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テレビ出演のコツ?

さる親しい友人がテレビに出るというので、「何かアドバイスはないか?」とメールしてきた。筆者は、時々テレビに出るといっても、ニュースなり情報バラエティー番組のコメンテーターとして時々出る程度であり、コメンテーターは番組中では言わば「お客さん」だから、それほど難しいことをしているわけではないので、この質問に回答するには明らかに役不足なのだが、かなり親しい友人からなので、以下のように、日頃考えていることを返信してみた。

ポイントを二つ述べているのだが、これらは、筆者が上手くやっていること、というよりは、「なかなかうまくできないこと」について述べたものなので、テレビで筆者を見かけることがあった際には、読者は、「ああ、やっぱり、上手くできないのだな」と思って、笑って欲しい(笑ってくれる視聴者も、有り難い視聴者である)。

■<友人への回答>
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① 要点その一は、目線をうろうろさせないこと。

「目線」は、ディレクターがなかなか的確に指示してくれないので戸惑うことが多いのですが(「自然に」と言われても、何が自然か分からずに却って硬くなる・・)、”複数の聴衆の前で、司会者と自然に話をしている”という気分で目線を動かすのがいいと思います。カメラ目線に固定すると、偏執狂みたいで変な感じになりますし、目線がうろうろ動くと、これまた落ち着かない変な感じになります。ちなみに、私がよくやる失敗は、首ごと動かさずに目玉だけを動かすことです。これは、少々慣れてきて、時間や、モニター画面の映り方の様子など、周囲をチェックする余裕が出てきたことでかえって起こっているのですが、首の動きはそのままに、目玉だけ左右することがあり、後から録画を見ると妙な感じです。司会者と自然に話しているつもりで、首を柔軟に動かしましょう。カメラの方で追いかけてくれます。撮影前に、首を左右にゆっくり回すといいかもしれません。

② 要点その2は、結論を先に話すこと。

どうしても、前提条件→理由→結論、あるいは、理由の前に、反対意見とそれがダメな理由などを入れて、結論を最後に持って行って、論理的に話したくなるのですが(きっと大先生もその傾向がおありでしょう)、これは、テレビ向きではありません。生の場合は時間が足りなくなることがありますし、収録&後から編集の場合でも、編集担当者が論理を十分追えないことが多いので、先ず、言いたい結論を極端であってもいいから言ってしまって、その補足、理由、あり得る反対意見へのコメント、etc.と続けるといいと思います。これは、一般的な賢い人の話し方とは異なるので(語順的には、女性によくある話し方ですね)、抵抗感がありますが、テレビの発言の深みとは、まあ、この程度のものであり、これを前提に何かを伝えなければならないと割り切る方が良いようです。話し方という点では、「早口」(これも私の陥りやすい癖ですね)にならないことと共に、生ではなくて収録の場合には、「たくさんしゃべりすぎない方がいいこと」もお伝えしておきます。たくさんしゃべると、不適切な部分を編集で使われるリスクが増します。どうも失敗がカバーできることのメリットよりもこちらの方が多い。また、同じ質問を何度も訊いて、自分の気に入るようにしゃべらせようとする不届き者が時々いますが、同じ質問には、「さっきお答えしたでしょ!」と答えてやって、質問の意図を質した方がいいことがあります。ちなみに、生の方が失語や失言のダメージがでかいのですが、私は生の方が収録よりも圧倒的に好きです。
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「生が好きだ」などと生意気なことを書いてはみたが、「NEWS GyaO」の昨夜のオンエアをPCで見てみると、何のことはなく、①も②も上手くできてはいない。まあ、諦めずに、気長に直していこう。
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