、あんな事されれば「そりゃ~怒って当然だわ」と思いながら、満足感いっぱいで劇場を後にした。

H君、非常に素晴らしかったですよ。いつもどうも有難う

有限会社やな瀬不動産

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