コメント
 
 
 
早期離乳食について (びーとぴあの)
2006-11-01 16:28:23
 本当に仰る通りで最近のメディアは、本当に腰抜けというか、スポンサーの顔色ばかり伺う報道ばかりでイヤになります。記者やメディアは、真実を伝え国民のためになる報道をする使命感が存在するはずなのに本当に残念でなりません・・・。
 
 家族に医療関係で仕事をしている者がいるのですが、この離乳食の問題は以前からよく言ってます。他にも早期離乳食の弊害として、口呼吸になりやすい側面があるそうです。医学的には鼻呼吸が理想だそうです。(理由は忘れてしまいましたが・・・。)最近の子供に見られる口の開いたままの子供が多いのは、早期離乳食が原因の一端で間違いないそうです。

 赤ちゃんは山崎さんのお子さんですか?それともお孫さんでしょうか?いずれにしても、ご心配かと思います。この少子化の中、社会や医療を取り巻く環境が子供に対して厳しいモノになっている気がしてなりません・・・。

追伸、赤ちゃんが元気に育つといいですね^^僕も早   く自分の赤ちゃんが欲しいです・・。

 
 
 
 
Unknown (山崎元)
2006-11-01 17:36:14
びーとぴあの様

こんにちは。

メディアがスポンサーばかりを意識することについては、情報の受け手の側でも、客観的なメディアをもっと褒めたり、商業オンリー主義を批判したり、といったことが不足していたのかな、と思います。たとえば、TVの報道が物足りないことの原因の一端は、間違いなく視聴者にあります。

たとえば、消費者金融のCMを入れているドラマは見ない、といった運動を展開するといいのかも知れませんね。

尚、赤ちゃんは、私の子供です。まあ、孫がいてもおかしくない年齢(48歳)ではありますがね(笑)。将来の孫も楽しみなのですが、そのためには、これから長らく働いて、子供を育てていかなければなりません。先は長いのですが、楽しく頑張りたいと思います。
 
 
 
裏話 (名無しのどん兵衛)
2006-11-01 17:54:16
山崎様、こんにちは。
名無しと名乗らせていただきましたが、ありふれた名前なので「名無しのどん兵衛」に変えました。インスタントのどん兵衛が好きなので。

山崎様の著作、読み物から多くのことを学ばせていただきましたので、お子さんもいらっしゃると言うことでご恩返しのつもりで調べてみました。
以前にも書かせていただきましたが、医学的な論文はPubmedという論文のデータベースを使用して検索することが一般的で
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?DB=pubmed
ちょっと調べてみました。400報くらいあるので、reviewだけに絞って、最近の論文のabstractをいくつかピックアップ、抜粋してみました。確かに(特に近親者にアトピー性皮膚炎や食物アレルギーがいる場合)、ある時期までは母乳にした方がいいと書かれています。近親者にアトピー性皮膚炎や食物アレルギーがいる場合に絞っているのは、絞らないと発症率が少ないので、結論を出すためにはかなり大規模に被検者を集めないといけないからでしょう。それでも「統計的に有意だった」という程度であって、「劇的に減少する」という訳ではなさそうです。

この手の臨床試験はかなりのbiasがかかるので、いくつかの施設で、独立にこの様な結果が出て、さらに日本でも研究を組んで、同様の結果が出ないと厳密に日本人でこれが正しいとは言えません。またreferenceを見ても、きちんとしたstudyはまだ数報の様ですから、まあ、厚生省のガイドラインにするほどの証拠はないんじゃないか、というのが個人的な感想です。

日本できちんとした研究を組むとなると、母乳群と、早期離乳食群に分けて、数年にわたり食物アレルギーやアトピー性皮膚炎発症率を調べなくてはならず、今から患者さん集めて3歳まで観察するだけでも結果が出るのは5年後、10歳まで観察したら結果が出るのは10数年後ですので、厳密に意味での日本人のデータは不明、といって良いかと思います。なお、後ろ向きstudyといって、母乳の人と、早期離乳食の人を後から集めて発病を調べる方法もありますが、信頼性はかなり低くなります。

アトピー、食物アレルギーなどは、離乳食以外にも山のような病因を唱えている人がいるので、コンセンサスの得られた意見になるには長い年月がかかります。それにアレルギーの原因の論文1個1個に反応していたら、身が持たないので、まあ「5ヶ月と提唱されているけど、自分は長い方が良いと思うから6ヶ月程度にしよう」といったレベルでいいんじゃないでしょうか?

またこの手の医学系の人の提唱も玉石混淆です。事情をお話ししますと
1.本当に守らないとやばいものだと、再現性のあるデータが蓄積されて、もっと沢山の偉い人が声を大にして言う気がします(エイズ、BSE、糖尿病、高血圧など)、
2.欧米で言われ初めてたので、自分が日本の第一人者になりたいので、たいしたことじゃないのに第一声を上げる
3.欧米で注目されて、日本でも話題になったのに、いつのまにやら信憑性が怪しくなって消えてしまった(ダイオキシンなんかは逆に母乳から移行するなんて言われていましたが、どうなっちゃったんでしょ?)
4.教授などと肩書きはあるが、学会などではコンセンサスが全く得られておらず、「変わった人」と思われている(寄生虫とアトピーなどと言っている人など)
5.自分の教室でやっているテーマで、研究費が欲しいから声を大にする
6.ましてや偉くない人の言っていること、はなおさら・・・

などのパターンがあります(経済界でも一緒かと思いますが・・・)。

日本免疫病治療研究会などと一般的な大きな学会の様な名前ですが、
http://www.nishihara-world.jp/workshop/imm.htm
自分のビルを事務所にして、テーマも全く一貫性がなく、一般の人向けに自分が講演をやっているだけの実態のない学会の様なので2
&6番目のパターンでしょうか。

ちょっと辛口になってみました。
 
 
 
参考文献 (名無しのどん兵衛)
2006-11-01 17:56:11
1: Ann Allergy Asthma Immunol. 2006 Jul;97(1):10-20; quiz 21, 77.
OBJECTIVE: To make recommendations based on a critical review of the evidence
for the timing of the introduction of solid foods and its possible role in the
development of food allergy. DATA SOURCES: MEDLINE searches using the following
search algorithm: [weaning AND infant AND allergy]/[food allergy AND
sensitization]/[dietary prevention AND food allergy OR allergens]/[Jan 1980-Feb
2006]. STUDY SELECTION: Using the authors' clinical experience and research
expertise, 52 studies were retrieved that satisfied the following conditions:
English language, journal impact factor above 1 or scientific society, expert,
or institutional publication, and appraisable using the World Health
Organization categories of evidence. RESULTS: Available information suggests
that early introduction can increase the risk of food allergy, that avoidance of
solids can prevent the development of specific food allergies, that some foods
are more allergenic than others, and that some food allergies are more
persistent than others. CONCLUSIONS: Pediatricians and allergists should
cautiously individualize the introduction of solids into the infants' diet. With
assessed risk of allergy, the optimal age for the introduction of selected
supplemental foods should be 6 months, dairy products 12 months, hen's egg 24
months, and peanut, tree nuts, fish, and seafood at least 36 months. For all
infants, complementary feeding can be introduced from the sixth month, and egg,
peanut, tree nuts, fish, and seafood introduction require caution. Foods should
be introduced one at a time in small amounts. Mixed foods containing various
food allergens should not be given unless tolerance to every ingredient has been
assessed.


2: Nutr Clin Pract. 2005 Oct;20(5):526-35.


Foods that account for 90% of allergic reactions in children are cow's milk
protein, eggs, peanut, soy, tree nuts, fish, and wheat. Food allergy can
manifest as urticaria/angioedema, anaphylaxis, atopic dermatitis, respiratory
symptoms, or a gastrointestinal (GI) disorder.Maternal breast feeding or the use from birth
of hydrolysate formulas (extensive or partial hydrolysates) may be efficacious
in the prevention of atopic disease in "high-risk" families (with at least 1
parent or sibling with a history of atopic disease).


3: J Allergy Clin Immunol. 2005 Jun;115(6):1238-48.

The role of breast-feeding in the development of allergies and asthma.

Breast-feeding is the preferred method of infant nutrition for numerous reasons.
However, its role in the prevention of allergic disease remains controversial.
Reasons for this controversy include methodological differences and flaws in the
studies performed to date, the immunologic complexity of breast milk itself and,
possibly, genetic differences among patients that would affect whether
breast-feeding is protective against the development of allergies or is in fact
sensitizing. The preponderance of evidence does suggest, however, that there
would be much to lose by not recommending breast-feeding. In general, studies
reveal that infants fed formulas of intact cow's milk or soy protein compared
with breast milk have a higher incidence of atopic dermatitis and wheezing
illnesses in early childhood. Consistent with these findings, exclusive
breast-feeding should be encouraged for at least 4 to 6 months in infants at
both high and low risk of atopy and irrespective of a history of maternal
asthma.


4: Curr Opin Allergy Clin Immunol. 2005 Jun;5(3):255-9.

Primary prevention of food allergy in infants who are at risk.

PURPOSE OF REVIEW: Allergic diseases represent a major burden of health problems
in industrialized countries. Though several studies have focused on possible
preventive measure and strategies much controversy still exists on this topic.
The aim of this review is to discuss the recen
 
 
 
ありがとうございます (びーとぴあの)
2006-11-01 19:44:28
山崎さま

こんばんわ

 早速のお返事ありがとうございます。僕個人的のささやかな抵抗ですが、消費者金融やパチンコがスポンサーをしているよう番組は極力観ないようにしています・・・。(でも、最近は本当に多いような気がします・・・。)
 
 離乳食は少し遅いかな?思うくらいでもいいそうです。離乳食を遅らせる事で、口呼吸にはなりやすいそうです。^^

 まだ日中は暖かい日が続きますが、朝晩は随分と冷えるようになりました。
 山崎さん、奥さま、赤ちゃん共々体調にはご留意下さいませ。
 
 
 
西原説の信憑性について 取り急ぎ (都都逸)
2006-11-02 00:19:05
離乳食についての医学的な当否は僕にはわかりません。

しかし西原克成さんという方は、いわゆる「トンデモ本」の著者ですね。本業は口腔医学の専門家(歯医者さん)なのですが、独自の進化論の研究を始めて、さらに育児法の研究をしているようです。

西原さんの著作の科学的な間違いを指摘した本を以前読んだので紹介したいのですが、正確なタイトルを忘れたのでちょっと調べてきます。

早期離乳食の弊害は、日本語ではほとんど西原さんだけが主張しているようですね。
ちなみにネット上にある口呼吸は身体に悪い説も、ほとんど西原さんの著作が根拠のようです。


山崎さん、赤ちゃんのためにもピーター・ドラッカーさんくらいまで長くがんばってください(笑)。
 
 
 
正しい情報は (春菊)
2006-11-02 00:21:44
山崎様、はじめまして

価値が高いのは確かにその通りだと思うし広めることは重要だと思うのですが、どうにも難しいことです。
例えば、みのもんた氏がテレビで正しいことを喋ったとしても(彼は健康情報に関して間違ったことばかり喋っていますが)、視聴者は本当にそれが正しいのかどうかわかりません。「間違った情報」も全て「正しい」として理屈をつけて紹介されていたからです。科学的な理屈や情報ソースをつけても、科学的であるがゆえに敬遠されるようなことも起こっています。わかりにくい理屈は敬遠され、わかりやすいものが正しいと。

そして、間違った情報だって発信しているほうは大真面目に流していることがとても多いわけで、これが厄介です。「妊婦は無農薬野菜を食べなければならない」「食品添加物を摂ってはならない」など言っている皆さんは本気で消費者の皆さんの健康を願って農薬を攻撃しているわけです。

もちろん、大変だとは言いつつも実行することは大事なのでぜひやりたいことなのですが、ちょいと光を当てた程度では揺るがない敵だと感じています。

離乳食ではありませんが、こちらのサイトでは、偽科学にはいかなる方法で対処するのがよいか、ということがかなり大きな議論になっています。
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php
 
 
 
ところで私も (春菊)
2006-11-02 00:55:13
西原氏は眉唾ではないかと考えます。

> それ以前に離乳食を与えると、その蛋白質を分解できずに吸収して抗原になり、これが乳幼児アレルギーの源泉になっているので、1歳前後まで母乳かミルクを中心に育てることが望ましい

母乳やミルクにも当然蛋白質は含まれます。

> そして、その結果、1980年から、乳幼児のアレルギー症状が急増し、アトピーなどに悩む子供が増えている

名無しのどん兵衛様も仰るとおり、アレルギーの原因は多様であり、「その結果」などと断定できるものではありません。
(私は、国内がやたらに清潔になってしまったことが逆にアレルギーやアトピーを増やしたという「衛生仮説」が正しいと思っています)

日本免疫治療研究会のウェブページを見てみるとなんと「波動医学」という文字もあり、噴飯物です。西原氏の文章も、どこが正しいのかわからないほどメチャクチャです。
http://www.nishihara-world.jp/workshop/imm_3-2.htm
 
 
 
Unknown (山崎元)
2006-11-02 03:54:10
>名無しのどん兵衛さま

素早く且つ深い、貴重なご教示、どうもありがとうございます。参考文献をバリバリ読む、というほどの、能力も時間も目下ありませんが、ご解説だけでも、かなり「感じ」が分かりました。

投資の世界での「法則!」の真贋がばれるには、長くても単に時間が経過して数年の月日があれば十分なことが多いのですが、医療の世界では、多くのサンプルに対する長期間のコントロールされた調査が必要なはずなので、科学常識的に納得できる結論を出すのは大変なのでしょう。

高橋源一郎氏の今回の文章のように、「感じの出た」文章には、正直なところ影響されますが、「真偽は分からないものの、もし、そうだとすれば」という前提で議論をしたつもりです。

ただ、前提の真偽を棚上げしてみて議論をしても、やっぱり、重要な問題なので、「実際のところはどうなのか?」ということが気になりますね。

何れにせよ、ご指導に感謝いたします!

>びーとぴあの様

お気遣いありがとうございます。

>都々逸さま

ピーター・ドラッカーは、寿命に関しても、業績に関しても、模範たり得ますね。私は単なる「ドランカー」(酔っぱらい)ですが、せめて、寿命くらいは近づきたいと思っています。

>春菊さま

西原氏の意見は、信憑性がかなり怪しい、ということなのでしょうか。

蛋白質といってもいろいろあるので、母乳やミルクの蛋白質以外の蛋白質が問題なのかも知れませんし、私には、「たぶん、こうだろう」という勘さえも働いていませんが、何が正しいのかを、科学的に決めるプロセスは非常に大変なのだろうということは、私なりに理解できます。

一つの「説」を、納得するにせよ、棄却するにせよ、その根拠というのは、難しい問題ですね(経済の場合とは少し趣の異なる大変さですが)。
 
 
 
ところで… (床屋政談)
2006-11-02 04:04:27
山崎さん こんばんは

私もこのネタは無縁ではないので、非常に気になるのですが…

ところで、海外では離乳食は何ヶ月目ぐらいから始めているのか、(人種的な差はあれ、です)

ご存知の方のご教示をたまわりたいところです。

:::::::::::::::::

PS
人に伺うばかりではアレなので、私も雑誌から気になった記事を2つ。
1:週刊文春の「いじめ特集」日垣隆氏の寄稿
  (山崎さん発のお題とかぶる部分あり)
2:週刊新潮の福田和也氏のコラム中「日本テレビとCIA」(山崎さんも関心があるであろうメディアの問題です)
機会がありましたらどうぞ。
 
 
 
海外での離乳食開始時期 (くに)
2006-11-02 11:29:32
くに@英国在住です

 6ヶ月のベビーの子育て中です。
私も西原先生の本を読み、離乳食開始時期についてとても悩みました。できる限り開始は遅くしようと思っていたのですが、生後6ヶ月に入ってから、大人が食べている時に口をもぐもぐして大人のまねをするようになり、試しにおかゆを口元に持っていったらパクパク食べたので、6ヶ月半(つい3日前)から離乳食を開始しました。
 ここ英国でもドイツでも、おそらく欧州全体で、離乳食開始時期は生後6ヶ月と指導されています。おそらくWHOが推奨しているからだと思います。(この根拠は分かりません。どなたかご存知でしたらご教示下さい。)
 私が思いますに、たんぱく質がアレルギーの原因物質といわれていますが、アレルギー獲得にはたんぱく質のみが存在するだけでなく、それをサポートする物質(ハプトン)の存在が必要なのだと思います。ですから、そのハプトンの除去(環境ホルモンや有害な化学物質、空気汚染など)に目をむけないと、アレルギーを減らすことはできないのではないかと思います。
 
 
 
行政指導の適否について (waremokou)
2006-11-02 12:51:18
離乳食の話ではないのですが、妊婦に及ぼす薬害についての行政指導のあり方を考えさせられた事件があります。

流産予防の合成黄体ホルモンにさらされた胎児の脳の形成に異常が起こり、その子どもたちが少年少女となってから高い攻撃性を示すということをアメリカの心理学者の研究成果が学会で認められた後、製薬会社等の反発を招き、この成果を否定するような研究調査としては不十分なデータが次々と発表され、過大に取り合えられたそうです。その後、合成卵胞ホルモンの胎児に及ぼす副作用(若年膣ガン)が明らかになり、アメリカ食品薬物管理局(FDA)がその使用を禁止し、次いでその副作用が合成黄体ホルモンとにていることからこちらも禁止されたとのことです。
すなわち、「疑わしきはクロとして禁止する」です。

ところがこれを受け、日本の厚生省は日本産婦人科学会に行政の適否について諮問し、結果、「黄体ホルモンの流産予防に対する効果はある程度は認められているので、催奇性に対する因果関係が確証も否定もできない現状ではその使用は慎重にすべきである」という表現にとどまり、積極的禁止に向かうものではなかったそうです。

(以上、福島章「子どもの脳があぶない」)

ちなみに福島氏は胎児期の黄体ホルモンの影響が大で重大犯罪を犯した例として、自身が弁護側の証人となった、強盗目的で一家4人を殺害し、一人を乱暴した上で傷害を与えたという19歳の少年の例を挙げ、金銭目的の強盗でなぜ4人もの命を奪う必要があったのか、とりわけ無抵抗で力も弱い老女や幼児まで犠牲にした心理は今となっては謎としています。
殺人は生物学的な要因(脳の問題)だけで起こるわけではなく、そこに心理社会的要因によっても起こるわけですが、取り除くことが可能な要因はすべて取り除かれるべきだと思います。


早期離乳食の危険性についての情報の伝達ですが、行政の倫理については言わずもがなですが、一縷の望みは助産婦さんや保健婦さん、産婦人科の看護婦さんたち、そして育児マニュアルの出版社です。なぜなら、妊婦に直接離乳食の指導をするのは彼らだからです。

もし西原氏が本当に危機感をお持ちならば、産婦人科学会や出版社に直接働きかけ、情報を伝えるのが有効であるかもしれません。

また、母乳のダイオキシン問題ですが、これらの排出を促す食物繊維を含む野菜、果物、海草を多く摂取することが良いということが、化学者を中心に言われているようですね。
 
 
 
当然 (春菊)
2006-11-02 19:28:45
最初に、私は早期に(というか普通通りに)離乳食を摂る事が良い事か悪い事かわかりません。といってももちろん、ミルクで1年を過ごさなくてはならないと考えているわけでもありません。産婦人科医や小児科医に聞けば一番正しいことを教えてもらえるでしょう。

蛋白質にもいろいろあるのは常識でありますが、私は最初に西原氏の理屈(1)を読む限り、氏は母乳やミルクにタンパク質が含まれていないと考えているように読めました。私の誤解かと思いよく読み返すと、どうにでも取れそうな内容ですが、やはり離乳食と母乳のタンパク質は違うということを指摘しないのは不親切です。そこが一番の肝だからです。
(2)も先に挙げたとおり、全く理由になっていません。有名な話ですが、ドイツの統計によると1965年からのコウノトリのつがいの数と新生児数を比較すると驚くような相関性があります。西原氏の理屈によると、赤ちゃんがコウノトリを運んでくることも事実となるでしょう。

と、私は西原氏の理屈の真贋についてどうしてもこだわってしまうのですが、山崎様のような(もちろん高橋源一郎氏のような)影響力のある人物がこういうものを形の上だけでも肯定してしまうと、その肯定したという事実のみが一人歩きすることが多々あるからです。エントリ中に「真贋は判断できないが」とあっても、「小悪党」には関係ないのです。「特許を取った」「○○学会で発表された」などと並ぶ、ニセ科学者が得意とする宣伝の一つです。

また、西原氏の(1)~(5)の理屈が正しくないとすれば、エントリ内容も変わって来そうです。つまり、離乳食業界が不健全であるという前提がなくなります。
もともと、離乳食業界としても間違った情報を流すより正しい情報を提示することが最大のインセンティブになるのは当然です。世の中のほとんどの企業は善良な仕事をしていると私は思っていますが、健康や環境が蝕まれている!と声高に主張する研究者やジャーナリストには企業性悪説を唱える人が多いようです。
西原氏が官僚等に袖にされたというのは、おそらく、単に馬鹿馬鹿しくて相手にされなかっただけではないか、と予想します。例えば、塩は体に悪いから全面禁止にしろ!と厚労省に再三申し入れても取り上げられるわけがありません。(官僚の倫理に対して私は企業の倫理ほどには信頼できないのですが)

実は西原克成という人物のことは山崎様のエントリを読むまでは全く知らなかったのですが、現在メディアに登場し、さまざまな方面で拡大が懸念されているニセ科学に「水からの伝言」があります。
http://www.hado.com/
前のコメントで紹介した菊池さんのブログで大きく取り扱われていたのはこれです。
 
 
 
一部修正 (春菊)
2006-11-02 19:30:51
> 西原氏の理屈によると、赤ちゃんがコウノトリを運んでくることも事実となるでしょう。

コウノトリが赤ちゃんを、ですね。訂正します。
 
 
 
Unknown (aya)
2006-11-02 19:54:39
山崎さま。こんにちは。
私自身がアトピーだったこともあり、食育にはそのときどきで、気を使ってきました。
まず、早期離乳が企業の論理で勧められているということに関して、私が第一子を出産した16年前の話ですが 各病院で提携している粉ミルクメーカーによる粉ミルク指導というものが行われていました。
退院後に母乳が出てもでなくても粉ミルクを飲ませるようにという講習を看護婦立会いのもと行われるのです。

産後うまく母乳が出ない人、出ていても不安な人(私がそうでした)は、産院の指導どおり、粉ミルクを足して母乳育児を断念していく。(メーカーの思う壺)というような状態でした。私の場合、粉ミルクを足して与えているのを見た舅が驚いて止められた事がきっかけで、第2子もともども母乳で育てました。

母乳は刻々とその成分を変えていくらしいです。口からの栄養が十分とれるくらいの年齢に達したら母乳の栄養も無くなるとか。ダイオキシンについては、ドイツでは、母乳育児そのものを止めるようにという指導がなされたと思います。15年ほど前の話です。(現在は違うと思いますが。)

ダイオキシン以外にも農薬、薬品などが母乳を通じて赤ちゃんに摂取される問題もありますが、こうした化学薬品は油と結びつく性質があるため 油脂の摂取を控えるなどすることも必要かと思います。油脂分を摂取しないことで母乳の出も良くなります。

初めてのお子さんだと育児書どおりに勧めようと必死になりますよね。私もそうでした。離乳をはじめようと5ヶ月ぐらいからおかゆで、始めたのですが子供がいやがってスプーンを舌で押し出しました。よくできたもので、自分で離乳食を食べたいと思ったら、喜んで食べるものです。
子供と充分対話しながら楽しく子育てしてくださいね。二人目の子は、いつ離乳したのかもわかりません・・・
ちなみに、私自身はアトピーで苦しみましたが二人の子供は、アトピーになっていません。早い離乳とアトピーのつながりはわかりません。いやがる子供にむりやり離乳食を与える必要もありませんし、喜んで食べるときがその子供の離乳の時期ということでしょう。

離乳の時期よりも どんな離乳食をあたえたか。が問題ではないでしょうか。少なくともレトルト離乳食を毎食与えないほうがよいか。とも思いますが。しかし、忙しい母親の負担軽減には必要悪(?)だと思います。
あまり神経質にならないほうが良いかも。レトルト離乳食の嵐だった私の友達の子供はとても健康で優秀なお子さんに成長しています。(私は企業のまわしものでも何でもありません)
 
 
 
離乳食は6ヶ月ごろには必要 (一歳児の父)
2006-11-02 21:50:39
山崎様

 離乳食は6ヶ月ごろまでには始めないといけません。そのころになると、ハイハイをしたり体が大きくなったりして、母乳だけでは栄養が足りなくなります。我が家の場合、離乳食が遅れたために息子を貧血にしてしまい、しばらく鉄剤を飲ませることになりました。貧血になると元気がなくなり、動かなくなり、身体機能の発達が遅れますし、母親からの免疫機が切れてくると風邪などの病気を引きやすくなります。
 今回のエッセイはちょうど投資信託がだめだから投資が悪いといっているようなものです。離乳食をやるのに既製のベビーフードを与える必要はありませんし、殆どの育児書は既製品を使うことを勧めていません(ここは信託を勧める経済誌とちがいますね)。自分で銘柄を選ぶように、離乳食を作ればよいだけです。
 さて、具体的には、株式投資と同じで準備期間が必要です。特に母乳育児の場合、乳首以外のものを口に入れたことがないので、はじめはスプーンなどの異物をいやがります。スプーンをいやがる場合でも、親が直接指先で与えると食べることが多いです。5ヶ月ぐらいから遊び食べを始めておけば、6ヶ月ごろからだんだんと食べられるようになるとおもいます。これを本当に母乳で栄養が足らなくなってから始めると、食卓が戦争になってしまいますよ。
 また、与えるものもレバーなど鉄分とタンパク質を多く含むものを与えるとよいと思います。経済誌と違って、育児雑誌はそれほど読者を鴨にしようとしていないので、レシピ等は参考にされてよいと思います。
 
 
 
 
西原氏について (都都逸)
2006-11-02 21:57:33
西原克成氏の著作のその内容のヘンなところを指摘した本を紹介します。

と学会「と学会年鑑2001」(太田出版 )(P140~P151)
と学会「と学会年鑑Rose」(楽工社)(P91~P100)

西原氏の著作について、どちらも阿波六吉という人が書いています。
http://www.togakkai.com/book/book02.html(と学会本コーナーリンク)


さらに、西原氏とはどんなことを主張しているのかと、僕も氏の著作を読んでみました。

「生物は重力が進化させた」(講談社ブルーバックス 1997)

西原氏は口腔医学の専門家なのですが、独自の進化論についてこの本で実験しています。
魚が陸に上がって両生類になる過程に注目し「進化の過程を再現する」実験だそうです。

(実験1)「水槽に陸地をつくり、サメを陸に揚げる。しばらくのたうちまわるが、しだいに動かなくなり、陸上の環境に適応して進化した」
(実験2)「アホロートル(ウーパールーパーはこれの仲間)を水深の浅い水槽で飼うと、本来はエラ呼吸のアホロートルが肺呼吸をするように進化した」

という実験をやっています。あたりまえですが、サメはただ弱っただけです。このサメはしばらくしたら死んだようです(サメに黙祷)。
アホロートルは水中で育てるとエラ呼吸ですが、水深が浅いところで育てると誰がやっても肺呼吸をするようになります。オタマジャクシがカエルになるのと同じことで、進化の再現とは関係ありません。ちなみにアホロートルという動物の身体が白いやつ(アルビノ)を、ウーパールーパーと呼びます。

と、こういう不可解な実験で独自の進化論を説明しています。アマゾンでも星1つのレビューばかりです。
もう1冊読んだのですが、長くなったので先にこれだけアップします。
 
 
 
正論? (名無しのどん兵衛)
2006-11-02 22:53:31
山崎様、こんにちは。お返事有り難うございます。


1.
>投資の世界での「法則!」の真贋がばれるには、長くても単に時間が経過して数年の月日があれば十分なことが多いのですが、医療の世界では、多くのサンプルに対する長期間のコントロールされた調査が必要なはずなので、科学常識的に納得できる結論を出すのは大変なのでしょう。

仰る通りで、「この薬で癌が治る」という主張があったとしても、細胞レベルの話で動物や人では全く効果がないとか、人で効くと報告されても数年して再現性を示すデータが他の施設から全く出ない、なんて話は山のようにありますし、外国で報告されても日本人には当てはまらない、ということも少なからずあります。本当に効果があることであれば医者の側だって早く知りたいし使ってみたいし、確からしいことであれば民間療法であっても医学書にも記載されます。実際に薬草からや天然物から成分調べて薬になっている物だって沢山あるわけですから。
投資の世界は素人ですが山崎様の著作を拝見しておりますと、あまりにいい加減なことを言っている人が多くて腹を立てているのではないかと思いますが、医療の世界でも同じで、根拠のない自説や偏った考えを主張する人が多く、私も歯がゆく思っております(またそういう人に限ってテレビなどで声高に言っていたりします)。もっと正論を述べる人がテレビに出てくればいいのにと常々思っております。

山崎さんの議論が
>上記の(1)~(5)のような状況であるとしたときに、

との前提であることは承知しておりましたが、

>我が家には、現在月例4ヶ月の赤ん坊(ほぼ母乳だけで丸々育って8キロ以上ある)がいるから、離乳食問題は他人事ではない。どなたか、正しい情報のソースをご存知の方があれば、ご教示を頂きたいところだ。

と書かれていたので、そちらの方に反応してコメント書いてしまいました。まあ食物アレルギーやアトピーなどの原因に関しては山のような説があり、いずれも決定的な原因がまだわかっていないからどの医者も「これだけはやめた方がいいよ」とは言わないわけで、自然にお育てになればいいんじゃないでしょうか?健康に気を遣っている人もそうじゃない人も、裕福な人もそうじゃない人も、たいして平均寿命も大して違わず、世界一長寿の国なんですから、明らかに駄目なことさえしなければ、神経質にならなくてもいいんじゃないかというのが個人的な意見です。


2.とはいえ、官僚の利益誘導云々の山崎さんの流れだったのに、なんだかアレルギーの話にmisleadしてしまったんじゃないかと自省しております。個人的な感想では、官僚もたかだか一部の業者を保護する目的で事実をねじ曲げるようなことはしないんではないか、というのが印象です。先に述べましたように「正しい事実」といっても、どのレベルまで検証されたことなのか、法で規制するほどの証拠なのか、の見極めは、個別に検討する必要があり、難しいバランスの問題です。

例えばBSE問題にしてもアメリカ人はアメリカの検査レベルでいいと思っているわけですが、日本のように厳しく検査したからと言って確率はゼロになるわけではなく、それでは現在考え得る最大限の検査をお金を無尽蔵に使ってでもやればいいかというとそうではないでしょうし、結局の所、将来的に発病する人が大量に出るのか杞憂で終わるのかが肝になるわけですが、そんなことは世界中の誰も分かりません。もちろん正しいプロセスを経て検討されていることが大事ですが、悪い方に転んだときに、特にマスコミは結果責任だけが(官僚を初めとして)問われるのは問題だと思っております。

例えばO157のカイワレ大根疑惑の時には厚生省は疑わしかったカイワレ出荷を止めましたが、結果的に間違えていたと言うだけで、マスコミに叩かれ、業者からは賠償請求をされていましたが、あの様な場合には「疑われる可能性があったんだから真偽がはっきりするまで止めた英断だった」とするだけの器が国民にない以上、官僚の判断も萎縮せざるを得ないのではないでしょうか。

3.
>天下り」は、緩和するよりは、「禁止」する方向に進める方が、フェアな世の中になるのではないかと思うが、どうか。

いわゆる(道路公団のような)絵に描いたような天下りによる談合は禁止した方がいいとは思いますが、高級官僚がその組織で定年まで働けるのはトップになる人間だけというシステムの元では、彼らの就職先はどの様に確保したら良いのでしょうか?一般公務員は定年まで働けて、また高級公務員といっても一般公務員のせいぜい1.5倍くらいの給料で、仕事もハードで(忙しくない人もいるでしょうが)、能力も高いのに(もちろん高くない人も多いでしょうが)、行き先がないのではちょっと可哀想かなと思いますが、山崎さんの同級などを見ていて如何でしょうか?(個人的な知り合いでは鼻持ちのならない奴が多いので、引きずり下ろしたい気分ですが・・・)

4.みのもんたの番組は、影響力が大きいだけになんとかして欲しいです。質があまりに低すぎます。あの内容もピンからキリまでで、それこそコンセンサスの得られた正論を取り上げるだけでも十分番組として成り立つのに、どうしてあんなくだらない内容に終始しているのかが理解できません。テレビ界の人間がまともな人選をしておらず、自分たちの考えるストーリーで番組を作ろうとしすぎているのではないでしょうか?
昔、下で教えていた研修医のお母さんが栄養士さんで、たまにみのもんたの番組に出ていたみたいですが「お母さんに、何かネタはないかってまた聞かれちゃいました」ってよく言っていましたが、キリのレベルかもしれませんが、まあそんなレベルです。

長くなりましてすいません。
 
 
 
西原さんの著作を読んでみた (都都逸)
2006-11-02 23:12:06
まず西原克成氏の最新刊「免疫力を高める生活」(サンマーク出版 2006)を書店で立ち読みしてみます(書店、出版関係者の方ごめんなさい)。


ざっと読むとまえがきで「自分の主張は日本の医学界では誰からも相手にされていない」と自分で書いています。

「冷や酒はヤクザが飲むもの。冷や酒を飲むとヤクザのような性格になる」という記述があります。
この理屈が通るなら、武豊騎手はワインが好き→ワインが好きな人はみんな武豊騎手みたいな性格、なんでしょうか(笑)。


ここで図書館に移動して、西原克成「免疫病は怖くない!」(同朋舎、角川書店〔発売〕、1999)も読んでみました。


内容をまとめると、
・ 生物は重力によって進化したという仮説を披露(サメの実験がまた出てきます)
・ 現代日本の病気はすべて免疫と重力への対応が間違っていることが原因
・ 現在の医者には治せない
・ どうすればよいか?口呼吸をやめ、冷たいものを飲むのを避け、睡眠をとればよい

というのが概要です。
詳しく読んでみます(「」内は西原さんの説)。

西原さんの独自の定義:かぜ、花粉症、アトピー、ガン、脳溢血まですべて免疫病。
また、外傷の原因は注意不足→注意不足の原因は疲労→疲労の原因は免疫低下→ゆえに外傷も免疫病、と定義しています(いくらなんでも)。
これはあくまで西原さんだけが考える定義ですからね。

「身体を冷やすと免疫が弱り、免疫病になる。冷たい飲み物、プールで泳ぐなどは避けましょう」と書いてあります。
しかし昔の人も冷たい水を飲み、海や川で泳いでいたはずですが、アトピーや花粉症はありませんでしたよね。

「口呼吸をするとバイ菌が喉からダイレクトに体内に入り、白血球に乗って体中にばら撒かれ、病気の原因になる」らしいです。
白血球は異物(バイ菌など)を取込んで処理します。取込まれた異物は酵素や活性酸素により消化、殺菌されます。逆でしょうか(この人、医学博士だそうですが・・・)。

読んでいると矛盾があちこちにあります。
「ガンを含めたあらゆる病気は免疫病だ」(P75)
「小さいガンは免疫病と関係ないので日本中どこの病院でも処置できる」(P104)
「ガンも脳溢血も免疫病の一種である」(P115)
・・・というように、同じ本の中でまったく逆の内容を言っているんです。

ちなみに、本格的に免疫学の勉強を始めたのは1994年ごろだそうですが、「現在の主流の免疫学は、時期が来るまで勉強することを避けた」そうです。既存の考え方に囚われる前に理論を構築するためだからとか。無茶苦茶な「独自の学説」を唱える人によくあるパターンです。


と読んでみた結果、西原氏のこれまでの著書はちょっと信憑性の薄いと考えています。
 
 
 
皆様、コメントありがとうございます! (山崎元)
2006-11-03 15:07:38
>床屋政談さま

こんちは。「週刊文春」の日垣氏の文章を読んでみました。加害側・被害側共に、親に大いに責任があることの指摘など、概ね納得できる内容でした。

>くに様

欧州でも、だいたい6ヶ月からなのですか。

幸い、私の子供はいまのところ上三人いずれもアレルギーには悩んでいませんが、四人目もそうあって欲しいと思っています。離乳食はゆっくり目に始めるつもりですが、一歳まで遅らせる、というようなことをする予定はありません。何となく、始めたいときに、始めるつもりです。

「アレルギー」というものは、仕組みが完全には解明されていない難しいもののようですね。ただ、アトピーに悩んでいる子供などの話を聞くと、本当に可哀想です。研究が進むことを期待したいと思いますが、「納得できる」根拠が揃うまでには相当の時間と労力が掛かると想像されます。

>waremokouさま

こんにちは。

行政のこうした問題で、割り切れない気持ちになるのは、行政側の「既成事実」に対する弱さです。

いったん使用されたり、認められたりしたものについては、それが確実に悪いと確認されるまで「悪い」ということを認めようとしませんし、そういう問題がある、ということの公表にも消極的です。「新たに認めるか否か」という対象についてだと、対応が異なるように思えるのですが、ちがうでしょうか。過去の行政側の判断に対する拘りや組織としての保身、それに、「業者」に対する遠慮といったことがあるのでしょう。それらの全てが悪いわけではないのですが、少なくとも、「危険であるかもしれない」ということの情報がもっと流通するようになって欲しいと思います。

>春菊さま

確かに、どんな形であっても、話題に取り上げて貰えば、何らかの宣伝になる、というのはニセ学者のよく使う手ですね(西原氏がそういう人なのかどうかは私には分かりませんが)。

「ニセ科学」は投資の世界でもたくさんありますが、投資の世界の場合、理屈が健康問題や神がかった問題よるも簡単ですし(考えると、どこがおかしいか分かることが多い)、テストが相対的に簡単です。また、そもそもお金の運用の世界の「うまい話」は、それを教えてくれるということ自体がおかしい、という常識を働かせれば怪しさに気付くことが出来ます。

>ayaさま

確かに、産院には何種類かの粉ミルクメーカーが食いこんでいます。退院するときにはおみやげどっさり、という状態ですね。

一番下の子は、これまで殆ど母乳で育ってきましたが、そろそろ母乳の生産量が落ちてきたようなので、粉ミルクを併用することになります。

私は、まったく勝手な(構いたいときにしか構わない)父親なのですが、赤ん坊が粉ミルクに慣れてくれると、私がミルクをあげることができるので、ちょっと嬉しい、というような気分もあります。

>一歳児の父さま

六ヶ月からかどうかは定かではありませんが、子供の様子を見て、離乳食は始めるつもりです。

先ずは、母親の乳首以外のものに慣れないと、というのは、仰るとおりで、我が家の赤ん坊に関しては、目下のところ、哺乳瓶のゴム乳首に慣れて貰う段階です。

上の子についても、既成のベビーフードは、何となく余り感じが良くないので、外出などやむを得ない場合以外には使っていません。年子なので、母親には、上の子の時の記憶がまだ鮮明なので、何を与えるかといったことについては、そう困っていない様子です。

経済誌が読者を金融機関のカモにしようとする傾向は困ったものです。これは、意図的な場合と、気付かずにやっている(たとえば「(投資を)何もしないがリスクだ」などと煽るような書き方をする)場合と、両方あるのですが、経済誌の記者にも読者にも、まずは正確な知識を持って欲しいと思います。

>都都逸さま

講談社ブルーバックスというと、それなりの権威を感じるのですが、「実験」について考える限り、「怪しい」としかいいようのない本が出版されているのですね。

科学の進歩の一部は、何らかの「妙な実験」がきっかけになるのでしょうが、それにしても、ですね・・・。
 
 
 
コメントありがとうございます(2) (山崎元)
2006-11-03 15:08:32
>名無しのどん兵衛さま

1.医学の世界の詳しい事情は分かりませんが、かつて読んだ近藤誠医師の著作などを頼りに考えるとしても(近藤医師も賛否両方の評価のある方ですが、議論の仕方については、私は好きです)、たとえば胃ガンの定期検診がプラスなのかマイナスなのかを決定するためには、それぞれ数千人規模の群をつくって何年にも及ぶ死亡率の差を検定しなければならないことが想像できます。そうしなければ、「早期発見に役立つからプラス」なのか「X線の悪影響も入れると総合的には自体を改善しない」ということなのか等々について、決めることが出来ません。

多少の科学的考え方と統計的な常識があれば、上記のように考えるだろうと思うのですが、個々の人の体験が絡んだり(「私は、検診で早期発見して、助かった!」など)、ビジネスが絡んだりすると、科学的根拠と無関係に物事の結論が出てしまうようです。結局、科学的な「真理とされるもの」についても、時々の社会的な影響を免れないない、というのが実感です。

2.官僚の利益誘導の話題は、幸か不幸か、他に題材がいっぱいあるので、今回論じなくても残念ということはありません(笑)。

「BSE」や「カイワレ」もそうですが、何が問題なのかを感情論ではなくて、論理的に議論して、考える、といった伝え方が、もっとなされるといいですね。

この点、テレビ番組の作りが、そうなっていないことと(感情を表現するだけの芸人がコメンテーターであったりするし、両論を提示すればそれで良し、といった感覚が見えることもある)、政治家など、本来は本格的な議論を本職とすべき人が、むしろテレビ寄りに、感情論をアピールするような傾向にあることが嘆かわしいところです。

3.「天下り」については、たとえば、金融庁の役人が銀行に天下る、というようなことは、やはりまずいのではないかと思っています。他の業界に転職して、能力を活かすことは大いにあっていいと思うのですが、直接の利害がある業界で天下りをされると、癒着の防ぎようがないなあ、というのが実感です。

公務員についても、もちろん多大な個人差がありますし、経済的には十分恵まれているのではないか、また、長年公務員をやってしまうと、民間企業の働き方には適応できないのではないか、などと感じます。

すると彼らの行き先が無くなってしまうのですが、それこそ、自助努力・自己責任で頑張って貰うよりありません(民間人の大多数と同様に・・)。

4.みのもんた氏の昼の番組には一度出たことがあります。彼の司会者、番組制作者としての力量は大したものだと思いましたが、もちろん彼一人で番組を作る訳ではないので、内容面では、制作会社のスタッフの力量によるところ大なのだろうと思います。

>都都逸さま

西原氏の本のご紹介、ありがとうございます。

ご紹介から考える限り、ちょっと気を付ける方が良さそうな先生のようですね。

私は、冷や酒も飲みますが、まあ、安心して飲むことにします。ただ、少し涼しくなってきたので、そろそろ、ぬる燗が美味しい季節だなあ、などと窓を開けてみて思いました。
 
 
 
「既成事実」に対する弱さに… (床屋政談)
2006-11-04 06:14:01
山崎さん こんばんは。
(くに様 ありがとうございました!)

「既成事実」に対する弱さ、はたと膝を打つ思いです。

組織内成員の言い訳、たいがいコレですね。

民間だと、逆張り他の山っ気・儲け気チャレンジで打ち破られることもあるのですが、行政というか、公的、世間な空間では、これ強いですねぇ…

メディアの役割も大きいのですが、そうかと思うと、
ダイオキシンや「買ってはいけない」本の騒動のときのように、感情(恐怖)をあてにした恐喝的な報道も困りものですしねえ…
(西原氏もこの疑いありますね…)

結局、論理と事実(データ)を元にした、中立・是々非々で検証性と説得力ある主張を担う主体(ジャーナリストやシンクタンク)の創設と、受け手(情報消費者)の最低限のリテラシー教育、が急がれますね。
(アメリカはシンクタンクこそ百花繚乱ですが、受け手に宗教原理主義ほか、問題が多々あって、あの横暴ぶりです)

そこで! これは嫌味でなく、楽天経済研のエースに期待しています! わたし本気で寄付してもいいですよ!(突然ですが、そろそろ有料サイトやりませんか!?)
 
 
 
テレビの質、なんとかなりませんか? (名無しのどん兵衛)
2006-11-04 11:56:45
山崎様 コメント有り難うございました。

1.
>結局、科学的な「真理とされるもの」についても、時々の社会的な影響を免れないない、というのが実感です。

仰る通りだと思います。特に製薬会社などは強引なデータや偏った解釈のデータなどを出してきますが、一昔前と比べますと、随分と公正なデータを出すようにはなっている気がします。

最近「自分の利害関係を切り離して、正しいことと正しくないことを言える人」って意外と少ないんだなと、特に実感しております。その点は、分野は違いますが、山崎様は見習うべきことが多いと、(お世辞でなく)思っております。山崎様の「12回転職」の本など、以前に読ませていただきましたが、私には内部告発など絶対に出来ないなと思いましたので(私なら黙って辞めるかな・・・)。

3.
>すると彼らの行き先が無くなってしまうのですが、それこそ、自助努力・自己責任で頑張って貰うよりありません(民間人の大多数と同様に・・)。

天下りが随分と厳しくなった現在でも、劇的に公務員人気が落ちたわけではない現状を見ますと、仰るように民間企業と(学生の目から見た)将来の期待値はそんなに変わっていないのかもしれません。


4.山崎さんはみのもんた氏の番組にも出演されておりましたか。私はほとんどテレビ見ないのですが、みのもんた氏は確かに司会業、しゃべりはプロだと思いますが、あまりに庶民的な、理屈の通らないおばちゃんの見方を背後につけて、しかもあの調子で官僚や公務員、教師を叩いているのを見ていますと、逆に弱い物いじめの様な印象を持つときがあります。

そんなに庶民の味方、正義の味方の様な振る舞いをするのであれば、暴力団、無能な多すぎるタレント、質の低すぎるテレビ番組、などもテレビで叩いてください、と言いたいです。

すいません、アンチ・テレビ&タレントなもので。
 
 
 
Unknown (山崎元)
2006-11-04 14:08:59
名無しのどん兵衛さま

1. 私などまだまだ未熟ですが、ものを考えるときに、大雑把には、
(1)先ず自分の利害を意識化してリセットし、(2)次に、第三者的に見て、だれが悪いかを考える、
というような思考方法をしています。
最近、脳の本を読んでいると、善悪に置き換えて物事を考えると思考が早くなると書いてあったので、これは、効率的な方法だったのか、と思う次第ですが、こちろん(1)のプロセスが大切です。個人としての利害もあれば、議論上のポジションもあったりするのですが、自分のポジションを意識的に問題から切り離すように心掛けています。

3. 後から見てみると、職業選択としての公務員はまずまずではないかと思います。いろいろな条件が手厚く、何よりも安定しています。それに、公務員でなければ得られない情報が多くあるので、たとえば、賢い文科系の学生は、一度公務員になって、しばらくして留学して、それから民間に転ずる、というようなコースがいいかな、と思います。もっとも、人生、なかなかそこまで計画的には進みませんが。

4. みのもんた氏はたぶんアタマのいい人だと思いますが、あれだけ密なスケジュールだと、やはり番組を作るスタッフが番組の大筋を作ってしまうことになるでしょうし、微妙なニュースでも、分かりやすくショーアップして伝えなければならないという意識が強いのでしょうから、「おかしい」と思えるケースが出てくるのは仕方が無いかも知れません。

相対比較の上では、この点、ニュースへの接し方・伝え方は、小倉智昭氏の方が素直で間違いがないような感じがします。彼は、自分の意見がはっきり出る人ですが、先入観の偏りがないし、意見をデフォルメしない分、率直に伝えていると思います。

みの氏について感心したのは、番組の構成能力です。例のテープで隠したところをめくるフリップが彼の台本代わりなのですが、番組前に、数十枚のフリップを流して見るだけで、彼は内容を把握します。そこから先が大した物なのですが、生放送故に、時間が前後するのですが(たいていは「押す」と呼ばれる、時間が足りない状態になる)、彼はCMの間にどのフリップを飛ばすかを考えて、番組を再構成して、スタッフに指示しますが、これが的確で、且つ誰よりも早いので、番組が始まると、スタッフが彼に頼る状態になります。

もとの話題に戻ると、本当に、どうやったらTV番組の質が上がるのかについては、大いに悩みますね。現状では、「こんな番組を流すために、免許を与えて保護しているのか」と思うことが、しばしばです。(私はあまりTVを見ないので、「しばしば」→「ときどき」がより正確ですが)
 
 
 
Unknown (山崎元)
2006-11-04 14:18:35
床屋政談さま

「報道」でも「金融商品」でも、商品を売ろうとした場合に、「正しい・得だ」という価値観よりも、どうしても「気持ちいい」といった感情に訴える方が効果的であり、近年の”マーケティング”はそれを体系化する方向に益々進んでいます。

「報道」の場合も、「たくさんの人に見て貰わないと意味がない」、「儲からないと、続けられない」という理屈の下に、どんどん内容を妥協していくことになりますし、TV番組だと、大雑把でも分単位くらいの視聴率推移を見ながら、「経済の話題はウケが悪いな・・・」などという分析を行って、次の番組に反映されていきます。

投資家も視聴者も、この「マーケティングの毒」に対する耐性・免疫をもっと持たないといけないのですが、そのための情報をどう伝えるか、という問題がまた生じて、堂々巡りとなります。

個人的には、「正しくて、面白いことを、伝えてやる!」という正義の愉快犯的な初心を忘れずに、修行に励みたいと思っています。
 
 
 
自然と時代に合わせるのがいちばんでは…? (yume-no-tori)
2006-11-06 17:20:02
初めまして。yume-no-toriと申します。山崎様の本文だけでなく、知識、論理力に優れた読者の皆様のコメントまで、実に興味深く拝読させて頂いています。勉強になることしきりです。

さて、本トピック、だいぶ落ち着いてたようですが、ある記事を見つけたので、URLをお教えしておこうと思います。

http://www.yomiuri.co.jp/komachi/childcare/baby/20061031ok01.htm

生後五ヶ月ごろが目安というのは厚生省の指導どおりのようですが、子どもごとに合わせて焦らずゆっくり、というのがいちばん自然という結論のようです。
これは「くに様」や「aya様」もおっしゃってましたよね。私も、子どもといえど、ひとつの生命体、その生命力を信じて、親はその子が離乳食を必要とする時期をを見極めて与えるようにすれば良いのではないかと思います。

アレルギーについてはみなさんのおっしゃるとおり、外的要因の方が影響力が強いような気がします。

また、離乳食の時期から子どもに対して「食育」を上手くやってあげることが親の務めかと思います。私は離乳食時、何を与えても遊びと思って食べ物を投げ散らかすばかりで、全然食べようとしなかったそうです。その上、育ってからも炊事の手伝いをするくらいなら偏差値を上げろという親の教育方針の犠牲になってしまったため、いい年した大人になっても自分の食事ひとつ面倒見ること出来ず、真に困った負債を背負ってしまったものだと思います。離乳食の頃から「食べることが楽しい、大事なんだ」ってことが子どもに教えられるといいですよね。

あと、もうひとつ気になる点が。

最近は核家族化が進んで若い夫婦だけで子どもを育てているケースが多いと思います。そんなときは祖父母世代・親世代の経験が頼りになることも多いかと思います。

でも、祖父母世代・親世代と最近の傾向で1点、まったく異なる点がありますよね。

わたくしが生まれた世代(30代)くらいは大きく生む、つまり出産時の体重が3000g台、或いは4000g台の子もざらに居ましたよね。

それがいまでは、「小さく生んで大きく育てる」という風潮が主流になっていると感じられます。有名人の出産ニュースを聞いても、滅多に3000g台の子なんて聞くことがなくなりました。

この出生時の体重の差は、離乳食の開始時期に影響を与えないのでしょうか?

医学的なことは私にはよく分かりませんが、「小さく生む」ということは、「大きく」生んだときよりも、体の各器官が未熟なのではないかと推測されます。離乳食を与える時期として、「消化吸収機能(器官)が未熟なうちに与えると、アレルギー反応を招きやすい」(URL本文中参照ください)というのであれば、出生時の体重の変化は離乳食の開始時期にも大きな影響を与えるのではないかと思われるのですが…。

となると、頼りのおじいちゃん、おばあちゃんの知恵も下手をしたら有害になってしまう恐れがありますよね。

難しいですが、医学的根拠はなかなか結論が出せず、しかも有る意味医学的トレンドにも変遷がある以上、ひとつの情報だけでなく、多角度的な視点から観察して、その子に合ったことを的確な時期に行ってあげるという以外にないんじゃないでしょうかね。

山崎さんのお小さいおふたりのお子さんのお健やかな成長、お祈りいたしますね。
なぁ~んて、色々書きましたが、私、子育て経験ゼロの事実婚女なんです。実際の経験もないのに、べらべらと失礼致しました。あぁ、早く自分の子どもが欲しいな。
 
 
 
Unknown (山崎元)
2006-11-06 23:53:52
yume-no-toriさま

こんばんは。いらっしゃいませ。

育児だけでなく、大人の健康法も時代により、場所によってちがうようですね。何が正しいのか、自信が持てないのですが、それは、仕方がないと割り切って、様子を見ながら考えることにしています。

当家の赤ん坊の場合は、生後5、6月を過ぎてから、大人の食べているものを羨ましそうにしたら、少し(離乳食をですが)食べさせてみるという方針です。幸い、ここまでのところ、それで不都合はなかったのですが、次が上手く行くかどうかは、時間が経たないと分かりません。

尚、本件に、直接の関係はありませんが、一言。意見を言う場合に、「経験」は、ものを考えるための情報源やきっかけになりますが、経験がなければ意見を言ってはいけない、ということはないはずです。大事なのは、論拠と、論理であって、単なる経験の有無ではないと私は思っています。
 
 
 
ご指導ありがとうございました (yume-no-tori)
2006-11-07 00:15:01
コメントいただけて、大変嬉しゅうございます。

>意見を言う場合に、「経験」は、ものを考えるための情報源やきっかけになりますが、経験がなければ意見を言ってはいけない、ということはないはずです。大事なのは、論拠と、論理であって、単なる経験の有無ではないと私は思っています。

この文章、ハッとさせられました。
大変、勉強になりました。
これは逆にもまた真なりですね?
例えば、経験の無い者(後輩)が経験のある者(私)に意見した場合、経験がないからという根拠でそれを真摯に取り上げないのは、経験ある者の側の傲慢、愚の骨頂ということですね。あくまで内容(論拠、論理)及びそこから推測される結果の効果で判断せよ、ということになりますでしょうか。

経験ゆえに目が曇ることもありますからね。
修行の道はまことに険しく、でもやりがいのあるものですね。

ありがとうございました。
 
 
 
Unknown (山崎元)
2006-11-07 00:16:37
yume-no-toriさま

私の言いたいことを、私以上にうまく言っていただいて、どうもありがとうございます。
 
 
 
たんぱく質の吸収について (MA-san)
2006-11-10 20:06:46
狂牛病は乳幼児期に感染しやすい(腸が未発達のため)そうですが、それを考えると一理あるような気がしますね。
ベビーフードには牛エキスなどが入っているものがありましたよ。
これも日本そして米国でBSE問題が発覚したときに回収されていたような気がします。

最近は果物アレルギーも少なくないですが、業界は2ヶ月程度から果汁を飲ませるように推奨してそういった製品を出してますが、WHOは6ヶ月まで必要ないとしていますよね。。

企業の作る離乳食ができる前は何歳くらいまで母乳で人類は育ってきたのか、それが知りたいです。
 
 
 
訂正 (MA-san)
2006-11-10 20:08:48
>企業の作る離乳食ができる前は何歳くらいまで母乳で人類は育ってきたのか、それが知りたいです。

↓今健康で長寿でいる方々が何歳くらいまで母乳で育ってきたのか、に訂正いたしまーす。
 
 
 
早期離乳食考察 (サイレントじゃないマジョリティー)
2006-11-10 22:12:52
山崎様

こんばんは。

先週駅売店で週刊現代を買ったのですが11/11号でした(週刊誌では当たり前なのに気付いた時は後の祭り)ので元記事は読んでおりません、ことを前提に投稿致します。

他の方々の投稿コメントを読ませて頂いて『ふうむ~成る程そう言うこともあるか』と大変参考になり勉強させて頂いてもいます。

主題を次の四つの観点から考えて見ました。
1.子育ての実践経験から
2.食品産業、役所とメディアの責任
3.消費者の行動

1.子育ての実践経験から:
全くの専門外なので医学的見地からの判断は良く判りませんが、経験談からは次ぎの二点を述べます。

(1)離乳時期の問題
(2)食材(離乳食自体)の問題

(1)お世話になった産院の指導と貰った育児書と(子供たちの)二人の祖母の経験知を基に子供を3人ともほぼ母乳で育て、6ヶ月目から段々と家内が作る自然離乳食(*↓)としましたが、一人にだけウサギの毛に対するアレルギーが7歳で出た以外は無事でした。

3人とも1年未満での離乳ですが、1/3の確率でアレルギーが何故発症したのかと同様に、同じ両親から派生し同様に育てられた他の2人にはアレルギーが出ない理由は判りません(相談した小児科医のお医者さんは体質ですねと簡単に仰ってお仕舞いで離乳の話は全く出ませんでした)。

尚、赤子の離乳は首が据わった頃が良いとの両家の昔からの風習に沿ったのが実態でそれ以上の医学的根拠はありません(結果としては3人ともとても良く育ったと思っていますexcept 自発的大幅ゆとり勉学状態 ⇒ 家内に言わせるとこれは専ら私の指導が原因の由)。

(2)離乳食とは食品メーカーの製造するものを指すのでしょうか、それとも一般家庭で工夫して作る例えばカボチャとかほうれん草の裏ごしペーストやお粥の変形オモユ(*↑)のことでしょうか、それとも両方ともを指すのでしょうか、西原氏の定義も今ひとつ不明な感じです(メディアとの関係から推測するに多分 産業食の方を指すのでしょうか)。

西原氏の主張は赤子の人体構造と機能からのアレルギー源泉の解明ですから、どちらでも同じことなのでしょうが、我が家がお世話になった小児科医や内科医の先生方は寧ろ食習慣と食物の化学汚染に原因を探しておられる印象です。

産業離乳食にせよ家庭離乳食にせよ 使う食材が我々消費者の知らない生産や流通の過程でどんな具合に人手(産業的な加工や添加物)が加えられるのかも また其れの中長期での子供への影響も判りませんから、どちらも一緒との意見もあろうかとは思いますが、親としてなるべく自分の手作りのより自然度の高い離乳食の方が安心(自己納得度が高い)と言うところでしょうか。

私なりに離乳食の経済厚生の高低を考えてみました。
母乳では2~3時間毎に与えることの母体への負担(夜中に起きるとか、離乳が大変とか)と母乳が詰まらないようにする為に母親の食事のカロリーを抑え意識的に粗食にしたりの部分とそれらに伴う経済的負担がありますか。

また頻繁な夜泣きに起こされた私も確か長男の生後3ヶ月目に首の筋が固まり本当に首が回らなくなり医者に通って温熱療法を受けたことがありました(本当に痛かった思い出です)。

一方産業離乳食は腹持ちが良く夜泣きが減る(らしい)ことと家庭離乳食よりは値段が高いという効果があるようです。

これらの経済的プラス・マイナスの総和を比較したらどうなるのか、定量的なものは良く判りません。

しかし、親の代からの教えや頼った産院の知見が正しかろうとの(安易と言えば安易な)安心感から産業離乳食には頼らず子育てをして結果的に良かったのだと自己満足していると言う、甚だアカデミックな根拠には欠ける従って人様にはお役に立たない実践経験談でした(偉そうな書き出しで纏めてみたら平凡な結論に成りました)。

第二点目以降に就いては後日投稿させて頂きます。
 
 
 
食物アレルギーと戦う方々のサイトです。 (参考)
2006-11-11 15:29:32
http://odevivi.com/allergy/sitemap.htm

2chでもこのようなサイトがあります。

食物アレルギーの子を持つ親のスレ その8
http://life7.2ch.net/test/read.cgi/baby/1159543038/
 
 
 
健全なリスク管理のために (渡部)
2006-11-21 17:23:13
山崎様

はじめまして。

先日高橋氏のコラムを読み、ネットではどのような反応があるのかと思いここにたどり着きました。

ここのコメントを見ると西原氏が信用できない→早期離乳食とアレルギーの関連は眉唾、みたいな流れが見えます。

でも実際高橋氏のようにアレルギーに苦しむ子を持つ親の立場なら、このような情報は広く伝えて欲しかったと思うのは当然ではないでしょうか?もし母子手帳通りに離乳食を与えていなければ違う結果があったのではないかと思うのは普通の感覚に思えます。

眉唾かどうかは時間をかけてはっきりさせればいいのです。だけどそのような説があることは広く共有すべきではないでしょうか。

そのようなことを気にしていたら身が持たないと仰る方もいましたが、少なくともアレルギーで実際に苦しんでいる方は事前に知りたかったと思います。

一部の人間が勝手に情報を握りつぶしていては情報が偏り正確な判断はできません。十分な情報を得たうえでリスク管理を各自がする、これが健全な社会のような気がします。

私は自分のできることとして、こういう説もあるんだと少しでも多くの人(所詮は友人知人ですが)に広めています。
 
 
 
Unknown (山崎元)
2006-11-22 01:03:29
渡辺さま

いらっしゃいませ。仰ることはその通りだと思います。だからこそ、自分では確認の取りようがなかったのですが、一つの意見、として、弊ブログでご紹介したつもりです。

ともかく、情報を握りつぶす、というのは、いけませんね。もちろん、情報を発信する側にも、それなりの作法と責任感を求めたいとは思いますが、最終判断は難しいとしても、多くの情報を得てから判断したい(すれば良かったのに)というのは、自然な感情だと思います。
 
 
 
今更ながら… (通りすがり)
2009-04-09 10:31:07
今更ながら…

・母乳は2歳くらいまで
・生後6ヶ月以降から徐々に母乳を補う補完食を適切に与える
 (あえて「離乳食」でなく「母乳の補完食」という言葉を使っている)
・早すぎるタンパク質の摂取はアレルギーになるリスクがある

等の内容だったかな?

2006年10月にWHOから勧告があり、日本でも
2007年3月に厚生労働省「新 授乳・離乳の支援ガイドライン」が改定されます。

主な内容は、

1、授乳に関して
  ~11ヶ月「赤ちゃんが欲しがるだけ」
  ~18ヶ月「赤ちゃんのペースに合わせて」
2、離乳食に関して
 「離乳初期」「中期」「後期」「完了期」がなくなり、すべて「目安」で離乳食開始と断乳の時期が一緒でなくなる。
 「離乳準備(断乳)」の考え方そのものがなくなり、離乳食の開始は急ぐ必要はない、とされる。
3、「果汁の必要性」は削除。

結局、離乳食に関する考え方は、西原理論にかなり近くなってます。
(過去の施策を否定しないよう微妙な言い回しになってますが…笑)

WHO 離乳食

などのキーワードで検索すると様々情報が集められます。
 
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