私が小学生の頃、佐々木模型の店は現在のところではなく、内本町の交差点の西側あたりにあった。
店もそれほど大きくなく、薄暗くて天井付近までびっしり模型が積み上げてあり、今にも崩れそうな感じだった。
ちょうど、解放倉庫のコミック売り場のような狭いイメージであった。
私が小学生の時はもっぱらガンプラを求めて市内の模型が売っている店を渡り歩いたものである。
当時は最初のガンプラブームで大変品薄状態が続き、144分の１の模型がなかなか手に入らない状態であった。
やっと見つけたと思えば、人気のない「武器セット」や「ギャン」…ガンダムやドムなどのメジャーなものを入手するのは大変苦労であった。
さて、そんな時代でしたが、ある日佐々木模型にいると、
数名の不良がやってきて、店番のおばちゃんに「シンナー売ってくれ」とすごむ。
不良たちは、がたいも大きく顔つきもいかつい。
しかし、佐々木のおばちゃんは強かった。「あかん、絶対売らへん、出ていき！」ときっぱり断る。
そんな感じで5分程度押し問答をしていたが、とうとう不良はあきらめて店を出ていった。
不良も必至、おばちゃんも必至、意地のぶつかり合いだ。それにしても、（「シンナー売ってくれ」というのもなんか可愛げがある。）
おばちゃんは店を守るために必死にがんばった。子供ながらに立派なおばちゃんの態度に敬服したものである。
そういうおばちゃんだから、普通の客に対しても大変厳しい。
客の欲しいものとおばちゃんの売りたいものが一致しないと、なかなか売ってくれない。
頑固おやじみたいなおばちゃんだった。
何度も通い、顔を覚えてもらえればそうでもないが、一見さんに大変だったと思う。
高田の少年たちはそんなおばちゃんに、かわいがってももらい大人になったのである。
父が子供の頃から通ってた事もあり、おばちゃんに最初から可愛がってもらえたので、苦労するどころか、人気商品の取り置き(笑)までしてもらえたり、いい思い出しかないんですが、
普通の子には厳しかったのを思い出します。しつけなんですけどね。
そしてタミヤしか売ってくれない！長谷川にしかない製品でも、どうにかしてタミヤを売ろうとする。でもそれは、タミヤの成長を直に見てきたからで、おばちゃんと、おっちゃん両方からタミヤへの熱い想いを聞けたことはいい思い出です。
コメントありがとうございます。たいへん、いい経験をなさってますね。私もタミヤの製品の良さをよく聞きましたよ。おばちゃんは「仕事がええ」とよく言ってました。
清水の本屋さんがあり、森川？のシューズ屋さんがり、その東隣が佐々木模型店。
奥さんが模型店で旦那さんがさらに東隣の氷屋さんでした。
当時は国鉄駅へは一方通行だったのですが、後年両側通行になったはず？
佐々木の奥さんとウチの祖母とは知り合いで、そんな関係で私も（ねこまる）さんのように良くして頂きました。
見たい模型があると、ショーケースの内側にも入れて頂き、自由に箱を開けて見させていただきました。
佐々木さんの御長男？が私より少し歳上だったはず。
西の方に移転されてからは2度ほど行きましたが、それは随分と前ですから・・・
懐かしい話です。
有難う御座いました。
そうですよね。以前の佐々木模型の店の前の道はたいへん狭く暗かった記憶があります。いろいろと思い出した。笑
今日扉を開いたら営業されてて思わず入らせてもらいました。在庫の多さに今更感動しました。来店客の方に「おばちゃんはどうされたんですか？」と聞くと５年ほど前に亡くなったとか。私が小学生のころ親父に連れられてよく店に伺ったのですが、いうちの親父も２年前に他界し、元気なうちに連れて行けばよかったと後悔しました。移転された店内を回ってプラモの箱を見てると、おばちゃんの顔が懐かしく目に浮かんできました。またお邪魔したいと思います。これからも80年百年目指して頑張ってください。