yamaの読書日記

 活字中毒のyamaが日々手にしている本のお話を綴っています。
 読んだ本についていろいろお話しませんか?

弁天観音よろず始末記 朱龍哭く

2012-04-11 14:04:29 | 時代小説
西條奈加さんの「弁天観音よろず始末記 朱龍哭く」を読み終えました。

お俠な小町娘のお蝶と、物腰穏やかな色白美人の沙十。人呼んで「弁天観音」美人姉妹と、次々と現れるクセ者の男たちのかしましくも賑やかな日々の裏、お蝶を狙う影が迫っていた…。

登場人物がみな一癖もふた癖もある面白いキャラクターですごく楽しく読めた1冊です。

お蝶の兄で沙十の夫の安之。お蝶の幼馴染の佐吉。お蝶につけられた若党の陣内。
沙十の老僕の作蔵・・・

『始末記』とあるからには続編があるのではと睨んでいるのですが。

爽やかで人情味もある世界を見せてくださる西條さんから目が離せません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

立場茶屋おりき 雪割草

2012-04-11 13:55:32 | 時代小説
今井絵美子さんの「立場茶屋」シリーズの10作目「雪割草」を2日前に読み終えました。

善爺が亡くなった後、やっと二階家の普請も終わった立場茶屋おりきの新たな出発の日々。

最近のこのシリーズに載っている巳之吉が丹精込めて作ったお料理の数々・・・

読むたびに「食べてみたいあぁ」とお腹の虫が騒いで困ります。

あの時代でもこんなに目と舌を楽しませてくれるお料理があったんだなぁと不思議な思いがします。

立場茶屋おりきも少しずつ変化していく・・・時は移ろうものなんですねぇ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

萩を揺らす雨

2012-04-06 22:39:18 | ミステリー
吉永南央さんの「萩を揺らす雨」を読み終わりました。

観音様が見下ろす街で、コーヒー豆と和食器の店「小蔵屋」を営む杉浦草。

彼女は店でサービスのコーヒーを楽しむ人たちの会話から、街で起こっている小さな事件に気づき年甲斐もなく解決に乗り出すのだが・・・

この草さんは只今数えで七十六歳。
亡くなった父親の遺した雑貨屋を今の店に改装したのが10年前。

これからは自分の生きたいようにと一大決心をしてのことだった。

なんか草さんを見てると元気を貰えるのだけれど、周りからはやっぱり76歳のおばあちゃんでしかない。そこがなんとも切ない。
そんな草さんの悔しさやいら立ちが手に取るようにわかって、私も草さんの近くにいるんだなと実感します。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ラン

2012-04-04 22:38:03 | その他
森絵都さんの「ラン」を読み終えました。

22歳の夏目環。9年前に家族を交通事故で失い、2年前に共に暮らしていた叔母を亡くし、大学も中退した環は孤独だった。

引っ越し先で自転車が必要となりたまたま除いた自転車屋で仲良くなった紺野さんに貰った自転車で環は異世界へとひた走る。

家族の死や叔母の死で孤独でネガティブな孤独な日々を送る環は異世界・・・家族が暮らすあちらの世界なんだけど、そこにたどり着くためのルールや決まりが笑えるんですが・・・に行って亡くなった家族に会いたいがために走り始める。

スポーツをすること、チームの一員になること、なにか目的を持つこと・・・で、後ろ向きで生きてきた環が悲しみを乗り越えて前を向いて歩き始めることができるんだと思いました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

誘う森

2012-04-03 21:13:59 | ミステリー
吉永南央さんの「誘う森」を読み終えました。

妻・香映の自殺による死を受け入れられず不眠症に陥った洋介は長期休暇を取って自分自身と戦っていた。

痴呆症を患っている元刑事の角谷の散歩に付き合っていていろんな人や出来事に出会い、妻の自殺に疑問を抱き真相を探る決意をすると・・・今まで見えなかったもの、見逃していた出来事などが見えてきた。

冒頭の短い文章が何を意味するのか、本文を読みながらも気になって。

夫・洋介の立場から書かれたお話に挟まれるように、妻・香映の立場からの話があっていろんな謎が絡み合ってついつい読み急いでしまいました。

初めての作家さんなので興味津々で読みましたが面白かったです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする