杉並からの情報発信です

政治、経済、金融、教育、社会問題、国際情勢など、日々変化する様々な問題を取り上げて発信したいと思います。

【YYNewsLive】戦争法案を粉砕し安倍内閣を打倒しようと本気で思っている国会議員は山本太郎氏しかいない!

2015年09月01日 22時09分05秒 | 政治・社会
☆今日の画像

【戦争法案粉砕・安倍内閣打倒8.3モ国会包囲デモ】に35万人!


いつもお世話様です。                          

【杉並からの情報発信です】【YYNewsLive】【市民ネットメデイアグループ】【家族勉強会】【草の根勉強会】【山崎塾】【1000万人情 報拡散運動】を主宰するネットジャーナリスト&社会政治運動家の山崎康彦です。

☆本日火曜日(9月01日)午後8時から【ツイキャスTV】で放送しました世直しネットTV【山崎康のYYNewsLive】の放送台本です!

1)No1 82分09秒 http://twitcasting.tv/chateaux1000/movie/197511923

N01

☆世直しネットTV【山崎康彦のYYNewsLive】は、放送回数1700回、視聴者総数170万人(3年間)、毎日1,000人が視聴する真 実・事実を追求するタブーなき報道番組。土曜以外毎日約1時間放送されます!

http://twitcasting.tv/chateaux1000/show/

【YYNewsLive byTwitcasting】

☆放送のテキスト台本は、閲覧総数(ページヴュー)1,100万件、訪問者総数400万人(8年間)、毎日1,500人が閲覧する真実・事実を追 求するタブーなきブログ【杉並からの情報発信です】で読めます!

http://blog.goo.ne.jp/yampr7

②【杉並からの情報発信です2】

http://7614yama.blog.fc2.com/

☆今日の【最新のお知らせ!】

①【8.30デモ】参加者は国会周辺で35万人、全国で100万人戦後最大規模となりました!

一昨日の日曜日(2015.08.30)午後1時半-3時半に【戦争法案粉砕・安倍内閣打倒国会包囲デモ】を【YYNewsLive】でネット中 継しました。この国会デモへの参加者は約35万人、全国1,000箇所でのデモに100万人以上が参加。現時点での視聴者数は2078名様です。

http://twitcasting.tv/chateaux1000/movie/196900048


☆今日の推薦映像

①ジョン・レノンのインタビュー 世界は狂人によって支配されている

https://www.youtube.com/watch?v=pLw34wweMA4

2013/08/08 に公開

「社会は全て、狂人によって動かされている。きちがいじみた目的を実現するために。僕は、このことに、16才とか12才とか、ずっと幼い頃に気づいたんだ。

でも、自分の人生を通じて、この事を違った方法で表現してきた。僕が表現しているものは、いつも同じ事だった。でも今は、この事を言葉にして示そう。

僕たちは、偏執狂者たちによって、偏執狂者たちの目的を成就するために支配されている、とね。

イギリス政府やアメリカ政府、ロシア政府、中国政府が実際にやろうとしている事、その方法や目的を紙の上に書く事ができるならば、彼らが何をやっているのか、僕はぜひ知りたい。

彼らは、みんなきちがいなんだ。でも、それを表現すると、僕はきっと、きちがい扱いされて、きっと消されてしまうだろう。これこそが、きちがいじみた現実なのだ」

☆今日のひと言

(デビッド・ロックフェラー1915年6月12日ー。ロックフェラー一族の長で、[新世界秩序]のもっとも著名な幹部。父親のジョン・D・ロック フェラー2世も[史の血盟団]に仕えた)(デイビッド・J・ディオニシ著『原爆と秘密結社』(成甲書房2015年7月30日刊\1700+税)より転載)

『一世紀以上にわたり、政治分野での左右両極端のいずれかのイデオロギー的過激派からも、わたしは攻撃の的にされてきた。私がカストロと会談したことなど、公表された出来事の『一端をとらえて、ロックフェラー一族が法外な影響力をもってアメリカの政治経済体制を支配している、などと非難されるわけだ。中には、わが一族と私自身が[国際主義者]で、世界中の仲間と結託して謀略をめぐらし、諸国を統合して世界的政治経済構造、言うなれば[単一の世界]に仕立て上げようとしていると決めつけ、我々がアメリカ合衆国の最大利益を侵害する秘密結社の仲間であると信じている者さえいる。もし、これが非難の理由ならば、その通りであるし、なおかつ、私はそれを誇りにさえ思っている』

☆今日の推薦本

■デイビッド・J・ディオニシ著『原爆と秘密結社』(成甲書房2015年7月30日刊\1700+税)より転載

日本の読者へ(序文として)

P4-6

・わたしはかつて米国陸軍の情報将校として、国家の機密情報を取り扱う職務に
ついていました。階級が上がるにつれて、当然ながら知りえる情報の範 囲も広
くなり、そのレベルも高度になってきます。将校ともなるとその質と量は膨大な
ものとなりますが、通常はその官吏を任務と割り切り、なれるに 従ってもはや
内容の重大さにおどろかなくなります。感受性が麻痺してしまうのでしょうか。
しかし私は違いました。

・有り体に言えば、そこで得られた情報や知識は、世の中の重要な出来事や仕組
みについて、それまで伝えられてきた[事実]や解釈とは全く違ってい まし
た。虚実や真偽が逆転するようなものがあまりにも多かったのです[真実]は権
力によっていとも容易に操作され、いとも簡単に隠されてしまう。 まさに眼か
ら鱗が落ちる思いでした。

・その後、わたしは金融・保険業界に移りました。もともと経営学専攻でMBA資
格していたからでした。軍の情報将校であったというキャリアも買わ れて、わ
たしは世界的な金融・保険業務の中でも、特に高度な守秘義務を要する複雑な取
引に、数多くかかわるようになりました。そうした過程で、わたしは国家運営に直接閑よするような取引実態を、何度も目のあたりにしました。そして、ここでも[真実]がわかったのです。つまり、国家も世界 も、ある限られた特権集団ーグローバル規模のネットワークを持つごく少数の影の権力者たちによって動かされている、という事実が。

・こうした経歴による経験と知識、そしてその後の調査や研究、さらに志を同じ
くする仲間たちから折にふれて寄せられる情報を通じて、わたしには [陰の権
力者]たちの実像と、彼らが行なおうとしている策謀の数々が徐々に見えてきま
した。そこから感じ取れるのは、[大変な危機感]などという 安易な言葉では
言い表せない、恐怖の慄きでした。

・彼らは自分たちの既得権益の確保と、将来に向けたそのさらなる増大のために
は悪魔に魂を売っても恬として恥じない者たちであり、そっれはまさに 文字通
り、ルシファーを信奉するサタン勢力としての本性なのです。事実彼らは、自分
たちの手は一切汚さずに、これまで数多くの騒乱や内乱、そして 戦争を、当事
者にはそうと意識させない巧みなやり方で[起こさせて]きました。近年におけ
るその集大成が、二度にわたる世界大戦なのです。そこで 兵士ばかりではな
く、どれほど奥の罪なき人々が、どれほど無地氏に、どれほど悲惨な方法で殺さ
れたかは、もはやわたしが説明するまでもないでしょ う。

・そして今、わたしが最も危惧しているのは次のことです。すなわち、彼らが新
たな手口によって、かつまた[それとは気づかれない]方法で、目的追 求に邪
魔になる人々の大量殺戮を密かに準備していることにほじゃなりません。はっき
りと言います。彼らが進めているもの、それは核兵器の全面使用 による[第三
次世界大戦]なのです・

・わたしは、こうした人類滅亡の危機を何としても回避したい。この危機をでき
る限り多くの人々に伝えて世論を喚起したい。そして、皆が結集してこ うした
事態に対処できるよう、警戒と対策と行動を促したいのです。その作業の一環と
して、世界で唯一の原爆被災国である日本の皆さんには、ぜひと も原爆被害の
[真実]と[真相]を知ってもらいたいのです。そして、良識ある諸国の民衆と
連携し、力を結集して、迫り来る人類存亡の危機を回避す る原動力になっても
らいたいのです。そんな切々たる願いを込めて本書を執筆しました。

(続く)

☆今日の【日本国憲法】

日曜日の国会包囲デモに見られた警察が国民のデモや集会を制限するために規制する行為は以下の八つの憲法条文に違反する!

①第11条【基本的人権の享有】

国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の 国民に与へられる。

②第12条【自由・権利の保持責任】

この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないので あつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。

③第13条【個人の尊重】

すべての国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

④第14条【法の下の平等、貴族制度の禁止、栄典の限界】

1.すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

2.華族その他の貴族の制度は、これを認めない。

3.栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴はない。栄典の授与は、
現にこれを有し、又は将来これを受ける者の一代に限り、その効力を 有する。

⑤第16条【請願権】

何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令又は規則の制定、廃止又は改正その他の事項に関し、平穏に請願する権利を有し、何人も、かかる請願 をしたためにいかなる差別待遇も受けない。

⑥第19条【思想及び良心の自由】

思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。

⑦第21条【集会・結社・表現の自由、検閲の禁止、通信の秘密】

1.集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。

2.検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

⑧第25条【生存権】

すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

☆(1)今日のメインテーマ

戦争法案を粉砕し安倍内閣を打倒しようと本気で思っている国会議員は山本太郎氏しかいないが、国会包囲デモの当日彼は登場せず演説しなかったのはなぜなのか?

一昨日日曜日の【8.30戦争法案粉砕・安倍内閣打倒国会包囲デモ・集会】には史上空前の35万人が結集したが、民主党、共産党、社民党、生活の 党の野党4党首の演説に我々は騙されてはいけない!

彼らは本気で戦争法案を粉砕し安倍内閣を打倒する気はさらさらないのだ!

野党4党首よ!野党共闘ができればこの戦争法案を廃案にし安倍自公政権を打倒できるのになぜやらないのか?

野党4党首よ!命がけのハンガーストライキ4日目に突入した4人の大学生に連帯して一緒にハンストをしてみろ!

野党4党首よ!一人1億2000万円の税金と議員特権を享受している国会議員の身分を捨て議員バッジを捨てて抗議の辞職をしてみろ!

民主党、共産党、社民党、生活の党の野党4党首が本気で戦争法案を粉砕し安倍内閣を打倒する気があったならば、国会を包囲した35万人の民衆の前 で【安倍政権打倒!戦争法案粉砕!野党統一戦線】の結成を発表しただろう!

しかし野党党首4人は最初から野党共闘で戦う気がないから『国民の皆さんと共に全力で戦います』と空疎な決意表明しかできなかったのだ。

昨年12月14日の総選挙では、沖縄全選挙区で野党統一候補が自民党候補を全廃させたが、他の選挙区で野党共闘ができなかったために2012年 12月の総選挙と全く同じように、自公を『圧勝』させ衆議院の議席の2/3以上を独占させたのだ。

もしも昨年の総選挙で沖縄と同じように民主党と共産党だけでも野党共闘で野党統一候補を擁立して戦っていたならば、55選挙区で自民党候補に競り勝ち自民党単独では過半数に2議席足らず、選挙前の公約通り安倍晋三を退陣させることができたのだ。

我々は『偽装野党』党首の『全力で頑張ります』の嘘に騙されず、山本太郎氏を結集軸に『安倍自公政権打倒!反ファシスト統一戦線』を結成して戦争 法案を粉砕し安倍内閣を本気で打倒する闘いに決起しなければならないのだ!

(終り)

☆(2)今日のトッピックス

①「戦争法案今すぐ廃案!」「安倍はやめろ!」国会取り囲み最大級のデモ

ハンギョレ新聞 8月31日

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150831-00021783-hankyoreh-kr

「戦争法案今すぐ廃案!」「安倍はやめろ!」国会取り囲み最大級のデモ

30日午後2時、東京千代田区の国会議事堂前で行われた「戦争法案廃案!安倍政
権退陣!8・30国会10万人・全国100万人大行動」に参加した 人たちが、日本
の国会を包囲して安倍晋三首相の辞任を求める集会を開いている=東京/キル・
ユンヒョン特派員
 「国会10万人・全国100万人大行動」の集会 「50年ぶりに集会に参加する」
など12万人が集まる 連立与党、9月27日以前に決断する見 込み 安倍政権、9
月下旬にからは経済に集中 野党や市民“安倍政権の暴走”を防げるかに注目集まる

 「安倍はやめろ!」「ファシストはいらない!」

 30日午後、霧雨が降る東京・千代田区の国会議事堂前に数えきれないほどの人
波が押し寄せた。東京メトロ永田町駅の1番出口から始まった行列 は、南側に
参議院会館と衆議院第1、2ホールを取り囲んでから、首相官邸の前で東側に曲
がり、再び国会正門に向かって北上を始めた。巨大な国会議 事堂の建物が集団
的自衛権の行使を骨子とした安保法制制・改定案に反対する市民たちの叫び声
で、文字通り包囲された。国会を包囲した市民たちは 「戦争させない」「安倍
政権退陣」などのスローガンを叫び続けた。

 国会の顔とも言える、国土交通省の建物から国会正門に向かう主要道路まで占
拠した市民たちは「安倍はやめろ!」と書かれた大型横断幕を、黒と白 の風船
に吊るして空に飛ばした。ある市民が演壇に上がり「私たち皆が力を合わせれ
ば、安倍政権を倒せるという確信を持って戦っていく」と話し、憲 政記念館前
の道路を走っていたタクシーの運転手と乗客は、集会に参加した市民たちに向
かってクラクションを鳴らしながら手を振っていた。
この日開かれた「戦争法案廃案!安倍政権退陣!8・30国会10万人・全国100
万人大行動」は、安倍政権の安保法制制・改定案に命がけで反対し てき日本の
市民社会の力を総集結した集会だった。この日の集会を企画した「総がかり行動
実行委員会」は、29日付の赤旗のインタビューで「(集会 に参加するという)
電話をかけてきた人数を把握し切れないほどだ。『50年ぶりに(集会に)参加す
る』という人もいた」と語った。この日の行事に は、日本の市民約12万人が参
加したと集計された。

今回の集会を起点にこれから9月の1カ月が、狭くは安倍政権の命運、長くは戦
後70年間続いてきた日本の安全保障政策を決める分岐点になる見込み だ。

まず、自民党と公明党の連立与党は9月27日に終わる今回の定期国会の会期中に
安保法制の制・改定案の最終通過と関連した決断を下すものと見られ る。注目
すべきなのは、日本の国会法で定められた「60日ルール」だ。連立与党は、参議
院で60日以内に安保法制の結論が出ない場合、否決された ものと見做し、再び
衆議院に法案を持ってきて、3分の2の賛成で通過させる「60日ルール」を選択
する可能性がある。 60日ルールが発動される時点は9月14日だ。これと関連
し、佐藤勉・自民党国会対策委員長(衆議院)は28日、「(60日ルールの適用の
ための)準備作 業を始める」と述べた。

それから、安倍晋三首相の無投票再選が確実とされている自民党総裁選挙が20日
(選挙運動は8日から)に実施される。安倍政権は9月下旬から消費 不振と中国
発の悪材料などで限界に直面した「アベノミクス」の危機を打破するために、経
済的な問題に焦点を当てて長期執権のための準備に突入する という計画だ。

残りの問題は、日本の野党と市民たちの対応だ。岡田克也・民主党代表はこの日
の集会で「憲法違反の安全保障法制を通すわけにはいかない。力を合わ せて国
会の中で結束して頑張っていく。 厳しい戦いだが、断固戦いぬいて、10年、20
年経ってあの時あなたは何をしていたのかと言われないよう、私たちも徹底的に
がんばる」と述べた。可能性は 高くないが、野党が市民の強い反対世論を力に
して法案廃止に成功すれば、安倍内閣は一気に解散の危機に追い込まれるかもし
れない。

東京/キル・ユンヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

②国会議事堂前に反安保デモ35万人! これでも官邸と安倍親衛隊は「大半がバイ
ト」とデマをとばすのか

2015.08.30 Litera

http://lite-ra.com/i/2015/08/post-1435-entry.html

国会議事堂前に地鳴りのように響き渡る「安倍はやめろ!」「戦争反対!」の
シュプレヒコール。本日、国会前で開かれた安保法制反対のデモは、雨に 見舞
われるという悪天候ながら、これまでで最大規模の人びとが詰めかけた。その人
数は、なんと35万人にも上ったという。さらに、本日は全国各地 約250箇所で同
じようにデモやイベントなどが行われており、それらの数を合わせると相当な人
数になると思われる。

熱気もすさまじい。高校生グループは「レ・ミゼラブル」の「民衆の歌」を歌い
上げ、大学生たちは全国津々浦々から結集。世界的ミュージシャンの坂 本龍一
もスピーチに駆けつけ、芥川賞作家の平野啓一郎に、デモ参加を表明していた作
家の室井佑月、いとうせいこう、高橋源一郎、映画監督の園子 温、高畑勲らの
姿も。当然、歩道には人が溢れかえり、早々に警察のバリケードは決壊。これま
で封鎖されてきた車道に人の波が押し寄せ、結局、4車 線の車道はあっという間
に人が覆い尽くしてしまった。

──この光景を見れば、それだけでこれまで安保法制反対デモに対して流されてき
たデマの数々は真っ赤なウソだと証明できるだろう。先月、首相補佐 官の礒崎
陽輔は〈道路にあふれない限り、(反対デモの人数が数万、数十万と)そんなに
多くの人がいる場はありません〉とTwitterに投稿した が、道路に人があふれた
きょうの風景をどう見るのか。百田尚樹は“デモ参加者の大半がアルバイト”とツ
イートしたが、数万人ものバイト代を支払え る組織なんてあるわけない。渦中
の武藤貴也議員は性懲りもなく「若い人たちがだまされている」と言ったが、こ
れだけの高校生や大学生たちが何にだ まされているというのか。

菅義偉官房長官は「私は全共闘世代だが当時はこんなもんじゃなかった」とした
り顔で語ったが、国会前が完全に反対派の人びとで包囲されたきょうの 様子を
見て、同じことを言えるのだろうか。官邸は反対派デモを共産党や革マル派など
の左翼団体が行っているとまったくの嘘っぱちを流布しているよ うだが、左翼
団体がいま十数万人も動員できると信じているのならおめでたいにも程がある。

 そして、デモをしても無駄だと冷笑した太田光は、これでもまだ無駄だと思う
のか。堀江貴文は反対派デモは情弱だとほざくのか。「まあ、いいじゃ ん」な
どと平気で口にしてしまう総理は許せない、その真っ当な怒りをまだ笑うのだろ
うか。

 安倍首相の顔色をうかがう多くのメディアは、きょうの大規模デモも矮小化し
て伝える可能性は高い。官邸もなかったことのように振る舞うだろう。 だが、
国民ひとりひとりが強権的な安倍政権にNOを叩きつける動きを続けていけば、何
かを変えることはできるかもしれない。そんな希望を感じた1 日だった。
(編集部)

③「戦争法案反対」12万人の凄まじい熱気と安倍官邸の異常対応

2015年8月31日 日刊ゲンダイ

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/163259/5

国会前を埋め尽くした人、人、人。地鳴りのように響き渡る「戦争法案絶対反
対」コー ル。その中を静かに風船が上がり、「安倍やめろ!」の垂れ幕が曇天
の空に広がった。

弁護士の太田啓子さんは「これぞ、市民革命」とSNSに書き込んでいたが、大
げさではない。

とにかく、想像を超えるド迫力だったのが、30日の安保法制反対大集会だ。
「戦争させない・9条壊すな! 総がかり行動実行委員会」が呼びかけた一斉反
対行動は主催者発表で12万人が集まり、「身動きが取れないほ ど」(取材し
たジャーナリスト・横田一氏)の人で埋め尽くされた。

国会前の広い道路は映画のワンシーンのように人があふれ、そこから流れる人々
の列が国会を取り囲んだ。それでも地下鉄の入り口からは次から 次へと人があ
ふれ出てくる。シールズのツイッターによると、最終的には延べ人数で35万人
が集まったという。

スピーチをした法大教授の山口二郎氏はこう言った。

「これまでのデモとは全く違う熱気でした。特に国会正面前の車道をも埋め尽く
した人々の光景は感動的でした。

この大衆を前に野党4党首(民主、共産、社民、生活の党)が次々に壇上に立っ
て挨拶した。おそらく、これだけの反対運動を見せつけられても 安倍政権は安
保法案を強行するのでしょう。安倍首相の頭は普通じゃないから。しかし、それ
で国民の怒りが収まると思ったら大間違いです。この闘争は長く続 く。野党が
一 致団結し、国民の怒りを受け止める受け皿をつくれば、間違いなく、安倍政
権は倒れると思いましたね」

国会前を埋めた群衆は当初、歩道に押し込められていた。しかし、あまりの人数
に警察が固めていた鉄柵が決壊、車道は瞬く間に大群衆で埋め尽 くされた。同
じくマイクを握った佐高信氏はこう言った。

「雨が降っている日曜日なのに、お年寄りが集まった。子供連れの女性もた く
さん来ていました。こ れはこれまでの運動と全く違うところです。安倍自民党
がいくら、その場しのぎの狡猾な政権運営をしても、国民は冷静に見据えて、そ
れを凌駕す る行動に出て いる。自民党ならぬ非自由非民主党、公明党ならぬ蝙
蝠政党の正体は見透かされていて、最終的にはひっくり返る。そんな予感がしま
した」

ミュージシャンの坂本龍一氏は「現状に絶望していたが、希望があるなと思っ
た。日本人の中に9条の精神が根付いていることに勇気づけられ た。憲法を血
肉 化することが大事だと思う」と訴えた。作家の森村誠一氏、ルポライターの
鎌田慧氏も次々にマイクを握り、そのたびに、「安倍辞めろ」コールが 盛り上
がっ た。

驚くべきは、こうした反対運動が全国350カ所で、沸き起こったことだ。大阪
の扇町公園も反対運動の2万5000人で埋め尽くされたし、広 島は500
人、名古屋は200人、新潟は2000人、秋田は800人、山形も800人
(いずれも主催者発表)が一斉に反対運動に参加した。秋田では小林 節慶大名
誉教 授が「安倍首相のやり方は裏口入学。民主主義に対する重大な挑戦」と切
り捨てた。

安倍政権が強行突破しようとしている安保法案に対する国民の答えは、これ以上
ないくらいに明確に示されたのである。

警察の過剰警備は後ろめたさの裏返し

国会前には本来のデモ警備の2倍にあたる警察官が集結したという。その数、
ざっとみて も数百人、警察車両は数十台。官邸に絶対に近づけさせないという
“異常”な警戒ぶりだった。

国会正門前は丁字路になっているが、両脇を機動隊のバスで固め、国会前には警
察車両とバスで二重のバリケードを敷いた。

フツー、混乱を避けるために警察は出てくるものだが、今回は逆。多くの人が正
門前に押しかけ、「警備はいらない」と警察官ともみ合った。鉄 柵が倒れる事
態も起こり、2人が公務執行妨害で逮捕されるなどの小競り合いも各地で起きた。

参加者からは「鉄柵や誘導などが多く、人を分断して集まりづらくさせているの
では」との声も上がった。

最近は警察の過剰警備が心配されてきた。「SEALDs」などの団体や弁護士
が今月14日、国会周辺の警備があまりに過剰だとして、警視庁 に抗議を申し
入れた。抗議スペースを小さくするなどデモへの抑圧が目立っていたからだ。

民主党や社民党の有志が28日、警察が表現の自由を抑圧するような過剰な 警
備をしないかを監視する「国会議員監視団」を結成。きのうは約20人の国会議
員がタスキをかけ巡回し、警察官とデモ参加者が衝突した際の仲 介も行った。

監視団のひとりで、参議院議員の有田芳生氏はこう言う。

「以前の国会前デモでは69歳のデモ参加者が行かせろ行かせないということだ
けで逮捕されたこともあった。今回も監視をしていましたが、やは り過剰警備
だったと思います。スペースがあるのに後から参加者を入れないように誘導して
いました」

過剰な警戒は、群衆が国会と官邸を完全に取り囲むのを避けたかったように見え
る。反対運動を小さく見せかけようとしたのであれば、後ろめた さの裏返しと
しか思えない。

④今治市教委の育鵬社版採択をストップ

えひめ教科書裁判を支える会

https://goo.gl/O4XnV1

2015年8月30日 ? 歴史歪曲・憲法否定の育鵬社版教科書を採択しないよう求める
署名に賛同ありがとうございました。

8月28日、今治市教委の教科書採択審議があり、教育長が、各教科の教科書に
ついて、いずれも、選定資料などに基づく採択を求め、歴史・公民で は、東京
書籍を採択することを求め

審議の結果、歴史・公民ともに、東京書籍が採択されました。
新規に、松山市・新居浜市教委が、育鵬社(歴史)を採択し、同教科書の採択が
広がるなか、

今治市教委では、育鵬社版の教科書の採択を止めることができたことは、
次の一歩となる出来事だと思います。署名への賛同・協力ありがとうございました。

⑤育鵬社教科書の採択運動「強要され苦痛」 勤務先を提訴

阿部峻介

2015年9月1日 朝日新聞

http://www.asahi.com/articles/ASH8W4QGFH8WPTIL010.html?iref=comtop_6_01

「新しい歴史教科書をつくる会」 の元幹部らが編集した育鵬社(いくほう
しゃ)の中学教科書をめぐ り、勤務先から採択推進運動に協力を求められ苦痛
を受けたなどとして、東証1部上場の不動産大手・フジ住宅(大阪府岸和田市)
で働く在日韓国人の40代女 性が31日、会社 側に慰謝料など3300万円の
賠償を求める訴訟を大阪地裁岸和田支部に起こした。

女性は2002年からパート社員として勤務。訴状によると、社内では一昨年ご
ろから中国や韓国を批判する書籍や雑誌記事のほか、それらを 読んだ社員が
「中国、韓国の国民性は私も大嫌い」などとする感想文のコピーがほぼ連日、フ
ジ住宅の会長(69)名で社員に配られ たという。

今年5月には、太平洋戦争について「欧米による植民地 支配からアジアの国々
を解放」するとの目的が掲げられた点などを強調した育鵬社の教科書を称賛する
文書を配布。各地 の教育委員会が採択するよう、社員が住所地の市長や教育長
らに手紙を書き、各教委の教科書展示会でアンケートに答えるよう促し、「勤務
時間中 にしていただいて結構です」と書き添えていた。

原告女性は、社内文書について「(韓国人は)利己的な人が多い」「?(うそ)
が蔓延(まんえん)している民族性」など差別的表現が多いと し、提訴 後の会
見で「偏見で社内が盛り上がっていくのが怖かった。私のような存在の居場所が
なくなる」と心情を説明。会長が社員に採択運動への協力を 求めることは 事実
上の強要であり、憲法が保障する人格権の侵害だとして、会社と会長には賠償
責任があると訴えた。

フジ住宅は「訴状が届いていないのでコメ ント致しかねる」としている。

育鵬社の教科書の全国シェアは今年度、「歴史」「公民」とも業界5位の約4%
だったが、今夏、大阪市や横浜市など都市部で来年度用に相次ぎ採択さ れ、さ
らに伸びるとみられる。原告側によると、フジ住宅の社員らが実際に手紙を送っ
たと みられる自治体は関西に40以上あるという。(阿部峻介)

【参考情報】

▲フジ住宅

会社概要

http://www.asahi.com/topics/word/%E3%83%95%E3%82%B8%E4%BD%8F%E5%AE%85.html

社名 フジ住宅(株) (FUJI CORPORATION LIMITED)
本社 〒596-8588 大阪府岸和田市土生町1-4-23
電話番号 072-437-9010
設立 1974年4月19日
代表者(社長) 宮脇 宣綱
事業構成・セグメント 【連結事業】分譲住宅48(11)、住宅流通31(4)、土地有
効活用8(9)、賃貸及び管理11(6)、注文住宅 1(-5)(2014.3)
連結従業員数 556人(14年12月)
単独従業員数 515人(14年12月)
平均年齢 40.4歳(14年12月)
平均年収 5,600千円(14年12月)

☆(3)今日の重要情報

①「朝鮮人 竹槍で刺し石油をかけて焼いた」

2013.09.01 ハンギョレ新聞日本語版

japan.hani.co.kr/arti/opinion/21785.html

‘関東大地震’朝鮮人虐殺90年

日本 市民団体、証言集めて資料集

同胞たちも特別展示会開き喚起

政府は‘真相究明’要求すらせず

"朝鮮人を10人ずつ縛って立たせ、軍隊が機関銃でざぁーっと殺した。 死なな
かった人は線路の上にならべ石油をかけて焼いた。"

"9月3日昼だった。 橋の下に朝鮮人を何人かを縛って引っ張ってきて、自警団員
らが日本刀で切り竹槍で刺したりして殺した。 妊娠して腹部が大きく膨れた女
も刺して殺した。 私が見た範囲では30人余りがこのようにして死んだ。"

日本市民団体‘関東大震災時に虐殺された 朝鮮人の遺骨を発掘し追悼する会’が
1923年の関東大地震当時に強行された在日朝鮮人虐殺に関する証言を集め、最近
発刊した資料集に出てくる内容だ。

大地震の被害に絶望した日本人たちの間に‘朝鮮人が井戸に毒薬を入れた’などの
デマが広がり、軍と警察、自警団により朝鮮人数千名が虐 殺される惨劇の発 端
になった関東大地震が起きてから、1日で90年の歳月が流れた。 しかし当時犠牲
になった朝鮮人の怨みの霊は今日なお安息の地を探せなかった。 日本政府は犠
牲者の身元を明らかにせず、責任者が誰なのかも明らかにしなかった。 わが国
政府もこの事件に対する真相究明と謝罪を日本に要求したことがない。

日本の保守勢力は虐殺の歴史を隠し消すのに忙しい。 東京都教育委員会は高校
日本史副教材‘江戸から東京に’に載せられた‘関東大地震朝鮮人犠牲者追悼碑’に
対する文で "大地震による混乱の渦中に多くの朝鮮人が虐殺された" とされてい
た内容を、2013年度版では "碑石には大地震の渦中に‘朝鮮人が貴重な命を奪わ
れた’と記されている" という内容に変えた。 朝鮮人がなぜ、どのようにして犠
牲になったかを曖昧に処理してしまったわけだ。 横浜市教育委員会は中学生用
副教材‘わかるヨコハマ’を改版で、関東大地震の時‘軍隊や警察などが朝鮮人に
対する迫害と虐殺を行い、中国人を殺傷した’ (2012年版)と叙述された文章の中
から、軍隊と警察が関与したという部分を削除して、‘虐殺’という表現を‘殺害’
に変えた。

しかし90周年を迎えた今年には、その時の惨劇を記憶して、そのような歴史を繰
り返してはならないという声もいつにも増して大きくなっ た。 横浜YMCAと神奈
川人権センターは1日、関東大地震当時の朝鮮人虐殺犠牲者追悼碑がある横浜市
久保山墓地で追悼式を行った。 「虐殺の歴史を記憶から消してはならない」と
いうことが趣旨だ。 横浜でも記録映画上映会と講演会が開かれた。 一日前の31
日には東京明治大学で‘関東大地震90周年記念行事実行委員会’主催で、追悼と学
術発表を兼ねた集会が開かれた。

同胞社会の動きも活発だ。 在日韓国人歴史資料館(館長カン・ドクソン)は去る
31日から12月28日まで、東京南麻布にある資料館企画展示室で‘関東大地震から
90年、清算されな かった過去’という題名の特別展示会を開いている。 民団中
央本部は1日午前、関東大地震90周年犠牲同胞追悼式を行った。 例年は東京総領
事が行事に参加してきたが、今年はイ・ビョンギ駐日大使が直接参加し献花した。

1923年9月1日、東京と横浜など関東地方一帯を強打した関東大地震(規模7.9)で
10万5000人以上が犠牲になった。 当時、日本軍と警察は‘朝鮮人が暴動を起こし
た’などのデマを組織的にまき散らし朝鮮人虐殺を主導した。

東京/チョン・ナムグ特派員 jeje@hani.co.kr

☆(4)今日の注目情報

①ネトウヨのネタ本『関東大震災「朝鮮人虐殺」はなかった!』のデタラメ! 唯
一の証言者は父親、妻名義の本を夫の名で再出版  小杉みすず

2015.09.01 Litera

http://lite-ra.com/2015/09/post-1439.html

いまから92年前の9月1日、マグニチュード7.9の大地震・関東大震災はもうひと
つの悲劇を引き起こした。それは“朝鮮人虐殺”だ。発生直後の 数日間で、「朝
鮮人が暴動を起こした」「井戸に毒をいれた」「放火している」等のデマが広が
り、日本人らによる大規模な朝鮮人のジェノサイドが行 われたのだ。

ところがここ1、2年、ネット上では「暴動はデマじゃなかった」「朝鮮人虐殺は
なかった」なる歴史修正の物語がはびこっている。これは主にネット 右翼たち
が拡散させているものなのだが、その言説はもちろん根拠皆無のトンデモだ。

実際、デマによる虐殺があったことは他でもない、当時、治安出動を指揮した警
視庁官房主事の正力松太郎自身が認めている。戦後、正力は回顧録『悪 戦苦
闘』(1952年)所収の「米騒動や大震災の思い出」(講演年1944年)のなかで
「その来襲は虚報」「一犬虚に吠えて万犬実を伝うるに至っ た」とはっきりと
言い、「警視庁当局として誠に面目なき次第でありますが、私共の失敗に鑑み大
空襲に際してはこの点特に注意せられんことを切望す るものであります」と反
省していたと書き残しているのだ。他にも、公的な記録や市民の目撃証言が無数
に残されており、関東大震災での朝鮮人虐殺は 厳然たる事実であることを裏付
けている。

では、どうしていま、「朝鮮人虐殺はなかった」なるデマゴギーが一部で流通し
ているのだろうか。

ここに、その元ネタ本がある。それは加藤康男なる人物が昨年、出版した『関東
大震災「朝鮮人虐殺」はなかった!』(ワック)。

加藤康男氏は元集英社の編集者で、最近は近現代史を題材に歴史修正主義的な文
章をいくつか発表している人物だが、本書の主張を簡単にまとめるとこ うなる。

①朝鮮人が地震に乗じて殺人や放火、強姦事件を起こしたのは、デマではなく真
実だ。②しかも、こうした朝鮮人のなかには皇太子(後の昭和天皇)の 暗殺を
狙ったテロリストがいた。③日本人が行ったのは、その脅威を避けるための正当
防衛や治安維持活動にすぎない。④ゆえに、これは一方的な虐殺 ではないから
「朝鮮人虐殺はなかった」──。

はっきり言って、上にあげた①?④のすべてが、これまで学術的に認められてきた
調査、史料、証言等からなる歴史学の常識とはかけ離れた言説であ る。加え
て、朝鮮人への差別や憎悪を煽るという点で、ヘイト本そのものだ。

こうしたトンデモヘイトデマはいかにして練り出されたのか。たとえば、今年5
月に刊行された『さらば、ヘイト本! 嫌韓反中本ブームの裏側』(こ ろか
ら)のなかには、この「朝鮮人虐殺はなかった」論を徹底検証する論考が掲載さ
れている。執筆者は加藤直樹氏。昨年、多岐にわたる当時の証言や 記録を集め
た『九月、東京の路上で 1923年関東大震災ジェノサイドの残響』(ころから)
を発表し、高い評価を得た書き手だ。

 加藤直樹氏はこの論考で、『関東大震災「朝鮮人虐殺」はなかった!』(以下
「なかった本」)の矛盾点や無根拠性、調査研究とは名ばかりのずさん な資料
の使い方を次々と挙げている。

 たとえば「なかった本」は、朝鮮人暴動がデマではなかったと主張するため
に、朝鮮人による放火や井戸への投毒を報道する当時の新聞記事を多数引 用。
これが確たる証拠であると主張しているのだが、この新聞記事はそれこそ逆で、
多くの関東大震災の研究者がデマの証拠として挙げてきたものなの だ。

当時の新聞は震災の混乱で、「富士山爆発」「伊豆諸島沈没」「名古屋全滅」
「山本首相暗殺」などといった無茶苦茶な誤報・虚報を飛ばしていた。朝 鮮人
暴動を伝える報道もこうした震災直後の混乱により生み出されたものであった。

 事実、朝鮮人暴動の虚報は、震災発生から1週間後にはパタリと姿を消してい
る。それは、9月3日に、警視庁が新聞各社に「朝鮮人の妄動に関する 風説は虚
伝にわたることが極めて多く…」(『大正大震火災誌』、1925年)と要請し、7日
には緊急勅令として流言やその報道を取り締まる治安維 持令が発せられたからだ。

しかも、新聞で報道された朝鮮人暴動を見たという証言者はおらず、報道内容は
公的な調査によって事実ではないことが分かっていく。たとえば、内務 省の震
災報告書『大正震災誌』(1926年)には、朝鮮人暴動の記事が震災直後の誤報・
虚報の例としていくつも挙げられている。

にもかかわらず、「なかった本」は、震災直後の誤報・虚報を「証拠」として、
「朝鮮人暴動は実際にあったのだ」などと喧伝しているのだから、呆れ るほか
ない。

さらに、「なかった本」はその“トンデモ読み替え”の根拠として政府隠蔽説を主
張している。新聞報道は事実だったのに、政府が“朝鮮人テロリスト を追い詰め
ると皇室を襲撃する可能性がある”という理由で朝鮮人の襲撃を隠蔽したという
のだ。

「なかった本」によると、隠蔽の首謀者は震災直後に内務大臣に就任した後藤新
平であり、後藤は前出の治安担当者・正力松太郎にこんなセリフを語っ たという。

〈「正力君、朝鮮人の暴動があったことは事実だし、自分は知らないわけではな
い。だがな、このまま自警団に任せて力で押し潰せば、彼らとてそのま まは引
き下がらないだろう。必ずその報復がくる。報復の矢先が万が一にも御上に向け
られるようなことがあったら、腹を切ったくらいでは済まされな い。だからこ
こは、自警団には気の毒だが、引いてもらう。ねぎらいはするつもりだがね」

三十八歳の正力は百戦錬磨の後藤のこの言葉に感激し、以後、顔には出さずに
「風評」の打ち消し役に徹した。これが後藤が打ち明けた腹のうちだっ た〉

まるで見てきたかのような描写だが、実はこの発言を裏付けるような史料、証
言、文書はどこを探しても存在しない。

当然だろう。そもそも、正力は冒頭でも指摘したように、1944年の講演でもデマ
を認めたうえで反省の意を示し、戦後には存命中に自身の名のもと 出版してい
るのだ。朝鮮人の暴動が実際にあってそれを隠蔽したのだとしたら、戦後になっ
てもわざわざ自らの失態を記録し続けたりはしないだろう。

では、「なかった本」は何を根拠に書いているのか。同書には唐突に、池田恒雄
なる人物が登場し、上で引用した後藤から正力へのセリフを証言として いる。
逆に言うと、それだけが、この見てきたような描写と政府隠蔽説の根拠なのだ。

しかし、この唯一の証言者である池田恒雄はベースボールマガジン社の創業者だ
が、震災当時、政府の要人でも目撃者でもない。池田が戦後にこの話を 正力松
太郎から聞いたとしているだけ。つまり、ただのまた聞きなのだ。そのうえ、池
田は「なかった本」出版前に亡くなっているから、現在では第三 者が証言を確
認することはできない。これに歴史資料的価値を認めろというのは、どう考えて
も無理な話だろう。

しかも、「なかった本」はある重要な事実を伏せていた。証言者の池田恒雄は、
『関東大震災「朝鮮人虐殺」はなかった!』の著者・加藤康男氏にとっ て妻の
父親=義父にあたる人物なのだ。つまり、彼らの主張を支えているたったひとつ
の根拠は、著者の親族に昔聞いたというまた聞きの話にすぎな かったのである。

これだけで「朝鮮人虐殺はなかった」「暴動はデマではなかった」という歴史修
正主義を大声でがなるのだから、そのデタラメぶりには唖然とさせられ る。

だが、この本がデタラメなのは内容だけではない。実は『関東大震災「朝鮮人虐
殺」はなかった!』には、内容がほぼ同一の本が存在しているのだ。そ れは工
藤美代子氏が2009年に発表した『関東大震災「朝鮮人虐殺」の真実』(産経新聞
社)だ。

 工藤美代子氏といえば、皇室評伝や、山本五十六伝、石原慎太郎論などを手掛
けるノンフィクション作家だが、かつて「新しい歴史教科書をつくる 会」の副
会長を務めたこともある保守論客。また、最近では、三笠宮家の母娘対立で、娘
の彬子女王側に立ち、「週刊新潮」(新潮社)に信子妃を誹謗 中傷する記事を
発表したことで話題になった。

 その工藤氏が6年前に書いた本と、昨年、出版され、今、ネトウヨのヘイトの
元ネタになっている本がそっくりなのである。

 しかもこのふたつの本、似ているというレベルではなく、わずかな箇所を除け
ば、一字一句同じと言っていいものだ。

 では、加藤氏が工藤氏の本を盗作したのか? というとそうではない。実は、
『関東大震災「朝鮮人虐殺」はなかった!』の加藤康男氏は、工藤美代 子氏の
夫なのである。つまり、工藤氏は先述した“唯一の証拠”である証言をした池田恒
雄氏の娘というわけだ。

加藤康男氏は自分名義の「なかった本」の「あとがき」で、「これまで著者名は
筆者の妻・工藤美代子としてきたが、取材・執筆を共同で行ってきた関 係か
ら、ワックBUNKO化に際して大幅に加筆、修正し、著者名を加藤としたことをお
断りしておきたい」とだけ書いているが、いや、これは簡単に 流していい問題
ではないだろう。

そもそも、「取材・執筆を共同で行ってきた」のであれば、前の本で「工藤美代
子」名しかないのはおかしいし、新版で修正するにあたっては、夫婦の 共著と
するのが筋のはずだ。

それが、ワック版では「加藤康男」の名前しかなく、「工藤美代子」が消えてい
る。これは、ノンフィクション作家・工藤美代子氏が発表した『関東大 震災
「朝鮮人虐殺」の真実』はネームバリューのある工藤氏が名前を貸しただけで、
実際にはゴーストの夫によって書かれたものだった、そうとしか解 釈できない
だろう。

あるいは、今回、別の執筆者名で出すことで、新しい本であることを装って売ろ
うとしたのだろうか。

いずれにしても、同じ本を著者名を変えて出すなどというのは前代未聞。こんな
ことが、出版倫理上許されていいわけがない。『関東大震災「朝鮮人虐 殺」は
なかった!』はまさに自らの出版経緯において、歴史修正を行っていたというわ
けだ。

とはいえ、「朝鮮人虐殺はなかったというデマなんてしょせんこの程度のいい加
減な作家がつくりだしたデタラメにすぎない」と笑って済ませるわけに はいか
ない。

事実、ネット右翼たちは、本の内容がどれだけトンデモで論理破綻していても、
その表題や見出しだけで、本当に「朝鮮人虐殺はなかった」と信じ込 み、それ
をどんどん拡散させているのだ。

前述の『さらば、ヘイト本!』のなかで、加藤直樹氏は、「虐殺の歴史を否認す
ることで、未来の虐殺を準備することになりかねない」と指摘してい る。何度
でも繰り返すが、こうしたデマを垂れ流す本をけっして放置容認してはならない。
(小杉みすず)

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【杉並からの情報発信です】【YYNews】【YYNewsLive】
情報発信者 山崎康彦
メール:yampr7@mx3.alpha-web.ne.jp
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