夢はハリウッド

将来書きたい小説の創作ノートです。僕の書いた作品が、映像化され、知英さんに出演して頂くのが夢です。

戯歌

2020年05月03日 08時13分00秒 | 紅兎〜青鳥編


「男だっ~たら ~
一つにかける~
かけてもつれた 謎をとく~」
厨房の台所で、次郎吉が素っ頓狂な声で歌い出すと、洗い場を手伝う平次は、側でニコニコ笑って聞き入る琴絵と反して不機嫌であった。
「誰がよんだか~
誰がよんだか~
銭形平次~
花のお江戸は 八百八棟~
今日も決めての~
今日も決めての~
銭が~とぶ~」
一番歌い終え、琴絵が満面の笑みで手をパチパチ鳴らすと、次郎吉はニィッと笑って、また見事な包丁捌きで魚を捌き出した。
そしてまた…
「やぼな十手は~
みせたくないが~
みせてききたい こともある~」
次郎吉が得意満面の顔で歌い出すと~
「やめろ!やめろ!その歌はもうやめだー!!!」
平次が溜まりかねたように、怒鳴り声を張り上げた。
ただでさえ、養生所を出てから平次は機嫌が悪い。
事もあろうに、ドブと次郎吉が彼の目の前で智子を口説くような真似をして見せたからだ。
平次にとって、智子に指一本触れる事は万死に値する程許し難い事であった。何故なら、智子は和幸の大切な人だからだ。
平次は、和幸に憧れていた。
忍び術でも拳術でも学べば数日で達人の域を越し、歌舞音曲に秀で、萬の書物を一晩で読破して諳んじる。
文武両道…
その上、女と見紛う程美しい顔立ちをしている。
男として欲しいものを全て兼ね備えていながら、一つもおごる事なく、誰にでも優しげな笑みを傾ける。
平次は、自分には何一つ持ち合わせていないものを持つ彼のような男になりたいと願っていた。
その和幸が大切にするもの、愛するものは、命を百回捨てても良いほど掛け替えのないものであった。
それを、事もあろうに品格のかけらもない、ゴロツキのような男二人が智子を狙って恋の最当てをしている。
『貴様達には、仙さんがお似合いだぜ!』
その仙に、養生所を出るや否や何故か平次も捕まった。
『ちょいと、平ちゃんや。洗い場を手伝ってくんないか?』
『えっ!俺が?』
『今日は、辰ちゃんがみーんな保育所にかっさらっちまったんで、人足らないんだよ。』
『いや、俺は…』
平次は、ドブと次郎吉とは肌が合わず、仙が頗る苦手なのだ。
何とか逃げ出したかったのだが…
『コトちゃんや、この前、包丁の捌き方を習いたがってたね。』
『はい!』
声をかけられ、琴絵は忽ち目を輝かせた。
平次とは逆に、琴絵は料理でも裁縫でも何でも上手い仙に憧れていた。
『そうそう!コトちゃんが、北の楽園とやらの着物が好きだって言うから、あたい、仕立ててやったんだよ。』
『まあ!』
『後で、髪も北の楽園風に結ってあげるよ。』
『ありがとう!』
そこへ…
『調理場に来たらな、俺っちの刺身を食わせてやるぜ。今日釣った魚の一番うめえ所だけを切り取ってな。』
『おいらの肝吸いも振る舞ってやらあ。』
次郎吉とドブが、愛想よく言ったのが決め手になった。
琴絵は、いろんな男の子の遊びを教えてくれるドブと次郎吉の事も大好きなのだ。
『おいらの肝吸いと次郎吉の刺身とどっちが美味えか判定してくれ!』
『勿論、俺っちの刺身にきまってらあ!こいつは、釣りも下手なら、料理はド下手何てもんじゃねえ。』
『何だと!よっしゃー!コトちゃんの肥えた舌でおいらの料理の腕前を証明してやらあ!そいでよ、おいらが勝ったら、コトちゃんはおいらの嫁さんだあ!』
『なーに言ってやがる!コトちゃんが俺っちの嫁さんになる事は…』
二人が此処まで言うと、すかさず仙が二人の耳を引っ張り上げ…
『アッ!イタタターーーーーッ!!!』
『イッテェーーーーーーー!!!!』
『良いかい、コトちゃん。この二人はあたいのもんだからね。いくら良い男だからって、手出したら承知しないよう!』
悲鳴を上げる二人の間から、琴絵をギロッと睨み据えながら言った。
『はーい。承知してまーす。』
琴絵がクスクス笑いながら答えると…
『そうだよね。コトちゃんには、平ちゃんって言う素敵な人がいるんだもんね。他の男何か目えないわよね。
ささ…
あたいさ、北の楽園の料理も少し調べてみたんだよ。』
『まあ!』
『食べてみたいかい?』
『うん!』
『よしよし、後でこしらえてやるよ。すっごく辛いんだよー。』
と、言うわけで…
平次は来たくもない仙の牛耳る厨房に、琴絵が釣られるままに連れて来られてしまったのである。
その上、次郎吉は聞こえよがしに、この歌である。
平次は、この歌が大嫌いであった。
屋敷で誰かが歌い出すと、露骨に不機嫌になるのだ。
「どうして?素敵な歌じゃない。私、この歌大好き。だって、平次兄ちゃんの歌ですもの。」
何を怒ってるのかわからないという風に、不思議そうに首を傾げる琴絵は逆に頗る上機嫌であった。
調理場に来て早々、可愛いチマチョゴリを着せて貰い、髪型も北の楽園と呼ばれる異国風に結い上げて貰ったからである。
その上、たった今、キムチとチャンジャと言う、北の楽園で食されていると言う漬物も食べさせて貰っていた。
「そーだよなー。これ、良い歌だよなー。ドブの作詞作曲なんだぜ。」
次郎吉は、平次が不機嫌な理由を百も承知で、いかにも理解できない、信じ難いと言う風に琴絵に言うと…
「まあ!そうでしたの!」
「そうさあ。こいつ、釣りもド下手なら料理もからっきしだけどよ、粋な歌を作るのだけはうめーんだ。
平次の歌もなかなかなもんだろ?」
「うん!」
「もっと歌って欲しいか?」
「うん!」
琴絵が大きく頷くと、次郎吉はまたも素っ頓狂な声を出して歌い出した。
「悪い奴らにゃ~
悪い奴らにゃ~
先手をとるが~
恋のいろはは見当つかぬ~
とんだことさと~
とんだことさと~
にが笑い~」
平次はプイッとそっぽを向くと、苦笑いどころかぶんむくれになり、他の調理場を手伝っていた者達は一切に爆笑した。
朧山裏手の奥深く、隠里の入り口に構えられた玖玻璃の屋敷を、人は江戸屋敷と呼ぶ。
当初は、小石川の辺りに建てられた事から、小石川屋敷と呼ばれていたが、程なく今の名称で呼ばれるようになった。
そう呼ばれるようになったのは、特に大きな意味はない。
川沿いに建てられた、隠里の入り口となる屋敷…くらいの意味である。
玖玻璃自身は、屋敷の名称に拘りがなく、単に屋敷と呼んでいた。
隠里の人々や屋敷の住人達も、大概、単に屋敷と呼んでいる。
屋敷を名称で呼ぶのは、主に目明組の少年達である。
中でもドブがこの名を気に入っていた。
山奥深くに建てられた見るも絢爛豪華な花の江戸屋敷…
山を降り谷間住人の子供達と遊んでは、そう嘯いて大袈裟に話して聞かせるのが大好きなのであった。
ある日。
ドブが余りに江戸屋敷の話をド派手に聞かせるので、目を丸くして聞き入る谷間の子供達は、実際に屋敷がどれだけ大きいのか尋ねた。
すると…
『江戸屋敷がどんなにでっけえかって?そりゃあよう、おめえ、谷間の村一つまるまる入える程よ。』
と、答えて、谷間の子供達の度肝を抜かせた。
それに気をよくしたドブは、更に大風呂敷を広げ出し…
『何たって、屋敷の中にまたまたでっけえ屋敷がずらりと建ちならんでな、どれもこれも、それはそれは綺麗だの何のって…
その屋敷の数たるや、聞いて驚け叫けよ!
何と八百八棟もあるんだぜ!』
一方…
平次は、生真面目一本、嘘が大嫌いな男である。
側で聞いていて我慢ならず…
『おい!ドブ!変な嘘を教えるな!』
と、頭から湯気出して怒ったが…
『そうそう、花のお江戸は八百八棟だぜ!』
と、次郎吉が言い…
『でもって、平次が毎日、銭飛ばして遊んでらあ!
今日も決めての、今日も決めての、銭が飛ぶってなー!』
ますます、平次が怒るのを面白がって、他の目明組の少年達や屋敷の子供達も囃子たてて爆笑した。
すると、何を思ったのか…
『男だったら ~
一つにかける~
かけて~もつれた~謎をとく~
誰がよんだか ~
誰がよんだか~
銭形平次~』
と、ドブが突然歌い出したのが、この歌だったのである。
以来、ドブの歌が屋敷でも谷間でも大好評となり、事ある毎に…
特に、嫌がる平次の顔を見ては、声を上げて歌い出すようになったのである。
しかし、今日は…
次郎吉は、琴絵には愛想良く笑って歌い聞かせながら、目線は心配そうにドブに向けていた。
「ドブッ!ほら、ドブッてば!」
次郎吉の捌く魚を、手早く次々に調理してゆきながら怒鳴りつける仙の声も上の空…
卓上に並べる筈の碗と皿を抱えたまま、ぼんやり養生所の方を見つめていた。
勿論、次郎吉にはその理由がわかっていた。
智子の事が気になっての事…
その思いは、次郎吉もおなじであった。
二人は、昏睡状態で担ぎ込まれて来た時から、智子に一目惚れであった。
平次達、鱶背本社の目明達から話には聞いていたが、実際どんな少女なのか、二人は全く知らなかった。
ただ、何処か憂に満ちた顔で眠る智子を見ていると、胸の奥底が熱くなり、抱きしめてやりたい衝動に駆られたのだ。
呑舟と伊織が五刻に及ぶ手術をしている間中、二人は井戸の冷水を浴び続けて成功を祈願し続けた。
その甲斐あってか、命を救う事は不可能、半ば生態実験に近い感覚で行われた五十数箇所に転移した悪性腫瘍は無事全て摘出。
半月後には、意識も戻った。
身体も少しずつ回復し、多少は歩けるようにもなった。
しかし…
身体の方は回復しているのに、顔は見る度にやつれているのが気になった。
聞けば、悪性腫瘍の大元は子袋にできていたと言う。
真っ先に摘出されたのも子袋で、子供を産む事はできなくなってしまったと言う。
だから、何だと言うのだろう…
子供を産めないくらい、どうって事ないではないか…
自分で産み出し育てる事が出来なくとも、此処にいれば多くの子供達の喜びや励みになれる。
みんな、智子の事が大好きなのだ…
何より…
二人は、智子の事は知らなかったが、和幸の事はよく知っている。
名家の生まれと言われても信じてしまいそうな程、気品があって美しい男…
何でもできて、何でも知っていて…
聞けば、周恩来と言う異国の王様みたいな人に息子にならないかと誘われたとも聞く。
だのに、一つも偉ぶる事がなく、いつも親しく言葉を交わし、聞けば何で教えてくれる男であった。
その彼が、智子と言う女性をどれ程愛していたか…
多くを語って聞かされた事はなかったが、たまに智子の話題が上ったときの彼の顔と話し方を見れば、愛情の深さはよくわかった。
風の噂だが…
智子が死んだとされた時…
あの和幸が酒に溺れ、酔ったまま何処かへ去り、長い事行方知れずになったとも聞く。
子供なんてできなくて良い…
何もできなくても…
寝たきりでも…
『おまえが生きていると知れたら、和幸がどんなに喜ぶ事だろう。和幸の為に生きてやってくれ…』
二人は、智子の顔を見ては、いつも喉元まで同じ言葉が出かかっていた。
『それに…それに…』
次郎吉は二番も歌い終え、手を叩いて喜ぶ琴絵に満面の懐っこい笑みを浮かべて後ろを向くと…
『トモちゃん、ドブの奴もな…おめえに惚れてるんだぞ。』
心の中で智子に呟いた。
次郎吉は、ドブを弟のように思っていた。
黒兎時代…
泣き虫で、いつもいじめられて泣いているドブを庇っていたのは次郎吉であった。
ドブは、次郎吉に懐き、日がな一日後を追い回していた。
こいつを守ってやれるのは、自分だけだと思っていた。
それが、目明組に入り武術を仕込まれるや、ドブの方が瞬く間に腕を上げ、次郎吉を圧倒するようになった。
いつの頃からか、ドブが次郎吉を守るようになった。
それでも、兄のように慕い、懐く事に何も変わらなかった。
戦闘の場ではドブが次郎吉を守ったが、日常ではやはり兄貴として次郎吉がドブを見守り続けていた。
そのドブが恋をした。
それも、二人が心底憧れた男の女にである。
仕方ない…
何故なら、自分だって惚れてしまったのだ。
高嶺の花とはこの事だろう。
和幸と言う男を知る女が、自分達になど振り向く筈がない。
どんなに惚れたって、実るわけがない。
それでも…
『俺は良い…俺の事なんか、何も思ってくれなくて良い…』
ただ…
ただ…
智子が死ねばドブも死ぬ。
ドブとはそう言う男だ…
その事だけは、知って欲しい…
次郎吉は、また一つ大きな溜息をつくと、唇を噛んで包丁を握る手を留めた。
すると…
「お兄ちゃん…」
仙は、そっと次郎吉の肩に腕を回し…
「お仙…」
振り向く次郎吉に、饅頭に目と鼻と口をつけたような顔いっぱいに笑みを浮かべて大きく頷いて見せた。
そして…
「やいっ!ドブッ!」
「痛てててててーっ!!!」
ドブは、不意に頬を抓りあげられ声を上げた。
「全く!いつになったら、皿と腕を並べてくれるのさ!」
仙は言いながら、ドブのもう片方の頬も抓りあげた。
「うわっ!お仙!やめろ!やめてくれ!痛え!痛え!痛えぇーーーーっ!!!」
悲鳴を上げるドブを、仙は頬を抓り上げて空高く持ち上げたかと思うと、不意にその手を離してドスンと床に落とした。
尻餅をついたドブは、顔も腹も饅頭のような巨体の仙を見上げる。
こうして見上げると、女と言うより岩山のようである。
「ドブ、そんなにトモちゃんの事が気になるのかい?」
ドブは答える代わりに大きく溜息をついて項垂れた。
「あたいもだよ。」
仙がオタフクとオカメを足して二で割ったような顔を何度も頷かせて言うと、ドブは意外そうな目で見返した。
「きっと、想像もつかないくらいの地獄を見て生きて来たんだろうね、可哀想に…」
仙はそう言うと、忽ち目を潤ませた。
元来、涙腺は弱いらしい。
「でも、大丈夫さ。あの子は一度死んで、もう一度生まれ変わる事ができたんだもの。
それに…
おまえさんみたいに良い男がさ、こーんなに大事だって思ってるんだ、元気になれない筈ないさね。」
「お仙…」
「さあ、早く碗と皿を並べておくれ。でもって、盛り付けが終わったら、あたいのこしらえた鯉こく、おまえさんが持っていっておやりよ。」
仙が何度も肩を叩いて言うと、ドブは大きく頷いて碗と皿を並べ始めた。
「それじゃあ、おまえ達。あたいはちょいと離れるから、此処を任せるよ。」
「任せるって…」
「お仙姉さん、どちらに…」
仙は、一度調理が始まれば片時も離れる事がない。
まして、命より大事な鍋がもうすぐ煮え上がろうとしている。
此処に来て三年、ひたすら仙と厨房を共にしてきた伝七と信五は、信じられないと言う風に目を合わせた。
「何処って…それを女に聞くのかい?ちょいともよおしちまってね…」
「成る程、クソですかい。」
と、横から口を出してきたのは、やはり、此処に来たからずっと厨房を共にしてきた佐七であった。
平次は仙が大の苦手であったが、同じ鱶背本社出身の目明三人は、琴絵と同様、仙に懐いていたのである。
「仙さんのクソなら、さぞかしどデカい…」
「バカッ!」
「うわっ!痛え!」
仙は思い切り佐七の頭をなぐりつけると、そそくさを厨房をでて廊下の影に隠れて懐のものを取り出した。
それは、真っ二つに折れた櫛と簪であった。
此処に担ぎ込まれたドブと次郎吉が、全身に銃弾を受けて虫の息の中、大事に抱きしめていたのが、これであった。
やはり、満身創痍で担ぎ込まれた新三郎と言う男から、それは仙の為に軽い財布を逆さに振って買った物だと聞かされた。
オカメだのオタフクだのと悪態ついては、追い回す仙から逃げ回っていて筈の二人が、こっそり彼女の為にこんなものを買っていたのだ。
『ドブ、お兄ちゃん…』
仙は、折れた櫛と簪をグッと抱きしめると、さっきまでドブが目線を向けていた方角を見つめた。
あの子達が恋をしている。
子供だとばかり思っていたあの子達が…
智子を…
あの子達が一途に思いを寄せてる子を…
元気にしてやりたい…
何もなくても…
何もできなくても良いではないか…
命と言う宝があれば、他に何もいらないではないか…
生きている事に価値がある…
ただ、生きている事そのものに大きな意味がある…
「仙…」
不意に声をかけられ、仙が振り向くと、玖玻璃が満面の笑みを傾けて立っていた。
「これはこれは、大奥様…」
仙が思わず畏って平伏すと…
「もう。何度言えばわかって貰えるの?大はいらないって言ってるでしょう。」
「でも…」
「そうね。江戸屋敷の大奥様…ドブが、私を女王か女神のように崇めてつけた大仰な呼び名ですものね…仙には、大切な呼び名でしたね。」
「あ…いえ、そんな…」
玖玻璃は、岩山のように巨体な仙が身を小さく縮こめて頬を赤くすると、クスクス笑い出した。
「智子の事、心配してくれているのね。ありがとう。」
仙は、答える代わりに唇を噛みしめ、また涙ぐんだ。
「大丈夫よ。智子は大丈夫…」
「でも、大奥様…あの子…あの子…」
「生きる事に意味を感じなくなってしまっている。自分が産まれて来た事、存在する事そのものを無意味なものに思ってしまっている。いいえ、忌まわしい事に思ってしまってるのかな?」
「不憫でなりません…女だから…あの子の気持ちがわかるから…それに…」
「ドブと次郎吉が、産まれて初めて愛した子だから…」
玖玻璃が言うと、仙は小さく頷いて見せた。
「智子は幸せな子。皆に大切に思われ、愛されている。その事を実感できたなら、きっと、本当に元気になれるでしょう。今は、その時の訪れを信じて、静かにあの子を見守っていてあげましょう。」
仙がまた、折れた櫛と簪を抱きしめて涙ぐむと、玖玻璃は優しげな笑みを満面に浮かべて、その太く大きな肩を抱きしめてやった。
*画像は韓国出身女優のハラさんです。記事のイメージとして載せました。

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