多文化共生のすすめ

Toward a Multicultural Japan

骨太の方針2006

2006年07月07日 | Weblog

日本政府は2006年7月7日、経済財政諮問会議と臨時閣議を相次いで開き、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006(骨太の方針2006)」を閣議決定した。

小泉内閣の基本方針として、毎年この時期に策定されてきた「骨太の方針」の中では、昨年初めて、外国人の生活・就労環境の整備に言及している(「骨太の方針」)。今年は、現在、外国人労働者問題関係省庁連絡会議で検討が進んでいる「生活者としての外国人」問題への総合対策を年内に策定することを確認するとともに、総務省の「多文化共生の推進に関する研究会」報告書を受け、「多文化共生社会構築」に初めて言及していることが注目に値する。

外国人に触れているのは以下のとおりである。

我が国の国際競争力の強化「ビジット・ジャパン・キャンペーンの高度化など観光立国の実現に向けた諸施策を推進し、2010 年の外国人旅行者の受入れ目標(1,000 万人)を確実に達成する。」(7頁)

アジア等海外のダイナミズムの取り込み「平成18年内の生活者としての外国人総合対策策定等、多文化共生社会構築を進める。」 (8頁)

ヒト:「人財立国」の実現 (世界的「ブレイン・サイクル」の取り込み)「外国人留学生制度の充実を図るとともに、我が国とアジア等との若者レベルの人材交流を進める(「アジア人財資金(仮称)」構想の具体的事業の検討)。優れた外国人研究者・技術者等の高度人材の受入れ拡大に加え、現在専門的・技術的と評価されていない分野の受入れについて、その問題点にも留意しつつ検討する。研修・技能実習制度の見直し、在留管理の強化を図る。」 (11頁)

生活におけるリスクへの対処(国際的な取組、テロ対策等)「グローバル化の進展等に伴い、安全で安心できる国際的に共生した社会の構築に向けた取組がますます重要となる中、テロの未然防止等を図るため、衛星等を活用したインテリジェンス機能の強化を含め、情報収集・分析、重要施設・公共交通機関の警戒警備等を徹底するとともに、国内外における国民保護の体制整備、外国人に対する出入国審査時の生体認証技術の活用等を進める。」 (31頁)


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