杉並からの情報発信です

政治、経済、金融、教育、社会問題、国際情勢など、日々変化する様々な問題を取り上げて発信したいと思います。

【YYNewsLiveNo.3223】■我々『市民革命派』が目指す『国と社会の新たな基本形態』とは何か?(No1)

2021年05月05日 00時24分00秒 | 政治・社会
いつもお世話様です。

【YYNews】【YYNewsLive】【杉並からの情報発信です】を主宰する市民革命派ネットジャーナリスト&社会政治運動家の山崎康彦です!

本日火曜日(2021年05月04日)午後10時15分から放送しました【YYNewsLiveNo.3223】の放送台本です!

【放送録画】 89分01秒

http://twitcasting.tv/chateaux1000/movie/680861790

【放送録画】

■本日火曜日(2021.05.04)夜放送の放送台本です!

●【第一部】私の情報発信活動

☆今日の配信妨害

①昨日月曜日(2021.05.03)夜の日本語放送には配信妨害とコメント妨害はありませんでしたが、放送終了後にそれまであった『コメント欄』が削除されツイッター発信が出来なくなりました。これは新たな形の『配信妨害=コメント発信妨害』です!
                           
☆TV放送

①昨日月曜日(2021.05.03)夜の【YYNewsLive日本語放送】のメインテーマ『日本国民よ!『ゴールデンウイーク』に浮かれている場合ではない!菅自公政権は連休明けの5月6日にも『国民投票法改正案』を強行採決しようとしている! 』の『YouTube表紙』とURLです。

20210504GWに浮かれるな

【Twitcasting】:http://twitcasting.tv/chateaux1000/movie/680701506

【youtube】:https://www.youtube.com/watch?v=tASgFQaajiU&t=1s

【現時点での視聴者数】

【TwitCasting】: 144名  

【YouTube】: 68名 
_______________________
計      212名

☆ブログ記事配信

①2021.05.04(火) 日本語記事

タイトル:日本国民よ!『ゴールデンウイーク』に浮かれている場合ではない!菅自公政権は連休明けの5月6日にも『国民投票法改正案』を強行採決しようとしている!

URL:https://blog.goo.ne.jp/yampr7/e/7614b18065365b97b4bfd21394c1ec79

☆ブログサイト訪問者数:2021.05.03(月)

ブログサイト【杉並からの情報発信です】

https://blog.goo.ne.jp/yampr7
                                  
【IPアイピーアドレス数】 :358    

【PVページヴュー数】: 793     

●【第二部】私の主張

☆今日のメインテーマ

■我々『市民革命派』が目指す『国と社会の新たな基本形態』とは何か?(No1)

1.『国と社会の最高価値』を『人間の尊厳』とする民主的な連邦国家。

2.『中央集権国家』ではなく『地方分権国家』とする。

3.大企業や金持ちや金融経済が繁栄する社会ではなく中小零細企業や個人が豊かになる社会。

4.すべての国民が衛生的で文化的な最低限の生活を政府の『ベーシックインカム制度』によって保障される社会。

5.『独裁・独占』社会ではなく『共生・共有』社会とする。

6.『官僚統制経済』ではなく『民間自由経済』とする。

7.『三権(国会、内閣、最高裁)分立』を憲法に規定し徹底する。

8.『政教分離』を憲法に規定し徹底する。

9.中央政府は『議院内閣制』を廃止し『大統領制』とする。

10.『間接民主制(議会制民主主義)』だけでなく『直接民主主制(国民投票制や請願制など)』を取り入れる。

11.『天皇制』を廃止しすべての国民が平等な『主権在民国家』とする。

12.何の価値も生まない『金融経済』を縮小し価値を生み出す『実体経済』が中心の『実物社会』とする。

13.外国の傀儡政党と傀儡政権を禁止しする。

14.『日米安保条約』を一方的に破棄しすべての在日米軍基地を返還させ米軍兵士・家族を帰国させる。

15.『集団的自衛権』を放棄し『個別的自衛権』を持つ『永世中立国家』を宣言し世界各国と『平和友好条約』を締結する。

16.日銀を100%国有化しすべての決定権を衆議院常設委員会『日銀最高経営委員会』に移管して『通貨発行権』を国民の生活と福祉の向上と実体経済の発展のためにのみ使うようにする。

17.政府は日銀から融資を無利子で直接受けられるようする。

18.政府の『国債発行』を禁止しこれ以上『国の借金』が増えないようにする。

19.現在の『国の借金』(1400兆円)の返済は『金融経済への課税』(金融商品取引税)によって行う。

20.政府の国家運営財源は新たな課税=『金融経済への課税』(金融商品取引税)に賄う。。
21.民間銀行の『信用創造特権』である『準備預金制度』を廃止し民間銀行の融資財源を預金者預金のみとする。

22.『特別会計』を廃止しすべてを『一般会計』に統合して透明化する。

23.『特別会計』を財源にする3000の『特殊法人』や『独立行政法人』を廃止し『官僚統制経済』を解体する。

24.政治家と公務員の採用と罷免は国民固有の権利とする。

25.政治家の世襲を禁止する。

26.政治家と公務員の『適正試験制度』を新たに設ける。

27.政治家と公務員の平均年収は国民の平均年収と同じとする。

28.政治家と公務員の特権を廃止する。

29.政治家と公務員の権力犯罪を厳しく罰する。

30.『国と社会の新たな基本形態』を規定する新憲法『日本国市民憲法』を制定する。

(No1おわり)

●【第三部】今日の推奨本

①【マンガ】雁屋哲作、シュガー佐藤画『日本人と天皇』 (いそっぷ社 新装増補版2019/4/9)

『美味しんぼ』の雁屋哲が天皇制の意味を問う!この国に天皇制は本当に必要なのか?

第44回(最終回)
朗読 (2021.05.04)

●【最新論考】日本をアメリカの属国にした昭和天皇の罪 (P284-299)

日本を無残な敗戦に追い込んだ昭和天皇は、天皇制の維持のため沖縄を売った。基地が日本全土に広がる惨な状況を生んだ最大の責任者は昭和天皇なのだ。

▲天皇個人の良し悪しを問題ではない (P299)
_________________________

出版社からのコメント

今回、増補版を出すにあたり、原作者の雁屋氏が最新論考として選んだテーマは「昭和天皇の戦後責任」。
昭和天皇の「戦争責任」は本書の第6章で詳しく触れていますが、
じつは「象徴」になった戦後も、昭和天皇はきわめて政治的に動いていました。
基地提供に否定的だった吉田茂の頭越しに、対日講和問題を担当していたダレスと交渉、
「アメリカが沖縄を25年から50年以上、あるいはそれ以上占領していてほしい」
という通称「沖縄メッセージ」を出したのです。
一言でいえば、昭和天皇は沖縄をアメリカに売った、のです。
今につづく、沖縄の基地問題をつくった元凶は「昭和天皇」だったのです。
平成天皇の人柄で、リベラル陣営が天皇制にシンパシーをいだく現在。
天皇個人の良し悪しではなく、「近代天皇制」という制度こそを
もう一度、本書で考えてみてほしいと思います。
__________________________
                 
●【第四部】日本と世界の最新情報

☆『新型コロナウイルス感染』最新情報

①(日本の最新情報) 【国内感染】新型コロナ 50人死亡 4177人感染確認(4日18:30)

2021年5月4日 NHKNews

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210504/k10013012611000.html

4日はこれまでに全国で4177人の感染が発表されています。

また、大阪府で20人、北海道で5人、兵庫県で4人、岐阜県で3人、愛知県で2人、石川県で2人、京都府で1人、佐賀県で1人、千葉県で1人、奈良県で1人、富山県で1人、山形県で1人、岡山県で1人、愛媛県で1人、東京都で1人、熊本県で1人、神奈川県で1人、福島県で1人、長崎県で1人、静岡県で1人の、合わせて50人の死亡の発表がありました。

国内で感染が確認された人は、空港の検疫などを含め61万3530人、クルーズ船の乗客・乗員が712人で、合わせて61万4242人となっています。

亡くなった人は国内で感染が確認された人が1万487人、クルーズ船の乗船者が13人の合わせて1万500人です。

各自治体などによりますと、国内で感染が確認された人は、累計で次のとおりです。

( )内は4日の新たな感染者数です。

▽東京都は14万2322人(609)
▽大阪府は8万5235人(884)
▽神奈川県は5万4490人(214)
▽埼玉県は3万8707人(185)
▽愛知県は3万4748人(219)
▽千葉県は3万3743人(124)
▽兵庫県は3万3260人(337)
▽北海道は2万5023人(233)
▽福岡県は2万4718人(239)
▽京都府は1万3070人(113)
▽沖縄県は1万2715人(33)
▽茨城県は8348人(31)
▽宮城県は8167人(24)
▽静岡県は6607人(43)
▽奈良県は6391人(61)
▽広島県は6301人(75)
▽群馬県は6298人(62)
▽岐阜県は6018人(44)
▽栃木県は5440人(20)
▽熊本県は4324人(29)
▽岡山県は4313人(68)
▽長野県は3959人(19)
▽三重県は3930人(31)
▽滋賀県は3908人(53)
▽福島県は3556人(43)
▽石川県は2618人(29)
▽愛媛県は2418人(10)
▽新潟県は2403人(19)
▽宮崎県は2324人(25)
▽鹿児島県は2291人(21)
▽和歌山県は2258人(22)
▽長崎県は2227人(62)
▽大分県は2047人(44)
▽山口県は1913人(12)
▽佐賀県は1702人(25)
▽青森県は1640人(8)
▽山形県は1550人(12)
▽徳島県は1410人(11)
▽富山県は1370人(9)
▽香川県は1345人(21)
▽山梨県は1252人(4)
▽高知県は1090人(13)
▽岩手県は1002人(14)
▽福井県は910人(4)
▽秋田県は517人(11)
▽鳥取県は375人
▽島根県は362人(5)です。

このほか、▽空港などの検疫での感染は2742人(3)、▽中国からのチャーター機で帰国した人と国の職員や検疫官などの感染は合わせて173人です。

厚生労働省によりますと、新型コロナウイルスへの感染が確認された人で、人工呼吸器や集中治療室などで治療を受けるなどしている重症者は、4日時点で1083人(-1)となっています。

一方、症状が改善して退院した人などは、4日時点で、▽国内で感染が確認された人が53万4836人、▽クルーズ船の乗客・乗員が659人の合わせて53万5495人となっています。

また、今月2日には速報値で1日に1万3416件のPCR検査などが行われました。
・集計は後日、自治体などにより修正される可能性がありますが、過去の原稿はさかのぼって修正しないため、累計数などで差が出ることがあります。

・在日米軍の感染者は含めていません。
                                  
②(世界の最新情報)新型コロナウイルス、現在の感染者・死者数(3日午後7時時点) 死者320.3万人に

2021年5月3日 AFP日本語版

https://www.afpbb.com/articles/-/3345116?cx_part=theme-latest

【5月3日 AFP】AFPが各国当局の発表に基づき日本時間3日午後7時にまとめた統計によると、世界の新型コロナウイルスによる死者数は320万3937人に増加した。

これまでに世界で少なくとも1億5273万7970人の感染が確認された。大半はすでに回復したが、一部の人々にはその後も数週間、場合によっては数か月にわたり症状が残っている。

この統計は、各国の保健当局が発表した日計に基づいたもので、ロシアやスペイン、英国で行われた統計局による集計見直しの結果は含まれていない。

検査の実施件数は流行初期と比べて大幅に増加しており、集計手法も改善したことから、感染が確認される人の数は増加している。だが、軽症や無症状の人の多くは検査を受けないため、実際の感染者数は常に統計を上回る。

2日には世界全体で新たに1万160人の死亡と70万5957人の新規感染が発表された。死者の増加幅が最も大きいのはインドの3417人。次いでブラジル(1202人)、コロンビア(485人)となっている。

最も被害が大きい米国では、これまでに57万7045人が死亡、3242万1713人が感染した。
次いで被害が大きい国はブラジルで、死者数は40万7639人、感染者数は1475万4910人。以降はインド(死者21万8959人、感染者1992万5604人)、メキシコ(死者21万7233人、感染者234万8873人)、英国(死者12万7538人、感染者442万201人)となっている。

人口10万人当たりの死者数が最も多いのはハンガリーの288人。次いでチェコ(274人)、ボスニア・ヘルツェゴビナ(261人)、モンテネグロ(240人)、北マケドニア(237人)となっている。

地域別の死者数は、欧州が107万3784人(感染5065万3202人)、中南米・カリブ海(Caribbean Sea)諸国が92万6976人(感染2904万8161人)、米国・カナダが60万1341人(感染3365万3917人)、アジアが34万7207人(感染2691万1396人)、中東が13万1278人(感染785万3026人)、アフリカが12万2298人(感染457万4828人)、オセアニアが1053人(感染4万3446人)となっている。

各国の死者数・感染者数は当局による訂正やデータ公表の遅れがあるため、過去24時間での増加幅は前日の集計結果との差と一致しない場合がある。

③日本のコロナワクチン接種率は『2.8%』で世界185か国中『118位』(2021.05.02更新)

④日本のコロナワクチン累積接種回数は『3,489,719回』(2021.05.02更新)

⑤G7(先進七か国)のコロナワクチン接種状況 (2021.05.02更新)

接種率(%)  順位 累積接種回数(万回)

1.英国    73.9 9 4,973

2.米国 73.3 10 24,338

3.カナダ 36.3 24 1,365

4.ドイツ 34.6 29 2,877

5.イタリア  33.8 23 2,037

6.フランス 32.8 35 2,219

7.日本 2.8 118 348
        
(韓国)   7.0 91 363
_________________________________

情報ソース:日経ウェブサイト『チャートで見るコロナワクチン世界の接種状況は』

https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/coronavirus-vaccine-status/

☆今日の画像

①文在寅大統領の3~4月の支持率の推移=資料:韓国ギャラップ//ハンギョレ新聞社

☆今日のトッピックス

①国民投票法改正案、自民・公明が5月6日採決、11日衆院通過へ

2021/04/28 毎日新聞

https://news.yahoo.co.jp/articles/f17e7b45e54e8a949708f400c5eec2e379a6ffb2

自民・公明両党は憲法改正手続きに関する国民投票法改正案を5月6日に衆院憲法審査会で採決し、11日に衆院を通過させる方針を固めた。複数の与党幹部が明らかにした。改正案は2018年に提出されて以来、9国会目となる。

改正案は、憲法改正国民投票の手続きを公職選挙法に合わせるのが目的で、駅や商業施設などへの共通投票所の設置や投票所に同伴可能な子どもの範囲の拡大など7項目が盛り込まれている。

18年に自民、公明、日本維新の会などが提出したが、野党側の抵抗で実質的な質疑は進まなかった。しかし、安倍政権から菅政権に交代した20年の臨時国会から質疑がスタートし、同年12月には自民の二階俊博、立憲民主党の福山哲郎両幹事長が今国会で「何らかの結論を得る」と合意した。

与党はこれまでに4回質疑されたことから「審議は尽くされた」と判断。6月16日までの会期と参院での審議日数を踏まえ、5月6日に審査会で採決し、11日の衆院本会議で通過させることを決めた。

野党側は、CM規制や外国人寄付規制が盛り込まれていない改正案は不十分として、3年をめどに法整備するよう付則に盛り込む修正案を提出する方針。立憲の枝野幸男代表は28日、「改正案は明らかに欠陥法だ」と述べ、与党側の対応を求める考えを示した。

改正案が成立しても、国民投票にかける改憲原案の発議に必要な衆参両院の3分の2以上の賛成が確保できるかどうかは見通しが立っていない。【東久保逸夫、宮原健太】

②ミャンマーで拘束の日本人記者、「虚偽ニュース」で起訴

2021年5月4日 AFP日本語版

https://www.afpbb.com/articles/-/3345188?cx_part=latest

【5月4日 AFP】ミャンマーで活動していたフリージャーナリストの北角裕樹(Yuki Kitazumi)さんが、「虚偽ニュース」規制法に違反したとして起訴された。日本メディアが4日、伝えた。国軍のクーデター後、ミャンマーの報道の自由がまた一歩後退した形だ。

共同通信(Kyodo News)の報道によると、北角さんは先月逮捕され、世界報道自由デー(World Press Freedom Day)の3日に、虚偽ニュース流布の罪で起訴された。

ミャンマーでは2月1日のクーデターに対する抗議デモの弾圧の一環として、北角さんを含む約50人のジャーナリストが拘束されている。

国軍がアウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)国家顧問を拘束して以来、混乱に陥っている同国では、連日のように行われる抗議デモに対する弾圧で、750人以上が死亡した。

北角さんは2月、当局による抗議デモ参加者の取り締まりの最中に一時勾留されたが、その後解放されていた。今回の拘束はクーデター発生以来2度目で、先月18日から勾留が続いている。

北角さんが、政治犯の収容施設として以前から知られているインセイン(Insein)刑務所に移されて数週間たったが、共同通信は大使館筋の話として、健康状態に問題はないと伝えている。

長年ミャンマーの最大の援助国の一つとなってきた日本は、北角さんの解放を求めている。

NHKによると、訪英中の茂木敏充(Toshimitsu Motegi)外相は日本の記者らに対し「当然、日本人の拘束者の早期解放に向けて全力を挙げて取り組んでいきたい」と述べた。

③バイデン氏、批判受け難民受け入れ上限を拡大 6万2500人に

2021年5月4日 AFP日本語版

https://www.afpbb.com/articles/-/3345162?cx_part=latest

【5月4日 AFP】米国のジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は3日、今年度の難民受け入れ上限を6万2500人に拡大すると発表した。ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領が設定した1万5000人から引き上げた。

ホワイトハウス(White House)は先月、トランプ政権後の難民政策の「再構築」には時間がかるとして、受け入れ上限を1万5000人に据え置くと発表。この判断に身内から批判の声が上がり、発足後最初の3か月は鉄の規律を見せていたバイデン政権に手痛い政治的混乱が生じていた。

バイデン大統領は上限引き上げ発表の声明で、「これは、難民を歓迎し支援するという米国の国家としての価値観を反映していなかった、前政権による歴史的に少ない1万5000人という上限を消し去るものだ」と述べた。

「今回の上限引き上げは、すでに進めている米国の難民受け入れ拡大の取り組みを強化するもので、来年度は受け入れ上限を12万5000人にすることを目指している。

④EU、域外からの観光客受け入れ再開を計画 ワクチン接種が条件

2021.05.04 CNNNews

https://www.yomiuri.co.jp/olympic/2020/20210326-OYT1T50247/

(CNN) 欧州連合(EU)は3日、新型コロナウイルス対策として1年前から実施してきた入域規制を緩和して、感染率が低い国からの観光客についてはワクチンの完全接種を条件として、6月をめどに受け入れを再開する計画を発表した。

不要不急の旅行者以外も受け入れる措置は、苦境にあえぐ観光業を復活させたい各国に歓迎される見通し。ただし、感染率が再び上昇した場合は「非常ブレーキ」をかけるとした。

当局者は6月末までに入域制限緩和を実行に移したい意向だが、加盟国の承認状況によっては前倒しで実施する可能性もある。

一部の加盟国は既に独自の制限緩和を打ち出している。ギリシャは先月、ワクチン接種を完了または新型コロナ検査を受けた海外からの観光客を5月半ばから受け入れると発表していた。

欧州委員会が発表した提案によると、旅行者は到着の14日前までに、EUが承認したビオンテック・ファイザー、オックスフォード大学・アストラゼネカ、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)などのワクチンを接種する必要がある。

EUの計画の中心は、ワクチン接種や免疫獲得を証明する「デジタルグリーン証明書」にある。これを提示すれば海外からの渡航やEU域内の往来を認める。

同証明書は、域外からの渡航者が最初に入国した国でワクチン接種の証拠を提示すれば発行される。

加盟国に対しては、渡航者が提示するワクチン接種証明が本物かどうか確認するための措置を講じるよう勧告している。

ただし、EU域外の国で懸念される変異ウイルスが検出されるなど状況が悪化した場合、そうした国からの旅行者の受け入れを一時的に中止する。

この計画については欧州各国大使の会合で5日に話し合う予定。

⑤20代離れ加速…文大統領の支持率、30%割れ

2021-05-01ハンギョレ新聞

http://japan.hani.co.kr/arti/politics/39859.html

ギャラップの調査で29%、就任後最低 
「不動産政策まずい」81%急騰 
20代の支持率は20%まで墜落

文在寅大統領が4月29日午後、光州広域市光山区の光州グローバルモーターズで開かれた竣工記念行事で発言している/聯合ニュース

文在寅(ムン・ジェイン)大統領の国政遂行支持率が29%を記録し、就任後初めて30%を割った。特に、不動産政策や暗号通貨に対する非難などで、20代の支持離れが加速しているとみられる。レームダック(任期末に影響力が落ちる現象)の心理的な最後の防御線と評される30%以下へと支持率が下落したことで、国政運営力の弱体化も懸念されている。

韓国ギャラップが今月27日から29日にかけて、全国の1000人の有権者を対象に文大統領の職務遂行評価を尋ねた調査(信頼水準95%、標本誤差±3.1ポイント)の結果、肯定的評価は29%、否定的評価は60%だった。職務肯定率は先週(31%)より2ポイント下落し、就任後最低となった。3月第1週の調査(40%)以降、下落し続けていたが、20%台にまで落ち込んだのは今回が初めて。

大統領の国政遂行支持率の下方圧力を高める最も大きな原因に挙げられのは、不動産政策に対する評価だ。職務遂行を否定的に評価した回答者は、その理由として「不動産政策」(28%)を最も多く挙げ、続いて「新型コロナウイルス対処不十分」(17%)、「経済/国民生活問題解決不足」(9%)の順だった。分野ごとの政策評価でも、不動産政策に対する肯定的な評価は9%で最も低く、否定的な評価は81%まで跳ね上がった。

文在寅大統領の3~4月の支持率の推移=資料:韓国ギャラップ//ハンギョレ新聞社

全ての世代で否定評価が肯定評価を上回った中で、60代以上の否定評価が62%で最も高く、続いて20代(62%)、50代(61%)、40代(52%)、30代(49%)の順で否定評価が高かった。特に、20代の支持離れが加速していることが分かった。2週間前には27%だった20代の肯定率は、先週25%に下落したのに続き、今週は21%にまで落ちた。韓国ギャラップが同じ期間に調査した文在寅政権の不動産政策に対する評価でも、肯定的に評価すると回答した18~29歳は4%のみだった。時代精神研究所のオム・ギョンヨン所長は「30%を割り込んだ大きな原因の一つは、20代における支持率下落だ。仮想通貨と株式譲渡税、不動産、ジェンダー問題などが20代の民意の離反をあおっている」と指摘した。

理念傾向ごとに見ると、中道層での文大統領の支持率は28%で、平均以下だった。保守層は10%、進歩層は61%だった。地域ごとに見ると、ソウルが先週より2ポイント下落の29%で、大田(テジョン)・世宗(セジョン)・忠清道は先週より12ポイント下落の24%だった。政党支持率では、共に民主党が33%、国民の力が28%だった。2週間前の4月第3週の調査から、文大統領の支持率が民主党の支持率を下回る「デッドクロス」現象が続いている中、わずか1%だった格差は4%にまで広がった。リアルメーターのペ・チョルホ首席専門委員は「大統領の支持率と党の支持率の逆転は力関係の変化を意味し、政権末期の危険なシグナルとなり得る」と述べた。
大統領職務遂行評価。実線が肯定評価、点線が否定評価。上段は最近20週、下段は昨年4月~今年4月=韓国ギャラップのウェブサイトより//ハンギョレ新聞社

支持率が30%を割り込んだことで、任期を1年残す文大統領の国政運営動力の喪失を指摘する声も出ている。インサイトKのペ・ジョンチャン所長は「3人に1人の支持も得られない大統領ということは、核となる支持層さえ離れていく国政動力のまひや喪失と解釈しうる」と述べた。一方、オム・ギョンヨン所長は「解決されていない懸案があまり残っていないため、今の状況では支持率に大きな意味はない。40%を割り込んだ時、すでにレームダックに入っていた」と解釈した。今回の調査は電話調査員によるインタビュー形式で行われ、回答率は16%だった。

チャン・ナレ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

⑥コロナ困窮者に延々貸し付け…「これが福祉?」職員苦悩

久永隆一

2021年5月4日 朝日新聞

https://www.asahi.com/articles/ASP4Z551SP4VUTFL00N.html

貸し付けを利用した人々の声。「何とか生活している状態。ギリギリ」といった切迫した状況がうかがえる。大津市の社会福祉協議会が聞き取った
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コロナ禍で生活苦の人びとを支える役割を果たせているのか――。収入が減った人を対象に無利子でお金を貸し付ける政府の支援策。その窓口になっている社会福祉協議会の職員が、そんな自問自答を繰り返している。業務が多忙を極め、申請者の生活を再建するまで後押しするのが難しくなっている。延々とお金を貸す日々に、空しさが募る。

「苦しい状況の人に借金をさせている。これが福祉なのか疑問に思う」

全国の社協の職員1184人を対象にしたアンケートには、現場のこんな声が寄せられた。3月に「関西社協コミュニティワーカー協会」が公表した。

政府は昨年3月、コロナの影響で収入が減った世帯を対象に、生活費を貸し付ける制度の条件を緩め、使いやすくした。無利子で、条件を満たせば一部の人は返済を免除する。「緊急小口資金」と「総合支援資金」の名称で、最大で計200万円を借りられる。

窓口となる各地の社協には申し込みが殺到している。二つの資金の貸付総額は全国で計8429・5億円、申請件数は209・4万件(4月17日)。特に2月に貸し付けの上限を増やして以降、申請が急増傾向にある。

「先見えないのに…空しさ募る」

危機が長期化するにつれ、窓口の職員からは、貸付額が積み上がるばかりで生活再建まで行き着かない、といった疑問の声が出ている。

「貸し付け以外の支援施策がいまだに打ち出されてないことが、相談現場で苦しい」

「空しさが募ってしまいます…

(以下有料記事)

☆今日の注目情報

①進む自衛隊とミャンマー国軍の将官級交流 クーデター首謀者も3度来日、安倍首相と会談

水島了(日刊ベリタ記者)

2021年5月4日 newsweekjapan

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2021/05/post-96211.php

ミャンマー国軍のクーデターに抗議して撃たれた市民

ミャンマー国軍は国民に銃を向けた(写真は、治安部隊に撃たれた負傷者を運び出す抗議デモ参加者。3月24日、ヤンゴン) REUTERS

<ミャンマー国軍に「パイプがある」とされる日本政府や自衛隊との交流はいかにして始まったのか、そしてその目的は何だったのか>

軍事クーデターから3カ月が過ぎたミャンマーでは、東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議の暴力停止の呼びかけ後も国軍の市民の民主化運動への弾圧は収まらず、死者は4月末時点で750人を超えている。欧米諸国は国軍トップらへの制裁を強化しているが、日本政府はいまだに明確な姿勢を示していない。そんな中、在日ミャンマー人らは、4月14日に日本ミャンマー協会、4月22日には日本財団の前で抗議デモを行った。彼らがこれらの団体に怒りをぶつける背景には何があるのか。まず1枚の写真に注目したい。

ミャンマー国軍や日本の防衛省関係者と思われる15人の人物が横二列に整列した記念写真で、写真の上には、「日緬将官級交流プログラム」と書かれている。主催は日本財団で、日付は2019年8月23日。前列左には日本財団の笹川陽平会長、前列右から3番目には日本ミャンマー協会の渡邉秀央会長が写っている。日緬将官級交流プログラムとは何か。その謎を紐解くには、時計の針を8年前に戻す必要がある。
海自練習艦の戦後初のヤンゴン寄港から将官級交流へ

2013年9月30日、ミャンマーの最大都市ヤンゴンの港に3隻の艦艇が到着し、港は出迎える市民の歓声に包まれた。海上自衛隊の練習艦「かしま」、「しらゆき」、護衛艦の「いそゆき」が、遠洋海洋航海の途中にヤンゴン港に寄港したのだ。海上自衛隊の練習艦がミャンマーに来るのは戦後初めてで、このイベントは現地のメディアでも取り上げられた。

これを機に、日本の防衛当局とミャンマー国軍は急速に関係を深めていく。同年12月には来日したテインセイン大統領と安倍首相が会談し、今後も両国間の軍事協力・交流を促進することで一致した。2014年5月には当時の岩崎茂統合幕僚長がミンアウンライン国軍総司令官からの招待でミャンマーを訪問。今後の自衛隊とミャンマー国軍との交流等について議論し、ミンアウンライン司令官の訪日を打診した。その後、関係者の入念な下準備と根回しにより、同年9月に同司令官の訪日が実現する。この時、当時官房長官であった菅現首相が会談しており、日本ミャンマー協会の渡邊秀央会長、日本財団の笹川陽平会長も同席している。こうして、日本とミャンマーの軍事交流は始まったのである。

2014年12月、第1回日本ミャンマー将官級交流が開催され、10人のミャンマー人将校(中将1名・少将4名・准将2名・大佐3名)が来日した。以後、将官級交流は2019年まで毎年、合計6回開催されている。2020年には開催されていないが、これは新型コロナウイルスの影響によるものと思われる。

2014年12月 第1回将官級交流 10名来日
2015年8月 第2回将官級交流 9名来日
2016年8月 第3回将官級交流 10名来日
2017年8月 第4回将官級交流 10名来日
2018年8月 第5回将官級交流 10名来日
2019年8月 第6回将官級交流 10名来日
2020年 未実施

将官級交流の目的は何か。日本財団のブログには以下のように書かれている。

「少数民族問題などを抱えるミャンマー国軍の上層部に先進民主主義国家の"軍"の在り方などを見てもらうのが狙いで、当面5年間実施の予定。自衛隊との交流のほか、ミャンマー側からは災害復旧や海洋安全保障分野の研修希望も寄せられている」

実際の将官級交流の内容は、日本財団のYouTubeを見て頂くのが手っ取り早いだろう。手短に言うと、日本各地の自衛隊基地、静岡県浜松市にある「ビルマゆかりの碑」、防衛大学校などを約2週間で見て回るプログラムである。ここで、「ビルマゆかりの碑」について説明しておきたい。太平洋戦争中、ビルマ独立義勇軍の創設に日本軍「南機関」の鈴木敬司大佐が関わったことはよく知られている。ビルマゆかりの碑は、鈴木大佐の地元の浜松市に旧日本軍有志によって1974年に建立された記念碑である。ミャンマー国軍メンバーにとっては来日時の必見スポットであり、ミンアウンライン国軍司令官も2014年9月に訪問している。

将官級交流のツアーは日本財団がアレンジを行い、行く先々で防衛省関係者が丁寧に説明を行った。そして、夜の懇親会は、日本ミャンマー協会の渡邊秀央会長の出番だ。もう一組の写真は、2017年に来日したミャンマー軍将官を、東京都内のホテルで開催された歓迎レセプションで激励する渡邉会長である。氏は「ミャンマーの民主化は革命ではなく、軍が自らの手で実現した。この点は正しく評価されなくてはならない」と述べた。(日本ミャンマー協会ホームページ)

こうした将官級交流の一環としてではないが、これと並行してミンアウンフライン総司令官の来日が繰り返されるようになる。交流プログラムの突破口となった2014年の初来日以降、同司令官は17年と19年と計3回来日している。日本財団の笹川会長と日本ミャンマー協会の渡邊会長の招待による17年以外は、防衛省の招待である。彼はその都度、安倍首相、菅官房長官、茂木外相ら政権中枢と会見、会談をおこなってきた。注目されるのは、14年と19年という来日時期はいずれもミャンマーの総選挙の前年であり、翌年の総選挙へむけた国軍のうごきをふくめた政治情勢についてなんらかの意見交換がなされたとしても不思議ではないだろう。

将官級交流に加えて、もう一つの重要な取り組みがある。それは自衛隊による能力構築支援事業だ。防衛省のホームぺージによれば、2014年以降、様々な支援が行われてきた。潜水ダイバー向けの治療を行うための「潜水医学」、天気図の読み方などを学ぶ「航空気象」、東日本大震災の教訓を生かした「人道支援・災害救援」、航空機の航行に関する国際法規を学ぶ「国際航空法」、そして「日本語教育に関する教育環境整備支援」。いずれも、支援内容自体は極めてまっとうで人道的であり、ミャンマー国軍の発展を願う自衛隊の真摯な態度が伝わってくる事業だ。

ミャンマー国軍の思惑と日本の武器禁輸緩和

ここまで、日本側の視点で日本とミャンマーの軍事協力を見てきた。「将官級交流」では防衛省がミャンマー国軍幹部を丁重におもてなしし、「能力構築支援事業」では自衛隊が培ったノウハウが余すところなく伝授された。一方で、ミャンマー国軍側は何を考えていたのだろうか? ここに、NIKKEI Asiaに寄稿された一つの論考がある。

「ミャンマーにとって、日本とのより強力な軍事関係は、中国への依存を減らし、武器購入源を多様化するための努力の一環である。ミャンマーは現在、武器の供給を中国に大きく依存するのではなく、ロシア、イスラエル、ウクライナなどから武器や装備を購入しようとしている。武器輸出の制限が解除されれば、日本はミャンマーに軍事装備を販売することもできるだろう」(Nikkei Asia 2016年7月27日)

軍備増強の本音が丸出しではないか。この寄稿の筆者は新潟にある国際大学で国際関係論を教えるミャンマー人教授で、ミャンマー国軍に非常に近いことで有名な人物だ。

それを裏付ける情報もある。国連人権高等弁務官事務所が作成したミャンマー国軍の武器や関連装備の調達マップによると、同教授の指摘通り、ミャンマーは中国、ロシア、イスラエル、ウクライナの他に、北朝鮮、フィリピン、シンガポール、インドなどアジア各国からも武器を調達していることが分かる。新たな調達先に日本を加えようというのだ。

だがこのようなミャンマー側の思惑は、けっして的外れとは言えない。安倍政権は2014年6月の閣議決定で、武器輸出を原則禁止したこれまでの「武器輸出三原則」を緩和したからだ。新たに策定された「防衛装備移転三原則」では、武器輸出は条件を満たせば認められるようになった。防衛産業の育成が狙いの一つで、その後日本は軍事装備輸出の努力を積み重ねてきた。今年3月には、三菱重工製の護衛艦をインドネシアに輸出する協定の締結に反対する市民団体の抗議行動があった。

ミャンマー国軍と日本の政府、軍需産業の思惑は基本的に一致しているとみられる。
求められる防衛省の説明責任

2013年の海自練習艦のヤンゴン寄港から始まった日本とミャンマーの防衛交流。「先進民主主義国家の"軍"の在り方などを見てもらう」ことを狙いとした将官級交流は効果があったのだろうか? 東日本大震災の教訓を伝授した自衛隊の能力構築支援事業の意図は伝わったのだろうか? 残念ながら、その答えはNOと言わざるを得ない。民主主義国家で国民の生命を守ることが自衛隊のミッションであるならば、現在その正反対のことをしているのがミャンマー国軍である。

防衛省制服組トップの山崎幸二統合幕僚長は、3月28日、米国など11カ国の参謀総長らとともに、クーデターを起こしたミャンマー国軍に対して「非武装の市民に軍事力を行使したことを非難する」との異例の共同声明を発表した。4月15日の防衛省の国会答弁によれば、ミャンマーに対する能力構築支援事業において、日本からミャンマーに派遣した人員はのべ92名、ミャンマーからの招聘者数はのべ50名、予算額は全体で2.1億円とのことである(現在は新型コロナウイルスの影響のため、日本語教育支援事業のみを実施)。

膨大な人員と予算を費やしながら進められた自衛隊とミャンマー国軍との交流成果が、軍事クーデターという最悪の帰結に至った。安倍首相をはじめとする日本政府とミャンマー国軍の思惑がどこにあったかは別にして、能力構築支援事業を人道支援と信じて現場で汗水たらしてきてきた自衛官の無念さと怒りは計り知れないだろう。

無実の市民を大量殺りくし、自衛官たちの善意を裏切ったミャンマー国軍。その罪は厳しく裁かれなければならない。ミャンマー国軍への対応を今後どのように進めていくのか、防衛省にはさらなる説明責任が求められる。

*この記事は、日刊ベリタからの転載です。

☆今日の重要情報

①大阪で昨年度123の病床が削減! コロナ医療崩壊でも菅政権が強行「ベッド減らした病院に税金でご褒美」制度による医療カット

2021.05.04 Litera

https://lite-ra.com/2021/05/post-5873.html

4月29日44人、5月1日41人、2日16人、3日19人、本日4日20人と、コロナによる死者数が凄まじい数になっている大阪府。この数字は、大阪ではコロナに感染して重症化しても満足な治療を受けられず、見殺しにされてしまう状況になっていることを物語っている。

それだけではない。大阪ではコロナ以外の医療も逼迫。救急拒否や診察遅れ、手術延期などが相次ぎ、普通なら助かるはずの患者が命を落としたケースも相当な数にのぼるだろうといわれている。

こうした医療崩壊の最大の原因はもちろん、本サイトが再三指摘してきたように、吉村洋文知事の怠慢にある。

昨日おこなわれた会見では、吉村知事が酒の持ち込みを許可する飲食店に「コロナを軽く見ている」と発言、SNS上では「軽く見ていたのはお前だろう」とツッコミの嵐になったが、それも当然だろう。

吉村知事はこの間、医療提供体制や検査体制を強化することほとんどやろうとせず、変異株の危険性が指摘されていた2月末には逆に緊急事態宣言の前倒し解除を要請。3月1日に宣言が解除されると、重症病床の確保数を「215床」から3割減の「150床」まで縮小することを各病院に通知したのだ。いったんコロナ専用病床をなくしてしまったら、元に戻すのは新規に設置するのと同じだけ手間がかかる。実際、現場の医療関係者や専門家からは反対の声があがっていたが、吉村知事は言うことを聞かず、重症病床を減らしてしまったのである。

この吉村知事の「コロナを軽く見ていた」愚策が、いまの大阪の医療崩壊の大きな原因になっていることは間違いない。

しかし、大阪の医療体制をめぐっては、もうひとつ信じられないことが起きていた。コロナ感染が拡大の一途をたどった2020年度、大阪府内の病院では、一般病床がなんと「123床」も削減されていたのだ。

病床を削減した病院と、削減病床数のリストを以下に列挙してみよう。

・高槻市 高槻赤十字病院 45 床(急性期病床)
・富田林市 済生会富田林病院 40 床(急性期病床)
・寝屋川市 医療法人道仁会道仁病院 7床(急性期病床)
・堺市 医療法人淳康会堺近森病院 12 床(急性期病床)
・枚方市 田ノ口診療所 19 床(慢性期病床)

 ほとんどが地域医療の中核を担っている病院で、高槻赤十字病院は救急指定病院、そして第二種感染症指定医療機関でもある。削減された病床はコロナ病床ではないが、123床中104床が急性期病床だ。急性期病床というのは、急性発症した病気や怪我、慢性疾患の急激な容体悪化の治療を目的とする入院ベッドのこと。コロナの感染拡大で他の疾病や外傷での急性期治療が圧迫されているというのに、その感染拡大のさなかに急性期病床をコロナと無関係にさらに削減するというのは、正気とは思えない。

コロナ再拡大で菅首相が「勝負の3週間」と言ったその日に、各都道府県に病床削減周知の通知

しかし、これは大阪だけの話ではなかった。2020年度には全国で一般病床の削減が実施されており、合計約2700床が減らされているのだ。

いったいなぜか。すでにお気付きの読者もいると思うが、これは、安倍政権時代から始まった政府の病床削減計画がコロナ禍でも強引に推し進められた結果だ。

2014年、安倍政権は「地域医療構想」なる制度を開始するのだが、これは実際には、医療費を削減するため、公立・公的病院の統廃合を進め、病床数を20万床減らすという医療カット制度だった。

そして、このカット実現のために、2019年9月に「再編統合の議論が必要」だとする全国400以上の公立・公的病院を名指ししたリストを公表。

また、統廃合や病床削減をおこなう病院には全額国費で補助金を出すとし、2020年度予算で84億円を計上した。この制度は「病床削減支援給付金」と名付けられているが、ようは、病院側に「ベッドを減らしたらご褒美にお金をあげる」と持ちかけて病床を削減しようというものだ。言うまでもないが、その「ご褒美」の原資は我々の税金である。

余分な税金を使って医療をカットするとは、意味不明としか言いようがないが、もっと愕然とするのは、2020年にコロナ感染が広がり、医療逼迫が叫ばれるようになっても、政府がこの政策を撤回しなかったことだ。

いや、それどころか、昨年11月26日、厚労省は、各都道府県知事あてに、改めて「令和2年度地域医療構想を推進するための病床削減支援給付金の実施について」という通知を出し、そこで「貴管内関係者に対しては、貴職から周知されるよう御配慮願いたい」と念押ししていた

ようするに、全国の知事に「病床削減」に応じる病院を早く集めるよう催促したのだが、この通知がなされた11月26日というのは、感染再拡大を受けてコロナ担当の西村康捻・経済再生担当相が「勝負の3週間」と称する感染防止のための短期間の集中した取り組みを宣言した翌日、そして同じ言葉をぶら下がり取材で菅首相が口にした当日である。

一方で、感染再拡大を受けて国民に行動の自粛を呼びかけながら、裏では医療逼迫にあえぐ病院にさらに病床を削減しろ、と迫る。めちゃくちゃとしか言いようがないが、その結果が、前述した大阪の123床削減、全国での約2700床削減なのである。

今年度は倍以上の全国で1万床削減、しかもご褒美の補助金は消費税から

この一般病床削減が医療崩壊にどう拍車をかけたかについては、別途、検証が必要だが、普通に考えれば、影響がないわけがない。

というのも、コロナ病床のほとんどは、特例を除いては一般病床を転用するかたちでおこなわれているからだ。批判が高まったことで吉村知事らは最近「コロナ病床の確保につとめている」と自己宣伝に努めているが、これは全体の病床を増やしているわけではない。そのぶん一般病床を削っているのである。そのうえ、「病床削減支援給付金」制度が実施されているのだから、一般病床は二重に減っているということになる。これでは、コロナ以外の医療が危機に陥るのも当然だろう。
 
だが、驚いたことに、政府は2020年度に続いて、今年度もこの病床削減計画を進めるつもりだ。厚労省は2021年度予算に「自主的な病床削減や病院の統合による病床廃止に取り組む際の財政支援を実施する」として、昨年の2倍以上の195億円の予算を計上した。

この問題を4月26日の参院厚労委員会で追及した日本共産党の倉林明子参院議員によると、この予算規模で病床削減がおこなわれれば、削減は1万床規模に及び、医師1600人、看護師5800人に影響が出るという。

さらにとんでもないのが、今年度の「病床削減支援給付金」の財源だ。政府は今年度より消費税を財源にできるよう今国会で法改正を進めているのだ。増税時、政府は「増収分はすべて社会保障財源に充てる」と説明していたが、このコロナ禍で、よりにもよって医療サービスを削減するために消費税を使うとは、まさしく常軌を逸した政策としか言いようがない。

当然、こうした信じがたい政府の方針には、自治体の首長らからも批判が起こっている。
たとえば、昨年12月25日におこなわれた厚労省の社会保障審議会医療部会では、全国知事会の新型コロナ緊急対策本部長代行で、コロナ対応の評価も高い平井伸治・鳥取県知事が「今、年末年始に向けて病床の確保をしようと一生懸命なわけであります。その病床の確保をしようとしている相手方の病院の皆様に、再編整理の話を持ちかける、あるいは調整するなどということは全くナンセンスであります」と指摘。久喜邦康・埼玉県秩父市長も「私ども市長会のほうとしても地域医療崩壊を加速させるおそれがあるのではないかということで大変懸念しております」と危機感を表明している。

さらに、2月22日に日本記者クラブで会見をおこなった全国知事会長の飯泉嘉門・徳島県知事も、はっきりとこう述べている。

「もし、これ(再編統合)をやっていたら、今回のコロナとの闘いで、日本は確実に敗れていた」

国民をコロナから守ることより、医療費カットを優先する菅首相と吉村知事の新自由主義思想

だが、ここまで大きな批判が起こっても、菅政権はいまだに病床削減や公立・公的病院の統廃合を撤回する様子はまったくない。

3月4日の参院予算委員会では、追及を受けた田村憲久厚労相が地域医療構想の病床削減計画について「見直す必要はない」と明言。菅首相も「厚生労働省の田村厚労大臣のもとで、地方自治体と医師会とも連携しながら、地方医療制度というのは考えていく」と答弁し、撤回しようとしなかった。

さらに、4月26日の参院厚労委員会では、前出の倉林議員が「感染症対応と病床削減とは両立するのか」「感染拡大期の一般医療へのしわ寄せが避けられない」と追及したが、田村厚労相は「一般病床をコロナ病床に対応できるようにする」「(病床削減しないと)平時に収益が上げられなくなる」と強弁し続けた。

繰り返すが、一度減らした医療体制を元に戻すのは、新規につくるのと同じように時間と手間がかかる。現に、新型コロナの発生によってその役割の重要性が再認識された保健所も、90年代の行政改革のなかで「地域保健法」を施行し保健所が統廃合された結果、1992年には全国852カ所あったのが2020年4月には469カ所と約半分にまでなった(「住民と自治」 2020年10月号)。田村厚労相は「保健師については2年間で1.5倍にする」などと言っているが、危機が起こってから対応していては遅いのだ。

にもかかわらず、「平時の収益」を持ち出してこんな愚策を進める──。それは、いまの菅政権の最優先事項が医療費カットであり、国民の生命をコロナから守ることなんて二の次だからだ。実際、今回の一般病床削減だけでなく、この間のコロナの後手後手対応、医療や検査の拡充の拒否は、まさにそうした政権に染み付いている医療カット優先の姿勢がもたらしたものと言っていいだろう。

これは、非常事態宣言解除と同時にコロナの重症病床を大幅に減らし、政府の一般病床削減計画を率先して受け入れた大阪府の吉村知事も同様だ。医療コストの意識だけで動いているから、こんな府民の生命を危機に晒すような判断が平気でできてしまうのである。

しかも、連中に共通するのは、そうやって医療費をケチって、医療や検査体制の拡充を放棄した結果、ひどい感染拡大を招き、さらに多大なコストがかかるという最悪の事態を引き起こしているのに、その責任をとろうとせず、国民や憲法に責任転嫁をはかろうとしていることだ。

本サイトでも指摘したように、吉村知事はこのところしきりに「私権制限」をわめきたて、菅首相も、昨日、日本会議系の改憲集会に「新型コロナへの対応を受けて、緊急事態への備えに対する関心が高まっている」などというビデオメッセージを寄せた。また、両者の応援団である橋下徹・元大阪市長にいたっては、何の関係もない「国民皆保険制度」の話を持ち出し、「普段はいいんだけれども、いざ有事になったときには、みんなそれぞれお医者さんの自由が、やっぱり前提になって、なかなかこれ政治が力を発揮できない」などと、めちゃくちゃな主張をしていた。

ようするに、連中はいまなお、コロナを封じ込めるための検査や医療体制の整備をするつもりがないのだ。それはおそらく、この新自由主義政治家たちがめざししているのが、金持ちだけが自由に先進医療にかかることができて、カネもコネもない貧乏人には最低限の医療も受けられないような国をめざしているからだろう。そして、その代わりに、憲法を改正して、国民の私権を制限することで、国民の不満を封じ込めることのできる体制をつくろうとしているのだ。

これは妄想でも誇張でもない。いまの日本や大阪のコロナをめぐる対応をきちんと見れば、このディストピアがすでに目の前に迫っていることがよくわかるはずだ。

(野尻民夫)

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情報発信者 山崎康彦
メール:yampr7@mx3.alpha-web.ne.jp
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