評論家・山崎元の「王様の耳はロバの耳!」
山崎元が原稿やTVでは伝えきれないホンネをタイムリーに書く、「王様の耳はロバの耳!」と叫ぶ穴のようなストレス解消ブログ。
【ダイヤモンドオンライン】消費増税がやはり延期されるべき現実的な理由
ダイヤモンド・オンラインの『山崎元のマルチスコープ』に「消費増税がやはり延期されるべき現実的な理由」と題する記事を書きました。
来年4月に予定されている消費増税が延期されるのではないか、という観測が方々で流れています。
「どうなるのか」について、私は「政府によって延期されるだろう」と予想しています。根拠は記事に書きましたが、何より、既に増税延期が市場関係者の「期待」(≒予想)として相当程度織り込まれていることから、「延期は無し」というのは、事実上難しいでしょう。
あらゆる経済主体は、将来どうなるだろうという「期待」に基づいて、自分の行動を決めます。仮に、消費増税がもっぱら消費に影響するのだとすれば、消費財販売業者や消費者向けのサービス業者は正社員の採用に慎重になるのは当然です。
更に言えば、今より数ヶ月早く、消費増税の延期が決められていれば、春の賃金交渉の「ベア」にもプラスになったことでしょう。「デフレ脱却」のためには賃金の上昇が重要であることは、首相官邸でも十分理解しているところでしょうが、増税の予定が既に悪影響を及ぼしていることにも、早く気付くべきでした。
一方、野党の方でも、この悪影響を上手く批判材料に使うことが出来ず、政治的センスを欠いた発言に終わっています。
野党は、それこそ「選挙対策」をもっとまじめに考えた方がいい。政党が選挙に熱心で恥ずかしいことは何もありません。
より正しい政策を実現してくれるなら、その主体は、与野党どちらでも構いませんが、「デフレ脱却」に向けて、今は正念場です。「期待」(経済の文脈では「予想」に近い)が果たす役割を考えると、こうした方向性の政策を打ち出すのは、少しでも早い方が良いはずです。
来年4月に予定されている消費増税が延期されるのではないか、という観測が方々で流れています。
「どうなるのか」について、私は「政府によって延期されるだろう」と予想しています。根拠は記事に書きましたが、何より、既に増税延期が市場関係者の「期待」(≒予想)として相当程度織り込まれていることから、「延期は無し」というのは、事実上難しいでしょう。
あらゆる経済主体は、将来どうなるだろうという「期待」に基づいて、自分の行動を決めます。仮に、消費増税がもっぱら消費に影響するのだとすれば、消費財販売業者や消費者向けのサービス業者は正社員の採用に慎重になるのは当然です。
更に言えば、今より数ヶ月早く、消費増税の延期が決められていれば、春の賃金交渉の「ベア」にもプラスになったことでしょう。「デフレ脱却」のためには賃金の上昇が重要であることは、首相官邸でも十分理解しているところでしょうが、増税の予定が既に悪影響を及ぼしていることにも、早く気付くべきでした。
一方、野党の方でも、この悪影響を上手く批判材料に使うことが出来ず、政治的センスを欠いた発言に終わっています。
野党は、それこそ「選挙対策」をもっとまじめに考えた方がいい。政党が選挙に熱心で恥ずかしいことは何もありません。
より正しい政策を実現してくれるなら、その主体は、与野党どちらでも構いませんが、「デフレ脱却」に向けて、今は正念場です。「期待」(経済の文脈では「予想」に近い)が果たす役割を考えると、こうした方向性の政策を打ち出すのは、少しでも早い方が良いはずです。
コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )
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だから、景気の振るわない今、更なる増税は回避すべきだ。
そういうことでしょう。
じゃあなぜ「増税の延期」なんでしょう?
前回失敗して、今もまだ景気が良くないなら、「減税」に踏み込むべきでは?
「5%に戻します(戻しましょう)」
そういう主張があっていいはずです。
だって、5%の時はそれなりの景気だったのに、8%になって以降振るわないのだから、「負担の重い8%のままじゃずっと振るわない」ってことになりません?
元の重さに戻さないと、景気は振るわないままですよ。
そこで誰も減税を言わないところが、不思議です。
景気にマイナスだから増税するなってことであれば、プラスになる消費減税(廃税)を求めるべきなんじゃないかと思うんですけどね。
それから
>野党は、それこそ「選挙対策」をもっとまじめに考えた方がいい。政党が選挙に熱心で恥ずかしいことは何もありません。
はいかがなものかと思います。
現在野党である民進党は、民主党時代に後先考えない選挙対策をやり過ぎてにっちもさっちも行かなくなってしまい、国民から「詐欺師同然」との烙印を押されました。
「16.8兆円あります。国債増発しない」
「子供手当て26000円」
「高速道路無料」
「高校無料」
「ガソリン値下げ」
「最低でも県外」
そりゃあ、「選挙対策」としては立派でした。
でも、その後の民主党の手足を完全に縛ってしまい、かえって支持率を落とす羽目になりました。
同じ顔が、また言うんですか?
「増税?しません。財源?あります。どこにあるかって?どこかにあります。いや、多分、あると思う・・・よね?」
岡田、枝野、安住、細野、馬渕、松野・・・
あれだけ詐欺師まがいのことをした連中が、また、同じことを掲げて選挙しても、どうにもならないと思うんですよね。
さすがに国民も覚えてますよ。
まだ、6~7年位前のことですし。