ジェネラル・ルージュの凱旋

　観てきました、「ジェネラル・ルージュの凱旋」。主役は堺雅人さんですね。あれほど嫌味だった阿部・白鳥も今回は進行役です。
　前作同様、大学病院の複雑な人間関係を背景に、現在の救急医療の現場が抱える危機的な課題が鮮烈に描かれています。極めて優秀ですが、尊大かつ我が儘な救命救急センター長の速水（堺雅人）は、貼り付けたような微笑の下に偏執的なまでに一途な理想を持ち、非常にエキセントリックな印象です。対する倫理委員会副委員長の沼田医師（高島政伸）もまた、穏やかかつ無表情に正論を繰り出し、不気味さ一杯。救急センターの佐藤医師（山本太郎）１人が、生き生きとしていました。
　よく作られているなあ、と感心しました。こういう社会派娯楽作品だと、大事な課題について啓蒙臭くなく考えさせられて、とてもいいと思います。救急医療の玄奘を解決することは、一筋縄ではいかない問題だと思いますが、こういう作品から少しでも世の中が動くといいなあと思いました。
　ちなみに、チュッパ・チャップスをなめている堺雅人さん、かわいかったです。しばらくたつとアメが小さくなってるところとか、口紅が徐々に剥げていく辺りも芸が細かくて感心しました。