コメント
 
 
 
Unknown (takahashi)
2009-08-06 09:22:51
マニフェストの中身も微妙だが、自民党の「責任力」というコピーにそもそも違和感がある。
過去10年で国の借金を300兆円増やした責任の総括はどうなっているのだろうか?
 
 
 
素朴な疑問 (ny)
2009-08-06 09:42:00
すいません、エントリーとは無関係の話題ですが・・・。

先進国+日本の株をETFで持つ、という山崎の著書での提案に関してですが、新興国株は入れなくて良いのでしょうか。
新興国の成長がウンヌンとかではなく、単純に世界の時価総額に占める割合がかなり増えている事と、より幅広く分散をするという意味でなんですが。

ややこしくなるから省いた、というだけの理由でしょうか。
ちょっと気になったんですがどうでしょう??
 
 
 
Unknown ()
2009-08-06 12:35:56
世間の浅はかな風に乗り、マニフェストを比べて見ようとやるのが、やはり浅はかな事である。


そもそも自民党にマニフェストが必要か? そしてマニフェストですと、出して来た物はマニフェストと呼べる代物か? この2点を考えるだけで、民主党のマニフェストと比べるところまで行き着かないのである。


長々書かないが、マニフェストの意味を理解していない者が、あまりにも多い事に驚かされている。


 
 
 
Unknown (xtc4241)
2009-08-06 12:40:35
こんにちは(いま6日12:20頃です)

>結局のところ、両党のマニフェストは、何れも穴の開いた靴下のようなものだ。

これは随分な言い方ですね。
自民党はもう党としての体をなしてない。論外でしょう。
それと同じように民主党を扱うのは、世間にいる評論家と、
同じになってしまったのでしょうか?

例えば、年金制度のこと。
妙に余裕を持たせたことへの苦言・・・どこまでやっても答えは同じといいたいのですか。
しかし、この問題は「消えた年金」の人たちに対して、繊細に扱わなければならない問題を含んでいます。
それで、2年を当てるといっているのではないですか。
もちろん、次の手も持っていると思いますよ。

それに最低賃金の問題。
民主党も、企業側、特に中小企業に対しては、考慮していると思います。ただ、理想形(あるべき姿)として打ち出しているのしょう。
現実になったときは様々な方面を考慮することは間違いないところだと思います。

とにかく、いままで、まかしとけばなんとかしてくれる
という意識から
ほとんどのことを情報開示して、みんなで考えようとする姿勢は全然違うと思います。

最後に、
山崎さんには、あんまり俗っぽくならないでほしいと説に思います。
 
 
 
農家がそんなに大事か (佐藤健)
2009-08-06 12:51:39
日本一国だけによる解決の及ばない地球環境や世界平和など選挙の争点にするに余りにも大きなテーマはマニフェストの隅に追いやられ、現金給付のような即効的な方法が前面に出てくるようになったことは良い点だと思います。

ただマニフェストの記載に民主党のみならず社民党まで農家の所得補償に踏み込んでいますが、どうして農家をそこまでして保護するのか不可解なところです。
なんといっても恒常的な所得補償は、他の自営業者や労働者から見ると手厚すぎますし(私のようなショボイ甲斐性なしな労働者からすると近郊の農家は地主というちょっとした財産家でもある)、そもそも現在まで農業分野は関税等の輸入障壁や新規参入者の農地取得が困難である現状ゆえに、他の分野より非常に長期間保護されてきたはずです。
現状維持の所得補償より、農家自身が自身の力で変化して欲しいものです。そしてもっと言わせてもらえば、後継者は必ずしも自分自身の子供に拘らず農地の跡継ぎを見つけてさっさと譲って欲しいです。そしていつまで経っても後継者が見つからないなら廃業し、そんな農家ばかりの集落なら政府は廃村をも視野に検討すべきです。そこで暮らしたい人がもう後に続かないのですから。
過去長らく日本の食料自給率は50%以下で低迷し、日本の農家は国民の大半を食わせてこなかったし、たぶん今後も出来っこないでしょう。高齢者が多く占める農業はこれからどんどん従事者が減少し(票田としても魅力的でないはず)、食料は相変わらず輸入頼りに違いありません。
私は既存の農家保護以上に、貿易を頼りにせざるを得ないと思います。
 
 
 
評価までの仕組み作り (年上女房っていいですよ)
2009-08-06 16:41:50
会計が、第三者が見て前年比、他社比、予算達成度などがわかるようになっているのと同様に、マニフェストフォーマット(誰が作る?)に沿って各党に書いてもらえると前回選挙からの成果総括も各党比較もしやすいのですが。

要は国民が自分で各党マニフェストを評価できる仕組みを整えて欲しいのです。
 
 
 
Unknown (BI支持者a)
2009-08-06 19:51:25
>佐藤健 様

>農家の所得補償に踏み込んでいますが、どうして農家をそこまでして保護するのか

最大の目的は食料安全保障の観点から一定以上の食料自給率を維持するためです。これはヨーロッパの先進国でも行われている政策で特異なものではありません。民主党も社民党も選挙の方便ではなく、遠大な国家戦略の一環として提唱しているのです。

君子は国を民を憂慮し、小人は我欲のみに執着する。悲しいのは小人の我欲、かえって国を民を衰亡させる。
 
 
 
農家への戸別所得補償は (農家ではないです)
2009-08-06 21:49:20
選挙用の空手形ぢゃないでしょうか。完全な憶測ですが。

いずれにせよ、今回の選挙で争点とすべきはマニフェストではないように思います。

いみじくも麻生さんが仰るとおり「責任力」が肝心な所で、その点、自民党が全く以てダメダメなのは証明済み。よって未知数な民主党へ1票。

だと思います。
 
 
 
備蓄だけでは食料は不安ですか (佐藤健)
2009-08-07 00:00:05
>BI支持者a様

BI支持者aさんはじめまして、コメント有難うございます。

穀物を豊作のときに内外から分け隔てなく購入・備蓄し、凶作のときは放出すれば世界が丸く収まりませんか。日本市場が開かれれば自然に食料の増産に投資が向かうのはずですから補助金等発生しなくて結構なことだと思います。賃金の高い日本人に所得補償をするより低賃金の国から購入した方がお金の使い出があり、雇用・所得が増えればその国の人々からも有難がられるかもしれません。
豊作が続いて備蓄品が古くなりそうだったら、貧しい人への援助としてもいいと思います。
凶作が続いたら、第二次大戦直後の頃のように空き地でカボチャばっかり育てて食べましょうか。
 
 
 
Unknown (YSK)
2009-08-07 00:59:19
>低賃金の国から購入した方が、、、

低賃金の途上国を飢えさせるおつもりですか?
農業に対する補償は、かのアメリカでも顰蹙をかうほど行われていることですよ。

我が国の食料に対する安全保障はあまりにも心許ない現状であることをご認識ください。
報道されてない”知るべきこと”は、やまほどあります。
 
 
 
農家への補償 (山崎元)
2009-08-07 02:46:56
「食糧自給率」がどの程度大切かという問題は、議論がやかましくなるので、取りあえず棚上げして考えます。

現実論から考えて、農家への補償は、票が効率よく買える(或いは、補償をしないと反対側に票が入る)からではないでしょうか。「食料安全保障」とか「食料自給率」というのは、その政策のための方便なのではないでしょうか。

食糧自給が日本にとって本当に大切なら、農業に関する規制緩和をもっと行って、企業が大規模で効率的な農業に乗り出すような政策を取るべきではないでしょうか。

そういうことが行われず、零細農家が保護されたり、減反に対してお金が支払われたりするというのは、農家への補償の真の理由が「食糧自給率」ではない状況証拠ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
 
 
 
勝てば官軍 (関西より)
2009-08-07 12:53:48
選挙に勝たないと結局何も為し得ないのですから、天の声を発していた重鎮は国会には顔を出さずに農家に足を運んでいたのですよね。その結果が先の参院選で明確に成果として出たんだと思います。後は政治に興味のなかった子育て世代にしっかりと手当てを支給すれば投票率も上がり、勝利が見えてくるという計画なのでしょう。
郵政選挙で踊った国民に『本当は反対だった』と言ってしまった時点で勝負は決まっているように思います。
農業に関して言えば、原産地がどこであろうと安いものを求める人もいれば、高くても国産品を求める人もいる。価格保証で強い農業は育たないと思います。
 
 
 
政治は経済だけなのか (かくせいⅢ)
2009-08-07 15:22:04
政治が行うべきことは「経済」だけなのか。

ダイアモンド誌のマニュフェスト比較を読んで、エコノミストだからそうなるのか、思想的にそうなるのかわからないのですが、国家観の喪失したお話で終わるが、それだけで良いのだろうか。

米国の覇権が崩れだす時代に、国家観のない「銭の配り直し」だけのマニュフェストのみで終わることは、将来に大きな禍根を残さないとは思えない。

経済だけに焦点を絞り、自分たちの国家観の立ち位置をぼやけさせて、移民1千万人、外国人参政権問題などを隠し通していることに言及がないことが解せない。
 
 
 
Unknown (YSK)
2009-08-07 16:54:38
>「食糧自給率」がどの程度大切かという問題は、議論がやかましくなるので、取りあえず棚上げして考えます。

山崎様、これ↑を棚上げにしてしまったら、
これ↓しかなくなるのは当然の事。

>現実論から考えて、農家への補償は、票が効率よく買える(或いは、補償をしないと反対側に票が入る)からではないでしょうか。「食料安全保障」とか「食料自給率」というのは、その政策のための方便なのではないでしょうか。

何だか、馬鹿馬鹿しくなってきました。
 
 
 
官僚の裁量ということは (へなちょこ技術者)
2009-08-07 17:01:53
経団連は自民のマニフェストを支持してるみたいですね。
法人という人達も
"税金払ってんだからコッチにもバラまいてくれ"
ってことなんでしょうね。
 
 
 
割り勘 (楽林)
2009-08-07 19:25:27
マニフェストを読んだ印象
「さぁさぁ割り勘なんだから
 遠慮せずどんどん食べて飲んで」
て感じ。


「君たちとは趣味が合わないから
 いらないものはいらない」と
断ることのできる政治は
できないものなのでしょうか?
 
 
 
マニフェストは有害では (犬好きのB型)
2009-08-07 19:55:31
山崎さん

はじめまして。山崎さんのコラムはどれも楽しみに拝読させて頂いております。

いきなり議題と離れてしまうようで恐縮なのですが、私はマニフェストは、現状ではデメリットがメリットを上回るので、廃止にした方が良いと思っています。
そもそも、多くの部分が実現しないだろう将来の政策をもとに政党を評価するというのは、ナンセンスでありリスクが大きいのではないでしょうか。それよりも、各党の支持母体や政策集、廃案を含め今までどんな法案を国会に提出してきたのか等を一覧にして配る方が、各党の哲学や、社会のどの層の利益を代表しているのか、またどの方向に国を動かそうとしているのかが理解できて有用な気がします。それにこれなら嘘がつけませんし。今後の話を聞くのも良いですが、あくまで参考程度に、8割引ぐらいで加点するべきでしょう。

現在のマニフェストは、都合のいいことを並べ立てることで、巧みに政党の本性を隠す手段として利用されている気がします。多くの無党派層がマニフェストだけを見て投票してしまうのは、マニフェストの弊害ではないでしょうか。マニフェストがあるせいで、多くの国民が思考停止状態に陥っているように見えます。
私個人は、一部に極左を抱え、多くの反社会的な組織を支持母体に持つ民主党に投票することは、マニフェスト以前に、リスクが大き過ぎてとてもできません。実際に政権を取ったら、何をしでかすか分からない恐怖感があります。
山崎さんはいかが思われますか?
 
 
 
ネット選挙の解禁 (koneko)
2009-08-08 00:30:57
民主党は1998年からインターネットの選挙運動を解禁する公職選挙法改正案を提出しているのになかなか実現しない。
民主党はマニフェストにもインターネット選挙の解禁を盛り込んでいるのに、自民党は次の選挙ではそうなるだろうと発言、先延ばししている。

海外の先進国はほとんどインターネット選挙を解禁している。

インターネット選挙の解禁により、ホームページからの情報提供によって、有権者の選挙に対する関心が喚起され、格闘の政策を比較して議論できたり政策本位の有権者との対話が実現する。実現を期待したい
 
 
 
ブログに本文引用しました (ぴろし)
2009-08-08 00:59:37
こんばんは、ぴろしと言います。
初めてのコメントです。

エントリー内容の喩え話が面白かったので、
ブログにて引用させていただきました。

GoogleのBloggerでトラックバックの方法が
分からなかったので、念のためコメントを
残しておきます。
http://pilosophy.blogspot.com/2009/08/blog-post_08.html

今後も楽しみにしています。
 
 
 
RE 農家への補償 (BI支持者a)
2009-08-08 01:12:12
山崎様

一介の農家への戸別所得補償を支持する者
ですが、思うところをコメントさせていただきます。

>農業・・・以外の職業でも困っている人は一杯いる

農家への所得補償は
「農家が困っているから補償する」のではなく
欧米で食料安全保障・文化保護などの観点から行われており、自民党の農水政策を継承するより遥かにマシなので我が国でも輸入?しようというようなものだと思います。

>農家への補償は、票が効率よく買える

欧米では食料安全保障・文化保護などの観点から農家への所得補償が行われています。
「農家の現金収入の半分が政府からの
補助金」とも言われています。今回の
民主党や社民党は欧米スタンダート?を調整して取り入れるようなものだと思います。
欧米で一定mの実績のある制度の輸入のようなものであり、単に農家の歓心を買うと卑しいものではありません。そもそも、現状の自民党の農水政策が酷過ぎるという現実があります。自民・農水政策は農家・農産物・日本農業のためではなく、自民党と(農家をほとんど代表しない)「農協」と農水省の3者の利益のために行われているとしか思えません。個別所得補償をしますと「農協」は中抜きされ、政治的に壊滅するでしょう。政治主導・脱官僚を目指しているので所得補償についての権限を農水省に与えないと思われます。このため、下記は杞憂かと。

>農水省が予算を使い、政治家が農家の票を政策的に買収

それとも、山崎様はそもそも欧米の政権も「農水省が予算を使い、政治家が農家の票を政策的に買収」していて怪しからんとお考えなのでしょうか?

>規制緩和をもっと行って、企業が大規模で効率的な農業に乗り出すような政策を取るべき

経済理論的にはそうだろうと思います。
しかし、欧米で既に一定の実績がある政策を
輸入することにより一定の効果が期待されます。ここで我が国独自の実験をやるより
コスト・パフォーマンスが高いと思われます(
郵政民営化だけでも総選挙になってしまいました)。
 
 
 
食糧自給率 (山崎元)
2009-08-08 02:18:05
>YSKさま

私が、食糧自給率の話を「棚上げ」といったのが良くなかったかも知れませんね。

論理的に考えていただくと分かると思うのですが、私は、農家を補助する理由が食糧自給率が大切だからではあり得ないだろう、と言っているわけです。(←本当に大切なら、もっと異なる政策が取られていたはずだから)

食糧自給率が大切かどうかという問題は、農家への補助の可否とは別に存在し得ます。

たとえば、食糧自給率が本当に大切なら、もっと大規模で効率的な食料生産を促す政策を緊急且つ大規模に行う必要があります。この場合、零細農家はたぶん減ることになるでしょう。

今の状況での農家への補助の理由が「食糧自給率が大切だから」というのは、見え透いたインチキだと思います。

>BI支持者aさま

>>山崎様はそもそも欧米の政権も「農水省が予算を使い、政治家が農家の票を政策的に買収」していて怪しからんとお考えなのでしょうか?

そういう可能性もあるでしょうし(多少はあるだろうと私は思っていますが)、欧米でそうでなくて、日本ではそうなのだという可能性もあるでしょう。欧米は関係のはない話です。

非効率的な農家に土地と人とを固定し、大規模で効率的な農業が発展しない現状の農業政策は、日本経済にとって非効率的な弱点の一つでしょうし、食糧自給率の低下要因である可能性もあります。



総合的な印象は、農家の票は補助金で買収しやすいのだな、と思います。

文化だの、食糧自給率だのという理由には説得力を感じません。他の産業にも文化が伴っているし、繰り返しになりますが、食糧自給率にこの政策は役立っていません。

 
 
 
マニフェストの可否 (山崎元)
2009-08-08 02:40:45
>犬好きのB型さま

いらっしゃいませ。

私もB型ですが、私は犬嫌いなので、少し意見が違うのかも知れません。

マニフェストについては、まだ政党も選挙民も十分慣れていないのではないでしょうか。どのくらいの具体性で「約束」するのか、約束にどの程度の拘束力があるのか、「加減」がまだ分かっていないという印象を持ちます。

それでも、一応、複数の政策を「本当に、公約なのかも知れない・・・」と思いつつまとめて眺めて物事を決める方が、「郵政民営化の可否を問う!」といった絶叫への賛否で決めるよりもかなりいいように思います。もちろん、貴殿は、絶叫で決めろと仰っているのではなく、法案の提出実績を問うべきだと仰っているわけですが、将来の約束は、やはりあった方がいいのではないかと思います。

>>私個人は、一部に極左を抱え、多くの反社会的な組織を支持母体に持つ民主党に投票することは、マニフェスト以前に、リスクが大き過ぎてとてもできません。実際に政権を取ったら、何をしでかすか分からない恐怖感があります。
山崎さんはいかが思われますか?

私は、ご本人には申し訳ないのですが、安倍さんのような能力の人が首相になってしまう自民党の方に気持ちの悪さを感じます。

「何をしでかすか分からない」のはどちらにも言えることのように思うので、時々政権を取り替えて、大きな事をしでかしにくいようにしておくのがいいように思っています。

>かくせいⅢさま

お久しぶりです。コメントありがとうございます。

ダイヤモンド・オンラインの拙文は、ご指摘のように、もっぱら経済の面だけを論じた、政権選択の判断材料としては不完全なものです(この点は「自民党編」の終わりにも断り書きを入れました)。

この点に関しては、いわゆる「国家観」について意見を述べるのは面倒だという個人的な思いもあるのですが(一つの文に複数の主題があるのも不都合ですし)、もう一点、この拙文が選挙公示後にも残ることへの考慮があります。

編集部からのメールで気が付きましたが、ネットで旗幟鮮明な意見を述べた場合、特定の政党・候補の当選を意図する図版の掲示と取られて、文章を選挙期間中に表示できなくなる可能性があるようなのです。

拙文では、この点を考慮して、敢えてマニフェストの全部を較べて優劣に関する意見を決めるような書き方を避けました。

選挙時のネットに関する規制が、編集部からのメールの通りだとすると、ある意味では、最も言論の自由が必要なときに、これが制限されるという理不尽があるわけで、困ったことだと思っています。

尚、私個人は、倫理的観点から外国人移民の受け入れに賛成、参政権の付与にも賛成です。
 
 
 
Unknown (BI支持者a)
2009-08-08 10:52:00
コメントありがとうございます。

>他の産業にも文化が伴っているし

なるほど。しかし、農業は食糧安全保障に直結するという点で他の産業と同視できない面があります。

>食糧自給率・・・などというものは政策目標として無意味

無意味ということはありますまい。安全保障は軍事だけとお考えなのでしょうか?「食糧」「安全保障」についてもきとんと考えるのがまともな先進国の政治家です。「食糧」「安全保障」について考える指標の一つが食料自給率です。この食料自給率が政策目標として無意味ということは安全保障上あり得ません。

>もっと大規模で効率的な食料生産を促す政策

(単に私が不勉強なだけかもしれませんが)日本でこの政策の具体性を帯びたアクション・プラン・レベルの話を聞いた記憶がありません。そのような場合、しばしば「絵に描いた餅」となります。さらには欧米の農業は日本よりも「大規模で効率的な食料生産」をしていると思いますが、それでも安全保障・文化保護の観点から手厚い補助金交付が行われていることに留意していただきたいと思います。

>食糧自給率にこの政策は役立っていません

役に立つと思いますが。この政策の趣旨に「補助金やるから農業を(廃業しないで)
続けてくれ」という面があります。日本においても食糧自給率の低下に歯止めをかける効果は期待でき、食糧安全保障の一環として機能すると思います。

>農家の票は補助金で買収しやすい

補助金行政は(特に自民党・旧経世会の元で)惰性のように行われ、もううんざりという心情は理解できます。しかし、補助金行政=買収=悪ではありません。「補助金行政=買収=悪」という図式は思考停止の産物です。
 
 
 
高速道路無料化について (朝風夕波)
2009-08-08 11:29:50
山崎さんの「立ち位置」が大変面白く、いろいろと参考にさせていただいているファンの一人です。
今回のマニュフェスト比較もいろいろ啓発されましたが、高速道路無料化(または大幅低額化)は是非実現すべき課題のように思っており、卑見を述べさせていただきます。
そもそも本件は、環境問題と対置するよりも、むしろ、すでに「投資済み」のポートフォリオ(?)の資産価値を如何に高めるかという観点、あるいは、投資済み資産(コスト)の経済効果を如何に上げるかという観点、即ちムダ取りの観点からも大いに推進されるべきではないでしょうか?
地方では、自動車社会が高齢者に冷たい社会システムを作り上げてしまった半面では、移動しなければならない大人一人、車一台の社会になっていることも事実であり、車なしには生活が成り立ちません。高速道路料金が高価であるが故に、一般道路を整備している部分がまだあり、ビジネスに、通勤に、生活に高速道路を活用できれば、経済効率、生活価値、特に地方の価値が上がる部分は膨大にあるような気がします。運送業者は、高速道路が高額であるが故に、一般道路を走るところもあり、経済効率、街の交通事情、業界の労働条件・環境から言ってもおかしな話です。全く、モッタイナイと言いたいところです。
具体的には、私の町から東京に出るには高速道路利用で運転するよりも、特急電車の方が割安です。日本はインターネットでの情報流通コストは安いといわれていると思いますが(それでも、通信費は高い!)、宅急便は高速道路で東京と地方を繋いでいます(よく見かけます)。恐らく、物流コストにしめる高速料金は世界一高く、これは日本経済の効率にとって由々しき問題のような気がします。高速道路を使えば通勤が楽な人は沢山いますが、街の道路を走るために、朝晩の交通渋滞は数十年来の課題です。(住)環境問題上も問題です。
数字で判断する能力はないのですが、もともと国民の税金で作った道路の上に、高額の道路目的税を徴収し、世界一の高額料金を取って、事実上、二重三重の税金を注ぎ込んだ上に、何やら、バラまき的自動車産業支援策で税金を再配分している姿は、完全な時代錯誤に思えてなりません。自動車産業のためにもならないと思います。
また、高速ゲートには、未だに、「ETC」と「一般」を併設していますが、高コストの押し付け、天下り先確保の典型事例でしょう。
 
 
 
食糧自給率 (RealWave)
2009-08-08 12:58:10
マニュフェストの記事なのに、コメントを読むと食料自給率で盛り上がっているので、ちょっとびっくりしました。少し前に私も「食料自給率の愚http://realwave.blog70.fc2.com/blog-entry-142.html)という記事を書いたのですが、山崎さんのファンの皆さんでも、食糧自給ナショナリストが多いのでしょうか。

食糧自給率向上を叫ぶのが愚かなのは

(1)たとえ食料自給率が100%を超えていても、その国の貧しい人は餓えてしまう。北朝鮮はマツタケやシジミを餓死者が出ても日本に売っていた
(2)逆にシンガポールやスイス(そして日本)のように金があれば食糧が輸入できなかったことはない
(3)例外は戦争で海上封鎖されたような場合だが、その時は石油も何も入ってこない。食料自給率を気にするより、備蓄や軍事強化に努力したほうがよい
(4)食料自給率は高い関税や農家保護政策を正当化する農水省のプロパガンダ

だからです。山崎さんのおっしゃる通り、農家の所得補償は食料自給率とは別の問題で、日本の農家の平均耕作面積がベトナムの2倍程度という、開発途上国並みの生活しか維持できないということに根本原因があります。

それでも自民党も民主党も農家の声を無視できないのは、組織票として力は依然あるからです。農家の票を無視できないのは欧米も同様ですが、日本は一票の格差や世界的な農業の競争力の弱さから特に農民保護が重要視されてしまっています。長期的な日本国民の福利向上には排外的な農業政策で農業を維持するのは不幸以外の何物でもないのですが。
 
 
 
食糧自給率の話 (山崎元)
2009-08-08 14:14:41
>RealWaveさま

コメントありがとうございます。また、充実した記事を拝見しました。

仰るとおり、日本の農業の問題点は低生産性にあるように思えますし、安全保障の問題として食糧自給率は「全く無意味」と言わないまでも、プライオリティーの低い問題ですね。

>BI支持者aさま

(1)農家への補助は、食糧自給率に役立っている面がゼロではないが、これはものすごく能率が悪いお金の使い方だということです。論理的には、食糧自給率が問題だとしても、別のお金の使い方がいいだろうということです。

(2)しかも、食糧自給率は安全保障上、重要なプライオリティの問題ではありません(詳しくはRealWaveさんの記事参照)。

(3)農家の票の買収、という見方は確かに手垢の付いた既存の視点ですね。問題は彼らの投票行動よりも、農業従事者を他の産業の人々よりも経済的に優遇すべき根拠がないことにあります。特定の産業従事者への補助金は端的にいってアンフェアです。

(4)当たり前ですが、外国でもやっているから、というは農家補助を正当化する理由になりません。外国にもバカや不公正なことはいくらでもあります。個々の問題をそれ自体として「思考停止せずに」検討すべきでしょう。
 
 
 
Unknown (YSK)
2009-08-08 14:24:12
山崎様

ご返答ありがとうございます。

私の申し上げたい事は”BI支持者a様”がすべてコメントされているので、追加で申し上げることはほどんどございません。

ただ、”RealWave”様が「食糧自給率向上を叫ぶのが愚かなのは」で箇条書きにされている内容につきましては、極論に過ぎると思います。

自給率100%などはまずありえませんし”マツタケやシジミでカロリーを補える訳もない。そして、我が国は北朝鮮ではありません。
また仮に海上封鎖などがなくても、輸出国が禁輸措置をとることで自由貿易が不能になることもあり得るでしょう。
シンガポールやスイスが食料を輸入しているのは金が在るだけの理由ではないでしょう。自給が困難な地理的条件と国際的に安定した地位があってのこと。
最後に、農水省のプロパガンダに関しては当然ありますし、今まではそれが唯一の目的に近かったかもしれません。しかし、そのことを理由に欧米諸国でスタンダードな認識である食料の安全保障に取り組まないのはあまりにも非現実的なのではないでしょうか。

それでなくても、我が国の常識が国際社会のスタンダードから乖離していることが多くあるような状態です。今後は一つひとつ検証しながら”普通”の国になっていってほしいものだと思っております。
 
 
 
高速道路 (山崎元)
2009-08-08 14:31:04
>朝風夕波さま

高速道路無料化、ガソリン税暫定税率廃止、についてどう考えるべきかは、私自身迷いがあります。

たとえば、昨年ガソリン価格が問題になったときには、「当面の景気には暫定税率廃止は案外妙案だ」と車の減った道路をタクシーで走りながら思ったものでした。

ただ、環境の問題がありますね。タバコが有害だから高率で課税されてもいいのと同様に、ガソリンも使用を抑制した方がいいでしょうし、そのためには相当の課税が正当化されるでしょう。

一方、ご指摘のように、既に作った高速道路を有効利用すべきだという観点がありますし、ETCなど汚い利権の元になっているものを無意味にしてしまうためにも、高速道路の無料化はスッキリしたいい政策だと思えます。

結局、
(1)環境のためのガソリン使用抑制はガソリン税を高額にかけることで行い、
(2)しかし、高速道路は無料にして設備として有効利用し、
(3)ガソリン税は完全に一般財源化する、
とうことがいいのではないかと思えます。

高速道路の整備は、必要性の高いものについて一般財源から手当てすれば良く、これに特定の財源を手当てする必要はありません。

余談ですが、タバコについては、その消費自体が望ましくないものだという立場なのでしょうから、税収が減っても一気に値上げすべきではないでしょうか。じわじわ上げるのでは、禁煙のきっかけがつかめないでしょうから、スモーカーに対しては、かえって残酷に思えます。

(注;私は元々タバコを吸いませんが、他人の喫煙にはまずまず寛容な方です。他人の食事時に近くでタバコを吸う人の無神経には怒りを覚えますが、それ以外は、「おしゃべり」と同じ程度に気を付けてくれればいい、と思っています)
 
 
 
高速道路の無料化 (RealWave)
2009-08-08 15:26:02
またまた、人の軒先を借りて自分のブログの宣伝をしているようで気が引けるのですが、弱小ブロガーということに免じてお許しください。

高速道路無料化についてはhttp://realwave.blog70.fc2.com/http://realwave.blog70.fc2.com/blog-entry-168.htmlに書いたのですが、結局は国民の負担を税金と高速道路料金のどちらでカバーしていくかの違いでしかありません。

高速道路はもう作ってしまっているし、借金は積み上がってしまっているのですから、有効利用を促進することが全体効率のために必要です。無料化への反発は、行動経済学的には埋没コストhttp://realwave.blog70.fc2.com/blog-entry-47.htmlへの抵抗感によるものと考えられます。

高速道路が無料化されることによる道路混雑は、ETCで混雑箇所の有料化を行えば済むことですし、環境への悪影響を防ぐには、直接的に炭素税をかける方が有効なはずです。

ついでで申し訳ありませんが、YSK様、

食料の安定供給は重要ですし、国家の最重要な義務の一つでしょう。問題はそれをどう実現するかです。少なくとも戦後一貫して続いた国産農業保護というより、農民保護は結果として食料自給率の低下を招いてしまったという事実に目をつぶってはいけません。

卑近な例では、昨年保護政策を行っているバターが不足してしまいましたが、保護を行っていないチーズは牛乳の生産が減っているのに不足になりませんでした。現実を見れば保護を行っている食物が、豊かな日本で不足させられてしまったのです。

もし本当に食料確保を行うなら、農民のことなど無視して純粋な産業として農業を育成することと、世界的な農業生産の向上が実現されるように、開発国への援助を増大させるべきでしょう。さらには、日本が「買い負け」しないように、日本人の生産性を高めるべきでしょう。

北朝鮮の例をあげたのは、人間というものは結局は経済的にはエゴイストの集まりで、金を払わなければ自国民かどうかに関係なく、高く売れるところに自分の生産物を売りたがるものだということです。輸入禁止で食料を確保しようとすると大規模な密貿易や不正が横行することになることが予想されます(戦後の日本も、北朝鮮も旧ソ連も闇市が栄えました)。

ただ、「農民を無視」するというのは政治的には非常に困難です。EUにはバターなど農産物の余剰が積み上がって、EU予算を大量に食いつぶしているのですが、農民の保護はEUのような国際協調を重んじるところでも、とても簡単にはできません。農業問題は極めて政治的問題なのです。
 
 
 
Unknown (平ちゃん)
2009-08-08 15:45:04
高速料金無料化については、下添付のような記事がありましたね。

高速道路料金の無料化については、私の率直な感想では、例えば、欧米では原油価格の上昇、環境問題を前提に、脱クルマ社会的な高速鉄道の整備等に政策の重点を移しているというのに、どうして日本ではクルマ社会をさらに強化するような政策が手放し?で評価的に扱われるのかが疑問に思われます、、、環境問題については百歩譲っととしても、日本をクルマがなければ暮らせないような社会にして、その後原油価格の高騰が進み十分なガソリンが行き渡らないようになったら日本の社会はどういうことになるのでしょうか?(電気自動車の可能性もなくはないですけど)

高速道路料金の問題は単に高速道路だけの問題に留まらずに、日本社会の都市機能のあり方、国土開発、鉄道を含めた輸送手段のあり方その他にかかわって来るものであり、本来、そうした全体を見渡したうえで決められていくべきものであるとの指摘もあるようで、なにか、欧米では無料だから日本でも無料にしようと言った簡単な話で済ませられるような話でもないようにも感じられますけど。

、、、あと先を考えずに高速道路料金が無料化されたために、日本各地で乱開発が進み家や郊外型ショッピングモールができ米国のようなクルマがなければ全く機能のしない国土になった挙句に、原油価格高騰で国富の多くが原油代金として産油国に流出するようなことになる事態を心配しますけど

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090808-00000009-mai-soci
<1000円高速>損失5億円 渋滞や新幹線利用減
8月8日2時30分配信 毎日新聞

 高速道路料金を上限1000円に割り引く制度で、東京-名古屋間では今春の大型連休(4月25日~5月6日)に最大で5億円近い社会的損失が生じたとの試算を、有村俊秀・上智大准教授と岩田和之・日本学術振興会特別研究員がまとめた。渋滞による移動効率悪化や東海道新幹線の利用者減が主な要因という。二酸化炭素(CO2)排出量も昨年同期に比べ5割以上増えた。制度はお盆期間の平日も実施中だが、地球温暖化と経済対策の両面で検証を迫られそうだ。

(中略)

 さらに、渋滞時の速度が時速40キロになったと仮定すると、ガソリン消費量は2353キロリットル増えた。それに伴いCO2排出量は昨年同期より、1000世帯の年間排出量に相当する5500トンが上乗せされたことになる。

 有村准教授は「全国でみれば、損失はさらに膨らむだろう。高速道路の無料化が議論されているが、混雑が生じる可能性のある区間や時間帯には適切な料金設定が必要だ」と話す。【大場あい】
 
 
 
Unknown (YSK)
2009-08-08 15:57:32
>RealWave様

ご返答ありがとうございます。

>農民保護は結果として食料自給率の低下を招いてしまったという事実に目をつぶってはいけません。

そうならないための個別の所得保障でしょう!(^^;)
かつては農民保護に名を借りた利権団体保護が横行していたのではないでしょうか。
今後も、しておけば当然そうなるのでしょうしね。当然数字で管理しなければいけないでしょう。


>輸入禁止で食料を確保しようとすると

輸入禁止ではなくて、他国から日本への輸出禁止です。そいういうこともありそうな国際情勢ですし。
私が心配してもどうしようもないのですから、まぁ良いのですが。

おそらく憂う気持ちは近い物があるのでしょうが、方法論でなかなかまとまりませんね。


>もし本当に食料確保を行うなら、農民のことなど無視して純粋な産業として農業を育成することと、世界的な農業生産の向上が実現されるように、開発国への援助を増大させるべきでしょう。さらには、日本が「買い負け」しないように、日本人の生産性を高めるべきでしょう。

ご提案の上記方法にも、相当な国費がかかりそうですね。労働者はやはり派遣が中心でしょうか。国を形成しているのは結局は個人です。個人を大切に扱わない国家は、幸福感の乏しい寒々しいものになりそうですね。
 
 
 
もっと大きな観点を (よさぼうず)
2009-08-08 17:03:45
諸氏のご意見とは違いますのでご了承下さい。
マニュフェストとして他の意見はあるかと解釈して私のマニュフェスト提案を致します。
それは経済成長に対してです。
まず民主党の基礎年金導入する年金改革を行い企業負担を減らす。同時に法人税を25%程度に減額する。
この財源として消費税を15%とする。→これで雇用と賃金が守れる。また将来に対する安心感から個人消費が拡大する。(もちろん消費税は付加価値税とし脱税を回避しドイツのように生活必需品には5%を維持する。)

ETAを各国と2年以内に締結する。
そのために農家の個別所得保障もやむなし。

官僚改革を行う。特に外務省に経済専門官を上席として配置し、日本国製品のセールスマンとする。当然民間人を雇う。

公務員の退職金規定の総務省通知60カ月程度を廃止し、民間実態に準拠した形にすると改定する。これにより国地方合わせ年間数兆円は予算がうく。

共済年金は議員年金と統合させ自滅させる。決して厚生年金と統合させない。また、職域加算分をやめさせる。

米国とは韓国同様核の傘にいれてもらう。米国国債は5年物までしか買わない。

労働市場の流動化を図るため、法律改正と同時に公務員業務の民間委託への積極化を行い、委託出来ない業務はワークシェアさせる。

他にメタンハイドレードや太陽電池等の技術及びノウハウ開発等課題はあるが、「経済成長の土台を作るべきである。」というのが主眼である。自民・民主とマニュフェストでは「日本沈没」である。
しかし、投票はとりあえず民主党しかないのは山崎さんと同じであります。
 
 
 
すみまぜんミスタイプしてしまいました(YSKさんへ) (RealWave)
2009-08-08 17:14:42
>>輸入禁止で食料を確保しようとすると

>輸入禁止ではなくて、他国から日本への輸出禁止です。

すみません。これは「輸入禁止」ではなく「輸出禁止」のミスタイプです。自国への食糧(に限らず、資源・生産物を問わずです)を輸出禁止で確保しようとすると、自国民へは外国より安く売るという施策になります(高ければどこからでも買えます)。

輸出禁止を行う国は、密輸出、闇市場への流出というやっかいな問題を抱えることが多いのです。メキシコの石油が安くなった時、アメリカ人が大量に買出しに来ました。

輸出禁止が有効に働くと、食料品なら農民の反発という政治的問題も生じます(農民が関税で安い外国品の輸入を制限しろというのと逆ですね)。

>ご提案の上記方法にも、相当な国費がかかりそうですね。

おっしゃる通り、最後は金が問題になります。食料確保は銭金だけの問題ではないとは言っても、経済原則にそぐわない政策はいつも実行に困難が伴います。ただし、私は日本人の生産性向上以外に本質的な食糧確保の手段はないと考えています。

>労働者はやはり派遣が中心でしょうか。

生産性が低いままで、国際競争力を維持しようとすると、労働賃金を押さえることになります。造船業はあっさり低賃金の韓国に負けてしまいましたが、派遣の労働力(クビにしやすいことを考えると安い労働力です)に頼らざる得ないのなら、自動車産業も国外に出してしまった方が良いはずです。乱暴なようですが、これは比較優位という経済学では、相対性理論と同じくらい真実と信じられている理論の結論です。

比較優位の原則が簡単に適用できないのは、派遣で自動車会社で労働者になっている人が、MBAを取ったり、弁護士資格を取って、もっと生産性の高い職種に移行することが簡単にはできないからです。これに対し企業は簡単に国外に出ることができます。経済学を単純に適用できないのは、人生を簡単にやり直しすることができない人間が相手だからです。

>個人を大切に扱わない国家は、幸福感の乏しい寒々しいものになりそうですね。

だからこそ、簡単に人生をやり直せない個人の幸福度を高めるということで政治が必要になるわけです。ただし、政治的ということが経済原則に反してよいということに直ぐにはつながりません。経済のリアリズムを見つめた上で、的確な政策を打つことが必要となります。繰り返しますが、戦後の農業政策が失敗したのは経済原則をわきに置いて進めた結果に他なりません。
 
 
 
Unknown (YSK)
2009-08-08 19:31:58
RealWave様

たびたびのご返答、ありがとうござます。
RealWave様のご意見、拝読致しまして思いは同じであることを確認致しました。

ただ、RealWave様のお考えは、経済原則と政治主導の境界がやや曖昧ではないかとも感じております。また我が国の農業は品質を保ったままでは、広大な農地と低い人口密度を持つ国々に比較して、決して生産性が一定レベルを超える事はないのではないでしょうか。したがって誰がやろうと、どのようにやろうと、賃金が大幅に上昇するなどということは考えにくいと思っております。

私は農業関係者ではありませんし、農家を弁護してもなんの利益もありませんので、誤解無きようお願い致します。それでも農家や農業は護るべきものだと考えております。

大変失礼致しました。
 
 
 
よかった(YSK様) (RealWave)
2009-08-08 20:32:53
YSK様、

>思いは同じであることを確認致しました。
ご理解いただいて感謝します。YSK様の意見を拝見して、考えの基は同じであると感じていました。山崎様の軒やを拝借して、長々ご返答したのも、その故です。

>我が国の農業は品質を保ったままでは、広大な農地と低い人口密度を持つ国々に比較して、決して生産性が一定レベルを超える事はないのではないでしょうか。

私も農業は専門ではありませんが、狭い国土で農業の生産性は高くなれないという、長年の常識は疑う必要があると思います。

石油は1リットルで8千Kcal以上の熱量を発生します。熱量だけ見れば、石油1リットルで大人4人が1日活動できる熱量があります。車などと比べれば人間は、物凄く効率が良いのです。人間が車なら、90リットルで24時間、1年中走り続けることができます。日本人全部が石油で動くなら、使用量は年間約1千万トンです。これは日本の年間石油輸入量の5%にしかなりません。

バカバカしい計算に思えるでしょうが、食料に転換すべきエネルギー量はごく少ないのです。もちろん、エネルギーを食料に転換する効率は100%などでは全然ありません。肉を食べれば、そこで効率はまた低下します。

しかし、純粋に工業的な方式に農業生産を改めれば、カロリーベースの食糧自給率を100%にすることは、日本国内で十分に可能でしょう。もしかしたら、製鉄所10個分くらいの面積でできてしまうかの知れません。

夢物語のようですが、土という肥料や水をどんどん流しだす効率の悪い工場設備に、太陽という密度が低く、しかも制御不能のエネルギー源を使って食物を生産する伝統的農業ではなく、工場設備で、安定したエネルギー源で食物を生産すれば、圧倒的な生産性の向上が行えるはずです。

夢の実現には、遺伝子工学、農学、化学、プロセス技術を投入しなければなりませんし、もちろん莫大な資金、人員も必要です。

しかし、部分的にはいまやかなりの食物が工場で生産されています。できることから始めるという発想なら、大規模な技術的ブレークスルーは必ずしも必要ではありません。

あらゆる産業で、最大の環境破壊を行うのは農業です。製鉄業も、化学プラントも環境負荷を農業ほど派手には与えません。農業は森林を破壊し、水を浪費し、農薬をまき散らしエコシステムを滅茶苦茶にします。江戸時代の安定したエコシステムの下でさえ、日本の森林は今ほど美しくなかったと言われています(このあたりは要確認ですが)。

すみません、人の軒先で長々語りすぎました。この話題はもう少し詰めて、いずれ自分の庭先で展開します。

 
 
 
お礼 (山崎元)
2009-08-08 23:28:44
RealWaveさま、YSKさま

丁寧な議論、どうもありがとうございます。大変参考になりました。

>>いずれ自分の庭先で展開します。

「展開」されたときには、教えて下さい。
 
 
 
民営化すればなんでもよくなるのか? (Rエコ)
2009-08-09 00:51:49
>よさぼうず

民間への委託、あるいはその中間の独立行政法人化というのは、今のところ大半が失敗に終わっているか成果が見えないケースが多いのではないでしょうか。

というのも、採算ラインがとれない事業が放り出されるケースがままあるからです。また、議会も住民もそれを望んでいるケースが多いようです。

しかし、これはよく考えてみればおかしな話と言えます。採算が取れない事業だが、地域に取ってあるいは住民に取って重要な施設だからこそ公立なのでしょう。
ところが、「これは採算が取れないから民間に委託しよう」となっている訳です。
むしろ、採算が取れる事業こそ民間に委託したり売り渡したりするべきところでしょう。その方が税収も期待できますしね。

また、民間風になることで逆に新たな利権やあまり褒められない慣習ができあがってくることもあります。
公務員だと取り締まれる事でも、看板だけでも民間という事になると、公務員に対するようにはいかなくなりますからね。

というわけで、民営化が絶対にダメだとはいいませんが、もう少しその功罪についての議論を深めた上でやってもらえないかと思っています。
 
 
 
東北地方の選挙分析 (きむ)
2009-08-09 01:50:10
皆様のコメントを楽しく拝見させていただいております。
選挙における農家票についてですが、東北地方に住んでいるとメディアの選挙分析には必ず農家票についての意見があるのですが、いつも「農家票」がどの程度選挙に影響があるのか疑問を持つのです。


①「農家」を兼業と専業に分けなくていいのか。
山崎さんのいうように中小規模の非効率的な農業が続いている背景には、「先祖代々の土地を絶やすな(手放すな)。」という思想が根強いと聞きます。そのような思想を持つ農家は兼業(農業以外の職業)を中心にして農業をしている人も多いし、また農業中心であっても中小規模の零細農家は兼業をしなければ生計が成り立たないことがあり、農業以外の政策も相当程度重視するのではないでしょうか。当然「ないよりはもらえる方がいい」し他分野と農業とで政策への関心の度合いは違うと思いますが、農業以外での収入(社会保障等も含めて)が上がればそれでもいいという農家も多いと思います。


②農家票の「組織力」は残っているか。
農家票が重要になる田舎では「誰がどの候補者に投票したかわかる」とさえ言われていました。そのようなプレッシャー、いわば「組織力」があればこそ農家票は意味を持ちますが、そこまでの「組織力」がなくなったと思われる現在において農家票の影響がどれほどあるか疑問です。もし逆に「組織力」が健在であるとしても、そのような場所ではその土地において人間関係などが重視され、政策での得票が見込めないのではないでしょうか。


以上、雑になって申し訳ないのですが、本エントリーのコメントと関連して私の日頃からの疑問を書きました。


蛇足ですが、経済のプロである山崎様が、ダイヤモンドというある種の「公的な場」で経済に絞った議論を展開するのは大変いいことだと思います。「需要」があるのでしょうが、テレビ等の大きなメディアにおいてタレントさんが「評論家」面でなんでもかんでも批評する(しかも大概見当違い)のは見ていて気持ちが悪くなります。
 
 
 
プロデューサーの勘違い (山崎元)
2009-08-09 04:03:44
きむ様

こんにちは。

本当は、自分からエントリーの趣旨に外れたコメントを書いていてはいけませんが、ちょっと脱線します。

>>タレントさんが「評論家」面でなんでもかんでも批評する(しかも大概見当違い)のは見ていて気持ちが悪くなります。

お気持ちは、よく分かります。

意見の質が悪くても、「素人」がコメンテーターとして使われる理由としては、(1)「素人目線」を導入することで視聴者の共感を得たい、(2)素人を入れることで内容が難しくなりすぎることを避けられる、(3)「好感度」の高い出演者を使うとコメントの内容以前に視聴率を稼げる、といったことがあるのではないかと思います。

加えて、(4)どうせ視聴者の多くは難しい話が分からないので不満は大きなものになるまい、という割り切り(=自分に都合のいい決めつけという面もありそうですが)が、プロデューサー側にはあるのかも知れません。

しかし、視聴者の側では、視聴者が上記のような「パブロフの犬」のように扱われていることについて、そろそろ疑問と不満を募らせているのではないでしょうか。

最近、NHKの番組が好評で、民放の多くの番組に対する評価が低いのは、上記のような「気分」が視聴者の側にあるからではないかと思います(民放の番組制作予算が削られる一方で、NHKは資金が潤沢ということもあるでしょうが)。

そろそろ、テレビ・マン側が想定する「視聴者目線」のレベルを上げた方がいい頃合いに来ているのではないでしょうか。

ネットも新聞も見ない視聴者のレベルに合わせて番組の質を下げ続けると、テレビ番組がそれでも少しは持っていた「権威」を完全に失ってしまうことになりかねません。そうなってからでは、誰も、見向きもしてくれなくなるのではないでしょうか。

今なら、番組のマジメ度合いを上げるとまだ見てくれる人が居ますし、多くの視聴者にとってそれなりに新鮮だったり、魅力的だったりして映る余地があるのではないでしょうか。

低レベルに設定した視聴者に過剰適応しすぎると、テレビの可能性が、ますます急速に小さくなって行くように思えます。
 
 
 
高速道路の無料化 (朝風夕波)
2009-08-09 08:35:24
山崎様
ご回答有難うございました。
ガソリン税については、ガソリン高騰時に中小漁業者、農業者が悲鳴をあげたような逆進性(農業補助金とは逆に)が気になり、私の好きな地場の新鮮な近海魚や農産物が高騰することが心配です。また、車社会を余儀なくされている地方生活にも逆進性があるような気がし、どこかの国が先進諸国の環境汚染累積をなじるように、コンクリートアイランドで、ガソリンを撒き散らし、ガンガン空調してヒートアイランドにしている東京などの都会に、都会住居税でも課したほうが効果的ではと、まぜっかえしたい気がしないでもありません。そうすれば、霞が関、永田町、大手町のニアミスも緩和され、やりようによっては、一石何鳥もの「効果」があるかも知れません。
冗談はともかく、環境問題は、近代社会の成果と弊害を底深く通過したヨーロッパアイランド発の奥の深い問題であり、新しい知恵を結集して対応しなければならない大問題かも知れないと思います。
いずれにしろ、新しい技術の開発とそれを促進する知恵ある社会システムへの移行が基本にあるのだと理解しており、小手先の対応はアブナイ感じがします。如何に経済水準の質を落とさずに移行できるかが知恵の見せ所なのだと理解しております。

RealWave様
ご研鑽のブログのご紹介有難うございました。難しい術語があって即解は出来ませんが、同じ関心事を、ずっと質の高いレベルで展開されているように感じました。
行動経済学には不案内なので埋没コストなる概念は理解しておりませんが、高速道路も一般道路も税金で作ってしまった公共物であることには変わりがないのだと思います。それに万年渋滞の首都「高速」も含めて、仰々しい名前を付け、関所を設けて二重、三重に税金を巻き上げ、国交省族の悪銭稼ぎのために、国民に経済負担させ経済にブレーキをかけているのは、天下の民主主義国家にあるまじき蛮行に思えてきました。
今は知りませんが、昔アメリカではハイウェイと一般道路は自由乗り入れでしたね。諸外国でもその辺が当たり前のような気がします。この問題は、国交省改革の問題でもあるように思います。
 
 
 
平均的な民意は (犬好きのB型)
2009-08-09 11:43:17
私はファンドマネジャーをしている関係で(実は山崎さんと同じ会社にいたことも 笑)、山崎さんのコラムはよく読むのですが、運用に関する考え方はとても似ているのですが、政治に対する考え方は反対、というのは、世の中面白いものですね。

今回の選挙は、重要な部分について説明のない金融商品を国民が売りつけられるようなものだと思ってみています。今回から民主党に投票する無党派層が、民主党が一体どういう党なのか、良く分かった上で投票しているようには見えません。(バカにするな、全部知った上で投票している!と言われるとそれまでですが)メディアがマニフェストと連呼して踊り狂っている状態ですから、この目くらまし選挙にマニフェストが一役買ったことは間違いないでしょう。もちろん民主党にトラックレコードがないことも理由にあるとは思いますが。

民主党が政権をとったら、マニフェストそっちのけで、結党以来の悲願などといわれている法案を通そうとする可能性があります(通るかも知れません)。それを民意が望んでいるなら、私はそれで構いません。ただ、平均的な民意は、どうしてもそれを望んでいるように見えないのです。平均的な民意を反映する選挙が健全であるとするなら、今回の選挙は明らかに情報不足だと思います。

どうせそのほとんどが実現しないだろう将来の政策(マニフェスト)よりも、頭に入れておなかければならない情報があるんじゃだろうか・・・と私には思えます。
誤解しないでほしいのですが、私も積極的に自民党を支持しているわけではありません。あくまで仕方なくです。
 
 
 
Unknown (YSK)
2009-08-09 14:55:23
何度も申し訳ありません。
前回を最後にするつもりでしたが、RealWave様の下記のコメントを読ませて頂き待て、違和感を持ちましたので一言だけ申し上げたいと思います。

”農業は森林を破壊し、水を浪費し、農薬をまき散らしエコシステムを滅茶苦茶にします。”とお書きになっておられますが、それはどの時代のどんな形態の農業を指しておられるのでしょうか。それだけお教え下さい。しかしながら、これを聞けば(読めば)できるだけ環境に負荷を与えないようにと頑張っている農家は悲しむでしょうねえ。

それともう一点、他のブログで恐縮ですが、個別の所得保障についての記事がありましたのでよろしければご参照ください。経済関連のブログです。(h)を足して下さい。

ttp://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/9da1c8de2b4d6b0d151bd61c46a5fafe

>あらゆる産業で、最大の環境破壊を行うのは農業です。製鉄業も、化学プラントも環境負荷を農業ほど派手には与えません。農業は森林を破壊し、水を浪費し、農薬をまき散らしエコシステムを滅茶苦茶にします。江戸時代の安定したエコシステムの下でさえ、日本の森林は今ほど美しくなかったと言われています
 
 
 
農業の環境破壊 (RealWave)
2009-08-09 16:04:04
YSK様、
>”農業は森林を破壊し、水を浪費し、農薬をまき散らしエコシステムを滅茶苦茶にします。”とお書きになっておられますが、それはどの時代のどんな形態の農業を指しておられるのでしょうか。それだけお教え下さい。

少し(?)刺激的すぎる表現だったかもしれません。農村が作り出す牧歌的風景と、大都市のスモッグで汚された空を比べると、これは全く不当な非難に聞こえます。しかし、

(1)農業を産業として成立させるためには、広大な面積が必要となる
(2)農地には周辺のエコシステムとは無関係に、多くは単一の作物が大量に栽培される
(3)農業の生産性を維持するためには、大量の農薬が必要とされる
(4)農業用水の確保のために、大規模な灌漑、ダムが必要となる

という基本的な問題を抱えています。農業のエネルギー源の最大の供給元は太陽ですが、現代的な太陽光発電と違って、エネルギーの利用率は低く、広大な面積を使用する以外エネルギーを有効に得る方法はありません。

最近バイオ燃料の製造のためにアマゾンの熱帯林が大規模に伐採されているという問題が出てきています。太陽光を変換して燃料を作り出すのは良いのですが、農業という古い生産技術を使う限り、環境負荷は石油を燃やすより却って高くなる可能性があります。

アメリカの穀倉地帯は砂漠で農業を行うために、地下水源を大量に使用しています。このままでは枯渇する日は遠くありません。

日本でも農薬の使用で、カエルの鳴き声はめっきり減っています。現代日本の農業の農薬使用は、人間に与える害は無視しうる範囲ですが、自然破壊にはそれほど強い規制がありません。カエルやミミズのような食物連鎖のハブにあたる生物種が全滅してしまうと、食物連鎖全体が崩壊してしまう危険があります。もちろん、これは日本だけの問題ではありません。

農業の問題は、露店で土に植物を植えて生育させるという、1万年来の技術を基本にしていることです。60億人の人口、重量では人類を上回るバイオマスを持つ、牛や豚を育てる負荷は極めて大きくなってきています。

今のところ農業の伝統的生産技術を全面的に変更することなどできない相談なので仕方ないのですが、農業の環境破壊を放置していると、世界の人口が増えると食料危機より前に環境危機が来るかもしれません(ちょっと大げさですが、今より環境破壊が進むことだけは間違いありません)。

今や工業は厳しい規制の中で、排水、排煙、廃棄物の削減と無毒化を進めています。農業は人間が食べて安全な食物さえ作ればよいというのが規制の基本的な考え方です。農業が環境に優しいというのは、同じ面積の工場より自然環境に近いということで、決して無害ということではありません。

これは農業を悪く言っているのではありません。農業がなくては、そもそもわれわれは生きていくことができません。しかし、環境を考えれば伝統的な農業生産の方法が改めていくべきだということです。

 
 
 
Unknown (YSK)
2009-08-09 17:09:20
RealWave様

YSKです。
お返事ありがとうございます。

そういう事ですよね。

RealWave様を批判するつもりは毛頭ありませんし。また根本的に私と同じ意見なのですが、少し言い過ぎをお許し頂けるなら、RealWave様のコメントは刺激的と言うよりは、説明不足の舌足らずです・m(_ _)m

別の言い方をすれば、ある時点の工業を同じような表現で最大の環境破壊者であると結論づける事になったかも知れませんしね。

まぁ、結局農業問題は人口問題に行き着くということで、今度こそ大変失礼致しました。

山崎様、ありがとうございました。
 
 
 
外交も大切です (笠松)
2009-08-09 18:32:45
初めまして。
いつもは拝見するだけですが、選挙も近いので私も意見を書かせていただきます。
ある面、内政問題はやり直しが出来ますから、試行錯誤で良いのかもしれません。
それよりも慎重にすべきは外交問題でしょう。
今回の民主党マニフェストには入っていないようですが、民主党の政策として外国人への参政権付与がありますね。
これは大賛成です。
自民党政権の影響でアジアでは軍事的緊張が拡大しつつあります。そして、日本国内においてはネットの影響で右翼的言説が流行しつつあります。
やはり、こういった問題を解決するには、日本人だけでは難しいですから、外国人にも政治に参加していただいて、大いに議論をすべきです。
例えば、中国が領有権を主張する沖縄や尖閣諸島の問題には沖縄県や石垣市に日本人以外の中国人の有権者を認めれば、国粋主義的一辺倒の対応から脱却できると思います。
また、同じように韓国が領有権を主張する対馬や竹島問題の解決のために、対馬市や島根県に韓国人の有権者が増えれば、新たな関係を築くことが出来るようになるのは間違いありません。
力や反発だけでは物事は進展しません。友愛の精神で外国の人々と仲良くしていくことが大切だと思います。
 
 
 
それでも所得補償! (BI支持者a)
2009-08-10 01:33:09
RealWave様・山崎様・(YSK様)

コメント読ませていただきました。
思うところを述べさせていただきます。

1 日本だけ「規制緩和」「経済原則どおり」の農業は上手くいくのか?

著名な経済学者の「欧米は補助金政策だが、日本では不要!私の日本農業復活政策詳細」という記事や(かってのホリエモンのような)野心的な企業家から「規制緩和して俺(我が社)に農業をやらせろ!俺(我が社)が日本人を食わせてやる!」という豪語を聞いた記憶がありません(私の怠惰により見逃してるだけかもしれませんが)。これは我が国で相当の知性・野心を有する方々が日本だけが「規制緩和」「経済原則どおり」の農業をしても上手くいかないと考えていることを示唆しているのではないでしょうか?

>農業を産業として成立させるためには、広大な面積が必要

↑のこともあり、農地の単位面積当たりの収益力は低いです。「規制緩和」「経済原則どおり」だと農地は収益力の高い商業用地などに転用(≒農業が廃業)される可能性が高いです。これを阻止するのが欧米の補助金政策です。すなわち、欧米では「規制緩和」「経済原則どおり」では農業は衰退するという認識だと思います。日本において「規制緩和」「経済原則どおり」にすると新規参入は(ほとんど)なく、
農地は転用・農業は廃業が続く(農家の高齢化・後継者不足!)という危険を感じます。究極的には「日本の農業は完全に空洞化!食料自給率ゼロ!」という状態に達するかもしれません。

2 食料自給率ゼロ!超備蓄政策は国民の信を得られるか?

「我が国の食料自給率はゼロ!しかし、平時は貿易があるし、非常用に備蓄してあるので安心を!」という政策は支持されるでしょうか?されないと思います。まともな先進国では2番目に人口が多いのが我が国。食料自給率ゼロ(などの低い割合)でも国民を安心させられる備蓄体制を構築するというのは(まともな国としては)「人類史上空前絶後の大量備蓄」となり、これは経済政策というより「経済実験」に近いものになるのではないでしょうか?そんなリスクとコストのある我が国独自の政策よりも欧米標準を人々は望むと思います。

>食糧自給率向上を叫ぶのが愚かな例外は戦争で海上封鎖されたような場合

↑の海上封鎖以外にも下記があると思います。

A 政治的に極めて緊迫した状況(例 中国が台湾に侵攻開始!)
B 世界レベルの食料危機

さらに食料自給率が高まることにより農村が活性化され、(ささやかながら)国土の健全な保全が図れ、内需で回る経済への移行の原動力となることが期待されるという利点も見逃せません。

3 まとめ

「規制緩和」「経済原則どおり」では欧米の人々が考えたように農業は上手くいかない。
そうであるなら、補助金政策(戸別所得補償)。補助金政策に問題が無いわけでない。
しかし、補助金政策の問題は欧米が甘受しているレベル。補助金政策の問題を甘受しないと
我が国独自の政策(食料自給率ゼロ下の超備蓄政策など)をとらざるを得ない。しかし、
ガラパゴス・スタンダードはリスクとコストに見合う以上の便益を欧米標準より提供するとは思えない。であるから、欧米標準の微調整版の戸別所得補償!
 
 
 
欧米を別として考えてみては・・・ (山崎元)
2009-08-10 02:28:27
BI支持者aさま

議論が堂々巡りになっているようなので、一点だけ申し上げますが、「欧米もやっているから」という(下らない)理由を離れて、農家への補助金は、論理的に正当化できるのでしょうか?

普通は「経済原則」を外れたことは上手く行かないので、経済原則を外れた方がいいと仰るなら、手の施しようがありません。

金融などの世界にも、やたらに「欧米では」と言うインチキ業者が多いのですが、これを卒業して、経済原則が(=経済の論理としては)どうなっているのかを議論しないと不毛だと思います。

そもそも農家だけを優遇するという点だけでも、農家の保護政策には問題大ありです。

また、内需振興にも、同じお金を使うなら、農家補助以外の使い途の方が需要拡大になるでしょうから、農家への補助を内需拡大の観点から正当化することも出来ません。

個人的には、FTA推進&農家補償なしで全く何も困らないし、大多数の日本国民の経済厚生は大いに改善するだろうと思っています。ついでに言えば、「食糧自給率」は安全保障上プライオリティの低い指標でしょう。

「食い詰めた農業従事者」は、経済的な困窮者としてもちろん救済されるべきですが、それは、他の産業従事者と同様の基準で個人単位で救済されるべきでしょう。
 
 
 
確かに堂々巡りで・・ (RealWave)
2009-08-10 08:12:32
BI支持者様&山崎様、

山崎さん(どうも「様」では調子が悪いので、すみません)のおっしゃる通り、話が堂々巡りになっているようです。「食料自給率など気にするな」というのは、ある意味DNAレベルの本能に反する物言いなので、反発は仕方ないのでしょう。

ただ、BI支持者様の見解に一言だけコメントすると、私は「食料自給率ゼロ」とは言っていません。今でもカロリーベースで40%の自給率はありますし、価格ベースでは70%の自給率です。70%のうち相当部分はFTAがあろうとなかろうと生き残るでしょう。

まして、戦争中のように大豆かすまで食べるように無駄なく食品を利用すれば、自給率をもっと高めることもできるでしょう。食料の半分近くは捨ててしまっているのです(大根の皮、ニンジンの皮食べていますか?)。


BI支持者様のおっしゃるように、どうしようもない危険な事態があり得るのは事実で、その時は今の食糧自給率では困るでしょう。しかし、繰り返しますが、その時は石油も来なくなるはずで、石油が来なくては日本の農業はお手上げです。そんなときのために、現在下水で処理している糞尿を資源として使用できるシステムを作りますか?真面目に心配するなら、昔のシステムに回帰することが一番です。

実際できることが限られていて、その確率が小さければ腹をくくった方が良いでしょう。自動車事故が怖くて外に出ない人は稀ですが、食料自給率はその種の問題です。BSEを怖がるのに、食中毒に無神経という人は多いのですが、食料自給率より気にすべき問題は沢山あります。

「農家の所得保障」は必要と言うより、米価政策が所得補償そのものでした。乳製品の保護政策もそうです。民主党のいう「農家所得補償」がどの程度有効なものか精査していませんが、特定の産物の価格支持を所得保障の手段にすると、米が余るように農産物の生産に大きなゆがみが出ます。農産物の生産ミックスは、基本は市場原理に任せるべきで、転作(あるいは転職)の痛みを和らげるために、所得補償をする方が妥当なはずです。

市場原理を使わないので、食料自給率が低いのに休耕地だらけということになるのです(勝手に休耕地を使い始めると、価格の高い米ばかり作る危険があります。国際価格の米価なら米作をする人は少ないでしょう)。繰り返しますが、市場原理に基づいた方が良いというのは、農家の所得保障を否定するものではなく、むしろ積極的に活用すべきだという意味です。
 
 
 
RealWave様・山崎様へ (BI支持者a)
2009-08-11 00:49:12
下記を書いていて以降は平行線をたどる気がしてきましたし、貴重なお時間を頂戴することに心苦しい気もします。ご返信いただけなくても「疎外」されたなどと思いませんので、気が向いたら下記のコメントに目を通していただけますと幸いです。

RealWave 様

>私は「食料自給率ゼロ」とは言っていません・・・食料自給率より気にすべき問題は沢山

食料自給率は私の悲観よりはマシな状況のようですね。しかし、現在は農家の高齢化・後継者不足という状況下での政権交代の時期です。自民党の「農協」保護政策を継承しない以上、新たな農水政策が求められます。この時期になってまで「欧米は補助金政策だが、日本では不要!私の日本農業復活政策詳細」という著名な経済学者の記事や野心的な企業家から「規制緩和して俺(我が社)に農業をやらせろ!俺(我が社)が日本人を食わせてやる!」という豪語を見聞しない以上、私は(調整版)欧米標準を支持します。

>繰り返しますが、市場原理に基づいた方が良いというのは、農家の所得保障を否定するものではなく、むしろ積極的に活用すべきだという意味

RealWave様のことを政府の介入を一切認めない「神の見えざる手のみによる調整」の信者だと
誤解していました。

山崎 様

>「欧米もやっているから」という(下らない)理由

?他国によいものがあったら輸入するのは当然です。民主主義も経済学も輸入品ではないですか。我が国でも(事実上)導入される国際会計基準IFRSもEU発です。グローバル・スタンダードも欧米標準も全能ではありません。しかし、我が国独自のルール・スタンダードが明らかに優れてるという反証がなければ、グローバル・スタンダードや欧米標準が採用されるのは当然です。

>「経済原則」を外れたことは上手く行かないので、経済原則を外れた方がいいと仰るなら、手の施しようがありません。・・・経済原則が(=経済の論理としては)どうなっているのかを議論

RealWave様を政府の介入を一切認めない「神の見えざる手のみによる調整」の信者だと誤解しており、分かりづらい言葉の使い方をしてしまいました。先の私のコメントの「経済原則」は政府の介入が一切ない完全競争と読み替えていただけると話が通じるかと思います。すなわち、規制緩和・完全競争で農業は上手くいかないので、政府の介入が必要だろうと言いたかったのです。

補助金政策は自民党・旧経世会の長年の惰性と利権政治でイメージが悪くなりましたが、本来はミクロ経済学のテキストの真ん中ぐらいに出てくるオーソドックスな政策です。YSK様が見つけられたttp://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/9da1c8de2b4d6b0d151bd61c46a5fafe
では今回の政策を部分均衡分析の図を用いて平易に解説しているようです。過去の悪政のために補助金政策を禁じ手にしてしまうのは自民党・旧経世会に未来まで奪われることになり、許されません。

>農家だけを優遇するという点だけでも、農家の保護政策には問題大あり

日本の戦後は「傾斜生産方式」から始まりました。各産業が政策的に平等に扱われた時代はおそらくないと思います。時代・状況により重点的な政策がなされる産業は変わります。今回は農業だったというだけのことだと思います。

>内需振興にも、同じお金を使うなら、農家補助以外の使い途の方が需要拡大になる

具体的にどのような使い途でしょうか?一時的な内需の拡大ではなく、内需で「継続的に循環的に」回る経済への移行の原動力には農業振興は有効だろうと思って書いたのですが・・・。
 
 
 
マオ (knockoff handbags)
2012-02-06 23:23:31
じゃ山崎さんの理想はソウソウに見えるんですけど。今日は。私は夏休みでゆったりリゾート来てます。阿波おどりも行きましたが、はぁ?とか、語りを思い、着うた聴いて星空の観測してしまいした。(>_jhrtg
 
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。