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ホンネの投資教室「金融商品評価の『一般論』」

 あちこちに書いた物をブログで紹介する、という方針を立ててみましたが、少しぼんやりしているだけで、紹介し残した原稿がどんどん出来てしまいます。毎週5本から7本くらい原稿を書いていて、紹介したいと思っている物が、3~4本あるのですが、追いつきません。簡単に要点だけを紹介するコツをつかむ必要があります。

 さて、気を取り直して、昨日、楽天証券のホームページの連載「ホンネの投資教室」(179回目になります)にアップされた「金融商品評価の一般論」をご紹介しましょう。
(https://www.rakuten-sec.co.jp/web/market/opinion/yamazaki/yamazaki_20120817.html)

 拙文の要点は以下の通りです。

① 金融商品は「フェアに取引されている資本市場の条件からどれだけの距離があるのか」で評価するのがいい。

② たとえば、株式の運用について、残念ながら投資家は(金融機関のセールスマンも、運用コンサルタントも、FPも、だが)、どの商品、ひいては運用者が上手いのかを投資する前に見分けることが出来ない。

③ 従って、商品選択の段階で投資家に出来る最大の運用改善は、「資本市場のフェアな条件からの距離」即ち「実質的な手数料」をどれだけ縮めることが出来るかだ。

 国内株式に投資する商品について描いた図を見ていただけると、仕組みがイメージしやすいかと思います。

 説明を付け加えますと、TOPIXが必ずしもベストな株式ポートフォリオだと考えているわけではありませんが、「投資家の平均的ポートフォリオ」を代表する指標として、アドバイス用には無難だと考えています。
 また、点Fと点Mを結ぶ直線は、国内株式と現金の組み合わせの有効フロンティアですが、他の資産を組み合わせると、FMの傾きよりも期待超過リターンの対リスク効率がいい運用全体の有効フロンティアが出来ることになります。

 個人の資産運用の一般的な手順と運用の簡便法、現在のような低金利の場合の特殊性(普通預金やMRFが「資本市場のフェアな条件」に近くなる)についても書いてみました。ご一読いただけると幸いです。
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Executive Summary (小倉摯門)
2012-08-19 14:56:32
山崎元さん
第一線で多忙を極める山崎さんが上等なブログを維持することのご苦労は想像するに余りあり、
【追いつきません。簡単に要点だけを紹介するコツをつかむ必要があります】と
社会の啓蒙に励まれる姿にお礼と敬意を表します。

本題から離れた話ですが‥、老爺心からの提案を一つ。
そのコツ(=善い意味の“手抜き”)について外野の思い付きを『一般論』で申し上げれば、
原論説LongVersionの冒頭に短く“ExecutiveSummary(ES)”を付す。
このブログには基本、その論説の紹介リンク張りとともにESをコピー&ペイストで済ませる。
原論説に種々の理由から山崎節のお洒落ができない等の場合、ブログには“山崎節”を補足する。
ブログの質と量の維持について、山崎さんの負担感が軽減される(筈)。
のみならず、ESを付けることで山崎論説の形式の上等さだけではなく、
投稿先(雑誌など)にとっても、読者サービスなど上等さが増すかも知れません。

まあ、山崎さんの全体の作業負荷が必ずしも減らない処は、難点かも知れません(笑)。
仮に原論説が5ページとして、ESを付して6ページになるのを投稿先が嫌がるかも知れませんね。
草々
 
 
 
公正な市場? (のらひこ)
2012-08-19 19:53:04
中世より、商人はのろしなどで一般人より早く戦況を知って、一般人(=カモ)から巨利を得ていたはずです。最近のLIBORや日本の大証券の内実を見るに、未来永劫、砂の真砂は尽きても不正は続くでしょう。(のろしが不正であったかは議論のあるところでしょうが)そういった意味では、一般人は、市場内部関係者が掠め終わった利益の残り物を、お互い奪い合うという、実に情けない現実がコレマタ未来永劫続くわけですが、山崎さんはその残り物の取り合いの手法を研究しているのですか?
 
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